受験において鍵を握る小論文。
合格点を取るにはポイントがあります。
小論文を得点源にするには、
与えられた設問に対しルールに則って回答し、
オリジナル性のある論理的な文章を書いて加点を狙うことはもちろんのこと、
ミスをせず、減点されないことも大切です。
この記事を参考に、減点されない小論文を目指し、
小論文を得点源にしましょう。
記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)
【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長
■小論文指導歴25年
これまでに指導した生徒は4000人以上、独自のSKYメソッドを考案で8割取る答案の作り方を指導。
スカイ予備校を高崎市内に開校し、2021年4月から、完全オンラインの大学受験予備校となり1年目から、国公立大学に27名の合格者を輩出。スカイ予備校の指導方針は、「大人になっても役に立つ勉強法の習得」です。「自分の人生は自分で切り拓く」教育をします
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小論文で目指すべき点数は60~70点
「小論文でもできる限り高得点を目指している!」
「小論文は得意だから思い切って満点を目指したい!」
「苦手な人の多い小論文を頑張って、他の受験生と差をつけたい!」
このような思いを胸に、小論文の勉強を頑張っている方もいるのではないでしょうか。
高い目標をもって努力できる・努力しようとすることはとても素晴らしいことです。
しかし、実は小論文で高得点(目安として80点以上とること)は、
たとえ勉強全般・小論文が得意な方であってもとても難しいのです。
小論文で80点以上は難しい
小論文においても、誰もができる限り高い点数を得点したいと思うでしょう。
しかし、小論文において100点満点中80点以上を得点することは極めて難しいことです。
それは、小論文の「正答」が
数学の計算問題や歴史の年号を答える問題といったただ一つに絞られるものではなく、
複数があり得る性質であるものだからです。
それは、小論文の出題が
・あるテーマについて賛成か反対かを自分で選択できるスタイル
・あるテーマについて、賛成か反対かを指定されるスタイル
・あるテーマについて自由に論じることが求められるスタイル
など、様々な形態があることからも分かるでしょう。
小論文でできる限り点数を稼ぐためには、
まずは以下のような、小論文のルールに則った文章を書くことが重要です。
・序論⇨本論⇨結論の型に沿って執筆する。
・オノマトペを使わない。
・文学的な表現を用いない。
比較的自由な文体が許され(歓迎され)る小説やエッセイとは異なり、
小論文においては上記のようなルールに則ることがとても大切です。
ルールを覚えたり慣れたりするのは大変だという面もあるのですが、
逆に言えばこのルールに従えば誰でもある程度の得点をすることができます。
あくまでも目安になりますが、こういった小論文の基本的なルールを踏まえることができれば、
それだけで30〜40点は獲得できるでしょう。
これに加えて内容も設問に対し的確に答えていれば、50〜60点は望めます。
一方、80点以上を目指すとなると、小論文の基本的なルールに則っていることはもちろんのこと、
小論文の内容や、その独自性についての厳しいチェックをくぐり抜ける必要が出てきます。
そのためには、出題された内容について人並み以上の知識を持っている必要があるため、
運の要素も絡んでくるでしょう。
しかし、80点以上を得点するのが難しいのは、
あなただけではなく受験生全員に言えることです。
「80点以上をもらうのはとても難しい」ということを前提にし、
沼にはまらないことも大切です。
あなたが特に興味をもっている分野や得意な分野が出題されれば
80点以上の高得点を狙えるチャンスです。
小論文で評価されるポイント
日本語力があるか
小論文では、特に正確な日本語を用いることが大切です。
また、あなたの学年に要求される言葉を用いることも心がけましょう。
そのためには、色々な教科の教科書、志望校の過去問並びにその模範解答を読み、
使われている言葉を把握しましょう。
普段から活字に親しむことも、極めて有効な勉強です。
新書、文庫本、小説、エッセイ、新聞など、
色々なジャンルに挑戦しましょう。
更に、誤字・脱字・衍字(えんじ)、漢字の書き間違いにも注意が必要です。
