【学校推薦型選抜入試】周南公立大学 経済経営学部 令和6年度小論文過去問題と概要

小論文過去問題

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長
■小論文指導歴27年
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小論文過去問題

R6年度 経済経営学部 経済経営学科 学校推薦型選抜

第1問 次の文章を読み、続く設問に答えなさい。

※本文省略

出典: 岡田憲治(2022)「政治学者、PTA会長になる」毎日新聞出版

設問1
本文中の二重下線部にある「不要不急なものたちの発見」について、著者はどのような不要不急なものを発見したのか。また、なぜそれを不要不急なものと判断したのか。本文で論じられている具体的な事例を挙げながら、200字以内で述べなさい。

設問2

あなたの周りで、新型コロナウイルス感染症をきっかけとして「発見」された「不要不急なもの」にはどのようなものがあるか。それが不要不急だと考えられる理由も含めて、400字以内で述べなさい。

第2問 世界のエネルギー消費に関する統計データを読み取り、以下の設問に答えなさい。

図1:1人当たりの名目GDP と一次エネルギー消費量 (2020年)

出所経済産業省 資源エネルギー庁「令和3年度エネルギーに関する年次報告 (エネルギー白書2022)」

図2:実質 GDP当たりのエネルギー消費の主要国・地域比較 (2019年)

出所経済産業省 資源エネルギー庁「令和3年度エネルギーに関する年次報告 (エネルギー白書2022)」より作成

図3:主要国の化石エネルギー依存度(2019年)

出所経済産業省 資源エネルギー庁「令和3年度エネルギーに関する年次報告 (エネルギー白書2022)」より作成

図4:世界のエネルギー消費量の推移 (地域別、一次エネルギー)

出所経済産業省 資源エネルギー庁 「令和3年度エネルギーに関する年次報告 (エネルギー白書 2022)」より作成

図5:世界のエネルギー消費量の推移 (エネルギー源別、一次エネルギー消費量)

出所経済産業省 資源エネルギー庁「令和3年度エネルギーに関する年次報告 (エネルギー白書2022)」より作成

設問1
図1から図3より読み取れる日本の特徴について、100字以内でまとめなさい。

設問2

図1から図5をもとに、世界のエネルギー消費の現状を踏まえながら、地球温暖化問題の解決に対するあなたの考えを400字以内でまとめなさい。

出題意図・解答の傾向

R6年度 経済経営学部 経済経営学科 学校推薦型選抜

第1問

設問1

【出題意図】
論旨を的確に要約して状況を説明する能力を確認するための問題である。
著者は、PTA会長として業務を遂行する中で、新型コロナウイルス感染症を契機として、慣習的に続いているが不要もしくは見直す必要のある「不要不急なもの」を複数挙げ、その理由を説明している。具体例として、課題文の中では、「出欠確認書」と「学校便」が挙げられている。また、これらが不要不急であることの根拠として、メーリングリストやアンケート作成アプリ等の電子的な手段を用いることで、より目的が効率的に達成可能であることを示している。
採点時は、上記の2つの具体例のいずれかを不要不急なものの事例として提示できているか、かつ、それが不要不急であることの根拠について、課題文の記述を参照しつつ適宜要約を行いながら論述できているかを中心に評価した。

【解答傾向】
「出欠確認書」や「学校便」といった具体例が挙げられていない解答が見られた。あるいは、これらが具体的に何を指すのかという定義や詳細に関する記述が不足している事例が見られた。また、「学校便が不要不急であると発見した」のように、著者が制度そのものが不要不急であると論じているかのように捉えられるような記述が見られた。
さらに、不要不急の理由を説明する記述に関して、別の手段が存在すること、そのような手段を用いることでより目的が効率的に達成可能であることまで言及できている解答は限られていた。

設問2
【出題意図】
文部科学省が高等学校教育において育成を期待する能力のうち、大学入試の記述式問題で評価することが期待されている「自らの考えを論理的創造的に形成する思考・判断の「能力」「思考・判断した過程や結果を的確に、更には効果的に表現する能力」を問う問題である。具体的には、本学経済経営学科のアドミッションポリシーをふまえて、地域社会や学校教育や家庭生活に関する知識や関心の強さを確認するとともに、本文の内容を踏まえてそれらの知識を活用し、自身の見解を文章で的確に表現することができているかを確認するための設問とした。
採点時は、3つの観点を意識して評価を行った。第一に、課題文の趣旨をふまえて、自身の周囲にある不要不急な行事や慣習や制度について、課題文で挙げられている以外の具体例を示し、それがどのような点で不要不急であると判断できるのかを明確に説明できているか。
第二に、自身が示した不要不急な行事や慣習や制度が、目的を達成できなくなったために廃止したり、同じ目的を達成するために他のものに代替したりすることが可能であることを説明できているか
第三に、自身が示した不要不急な行事や慣習や制度が、新型コロナウイルス感染症をきっかけとして発見された経緯や背景を説明できているか。
高い評価を得た解答例として、学校で対面かつ大人数で行われる集会などの行事を不要不急なものとして論じた解答があった。自身の学校で行われているこれらの行事の具体を説明した上で、従来の形式でこのような行事を続けることには多くのデメリット(移動時間のロスや体調不良者の発生等)があること、コロナ禍を契機としてオンライン会議システム等を活用した方法に変わった経験からその恩恵を享受したこと等を説明し、それらをふまえて行事の見直しを主張した解答が、高評価につながっていた。

