記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)
【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長
■小論文指導歴25年
これまでに指導した生徒は4000人以上、独自のSKYメソッドを考案で8割取る答案の作り方を指導。
スカイ予備校を高崎市内に開校し、2021年4月から、完全オンラインの大学受験予備校となり1年目から、国公立大学に27名の合格者を輩出。スカイ予備校の指導方針は、「大人になっても役に立つ勉強法の習得」です。「自分の人生は自分で切り拓く」教育をします
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1. はじめに
大学受験を控えた秋は、受験生にとって極めて重要な時期です。この時期にどのように過ごすかが、受験の成否を大きく左右します。本記事では、秋の効果的な勉強法と受験戦略について詳しく解説します。
2. ①過去問演習
1 過去問演習の目的
過去問演習は、単に問題に慣れるためだけではありません。その主な目的は、自分と志望校との距離を知り、今後の学習戦略を立てることです。過去問を解くことで、自分の弱点を明確に把握し、効率的に学習を進めることができます。
2 効果的な過去問の取り組み方
過去問演習は、週に1年分のペースで進めることが推奨されています。毎日解く必要はなく、1月や2月の直前期まで週1回のペースを維持しましょう。
重要なのは、過去問を解いた後の振り返りです。「赤本ノート」などを活用し、以下のようなフレームワークで自己分析を行います:
- 課題:どの分野で失点が多かったか
- 原因:なぜその分野で点数を落としたのか
- 改善策:どのように学習を進めれば良いか
例えば、文法問題で失点が目立った場合、以下のように分析します:
- 課題:文法問題での失点
- 原因:文法問題の復習が不十分だった
- 改善策:1週間で文法の復習を行い、文法事項を徹底的に覚える
この分析を基に、次の1週間の学習計画を立てます。そして翌週、再び過去問を解いて成長を確認します。この過去問演習と弱点克服のサイクルを繰り返すことで、着実に実力を向上させることができます。
3. ②英語学習の強化
1 単語力の向上
英語の学習において、単語力の向上は非常に重要です。マーチ、関関同立、早慶などを目指す受験生は、よく使われている単語帳を徹底的に学習することが推奨されています。
単に単語の意味を覚えるだけでなく、以下の点に注意して学習を進めましょう:
- 品詞の変化に注目する(動詞の過去形、進行形、過去分詞形など)
- 名詞形、形容詞形など、形が変わっても認識できるようにする
- 熟語や派生語にも注目する
- コロケーション(よく一緒に使われる単語の組み合わせ)を覚える
時間に余裕がある場合は、より高度な単語帳や問題集で語彙力をさらに強化することも考えられます。
2 速読力と内容理解の向上
秋以降は、細かい文法解析よりも、文章全体の内容理解に重点を置いた学習が必要です。以下の方法で速読力と内容理解力を向上させましょう:
- 段落一言メモ作戦:各段落を読んだ後、その内容を簡潔にメモする練習をする
- 場面をイメージしながら読む:文章が描写している状況や場面を頭の中で思い浮かべる
- 予測しながら読む:各段落の内容から、次に来る内容を予測しながら読み進める
これらの練習を重ねることで、文章全体の構造を把握する力が身につき、速読力と内容理解力が向上します。
3 分野別対策
英語の試験では、文法問題や会話文問題など、様々な形式の問題が出題されます。これらの分野別対策も忘れずに行いましょう。
- 文法問題:文法問題に特化した問題集や参考書を活用する
- 会話文問題:過去問を解きながら、苦手な形式を見つけ、集中的に対策する
4. ③社会科目の徹底的な学習
1 得意分野の作り方
社会科目(日本史や世界史)は、秋から冬にかけて最も伸びしろがある科目です。まずは1つの時代や地域を徹底的に学習し、得意分野を作ることが重要です。
例えば:
- 日本史なら鎌倉時代
- 世界史なら中国史
このように、特定の分野を深く学ぶことで、自信をつけ、他の分野への学習意欲も高まります。
2 効果的な学習方法
社会科目の学習には、以下の方法が効果的です:
- 時代の流れを重視した学習:時代の流れや因果関係を重視した参考書を活用
- 用語の徹底的な暗記:重要用語集などを使用して、キーワードを確実に覚える
- 地図を活用した学習:地理的な理解を深めることで、歴史の流れをより理解しやすくなる
これらの方法を組み合わせて、まずは得意分野を作り、そこから徐々に範囲を広げていきましょう。
5. ④受験戦略の立案
1 受験スケジュールの作成
11月頃までに、大まかな受験スケジュールを立てることが重要です。以下の点に注意してスケジュールを作成しましょう:
- 各大学の受験日
- 出願締め切り
- 受験の間隔(連続する受験は3日以内が望ましい)
12月に入ったら、このスケジュールを微調整し、1月からの出願に備えます。
2 年内受験の活用
年内に行われる入試にも積極的に挑戦しましょう。特に関西の大学では、公募推薦入試が多く実施されています。
- 関西の場合:関関同立(関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学)や近畿大学、龍谷大学など
- 関東の場合:一部の私立大学で実施される総合型選抜入試など
これらの入試は、英語と国語の2科目で受験できるケースが多く、滑り止めとして活用できます。年内に合格を確保しておくことで、その後の受験に余裕を持って臨むことができます。
6. まとめ
秋の受験勉強では、以下の4点に重点を置いて取り組むことが重要です:
- 過去問演習と弱点分析
- 英語力の強化(単語、速読、分野別対策)
- 社会科目の徹底的な学習
- 受験戦略の立案
これらを計画的に進めることで、受験本番で最高のパフォーマンスを発揮することができるでしょう。ただし、国語の学習をおろそかにしないよう注意しましょう。現代文や古文が不安な場合は、コンパクトな参考書を活用するなどして、並行して学習を進めてください。 受験勉強は長期戦です。焦らず、着実に学習を積み重ねていけば、必ず結果はついてきます。自分の弱点を客観的に分析し、効率的な学習計画を立てて、目標に向かって頑張りましょう。