小論文のわかりやすい文章の書き方!3つのコツ!採点者はココを見ている!

大学受験

試験のための論文を書いていると、自分では採点者に理解してもらえると思っていても、採点者から見るとわかりにくい文章があります。

そこで、以下に

・わかりやすい文章の書き方のコツ

・わかりにくい文章の事例

・わかりやすい文章への改善例

をご紹介していきます。

あなたがこの記事を読めば、本番の試験で採点者に一読で理解してもらえる文章が、書けるようになります!

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長
■小論文指導歴25年
これまでに指導した生徒は4000人以上、独自のSKYメソッドを考案で8割取る答案の作り方を指導。
スカイ予備校を高崎市内に開校し、2021年4月から、完全オンラインの大学受験予備校となり1年目から、国公立大学に27名の合格者を輩出。スカイ予備校の指導方針は、「大人になっても役に立つ勉強法の習得」です。「自分の人生は自分で切り拓く」教育をします
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コツ1:書く前に頭の中を整理する!

多くの人は、「文章は書いてから直す」と考えているかもしれませんが、正しい文章の添削法は、「書く前に頭の中で整理してから書く」ということです。

もう少し詳しく言うと、「書く前に、自分は相手に一言で言えば、何を伝えたいのか」を整理してから文章を書くということです。

例えば、頭の中で整理をしないでいきなり書くと、次の様な文章になります。

===============================

道路橋は建設後50年以上経過する施設の割合が、

2018年では約25%であるものが、15年後の2033年には約63%に急増する。

===============================

これを、頭の中で一度整理すると、相手に伝えたいことは、

====================

50年以上経過する橋梁の割合が、・・・急増する。

====================

になります。

あとは、上記の内容に補足する言葉を追加して、重複している「道路橋」「施設」を「道路橋」にまとめると

=============================

建設後50年以上経過する道路橋の割合が、

2018年では約25%であるが、15年後の2033年には約63%に急増する。

=============================

となります。

コツ2:一つの文章では一つのことを述べる!

文章を書くときは「一文一意」のルールがあります。

つまり、一つの文章で一つの内容(意味)を述べるということです。

例えば、次の例文をみてください。

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基本的に、土砂崩壊の恐れがある現場で作業員が建設機械を操作するのは危険であり、最近の役所では技術系の職員が不足して現地立会が難しくなっている。

==================================

上記の文章を見ると、一文に2つの内容が盛り込まれています。このような場合は、以下の様に2つの文章に分割します。

===============================

土砂崩壊の恐れがある現場で、作業員による建設機械の操作は危険である。

また、最近の役所では技術系の職員が不足して現地立会が難しくなっている。

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また、この時に無くても意味が通じる「基本的に」「一般的に」などの修飾語は削除します。

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コツ3:採点者が画像でイメージしやすい様に書く!

例えば、あなたが小説を読んでいるとします。そうすると、あなたの脳の中では、あなたの読んだ文章を自動的に画像化する作業が行われています。そして、あなたが試験で書いた小論文を採点する大学教授の頭の中でも同じことが起きています。

つまり、採点者である大学教授の頭の中で画像化できない文章は、合格論文にはならないということです。

例えば、以下の様な文章があったとします。

=====================

65歳以上の人口は、2010年現在約2885万人で

2040年には約3553万人に増加すると予測される。

=====================

この文章だと画像でイメージしにくい傾向があります。

それに対して、採点者が画像でイメージできるように書くと

===========================

2010年で国民の4人に1人が65歳以上であるが、

2040年では国民の3人に1人が65歳以上になると予測されている。

===========================

となります。

この場合のポイントは、2885万人とか、3553万人などのように画像でイメージしにくい部分を抽出します。そして、それを国民の4人に1人が65歳以上、国民の3人に1人が65歳以上のように画像でイメージしやすくなるまで数値を簡略化したことにあります。

また、今回の場合は数値を簡略化したことで「2040年では国民の3人に1人が65歳以上になると予測」という感じで、

2040年には国民の3人に1人が65歳以上という「恐ろしい社会=緊急の課題」であることをクローズアップできます。

そして、あとはその課題に対して自分はどう考えて、どう行動するのかを書けば、論理的な論文が書けます。

よく、いろいろな方の小論文を見ていると、課題に緊急性が無い場合があります。

例えば、「日本の65歳以上の人口が、2040年に約3553万人になることが課題である。」と書かれても、採点者から見ると何が課題なのかよくわかりません。

それに対して「2010年で国民の4人に1人が65歳以上であるが、2040年には国民の3人に1人が65歳以上になると予測されている。そのため、約2人の生産年齢人口で1人の高齢者を支えなければならず、若者への経済的な負担が今後課題となる。」と書くと、何が課題なのか明白になり、かつ、緊急の課題であることがわかります。

ここであなたのために、上記の内容を具体的な順番で下記にご紹介しますので、自分の論文のレベルが以下のどれに当てはまるのか、確認してみてください。

レベル1:

65歳以上の人口は増えると予測されている。

レベル2:

65歳以上の人口は、

2040年に約3553万人に増加すると予測される。

レベル3:

65歳以上の人口は、2010年現在約2885万人で

2040年には約3553万人に増加すると予測される。

レベル4:(採点者が画像化できるレベル)

2010年で国民の4人に1人が65歳以上であるが、

2040年では国民の3人に1人が65歳以上になると予測されている。

レベル5:(採点者が画像化できて合格できるレベル)

2010年で国民の4人に1人が65歳以上であるが、

2040年には国民の3人に1人が65歳以上になると予測されている。

そのため、約2人の生産年齢人口で1人の高齢者を支えなければならず、

若者への経済的な負担が今後課題となる。

もし、あなたの現在の論文のレベルが

レベル3以下だった場合は、

レベル4、そして、レベル5になれるように頑張りましょう!

まとめ

世の中には、わかりやすい文章を書くためのいろいろなノウハウがあります。ただ、上記の3つのコツが特に重要で、これをマスターするだけでスグに採点者に理解してもらえる論文が書けるようになります。ぜひ、上記の悪い例、改善例の例文をノートなどに書いて実践してみてください。

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