記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)
【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長
■小論文指導歴25年
これまでに指導した生徒は4000人以上、独自のSKYメソッドを考案で8割取る答案の作り方を指導。
スカイ予備校を高崎市内に開校し、2021年4月から、完全オンラインの大学受験予備校となり1年目から、国公立大学に27名の合格者を輩出。スカイ予備校の指導方針は、「大人になっても役に立つ勉強法の習得」です。「自分の人生は自分で切り拓く」教育をします
☆知らないと損する「小論文やっていはいけないNG動画」を無料プレゼント中!
1. はじめに:大学入試の基本
大学入試は、高校生活の集大成であり、多くの受験生にとって人生の大きな転機となる重要なイベントです。その仕組みは複雑で、種類も多岐にわたるため、理解するのに時間がかかることがあります。この記事では、大学入試の基本的な仕組みから、各入試方式の特徴、スケジュール、そして対策のポイントまでを詳しく解説します。
大学入試の基本を押さえておくことで、自分に合った入試方式を選び、効率的に受験準備を進めることができます。まずは、大学入試には大きく分けて以下の種類があることを覚えておきましょう。
- 一般選抜
- 学校推薦型選抜
○ 指定校推薦
○ 公募推薦 - 総合型選抜
これらの入試方式は、それぞれ特徴が異なり、受験生の特性や志望大学の方針によって選択されます。以下、各入試方式について詳しく見ていきましょう。
2. 大学入試の種類と特徴
1 一般選抜
一般選抜は、最も一般的な入試方式で、多くの受験生が挑戦する入試です。主に学力試験の結果によって合否が決定されます。
特徴:
● 学力試験が中心
● 大学入学共通テストと個別試験の組み合わせが一般的
● 国公立大学では最も主要な入試方式
● 私立大学では複数の日程や方式が用意されていることが多い
メリット:
● 公平性が高い
● 学力を客観的に評価できる
● 複数の大学を受験できる
デメリット:
● 試験の負担が大きい
● 一発勝負の要素が強い
2 学校推薦型選抜
学校推薦型選抜は、高校からの推薦を受けて出願する入試方式です。学力試験以外の要素も重視されます。主に「指定校推薦」と「公募推薦」の2種類があります。
指定校推薦
特徴:
● 大学が指定した高校のみが推薦できる
● 学校長の推薦が必要
● 一定の学業成績基準がある
● 面接や小論文が課されることが多い
● 合格の可能性が高い
メリット:
● 競争率が低い(ほぼ確実に合格できる)
● 早期に進路が決定できる
● 学力試験の負担がない
デメリット:
● 指定校枠がある高校・学科に限られる
● 大学側から提示された条件を満たす必要がある
● 専願制が多く、他大学との併願ができない場合が多い
公募推薦
特徴:
● 大学が定めた条件を満たせば、どの高校からでも応募可能
● 学校長の推薦が必要
● 学力試験(小テスト)が課されることもある
● 面接や小論文が一般的
メリット:
● 一般選抜より早く進路が決定できる
● 学校生活での活動が評価される
● 一般選抜より合格しやすい場合がある
デメリット:
● 指定校推薦より競争率が高い
● 一定の学力や成績が求められる
● 専願制の場合、他大学との併願ができない
3 総合型選抜
総合型選抜(旧AO入試)は、受験生の個性や適性、意欲などを総合的に評価する入試方式です。
特徴:
● 大学独自の選考基準がある
● 面接や課題提出などが中心
● 時期や選考方法は大学によって様々
メリット:
● 学力以外の能力や経験が評価される
● 自己アピールの機会が多い
● 早期に進路が決定できる
デメリット:
● 準備に時間がかかる
● 大学によって選考基準が異なる
● 競争率が高い場合がある
3. 大学入学共通テストの仕組み
大学入学共通テスト(旧センター試験)は、多くの大学入試で利用される全国統一の学力試験です。
主な特徴:
● 国公立大学の一般選抜では必須
● 私立大学でも利用する大学が多い
● 6教科30科目から選択して受験
● マークシート方式と記述式問題の併用
試験科目:
- 国語
- 地理歴史・公民
- 数学
- 理科
- 外国語
- 情報(2025年度から導入予定)
共通テストは1月中旬に実施され、その結果は2月上旬に発表されます。この結果を基に、国公立大学の2次試験や私立大学の個別試験に臨むことになります。
4. 国公立大学と私立大学の入試の違い
国公立大学と私立大学では、入試の仕組みや特徴に違いがあります。
国公立大学の特徴:
