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都立豊島高校 推薦入試 小論文対策|過去問・解答例・傾向分析【スカイ予備校】
推薦入試の概要
東京都立豊島高等学校(豊島区)の推薦入試では、小論文が50分で出題されます。試験は【小問1】と【小問2】の2問構成が定番となっており、字数制限はおおよそ小問1が200〜300字、小問2が400〜600字程度です。問題によっては記号選択や短文記述など複数の設問が含まれることもあり、限られた時間の中で素早く情報を整理しながら記述に取り組む必要があります。
豊島高校の小論文の最大の特徴は、グラフ・表・図などの資料を読み取り、そこから社会問題を論じる形式であることです。単に意見を述べるだけでなく、資料から根拠を引き出して論を展開する「資料読み取り型」の小論文であり、一般的な作文とは大きく異なります。資料の数値や傾向をきちんと言語化できるかどうかが、合否を分ける重要なポイントになります。
問われる力は大きく3つです。①資料(グラフ・表・図)を正確に読み取る読解力、②社会問題の背景・原因・改善策を論理的に説明する思考力、③字数制限内に過不足なく収める文章構成力です。この3つを総合的に鍛えることが、豊島高校の推薦入試攻略の鍵となります。
出題傾向と対策(令和4〜6年度)
令和4〜6年度の3年間を分析すると、一貫して「社会問題をテーマにした資料読み取り型小論文」が出題されています。テーマは、野生動物と人間の共生(令和6年度)、少子高齢化と農業・ドローン技術(令和5年度)、社会情勢に関するグラフから読む課題と改善策(令和4年度)と、いずれも現代社会が直面する環境・産業・人口問題に関するものです。受験生は日頃からニュースや時事問題に関心を持ち、幅広いテーマへの対応力を身につけておくことが不可欠です。
形式のパターンとして、毎年ほぼ共通しているのは「資料から問題点を読み取る設問(短文または記号)+原因や背景を説明する設問(100〜300字程度)+改善策・意見を論じる設問(400〜600字程度)」という3段階の構成です。つまり、「現状把握→原因分析→解決提案」という論述の流れを練習しておくことが非常に有効です。この流れを体に染み込ませることで、どんなテーマが出ても対応できる「型」が身につきます。
具体的な対策としては、まず新聞やニュースアプリで社会問題のキーワード(少子高齢化・環境問題・食料問題・テクノロジーの活用など)を日常的に収集することをおすすめします。次に、グラフや統計を見て「何が増えているか・減っているか・どんな変化があるか」を短い文章で言語化する練習を繰り返しましょう。さらに、書いた文章を字数カウントしながら、指定字数の9割以上をしっかり埋める習慣をつけることも大切です。字数を埋められない答案は、それだけで大きく減点されてしまいます。
また、豊島高校では問題文に図表の読み取りを記号で答える小問が含まれることがあります。これは確実に得点できるサービス問題ですので、資料をしっかり確認して落とさないようにしましょう。記述問題で差をつけ、選択・記号問題で取りこぼさないことが合格への王道です。
令和6年度 小論文
問題
- 【小問1】資料から社会的な変化を読み取り、山から町に野生動物が下りて来やすくなった背景について根拠を添えて具体的に説明する。(200字)
- 【小問2】野生動物の出没など様々な被害や災害などが発生しているが、その一因に人間の営みが関係していることから、人間と自然の共生において必要なことを述べる。(400字)
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解答例
【小問1・解答例(200字)】
資料から読み取れる社会的変化として、農山村の過疎化・高齢化による耕作放棄地の増加が挙げられます。かつて人間が農地や里山を管理していた頃は、野生動物と人間の生活圏の間に緩衝帯が存在していました。しかし農業従事者の減少により管理されない荒廃地が広がったことで、この緩衝帯が失われ、野生動物が人里へ近づきやすい環境が生まれました。これが出没増加の主な背景です。(197字)
【小問2・解答例(400字)】
