【推薦入試】岡山県立大学 保健福祉学部(小論文過去問題解説)

推薦入試

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

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岡山県立大学 保健福祉学部の小論文対策

【令和5年度  学校推薦型選抜 120分

問題1 次の文章は、『ケアの倫理と共感』 という 著書の一部です。この文章を読んで、設問1および設問2に答えなさい。

課題の公表はなし。

(出典:マイケル・スロート著早川正祐・松田一郎訳『ケアの倫理と共感』より抜粋、勁草書房2021年)

設問1 共感と同情の違いについて、筆者の言葉を参考にしながら、100字以内で説明しなさい。

設問2 下線部について、筆者のいう共感を獲得するためにどのようなことが必要か、具体的な例を提示して、あなたの考えを300字以内で記述しなさい。

問題2 次の文章は、『3000万語の格差赤ちゃんの脳をつくる、親と保育者の話しかけ』という著書の一部です。この文章を読んで、設問1および設問2に答えなさい。

課題の公表はなし。

(出典:ダナ・サスキンド著 掛札逸美訳 高山静子解説『3000万語の格差―赤ちゃんの脳をつくる、親と保育者の話しかけ』より抜粋、明石書店 2018年)

設問1 乳幼児の言葉環境の豊かさについて、本文の内容を踏まえ、200字以内で説明しなさい。

設問2 下線部の例について、「チューン・イン」の観点から、あなたの考えを300字以内で記述しなさい。

ポイント

【出題意図】

問題1 保健福祉学部では、人間理解に基づく視点の中で、他者を思いやる豊かな人間性が必要となります。そこで、課題文から「共感・同情」の違いを読み解く文章読解力、および、自分の考えを論理的に説明する論理的思考力及び文章表現力を評価します。


問題2 保健福祉学部では、人間理解に基づく視点の中で、人間の発達について理解し、理論に基づき実践できる能力が必要となります。そこで、課題文から「言葉や脳の発達」を理解する文章解読力、及び、自分の考えを論理的に説明する論理的思考力・文書表現力を評価します。

岡山県立大学の公開内容からの引用

小論文過去問題解説動画

問題1

設問1:共感と同情は似ているが異なる感情です。共感は他者の感情や状況を理解し、共有することを指します。同情は他者の苦しみや困難に同情し、同じ感情を感じることを示しますが、共感は理解に焦点を当て、同情は感情の共有に焦点を当てます。共感は他者の立場や視点を理解し、支援するための基盤を提供します。

設問2:共感を獲得するためには、他者の感情や状況を理解し、感情的なつながりを築くことが不可欠です。具体的な例として、医療の現場でのケアを考えてみましょう。看護師が患者との共感を築くためには、以下のようなことが必要です。

  1. 聴くこと: 患者が自分の気持ちや懸念を語る機会を提供し、それを注意深く聴くことが大切です。患者の言葉を尊重し、理解しようとする姿勢が共感の第一歩です。
  2. 非言語コミュニケーション: 言葉以外の手法を使って、患者の感情や状況を把握しようとすることが重要です。表情、ジェスチャー、姿勢などを通じて感情的な共鳴を示すことができます。
  3. 共感的な言葉遣い: 患者の立場や感情に共感し、それを適切な言葉で表現することが必要です。患者が不安や苦痛を感じている場合、共感的な言葉遣いで安心感を提供できます。
  4. 適切な支援の提案: 患者が感情的な支援やアドバイスを必要とする場合、適切な支援の提案をすることが共感の一環です。患者の状況に応じて、適切なサポートを提供します。

これらの要素を組み合わせ、共感を通じて患者との信頼と連帯感を築くことが、ケアの倫理において重要です。

問題2

設問1:本文から得られる情報によれば、乳幼児の言葉環境の豊かさは脳の発達に大きな影響を与えます。言葉環境が豊かである場合、赤ちゃんは多くの言葉や音を聞く機会が増え、これが言語スキルの発展につながります。赤ちゃんは耳にした言葉を覚え、意味を理解しようとします。また、豊かな言葉環境に触れることで、情報の処理能力やコミュニケーションスキルも向上します。逆に、貧弱な言葉環境では言語の発達に遅れが生じ、学習の基盤が不足します。親や保育者の積極的な対話や言葉かけが、乳幼児の言語発達と将来の学習において非常に重要であることが示唆されています。

設問2:「チューン・イン」は乳幼児とのコミュニケーションにおいて非常に重要な要素です。例文では、保護者が赤ちゃんの興味を引き、関心を持つことを示しています。これは赤ちゃんの信頼感と安心感を構築するために重要です。保護者が赤ちゃんの行動や表情を注意深く観察し、それに対応することで、赤ちゃんは自分の存在が受け入れられていると感じ、安心します。さらに、この例は保護者と赤ちゃんとの相互作用が言語発達にも影響を与えることを示唆しています。赤ちゃんは保護者の声や表情に反応し、それが言葉理解とコミュニケーションスキルの向上につながります。保護者が赤ちゃんと積極的にコミュニケーションをとり、赤ちゃんの反応に注意を向けることで、言語発達と感情的な結びつきが強化されます。このように、「チューン・イン」は赤ちゃんの健全な成長と言語スキルの発展に寄与する重要な要素であると言えます。

