【推薦入試】静岡県立大学 国際関係学部(小論文過去問題解説)

推薦入試

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長
■小論文指導歴25年
これまでに指導した生徒は4000人以上、独自のSKYメソッドを考案で8割取る答案の作り方を指導。
スカイ予備校を高崎市内に開校し、2021年4月から、完全オンラインの大学受験予備校となり1年目から、国公立大学に27名の合格者を輩出。スカイ予備校の指導方針は、「大人になっても役に立つ勉強法の習得」です。「自分の人生は自分で切り拓く」教育をします
☆知らないと損する「小論文やっていはいけないNG動画」を無料プレゼント中!

静岡県立大学 国際関係学部の小論文対策

[令和5年度 学校推薦型選抜 90分]

問題 以下は、SDGs(持続可能な開発目標)について書かれた文章である。まず、コロナ後の世界でSDGsが担う役割について、著者の考えをまとめなさい。次に、コロナ後の世界における取り組みについて、あなたの関心のある事を挙げながら、社会もしくは個人がすべきことをSDGsと関連づけて、あなたの考えを述べなさい。解答は、所定の解答用紙に横書き、800字以上1000字以内で記しなさい。

課題文の要約です。

新型コロナウイルスの対策が経済や社会に大きな影響を与える中、環境は改善され、汚染が減少しています。これにより、ポスト・コロナの課題は経済の回復と同時に環境の改善と強化を優先し、立場の弱い人々を支援することです。働き方の改善や多様性の促進、差別や人権侵害の解消、医療の質とアクセス向上など、多くの課題が挙げられます。これらの課題がSDGsに結びついており、地域から持続可能な社会への転換を進める視点が大切です。ウイルスの拡散が地球の破壊と関連している可能性があり、SDGsはグローバル化の見直しと再生戦略を提供しています。カネ、ヒト、地球の側面でSDGsは未来への道しるべとして役立つでしょう。

出典:蟹江憲史『SDGs(持続可能な開発目標)』中公新害、2020年、252-254頁。

ポイント

出題意図

国際関係学部は、国際社会で活躍できる人材の育成を目指しています。具体的には、地球規模の視点と地域規模の視点を兼ね備え、さまざまな課題に対して適切に判断を下して行動できる、21世紀型地球市民としての優れた人材の育成を目指します。そのために、以下のような学生を求めます。

  1. 国語、外国語、数学等の学習を通して、文章の読解力や表現力、コミュニケーションカ、論理的思考力等を身につけている人。
  2. 地理歴史や公民等の学習を通して、国際関係を理解するための前提となる、さまざまな地域の歴史や社会についての基礎知識を身につけている人。
  3. さまざまな分野に知的好奇心を持つとともに、主体的な問題意識に基づく探究心を持って、情報収集や考察を行える人。
  4. 21世紀の激動する世界の動向に関心を持ち、国際関係の専門領域を学びたいと考えている人。あるいは、国家の枠組みを越えた集団や個人間の多様な関係について学びたいと考えている人。また、それらの学習を通して、グローバル化した世界や地域で活躍したいと考えている人。
  5. 人と人との関わりに興味を感じ、他者理解に豊かな想像力を駆使できるとともに、日本をはじめとする世界のさまざまな地域の言語や文化について、深く学びたいと考えている人。また、それらの学習を通して、グローバル化した世界や地域で活躍したいと考えている人。

<静岡県立大学の公開内容からの引用>

小論文過去問題解説

新型コロナウイルス対策の結果、経済や社会に影響が出た一方で、環境には改善が見られるという観点から、コロナ後の世界でSDGsが果たすべき役割について述べています。著者は、ポスト・コロナの課題は大きな被害を受けた立場の人々を支援しながら経済を立て直し、環境の改善を継続し、強化していくことが重要であると主張しています。