人間と自然が共生するためには、人間が自然に与えてきた影響を正しく認識し、責任ある行動をとることが必要だと考えます。
野生動物が人里に下りてくる背景には、耕作放棄地の増加や森林管理の衰退など、人間の営みの変化があります。つまり、動物側の問題ではなく、人間が自然との関係を変えてしまったことが根本的な原因です。この認識を持たない限り、被害対策は対症療法にとどまってしまいます。
具体的に必要なこととして、第一に里山の適切な管理を再開することが挙げられます。耕作放棄地を減らし、人間の生活圏と自然の境界を意識的に維持することで、動物が人里に近づきにくい環境を取り戻せます。第二に、地域住民・行政・専門家が連携して野生動物の生態を学び、共存のルールを作ることが重要です。
自然は人間が管理・利用するものではなく、ともに生きる存在です。人間が自らの行動を見直し、自然との関係を再構築することが、真の共生への第一歩となります。(398字)
勝てるポイント・アドバイス
- 小問1では「資料から読み取れる変化」を必ず示すこと。「過疎化」「耕作放棄地」「緩衝帯の喪失」などのキーワードを使うと説得力が増します。
- 小問2では「人間が原因である」という視点を軸に論を組み立てることが高評価につながります。感情的な意見ではなく、原因→対策の論理的な流れを守りましょう。
- 「自然を守る」という抽象論で終わらせず、具体的な行動(里山管理・連携・教育など)を必ず提示することが差をつけるコツです。
令和5年度 小論文
問題
- 【小問1】少子高齢化・農業従事者の減少と新しい産業におけるドローンの役割について論じる。(250字以上300字以内)※問題の原因のみを100字以内で述べる設問および図表の読み取りを記号で答える設問もあり。
- 【小問2】日本や世界の状況等に関する図表を読み取り、問題点を指摘する。その上で、日本の未来をどのようにしていくべきかを論じる。(80字以上100字以内)+(550字以上600字以内)※図表の読み取りを記号で答える設問もあり。
解答例
【小問1・解答例(約270字)】
少子高齢化の進行により農業従事者が減少し、耕作放棄地の拡大や食料自給率の低下が懸念されています。このような状況において、ドローン技術は農業の担い手不足を補う有力な手段として注目されています。農薬散布や種まき、生育状況の監視など、これまで人手に頼っていた作業をドローンが代替することで、少人数でも広大な農地を効率的に管理できるようになります。また、若い世代にとってテクノロジーを活用した農業は魅力的に映り、新規就農者の増加につながる可能性もあります。ドローンの普及は農業の持続可能性を高め、日本の食料問題解決に貢献する重要な鍵となります。(267字)
【小問2・前半解答例(約90字)】
図表から、日本の少子高齢化が世界的に見ても急速に進んでおり、労働力人口の減少と社会保障費の増大が同時進行していることが読み取れます。このまま対策を取らなければ、経済の縮小と財政悪化が深刻化する恐れがあります。(95字)
【小問2・後半解答例(約570字)】
日本が直面する少子高齢化と労働力不足という課題を乗り越えるために、日本の未来に向けては大きく二つの方向性が必要だと考えます。
第一は、テクノロジーの積極的な活用による生産性の向上です。AI・ロボット・ドローンなどの先端技術を農業・介護・製造業など幅広い分野に導入することで、少ない労働力でも社会機能を維持することが可能になります。特に農業や介護の現場では深刻な人手不足が続いており、テクノロジーの導入は喫緊の課題です。政府・企業・教育機関が連携してデジタル人材を育成し、技術革新を社会全体で支える体制を整えることが求められます。
第二は、多様な人材が活躍できる社会の実現です。女性・高齢者・外国人材など、これまで十分に活かされてこなかった人材が力を発揮できるよう、働き方の柔軟化や制度整備を進めることが重要です。また、子育て支援の充実によって少子化の進行を少しでも緩やかにし、将来の労働人口を確保する取り組みも並行して行う必要があります。
日本の未来は決して暗いだけではありません。課題を正面から受け止め、テクノロジーと人の力を組み合わせることで、持続可能で豊かな社会を築くことができると私は信じています。今こそ社会全体で知恵を出し合い、変化を恐れずに前進する姿勢が求められています。(568字)
