記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)
【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長
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スカイ予備校の指導方針は、「大人になっても役に立つ勉強法の習得」です。「自分の人生は自分で切り拓く」教育をします
学科と概要
上智大学 文学部は世界と人間の本質を洞察する知性を養い、世界に寄与する自律的人間を養成することを目標とする学部である。文学部には、哲学科、史学科、国文学科、英文学科、ドイツ文学科、フランス文学科、新聞学科の、7学科あり、その全ての学科で、公募制推薦入試が行われている。ではまず、7学科の概要を説明しよう。
哲学科について
哲学科は多くの演習科目を通じて、思索力と表現力を鍛え、卒業論文の完成で、自律的な哲学的精神を育て上げることを目標とした学科だ。体系的科目として形而上学、倫理学、美学の科目を、そして哲学史科目として、古代哲学史、中世哲学史、近代哲学史を学び哲学の基礎を1年生次からしっかりと固める。2年生以降には、哲学思想・倫理学・芸術文化の3つの科目群が追加され、それぞれが希望する専門分野を3つから選び、4年生での、卒業論文を目標に学んでいくことになる。1年生次からしっかりと哲学の基礎をかため、専門的にやりたいことを探していくといいだろう。
史学科について
史学科は、歴史を学ぶことで、批判精神や人格形成を培い、歴史につよい社会のリーダー国際人の育成を目指す学科です。日本史、東洋史、西洋史それぞれの分野に教員が配置され、1年生次から、歴史学研究の基本、卒業論文に至るまで、一貫的な指導を受けることができ、少人数編成であるため、一人一人にあった指導を受けることが出来る部分も魅力的だ。
次に国文学科について。国文学科は、現代の国際化の中で、日本文化を問い直し、世界に発信しうる学殖と見識の獲得を目指す学科である。国文学・国語学・漢文学の専門性を高めることが出来るカリキュラムが編成されている。日本文学だけではなく、漢文学や漢語も学ぶことができて、幅広く「国文学」を探究することが出来るだろう。
英文学科について
英文学科は英語圏の文学と政治、経済、思想、歴史などを関連づけて考察し、人間と社会を観察、分析することを目標とする学科だ。文学を探究する手段として、徹底的に英語圏の言葉にこだわる学科になっており、そのため、翻訳や英語教員の養成にも力を入れていて、キャリアイメージが付きやすい学科である。
ドイツ文学科について
ドイツ文学科は、欧米生活に強く根付くドイツ語から、現代の多様な社会文化現象をより深く理解する力を養うことを目標とした学科だ。実践的なドイツ語力を身に着けることができるだけではなく、ドイツ語圏の言語芸術を歴史的に探究することができ、ヨーロッパの芸術文化について、広く学ぶことが出来る。
フランス文学科について
フランス文学科は考える力を養うことを目標としている学科である。この学科では、1年生次には、フランス語を身に着け、文学研究の基礎を学ぶ。そして1年生次から継続的に、文学を中心とした語学、文化などの幅広い領域での講義を受講することで、目的である考える力を養っていく。そして最終的に、集大成として卒業論文を書くことを目標とした、1年生次からの一貫した学習プログラムが組まれている学科だ。
新聞学科について
これはメディアを学ぶことで、情報社会を生きる力を鍛える学科である。この学科では、名前についた新聞だけではなく、マスメディア全般、放送、出版、映画、広告などに加え、電気通信やインターネットなどの、メディアコミュニケーションの領域も学ぶことが出来る。理論を講義で実践を演習科目で学び、両方の側面から、バランスよく学ぶことの出来る学科となっている。
学科と募集人数
学部 | 学科 | 募集人数 |
文学部 | 哲学科 | 15 |
史学科 | 13 | |
国文学科 | 5 | |
英文学科 | 20 | |
ドイツ文学科 | 10 | |
フランス文学科 | 6 | |
新聞学科 | 40 |