【解答傾向】
「企業におけるテレワークの推進」など、問われている自身の周囲で起こったことではなく、一般的な社会の出来事を事例に挙げている解答が見られた。
また、「旅行の自粛」など、コロナ禍での一時的な制限であり、コロナ後には復活するであろう持続性のない行事や慣習や制度を挙げるなどして、課題文において著者が論じる「不要不急なもの」の趣旨をふまえない解答が見られた。
さらに、他の代替可能な手段を示さずに「学校の授業が不要不急」「店舗での買い物が不要不急」と論じるなど、廃止することで社会的経済的に多くの不利益が生じることを考慮せずに自らの意見を主張する解答が多く見られた。

第2問
設問1
【出題意図】
図から情報を正しく読み取れているかを確認するための問題である。複数の視点(軸)から読み取る、グラフの中身に着目して読み取る、他国との比較から読み取る、ことを求めた。
単純にエネルギー消費量の多寡だけではなく、GDPを踏まえているか(エネルギー効率)、化石エネルギーへの依存度の高さだけではなく、その内訳(石油依存度の高さ)まで言及できているか、が重要である。

【解答傾向】
エネルギー消費量の多寡のみ、化石エネルギーへの依存度が高いことのみを言及するものが多かった。また、図の数値をそのまま取り上げて記述しているだけのものもみられた。
ポイントとなる数値を把握する必要はあるが、ここでは、それらを踏まえて簡潔にまとめることが重要である。

設問2
【出題意図】
論理的に考えることができるか、自分の考えをわかりやすく表現できるか、社会問題への関心、などを確認するための問題である。
データと自身の考えの整合性がとれているか、世界経済や環境技術など様々な角度から論理的に自分の考えを記述できているか、取り組みにはコストやリスクも伴うことなど掘り下げて説明できているか、を求めた。

【解答傾向】
全体的に「SDGs」や「カーボンニュートラル」などといった言葉は記述されており、環境問題などの社会問題への関心の高さはうかがえた。しかしながら、もう少し具体的に掘り下げて考えてみることが重要である。
図3、図5から「化石エネルギー依存からの脱却が課題であるため、再生エネルギーの増大を図る。」といった回答が多かった。しかしながら、発電コストなど、その課題について言及するものは少なかった。
また、電気自動車の普及推進について言及するものも多かったが、電気自動車の電力はどのように発電するか、化石エネルギー以外を用いた発電で賄えるか、などについて言及するものは少なかった。
一方で、多くはなかったが、様々な角度から、掘り下げて言及しているものもあった。例えば、国や地域によりエネルギー効率や化石エネルギーへの依存度、エネルギー消費量の推移などに差があることを踏まえ(図1、図2、図3、図4)、環境技術の支援について述べ、その促進のためには法制度の整備が必要であるなど社会科学的な取り組みも重要であることを言及する回答もみられた。

学部学科、コース

人間健康科学部

人間健康科学部は、スポーツ健康科学科、看護学科、福祉学科の3学科を設置し、各分野の専門知識と技術を総合的に学びます。身体的、精神的、社会的に多様な健康状態にある人の尊厳と権利を守り、一人ひとりが豊かで幸福な一生を過ごすための環境と方法を学び、スポーツ・看護・福祉分野の高度専門職者をめざします。地域社会のさまざまな課題を見いだし、地域の健康づくりを担う実践力を身に付けます。

地域社会の医療機関や福祉施設などとの連携により、さまざまな現場で生かせる実践力を養う教育が充実しています。
スポーツ健康科学科/各種スポーツ実技に加え「地域共生型スポーツ演習・実習科目」を設置し、スポーツを通じた地域社会との関わりによって、人と人との交流を推進できる次世代のリーダーを担う力を身に付けます。
看護学科/高度医療機関、在宅ケア、地域のさまざまな施設での実習を豊富に設定しています。講義で学んだ知識を臨床の場で応用し、看護の実践力を身に付けます。
福祉学科/法定実習に加え、保育や介護の各施設での法定外実習を実施します。また、スポーツや看護、福祉関連の機関と連携した社会構造を学ぶことにより、地域社会を幅広い視点で捉えることができるようになります。

経済経営学部

経済と経営に関する基礎的・応用的な理論を学び、経済・経営経営分析の知見を学修します。さらに、国際的な視野と社会課題の解決や事業目的の達成に必要な思考法を身に付けます。これらの幅広い知識と視野をもって地域社会の課題発見・解決に取り組み、試行錯誤を通してより実践的は学びを深めます。

情報科学部

データを分析・活用することにより正確なビジネスを展開する「ビジネスアナリティクス」、社会にある膨大なデータから価値ある情報を見つけ活用する「データサイエンス」、地域やビジネスにICTやIoTを活用する「情報エンジニアリング」の3領域を学び、知識と技能を身に付けます。1年次には情報科学全般について学び、2年次以降は1つ以上の領域を選択肢し、さらに専門的な知識を修得します。
常に進化し続ける情報科学の領域における学びが、将来どのように活用できるか、社会や生活との関連性を具体的に考えた「学修への動機づけと応用的な思考」を重視した授業により、多様な場面で役立つ複合的な知識・技能が身に付きます。

所在地・アクセス

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山口県周南市学園台843-4-2「徳山」駅から久米温泉口行バス20分 大学高専下下車徒歩3分
「徳山」駅から徳山高専行バス20分 大学前下車徒歩1分
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