2024年度 岩手県立高校入試【国語】をポイント解説!

高校入試

2024年度岩手県立高校入試では、文学的文章・論理的文章・短歌・古文・資料問題・漢字の読
み書きの6題構成になっています。

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

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大問1(文学的文章)

上野歩『お菓子の船』からの出題です。

〈解答〉

(1)イ

(2)エ

(3)ア

(4)今まで感性に頼って行っていた作業の意味に気づき、それを論理的に後輩に教えることができてうれしかった

(5)本物の菓子職人を目指して全身で学ぼう

〈解説〉

(1)語句の意味(選択肢)

「一心に」の意味が出題。

(2)理由説明(選択肢)

傍線部の「ますます」に注目する。

浅野は曽我に「後輩にきちんと教えてやれ」と言われ、「大柄な身体を小さくしていた」が、さらにそこに「おまえも若いんだから~言葉で説明できるようになれ」と追い打ちをかけられたのである。

(3)内容読解(選択肢)

曽我は、「経験や勘に頼り、そのくせ自分の技術を定量的、論理的に説明できない」ことを忌避  し、「自分のしている作業の意味を、言葉で説明できるようにな」ることを職人たちに求めている。

(4)理由説明(45~55字記述)

直後に、「実は、そういうことなんだなと、さっきの工場長の話で気がついた。今までなにげなくやってたんだけどさ」とあることに注目する。

今まで感性に頼ってやっていた作業の意味に気づき、さらにそれを論理的に後輩に教えることができたのが嬉しかったのである。

(5)内容読解(20字記述)

空欄の直前にある「曽我の言葉」とは、「みんな、本物の職人を目指して常に耳目を働かせろ。全身でお菓子づくりを学べ」である。

字数が短いので、「本物の職人」を「唯一無二の技術を持つ職人」と言い換える余裕はない。

大問2(論理的文章)

戸谷洋志『SNSの哲学  リアルとオンラインのあいだ』からの出題です。

〈解答〉

(1)ウ

(2)エ

(3)他者とのか

(4)はじめて自分の個性に気づいてアイデンティティを形成する

(5)ア

〈解説〉

(1)品詞の識別(選択肢)

「まったく」は副詞。アの「大きな」は連体詞。イの「開ける」は動詞。ウの「まさか」は副詞。エの

「美しい」は形容詞。

(2)内容読解(選択肢)

「Aはよくないことであり、Bが尊重されるべきだ」という価値観を、「『自律性』を重視する発想」だと述べているので、Bが「自律性」に該当する。

また、「他者に頼らないでいられることが自律性、他者に頼らないではいられないことが他律性」であると説明されているので、Cが「自律性」に該当する。

(3)内容読解(抜き出し)

「他者とのかかわりからもたらされる気づきの蓄積が、『自分は何者なのか』『自分には何ができるのか』というアイデンティティの形成には欠かすことができない」と述べられている。

(4)内容読解(25~35字記述)

空欄の直前に、「他者から自分の長所などを伝えられることで」とあるので、「たとえばみなさん は、受験や、クラブなどへの申し込み~」の段落に着目すると、「はじめて自分の個性に気づかされる」が空欄にあてはまることがわかる。

あとは、設問の条件にあるように、「アイデンティティ」という言葉を使いつつ、余った字数に何を書くかを考えればよい。

この「友達にアイデアを書いてもらう」という例は、「大人も復、他者の影響を受けながらアイデンティティを形成する」ことを示すためのものなので、「アイデンティティの形成」につながることを指摘すればよい。

(5)文章の展開(選択肢)

はじめに「自律性」と「他律性」の一般的な定義について述べたあと、実は「自律性」と「他律性」がつながっていることを、具体例を挙げながら説明しているので、アが正解。

エも、一般的な考えとは異なる意見を述べていると同様のことを指摘しているが、「冒頭で筆者の考えを述べ」が不適である。

大問3(短歌)

高野公彦『水木』・千葉聡『はじめて出会う短歌100』・早坂類『ヘヴンリー・ブルー』からの出題です。

〈解答〉

(1)ウ

(2)エ

(3)イ

〈解説〉

(1)表現技法(選択肢)

短歌Aで使用されている表現技法は、体言止めである。「雲」という言い切りの形を用いているウが正解。

(2)短歌の解釈(選択肢)

アについて、「遠い線路のかがやき」で「青春のかがやき」をイメージさせるのは無理がある。イについて、「若者の大人に対する反発心」をイメージさせるのは無理がある。

ウについて、「『かよふ風』とたとえた直後に否定し」が明らかに不適である。

(3)短歌の解釈(選択肢)

短歌Bの解釈より、「小さな僕」と「どーんと大きく、ずっと遙かな存在」としての虹が対比されていることが読み取れる。アとエは不適。

ウは「広やかな秋の心」を「好奇心」とまとめているので不適。

大問4(古文)

『十訓抄』と『呻吟語』からの出題です。

〈解答〉

(1)おのずから

(2)うるはしくうちある人

(3)イ

(4)a周囲の環境  b本性

〈解説〉

(1)現代かなづかい(記述)

「おのづから」を「おのずから」に直す。

(2)内容読解(抜き出し)

「心の悪しき人」が「うるはしくうちある人」と交わっていると自然と正しくなるようことを、蓬が麻に交じって生長すると真っすぐ伸び育っていくことにたとえている。

(3)内容読解(選択肢)

草と木を対比させているので、「柔」と対照的な性質を表す言葉が入る。

(4)内容読解(5字記述)

a:「うるはしくうちある人の中に交わ」っていると、自然と正しくなると述べられていることから考える。

b:「万物を発育する者は其の性なり」と述べられている。

大問5(資料問題)

〈解答〉

(1)ウ

(2)

〔例〕私は仕事の環境を最も重視したい。なぜなら、私にはバレエという趣味があるからだ。現在も発表会に出ているが、その練習は平日の夜や土日にあることが多い。バレエを無理なく続けられる職業に就きたいと考えている。

そこで、早いうちから様々な仕事について知ることが重要になってくる。職業体験や読書を通じて情報収集をすることで、バレエを続けながらでもしっかりと社会に貢献できる職業を探そうと考えている。

〈解説〉

(1)資料の読み取り(選択肢)

アについて、「つまらない」の割合が最も低いのは日本の高校生であるので不適。イは、全体不適。

エは、日本の高校生について述べた前半部分が不適。

(2)小論文

条件に従って、第一段落に結論と理由、第二段落に具体的な内容とその目的を書く。

大問6(漢字の読み書き)

「閲覧(えつらん)」・「諭す(さとす)」・「雪崩(なだれ)」・「歓迎」・「営む」・「週刊」が出題。

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