勝てるポイント・アドバイス
- 小問1ではドローンの「具体的な活用場面」(農薬散布・生育管理など)を挙げることで、知識の深さをアピールできます。
- 小問2の前半(80〜100字)は字数が少ないため、「何が問題か」を端的に一文で表現する練習が必要です。余計な言葉を削る訓練をしておきましょう。
- 後半の600字論述では、必ず「第一に〜」「第二に〜」などの構成語を使って段落を整理すると、採点者に読みやすい答案になります。
令和4年度 小論文
問題
- 【小問1】社会情勢に関するグラフ・表を見て問題点を読み取り、改善策を提示する。(261字以上300字以内)※問題の原因のみを25字以内で述べる設問もあり。
- 【小問2】日本や世界が抱えている問題点等に関するグラフや表および与えられた文章を踏まえて日本が抱える課題の改善策を提示する。(361字以上400字以内)※グラフ・表を読み取り、番号で答える設問もあり。
解答例
【小問1・解答例(約280字)】
グラフから読み取れる問題点は、日本における特定の社会指標が年々悪化しており、そのまま放置すれば生活の質や社会の安定に深刻な影響を与えるという点です。この背景には、少子高齢化の進行や経済的格差の拡大、地方の過疎化など複合的な要因があります。改善策として、まず国と自治体が連携した包括的な支援体制を構築することが必要です。特に、支援が届きにくい地方や低所得層に対しては、デジタル技術を活用した情報提供や相談窓口の整備が効果的です。また、問題を「他人事」にせず、地域住民が当事者意識を持って取り組む市民参加型の解決策も重要な柱となります。(276字)
【小問2・解答例(約385字)】
グラフおよび提示された文章から、日本が抱える課題として経済的格差の拡大と社会的孤立の深刻化が読み取れます。豊かな国でありながら、支援を必要とする人々に手が届いていない現状は、早急な改善が求められます。
改善策の第一として、セーフティネットの強化が挙げられます。生活困窮者や子どもの貧困に対しては、給付型支援の拡充や学校給食・教育費の無償化など、経済的負担を直接軽減する政策を進めることが有効です。支援の入口となる相談窓口をワンストップ化し、複雑な手続きを簡略化することも重要です。
第二として、地域コミュニティの再生が必要です。核家族化や都市への人口集中により、地域のつながりが薄れたことが孤立を招いています。自治会・NPO・企業が連携し、地域の見守り活動や居場所づくりを推進することで、社会的孤立を防ぐことができます。国や自治体はこうした活動を財政的・制度的に後押しする役割を担うべきです。日本が真に豊かな社会を実現するためには、経済成長だけでなく、すべての人が安心して暮らせる包摂的な社会の構築が不可欠です。(383字)
勝てるポイント・アドバイス
- 小問1の25字以内の原因記述は非常に短いため、「〇〇による△△の進行」という一言で核心をつく練習が必要です。長い文を短くまとめる圧縮力を磨きましょう。
- 小問2では「グラフ・表+文章」の両方を踏まえることが求められています。どちらか一方だけに偏ると減点の可能性があるため、資料と文章の両方から根拠を引き出す意識を持ちましょう。
- 記号選択問題は確実に得点するチャンスです。小論文の記述に時間を取られて記号問題を後回しにしてしまうミスがよく見られます。時間配分を事前に決めておくことが大切です。
まとめ|豊島高校の推薦小論文を突破するために
豊島高校の推薦入試小論文は、社会問題への関心・資料読み取り力・論理的な文章構成力の3つが総合的に問われる試験です。特定のテーマを丸暗記するのではなく、どんなテーマが出ても「現状→原因→改善策」の流れで論じられる「思考の型」を身につけることが最重要です。また、字数制限の9割以上を埋めることを常に意識して練習を積んでください。スカイ予備校では、豊島高校をはじめとする都立高校推薦入試の小論文指導を個別に行っています。ぜひお気軽にご相談ください。
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