【1】著者の考えをまとめると、以下の点がSDGsの役割と関連して示唆されています。

  1. 経済の復興と環境の改善の両立: コロナ後の世界では、経済の回復が急務でありながら、環境への配慮も不可欠です。SDGsは経済成長と環境保護を調和させるための枠組みとして機能し、持続可能な発展を促進します。
  2. 社会的包摂と多様性: コロナ危機は、社会的不平等や差別の問題を浮き彫りにしました。SDGsは社会的包摂を奨励し、多様性を尊重する価値観を普及させる手助けを行います。
  3. 人権と医療アクセス: 医療の質とアクセス向上は、高齢化社会に向けた重要な課題です。SDGsは人権と医療アクセスの促進を通じて、健康と幸福を提供し、高齢化社会に備えます。

【2】環境の改善と保護がコロナ後の世界で不可欠であると考え、SDGsと連動して次の取り組みが重要だと思います。

  1. 再生可能エネルギーへの転換: 温室効果ガスの排出を減少させ、気候変動への対処を促進するため、再生可能エネルギーの導入を加速すべきです(SDG 7)。
  2. 持続可能な都市への投資: 都市部の持続可能な発展に向けたインフラ整備と都市計画の改善が、環境保護と住民の生活質の向上に貢献します(SDG 11)。
  3. 自然資源の保護と回復: 生態系の保全と持続可能な資源利用は、生態系の破壊を防ぎ、未来の世代に美しい環境を残すために重要です(SDG 15)。
  4. 持続可能な消費と生産: 資源の効率的な使用と廃棄物削減は、持続可能な消費と生産の原則を実践し、環境への負荷を軽減します(SDG 12)。
  5. 環境教育と意識の醸成: 環境保護の意識を高め、行動を促すために環境教育を普及させることが重要です(SDG 4)。

SDGsは地球規模の課題に対処するための包括的な枠組みであり、社会や個人が取り組むべき課題と目標を提供しています。個人として、SDGsを意識し、自身の行動や生活様式に取り入れることで、コロナ後の世界で持続可能な未来を築く一翼を担うことができると考えます。また、社会全体がSDGsに向けて連携し、努力を重ねることが不可欠です。

静岡県立大学の所在地・アクセス

所在地アクセス
草薙キャンパス
静岡県静岡市駿河区谷田52-1
JR「草薙(東海道本線)」駅下車徒歩約15分
JR「草薙(東海道本線)」駅下車静鉄バス約5分
「県立大学前」下車徒歩0分
小鹿キャンパス
静岡県静岡市駿河区小鹿2丁目2の1
「柚木(静岡鉄道線)」駅下車、徒歩20分

静岡県立大学】のHPはこちら

静岡県立大学の入試傾向

静岡県公立大学法人の入試傾向は、以下のような特徴があります。

  1. 入試形式: 多くの静岡県公立大学法人では、大学入学共通テスト(旧大学入学希望者選抜制度)のスコアを活用して入学者を選考しています。大学入学共通テストは、国語・数学・英語・理科・社会科目の5教科による試験です。
  2. 面接: 一部の大学では、大学入学共通テストの結果に基づく面接を実施しています。面接では、個別の志望動機や将来の目標、特技や経験などについて話す機会が与えられることがあります。
  3. 前期・後期入試: 多くの大学では前期入試(春入学)と後期入試(秋入学)を実施しています。前期入試の方が一般的に競争率が高い傾向がありますが、大学ごとに入試制度や定員に差異があるため、具体的な情報を確認することが重要です。
  4. 推薦入試: 一部の大学では、高校の推薦を受けて入試を受ける推薦入試も行われています。推薦入試は大学ごとに異なる選考方法や条件がありますので、詳細な情報を確認してください。

静岡県立大学の募集コース

募集要項はこちら

入試情報はこちら

薬学部(定員数:120人)

薬学科<6年制>(定員数:80人)

薬科学科<4年制>(定員数:40人)

薬学科〈6年制〉では、医療薬学教育を充実させ、高度な専門知識を持った薬剤師を養成する。薬剤師には、医薬品の適正使用を推進するため、服薬指導、薬歴管理、リスクマネジメント、安全で有効な薬物治療の提供、医薬品情報の伝達や治験の推進といった業務が強く求められている。

また、病院における医療チームの一員としての積極的な役割が期待されている。そうした業務に対応するため、静岡県立総合病院内の「薬学教育・研究センター」で行う病院実務実習を充実させている。

