【推薦入試】名寄市立大学 保健福祉学部(小論文過去問題解説)

推薦入試

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

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名寄市立大学 保健福祉学部の小論文対策

[令和5年度 学校推薦型選抜 90分

次の文章を読み、あとの問に答えなさい。

課題の要約文です。

日本社会において長い歴史を通じて貧富の差が存在してきたが、現代ではその格差が長期化、固定化、鮮烈化しており、世代を超えた貧困も見られる。かつては小学校卒の首相や成功者がいたが、現在は貧困ループからの脱出が難しくなり、教育格差が所得格差に続く形で問題視されている。ここ三十年で「自己責任」論が浸透し、貧困層がその努力不足とされる一方で、社会構造の影響や環境の問題が度外視されることが増えている。複雑な事情や構造的な課題を無視して「選択の結果」とされることに対し、問題の本質を見直すべき時期にある。

出典:『新型格差社会』山田昌弘著 朝日新聞出版 二〇二一年より

問一  傍線部「現在日本にはびこる『自己責任論』」とそれに対する筆者の考えを二〇〇字以内で説明しなさい。

問二  「貧富の格差」の固定化は人や社会にどのような影響を及ぼすか、あなたの考えを六〇〇字以上八〇〇字以内で述べなさい。

小論文過去問題解説

問一:現在の日本社会では、「自己責任論」が広く叫ばれており、個々の成功や失敗が主に個人の努力や選択に帰結するとの信念が強まっています。しかしこの立場には疑問が生じます。社会には様々な要因や構造的な課題が存在し、すべての個人が均等なスタートラインから始まっているわけではありません。経済的・教育的格差や社会の制度的な側面も考慮すべきであり、成功や失敗には単なる「自己努力」だけでなく、環境や機会の影響も大きく関与していると考えます。

問二: 貧富の格差が長期化し、固定化することは深刻な社会的影響をもたらします。経済的な不平等は社会の安定を脅かし、機会均等の原則が崩れる可能性があります。固定化された格差は教育へのアクセスや健康などの基本的な人権にも影響を与え、社会全体の発展を阻害することが懸念されます。また、貧困層が社会の中で抱えるストレスや不満が、犯罪や社会不安の増大などといった悪影響を生む可能性も考えられます。

この課題文に対する解答では、まず、「自己責任論」についての考え方を述べ、その後、「貧富の格差」の固定化がもたらす影響について考察します。論点ごとに分けて論じ、明確かつ論理的な文章構成を心がけることが重要です。また、自らの意見を裏付けるために具体的な例や社会的な事象を引用することで、主張がより説得力を持つでしょう。

名寄市立大学の所在地・アクセス

所在地アクセス
北海道名寄市西4条北8-1JR宗谷本線「名寄」駅下車、徒歩25分
JR宗谷本線「名寄」駅下車、市内西まわりバス(10分)
で「名寄市立大学前」下車

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名寄市立大学の入試傾向

名寄市立大学の入試傾向は、以下のような特徴があります。

  1. 共通テスト対策:看護学科を目指す場合、共通テストの得点率を7割以上にすることが重要です。科目ごとに弱点を洗い出し、それぞれの対策を練りましょう。模擬試験や過去問を解くことで、試験形式に慣れ、時間配分や問題解決力を向上させることができます。
  2. 小論文対策:個別学力検査の小論文は、「課題文型小論文」であり、800字~1000字以内で自分の意見を述べる形式です。名寄市立大学のアドミッションポリシーや教育方針から得られる情報を元に、テーマに対する自分の意見を明確かつ要約された形で表現することが求められます。練習を通して、時間内に論文をまとめる能力を高めましょう。
  3. 個人面接対策:個人面接では、自分の意見や経験を自己主張し、学問や看護に対する情熱を伝えることが大切です。自分の強みや学びたいこと、将来のビジョンなどを整理し、堂々と伝えられるように練習しましょう。模擬面接を行うことで、緊張感を軽減し、自信をつけることができます。
  4. 志望動機と研究:大学や看護学科に対する具体的な志望動機や、将来的な研究やキャリアについて深く考え、整理しておくことが重要です。これらの情熱や目標を適切に伝えることで、選考委員に印象づけることができます。

名寄市立大学の募集コース

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保健福祉学部(定員数:190人)

保健・医療・福祉・保育の新たな時代に即した専門職を育成するため、各学科に「連携教育科目」と「学部共通科目」を配置している。

栄養学科(定員数:40人)

栄養学科では、医療機関・行政機関・福祉施設・教育機関などの一線で活躍できる管理栄養士を養成する。そのために、食事管理、食事援助や栄養補給、関連した職種間の連携・協働などについて学ぶ。

看護学科(定員数:50人)

看護学科では、さまざまな看護に関わるニーズを把握し、関係する職種と連携・協働し、保健・医療・福祉の包括的支援ができる看護師を養成。そのために、看護の基礎、看護援助の理論と方法、看護の実践などを学ぶ。

社会福祉学科(定員数:50人)

社会福祉学科では、「あらゆる人々が安心・安全・安定的に暮らせること」を目標にし、社会福祉の理念・理論に裏づけられた援助技術と豊かな人間性・感性を持った優れたソーシャルワーカーを養成する。

社会保育学科(定員数:50人)

社会保育学科では、保育・幼児教育のリーダーとなる人材を育成。そのために、子どもを取り巻く社会の動向を把握し、ほかの諸機関と連携しながら、必要な支援を構築する能力や支援方法の技術を学ぶ。

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