10月の学習戦略 夏の成果を“実力”に変えるための確認と次の一手

推薦入試

10月は、受験勉強の“本当の意味での実力”が問われ始める時期です。
夏の間に積み上げた努力が、果たして知識として定着しているのか――それを見極めることが、今後の伸びを左右します。

この時期、多くの受験生が「夏に頑張ったのに思うように成績が上がらない」と焦りを感じます。けれども、それは停滞ではなく、“成長が形になる前の静かな期間”です。焦って新しい問題集に手を出すよりも、いまは自分の実力を冷静に確認し、確実な一歩を積み重ねることが何より大切です。

本記事では、「到達したレベルを維持しながら、次の段階へどう進むか」をテーマに、10月以降の勉強法と実力確認のポイントを解説します。夏の努力を“合格につながる力”へ変えていきましょう。

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長
■小論文指導歴27年
これまでに指導した生徒は4000人以上、独自のSKYメソッドを考案で8割取る答案の作り方を指導。

2020年4月から、完全オンラインの大学受験予備校となる。過去3年間で国公立大学合格85名。

高1から入会者は国公立大学合格率93%

高2から入会者は国公立大学合格率86%

高3の4月から入会者は国公立大学合格率73%

スカイ予備校の指導方針は、「大人になっても役に立つ勉強法の習得」です。「自分の人生は自分で切り拓く」教育をします

はじめに:10月時点の学習状況と課題

10月に入り、多くの受験生が「夏の成果をどれだけ維持できているか」を確認する時期に差しかかりました。
8〜9月の学習で一定の手応えを感じた人もいれば、思ったほど成績が伸びず焦りを感じている人もいるでしょう。
この時期に重要なのは、“到達したレベルを維持しつつ、次の段階へ進む準備ができているか”を正確に把握することです。
本記事では、真の意味で「レベルに到達した」とはどういう状態なのか、そして10月以降にどのように確認・発展させていくかを解説します。

「レベルに到達した」とは何か

① 参考書を終えることと実力の差

多くの学生が誤解しやすいのは、「特定レベルの参考書を終えた=そのレベルに到達した」と考えてしまうことです。
たとえば、マーチレベルの参考書を最後までやり切っても、実際の入試問題で得点できなければ“本当の実力”とは言えません。

② 過去問で合格点を取ることの重要性

実力がそのレベルに達したかどうかを判断する最も確実な方法は、過去問で合格点を安定して取れるかどうかです。
「解けた気がする」ではなく、実際に得点として反映されているかを確認することが大切です。

段階的な実力向上の重要性

① 挫折を恐れない姿勢

レベルアップの途中で壁にぶつかることは自然なことです。
10月は夏の勢いが落ち着き、「思うように伸びない」と感じる時期でもあります。
しかし、それは停滞ではなく、“定着”に時間をかけている証拠。焦らず、粘り強く続けることが重要です。

② 繰り返しの挑戦の意義

一度の失敗で終わらせず、繰り返し挑戦することで知識が定着していきます。
同じ問題を何度も解き、考え方の筋道を再確認することが、安定した得点力につながります。

実力確認のタイミングと方法

① 過去問を解くべき時期

10月は、過去問演習を“習慣化”するタイミングです。
週に1〜2回、志望校やレベル別の過去問を解くことで、自分の現状と課題を客観的に把握できます。

② 合格ラインの目安

初見で制限時間内に7割以上を2回以上取れるか、あるいは8割以上を安定して取れるかが一つの目安です。
ただし、1回の成功で満足せず、複数回の安定した得点で“実力の定着”を確認しましょう。

実力確認を怠ることの危険性

① 非効率な学習に陥るリスク

確認をせずに次のレベルに進むと、理解が浅いまま応用問題に挑むことになり、時間だけが無駄に過ぎてしまいます。

② 基礎力不足の影響

基礎が定着していない状態では、難問や応用問題の理解が進みません。
焦って先に進むよりも、一度立ち止まって「使いこなせる基礎」を再点検しましょう。

効果的な勉強法の提案

① 定期的な過去問演習の継続

この時期は、夏の復習を兼ねて週に1〜2回の過去問演習を続けましょう。
点数だけでなく、「どの問題で何をミスしたか」を分析することが成長につながります。

② 弱点分析と復習のサイクル

過去問で弱点が見つかったら、すぐに参考書やノートで該当箇所を復習。
“弱点発見→修正→再挑戦”のサイクルを回すことで、10月中に着実な底上げが可能になります。

まとめ:11月以降に向けた最終準備

10月は、夏に築いた基礎を“確かな実力”へ変える時期です。
以下のポイントを意識して、11月の模試や過去問演習に備えましょう。

  • 定期的に過去問を解いて現状を数値で確認する
  • 弱点はすぐに補強し、繰り返し演習する
  • 「到達」より「定着」を重視する
  • 挫折を恐れず、挑戦を続ける

10月をどう過ごすかで、冬の伸びが大きく変わります。
焦らず、一歩ずつ「確実に戻れる自分の実力」を積み上げていきましょう。

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