薬科学科〈4年制〉では、「薬」を中心としたサイエンスを学び、ライフサイエンスの研究者・技術者としての基礎的能力を養う。

大学院に進学することで、製薬企業、国公立試験研究機関、薬学系大学で必要としている研究・開発に携わる能力を身につける。

食品栄養科学部(定員数:70人)

食品生命科学科(定員数:25人)

栄養生命科学科(定員数:25人)

環境生命科学科(定員数:20人)

「食と健康」「環境と健康」の問題を総合的、かつ科学的に研究する。

食品生命科学科では、(1)食品成分の科学、(2)食品の生産・加工・貯蔵の科学、(3)食品衛生に関する科学を3つの柱とする。

さらにライフサイエンスに対応すべく、分子生物学、生化学、生理学、栄養学などの基礎概念を履修し、幅広い学際的知識と能力を持った「食と健康」の専門家の育成を目指している。

栄養生命科学科では、(1)生命および健康の維持の基本メカニズム、(2)栄養素の消化・吸収と体内での代謝、(3)集団栄養と公衆衛生に関する科学を3つの柱とする。

栄養のもっとも基礎となる細胞レベルでの生命維持機構から個体レベルでの健康維持、さらには国民・民族レベルでの栄養の問題などについて幅広く学ぶ。

環境生命科学科は、人々の健康維持・増進と食に密接に関係する環境分野で活躍できる知識を身につける。

環境科学と生命科学を基盤とした幅広い科目、実験・演習を通じ、製造業や公的試験研究機関で、環境負荷を低減する技術の開発や、環境分析・安全性評価などに携わる能力を備えた人材を育成する。

国際関係学部(定員数:180人)

国際関係学科(定員数:60人)

国際言語文化学科(定員数:120人)

グローバルな視野とローカルな実践力を兼ね備え、さまざまな未知の問題にも、適切な判断を下して行動できるような実践知を備えた地球市民の育成を目指す。そのために徹底した少人数教育、そして問題解決型学習(PBL)を積極的に取り入れた教育を行う。

2019年度よりカリキュラムを全面刷新。1・2年次では4つの基礎教育分野((1)アカデミック・リテラシー、(2)英語コミュニケーション、(3)地域実践力、(4)学部基盤科目)を通じて、将来の学習に必要とされ、かつ社会に出てからも役立つ基礎力の習得を目指す。3年次からは、問題関心に応じた専門プログラムを1つ専攻し、それを中心に知識を深めていく。

国際関係学科には、(1)国際公共政策、(2)国際開発、(3)共生社会の3つのプログラム、国際言語文化学科には、(1)グローバル・コミュニケーション、(2)比較文化、(3)日本研究、(4)アジア研究、(5)ヨーロッパ研究の5つの専門プログラムがある。

経営情報学部 経営情報学科(定員数:125人)

「経営」「総合政策」「データサイエンス」「観光マネジメント」の4分野を融合させた学修を通じ、社会のイノベーションを担い、問題解決力を身につけた人材を育成する。

 文系・理系の枠にとらわれない幅広い科目群から、自分の興味・関心や将来の目標に合わせた科目を履修することができる。教育専門科目は、経営学・商学・会計学による経営諸学、総合政策、数理統計学、情報学を柱として編成。マーケティングや広告、経営分析、財政、金融、プログラミング、人工知能、経営工学、観光学概論、観光マネジメント、観光政策論、観光情報システムなどを学ぶことができる。

 1年次で4分野の基本的な知識を学んだ後、2年次からより専門的な内容を学ぶ。学生は複数の分野について学び、それらを融合して活用する能力を身につけることができる。

看護学部 看護学科(定員数:120人)

健康についての科学的な知識を学び、人間を総合的に理解し、幅広く高度な知識と能力を身につける。

実験・実習を重視し、看護のプロとしての能力の養成に必要な臨地実習については、在宅看護実習など、看護の場の広がりに応じた多彩なカリキュラムが用意されている。

保健医療の国際化に対応した英語教育や、国際的視野育成のための科目も充実している。卒業時に、看護師、保健師の国家試験受験資格が得られる(保健師については、「保健師国家試験受験資格要件」に指定された単位の修得が必要)。

タイトルとURLをコピーしました