岡山県立大学の所在地・アクセス

所在地アクセス
岡山県総社市窪木111JR桃太郎線「服部(岡山県)」駅下車、徒歩5分

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岡山県立大学の入試傾向

岡山県立大学の入試傾向については、以下のような特徴があります。

岡山県立大学 2020年度の入試から共通テストが導入されています。共通テストは共有テストとは異なる問題形式や内容を持っており、一般的にはより高度な思考力と問題解決能力が求められます。そのため、多くの受験生にとっては共有テストと比べて難易度が高いと感じることがあるかもしれません。この変更に対処するためには、より幅広い知識を身につけ、高度な思考力を養うための対策が必要です。模擬試験を受験し、問題解決能力を高めるための訓練を積むことが大切です。また、学習計画を立てて、十分な準備期間を確保することも成功へのカギです。共通テストの難易度に対処する準備をしっかり行えば、岡山県立大学への合格に近づくことができるでしょう。

岡山県立大学の募集コース

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保健福祉学部(定員数:140人)

看護学科(定員数:40人)

看護学科では、看護のプロフェッショナルとして活躍するための基礎を学ぶ。ヒューマンケアリングを基盤に対象者を理解し、個別性のある看護実践と看護の創造を目指している。

栄養学科(定員数:40人)

栄養学科では、食と健康に関する科学的な専門知識を学び、管理栄養士・栄養士・栄養教諭免許などの資格を取得することで、医療・行政・福祉分野の専門職、食品企業の研究開発職、小中学校の栄養教諭など、幅広い分野で活躍できる栄養の専門家を育成する。

現代福祉学科(定員数:35人)

現代福祉学科では、複雑化する現代社会と個人の多様な課題を解決するために、地域社会や国際社会に貢献できる人材を育成する。社会福祉学コースでは、ソーシャルワーカーの育成を基盤とし、社会福祉士と精神保健福祉士、またはスクールソーシャルワーカーの認定資格取得を目指す。介護福祉マネジメント学コースでは、介護福祉分野の人材育成を基盤とし、介護福祉士の資格取得を目指す。

子ども学科(定員数:25人)

子ども学科では、子どもの育ちと学びに関わる理論を理解し、子どもを支えることができる実践力を身につけた生涯学び探求し続ける幼児教育・保育の専門家を育成する。

情報工学部(定員数:140人)

情報通信工学科(定員数:50人)

情報通信工学科では、情報工学、通信工学、電子工学を学び、そこで身につけた高度なソフトウェアおよびハードウェア技術を生かして新たな情報システムを産み出すことのできる人材を育成する。

情報システム工学科(定員数:50人)

情報システム工学科では、情報工学、ものづくりのための機械工学、人間と機械やコンピュータを結びつけるインタフェース工学などを学び、領域横断型のセンスを持つことで、新たな工学的価値の創出に参加できる人材を育成する。

人間情報工学科(定員数:40人)

人間情報工学科では、情報工学、人間の能力や特性をモデル化する生体機能学、機器設計学を学び、人間との高い親和性を持つソフト・ハードウェアの設計・開発ができる人材を育成する。

デザイン学部(定員数:90人)

社会動向を把握して課題を発見し、それをデザインで表現・解決する能力を身につける。デザイン力とマネジメント力を備え、地域と世界に貢献する人材を育成する。

ビジュアルデザイン学科(定員数:30人)

ビジュアルデザイン学科では、さまざまなメディアを活用できる視覚伝達の知識・技能を基盤に、グラフィックデザイン、映像デザインの専門性を追究する。積上げ型の専門教育プログラムを基本としたカリキュラム編成により、グラフィックデザイナー、映像クリエイターなど、広告業界や出版業界で活躍するスペシャリストを育成する。

工芸工業デザイン学科(定員数:30人)

工芸工業デザイン学科では、立体的な造形教育を基盤に、工芸的なち密さと工業的な合理性を学ぶことにより、産業界や地域社会の持続的発展に貢献できる人材の育成を目指す。2年次からプロダクトデザイン、テキスタイルデザイン、セラミックデザインいずれかの専門科目を選択し、各分野の専門性を高める。

建築学科(定員数:30人)

建築学科では、建築計画・建築史・インテリア・都市計画などの計画系科目や、構造・設備・施工などの工学系科目など、文理融合型の幅広い分野を学ぶ。
特に、建築設計演習を中心としたアクティブで実践的な学修により、企画構想力・調査分析力・表現力を養うことができ、建築設計分野で活躍する人材を育成する。

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