学科ごとに募集人数が大きく変わるため、しっかりとチェックしよう。
出願条件
出願条件(なお、外国語検定試験の基準が非常に多いため、ここでは、一部のみ記載)
哲学科
全科目評定平均4.0以上。外国語・国語・地理歴史の評定平均4.0以上。加えて
以下のいずれか1つ英検2級
独検準1級仏検2級
などを含む15個の外国語検定試験。
史学科
全科目評定平均4.0以上。地理歴史の評定平均4.3以上。加えて
以下のいずれか1つ英検2級
独検準1級仏検2級
などを含む15個の外国語検定試験。
国文学科
全科目評定平均4.0以上。国語の評定平均4.3以上。加えて
英検2級 独検準1級仏検2級
などを含む15個の外国語検定試験。
英文学科
全科目評定平均4.0以上。英語の評定平均4.5以上。加えて
英検準1級
などを含む9個の外国語検定試験。
ドイツ文学科
全科目評定平均4.0以上。外国語・国語それぞれの評定平均4.0以上。加えて
英検2級 独検準1級仏検2級
などを含む15個の外国語検定試験。
フランス文学科
全科目評定平均4.0以上。英語・国語の評定平均4.0以上。加えて
英検2級 独検準1級仏検2級
などを含む15個の外国語検定試験。
新聞学科
全科目評定平均4.0以上。
選抜方法
書類と学科試問、面接によって総合的に判断される。
一次選考と二次選考と分かれているのではなく、一緒に判断されることに注意が必要だ。
出願書類提出期限:11月初旬
学科試問・面接:11月下旬
結果:12月中旬
主な提出書類
自己推薦書(大学指定のA4用紙1枚分)
志望動機や学力について、学業以外の卓越した能力や実績、特技等、自分のアピールしたいことと、大学への意欲をしっかりと書くと良い。実績の証明書類を提出することはできないが、書いたことは面接で絶対に問われるので、噓を吐かず正直に自身の能力を書こう。
高等学校長からの推薦状
上智大学は学校長からの推薦状が必要になる。ほかの先生からの推薦状では、出願できないので、注意して早くからお願いしよう。
学科の指定する「レポート等特定課題」
文学部の特定課題は以下の通りだ。
哲学科
A4原稿用紙400字詰、5枚以内。(自身で用意)手書きのみ可。
テーマ
なぜ私は哲学を学ぶのか。
史学科
レポート提出はなし。課題図書を読み、関連する問題のでる学科試問に備えること。
国文学科
B4縦書き原稿用紙400字詰(自身で用意)古典・近代それぞれ5枚以上。手書きのみ可。
テーマ
日本の古典文学・近代文学(明治期から1945年まで)からそれぞれ1作品を読み、自分が考えたことを作品に沿って具体的に述べよ。
英文学科
A4用紙・横書き・MS明朝体10.5ポイント(40×30行)3000字 PC入力のみ可
テーマ
英米文学作品(原文・日本語訳どちらでも可)をひとつ読み、特に印象に残った登場人物について論じなさい。
ドイツ文学科
A4用紙2000~2400字・横書。PC入力・手書き両方可
テーマ
ドイツ語圏の文学、芸術、思想、歴史においてあなたが興味を持っている事柄を挙げて論じなさい。
フランス文学科
レポート提出はなし。課題図書を読み、学科試問での小論文に備えること。
その他。事務的な出願書類など。
それぞれのテーマにそってしっかりと備えよう。
学科試問
哲学科:哲学への関心および思考力・表現力を問う試験(60分)
史学科:歴史学と歴史に関する理解力と思考力を問う試問および課題図書に関わる試問(90分)
国文学科:国文学・国語学・漢文学を学ぶための読解力・表現力・思考力に関する小論文(90分)
英文学科:英語適性検査(与えられた英文について,読解力,思考力,表現力を問う)(60分)
ドイツ文学科:小論文(与えられた日本語テキストをふまえて,自らの考えを論理的に展開・表現できるかをはかる)(90分)
フランス文学科:外国語適性検査(英語またはフランス語のディクテーション)(30分),課題図書に関する小論文(90分)
新聞学科:ジャーナリズムに関する基礎的試問(90分)
どれも、過去問がWebに掲載されており、過去3年分の入試問題は、Eメールにて送信してもらえる。早めに過去問を取り寄せ、しっかりと対策しよう。
面接
学科試問についてや志望動機などがよく問われる。こちらもしっかり知識をつけて挑もう。