※衍字:えんじ。余分な文字を入れてしまうこと。
例:
・北海道ではホタテ漁がを盛んである。
・子どもは遊びを通して成長するする。
冷静にみると「こんな変なミスしないよ!」と思うかもしれませんが、
緊張したり集中したりしているときには、まさかのミスをしてしまうものです。
一度書いた文章を書き直した時には特に誤字・脱字・衍字がないか確認しましょう。
試験本番は緊張で普段しないようなミスをしてしまいがちです。
調子の良い時・集中できている時にも足元をすくわれないように気をつけましょう。
一問終わるごとに静かに深呼吸をするのもオススメです。
文章読解力があるか
いくら良い文章を書くことができる能力があったとしても、
求められている回答が書けなければ得点になりません。
与えられたテーマ・設問を注意深く読み、
何を答えることが求められているのかを把握しましょう。
例えば、「ゴミ袋の有料化に賛成の立場から意見を述べなさい」という問題に対して
反対の立場からの意見ばかりを述べてしまったり、
実際のケースの紹介だけに留まってしまっては、
いくら良い文章が書けていたとしても得点にはなりません。
もちろん、
・賛成の立場を補強するために反対の意見を紹介し、それに反論する。
・実際のケースを紹介し、自分の意見に繋げる。
といった明確な目的があるのであれば上記のような文章の展開もしてよいでしょう。
しかし、あくまでも「問われていることに答える」という姿勢は忘れてはいけません。
あなたが特に興味のある分野や、得意な分野であるほど注意が必要です。
「こんなケースもある」という紹介文になってしまわないように気をつけましょう。
論理的独創的文章かどうか
小論文においては文章が論理的かどうかがとても重要なポイントです。
一方、いくら論理的な文章を書けていたとしても、
無難な、誰でも思いつくような文章では
他の受験生と差をつけることはできません。
論理的に文章を展開すること、
しっかりと根拠を示すこと、
あなたの独創的なのアイデアを示すこと、
この三つを意識して執筆しましょう。
減点を減らすための重要ポイント
文章を書く前に構成を考える
小論文を書く際には、まず明確な構成を描くことが肝心です。
一般に、小論文においては
序論→本論→結論
という三段回の流れで執筆することがよしとされています。
小論文においては、執筆しながら次の展開を思いつくというよりも、
どのような展開で執筆するか概ね検討をつけてから執筆し始める方が良いでしょう。
その際、与えられたテーマから脱線することの無いよう気をつけなければなりません。
誤字脱字や誤った表現を減らす
誤字や脱字、誤った表現をしてしまわないように気をつけましょう。
現代においてはスマートフォンやパソコンを使う機会が多いと思いますが、
漢字の書き間違いをしないよう普段から漢字の学習には力を入れましょう。
設問があなたの得意な分野だったり、
調子絶好調の状態で試験に臨めたりした時にも注意が必要です。
夢中で書いてる時にこそ誤字や漢字の書き間違いをしてしまうものです。
制限時間に気をつけた上で、
1文、もしくは2~3文を書くごとに書いた文章を見直しましょう。
静かに深呼吸をするのもおすすめです。
採点者にマイナスな印象を与えない意見にする
小論文においては独創的なアイデアが歓迎されます。
また、色々な主義や主張は尊重されて然るべきですが、
小論文、特に試験においてはあまりに極端な表現や攻撃的な調子は避けるべきです。
色々な主張に対する敬意、論理的な言葉選びを心掛け、感情的にならないようにしましょう。
あらゆる考えは、反対の考えがあってより高いレベルの考えへレベルアップするものです。
適切な小論文を執筆しようとするあなたの姿勢は、
様々な考えに触れることになるあなたの人生もきっと助けてくれるはずです。
まとめ
小論文で80点以上を獲得することが難しいということを踏まえて、
確実に点を積み重ねるコツ、
そしてつまらないミスで減点されないコツをみてきました。
「序論→本論→結論」という基本的な構成、
誤字や脱字、漢字の書き間違いのない正確で表現、
論理的かつ独創的な文章を執筆することができれば
少なくとも他の受験生と比べても遜色ない小論文に仕上がるはずです。
こういったポイントを踏まえて小論文の場数を踏めばあなたの得意な分野が
分かってくるでしょう。
そういった分野が出題されれば80点以上の高得点も狙えるはずです。