● 大学入学共通テストが必須
● 2次試験(個別学力検査)がある
● 前期日程・中期日程・後期日程に分かれる
● 併願可能な大学数に制限がある
私立大学の特徴:
● 大学独自の入試方式が多い
● 大学入学共通テストの利用は任意
● 複数の入試日程がある(A日程、B日程など)
● 併願制限が緩やか
国公立大学の場合、大学入学共通テストと個別学力検査の合計点で合否が決まることが一般的です。一方、私立大学では大学独自の試験のみで判定されるケースも多く、大学入学共通テストを利用する入試と利用しない入試が併存していることがあります。
5. 大学入試のスケジュールと流れ
大学入試は1年を通じて様々なイベントがあります。主なスケジュールは以下の通りです:
● 6月〜8月:オープンキャンパス参加
● 9月〜11月:総合型選抜・学校推薦型選抜の出願
○ 指定校推薦の場合、9月頃に校内選考が行われることが多い
● 10月〜12月:総合型選抜・学校推薦型選抜の試験
● 1月上旬:大学入学共通テスト出願
● 1月中旬:大学入学共通テスト実施
● 1月下旬〜2月上旬:私立大学一般選抜出願
● 2月上旬〜3月上旬:私立大学一般選抜試験
● 2月下旬:国公立大学前期日程試験
● 3月中旬:国公立大学中期・後期日程試験
● 3月下旬:合格発表・入学手続き
このスケジュールは一般的なものであり、具体的な日程は年度や大学によって異なります。早めに志望校の入試要項を確認し、自分の受験スケジュールを組み立てることが重要です。
6. 受験対策のポイント
効果的な受験対策のためのポイントをいくつか紹介します:
- 早めの対策開始:遅くとも高校2年生の後半から受験を意識した学習を始めましょう。
- 志望校研究:志望校の入試科目や出題傾向を把握し、的確な対策を立てましょう。
- 基礎学力の向上:どの入試方式でも基礎学力は重要です。日々の学習を大切にしましょう。
- 過去問演習:志望校の過去問を解くことで、出題傾向や時間配分を把握できます。
- 模試の活用:定期的に模試を受けることで、自分の学力レベルや弱点を知ることができます。
- 時間管理:効率的な学習のために、スケジュール管理を徹底しましょう。
- 健康管理:体調を崩さないよう、規則正しい生活を心がけましょう。
- 情報収集:最新の入試情報や変更点をチェックし、対策に反映させましょう。
7. よくある質問(FAQ)
Q1: 大学入試は平均して何回くらい受けますか?
A1:個人差はありますが、一般的に3〜5校程度受験するケースが多いです。ただし、指定校推薦や学校推薦型選抜、総合型選抜で早期に合格が決まる場合もあります。
Q2: 大学受験勉強はいつから始めれば間に合いますか?
A2:遅くとも高校2年生の後半から本格的な受験勉強を始めるのが理想的です。ただし、基礎学力の向上は1年生のうちから意識して取り組むことをおすすめします。
Q3:大学受験に英検は必要ですか?
A3:必須ではありませんが、英語外部試験として活用できる大学も増えています。また、学校推薦型選抜や総合型選抜では評価の対象になることもあるので、取得しておくと有利な場合があります。
Q4:センター試験と大学入学共通テストの違いは何ですか?
A4:大学入学共通テストは、センター試験の後継として2021年度から導入されました。主な違いは、記述式問題の導入や、英語の4技能(読む・聞く・話す・書く)を評価する外部試験の活用などがあります。また、2025年度からは「情報」が新たな教科として加わる予定です。
Q5: 指定校推薦と公募推薦の違いは何ですか?
A5:指定校推薦は大学が特定の高校に割り当てる推薦枠で、競争率が低く合格可能性が高いのが特徴です。一方、公募推薦は条件を満たせばどの高校からでも応募でき、指定校推薦より競争率が高くなります。指定校推薦は通常専願制ですが、公募推薦は併願可能な場合もあります。
8. まとめ:自分に合った入試方式を選ぼう
大学入試の仕組みは複雑ですが、基本的な流れを理解することで、より効果的な受験準備が可能になります。一般選抜、学校推薦型選抜(指定校推薦・公募推薦)、総合型選抜のそれぞれの特徴を理解し、自分の強みや志望大学の方針に合った入試方式を選択することが重要です。
また、大学入学共通テストの重要性や、国公立大学と私立大学の入試の違いを認識し、適切な対策を立てましょう。スケジュール管理を徹底し、計画的に受験準備を進めることで、志望校合格への道が開けます。
最後に、大学入試は確かに重要なイベントですが、それだけが人生のすべてではありません。健康に気を付け、自分のペースで着実に準備を進めていってください。皆さんの受験の成功を心よりお祈りしています。