【一般選抜(前期・後期)入試】福知山公立大学 令和6年度小論文過去問題と概要

小論文過去問題

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長
■小論文指導歴27年
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小論文過去問題

R6年度 地域経営学部 一般選抜(前期)

問題1 次の英文の要約を200字以内の日本語で書きなさい。

出典:EDITORIALS: Japan tries to confront its ever-shrinking population,The Japan Times, April 28, 2023,原文より部抜粋

問題2 次の二つの図は、令和4年版『消費者白書』からの引用である。これらの図に基づいて、以下の設問に答えなさい。

※本文省略

図1:DGsやェシカル消費に関する興味や取組状況(年齢層別)

図2:SDGsやエシカル消費に関する取組に「興味はあるが、現在取り組んでいない」理由(年齢層別)

設問

問1 図1の説明を200字以内で書きなさい。

問2 図1と図2を踏まえ、SDGsやエシカル消費について、10歳代後半から20歳代の参画を促すためにはどのような方法が必要か、あなたの考えを200字以内で書きなさい。

R6年度 地域経営学部 一般選抜(後期)

問題1 次の英文の要約を200字以内の日本語で書きなさい。

※本文省略

出典:Editorial: UNESCO listing must spark efforts to preserve Japan’s festival dances, The Mainichi, November 7, 2022, 原文のまま

問題2 次の二つの図は、『地域の経済2022地方への新たな人の流れと地方のデジタル化の現状と課題-』からの引用である。これらの図に基づいて、以下の設問に答えなさい。

(1)任期終了後の定住状況(2009~2021年度累計)

(2)定住後の進路(2009~2021年度累計)

図1 地域おこし協力隊の定住状況

図2 地域おこし協力隊が定住しなかった理由(複数回答)

設問

問1 図1の説明を150字以内で書きなさい。
問2 図1と図2を踏まえ、地域おこし協力隊の定住における課題とその解決策について、理由を示しながら、あなたの見解を250字以内で書きなさい。

R6年度 情報学部 一般選抜(前期)

問題1 次の文章は、『産経新聞』(2023年7月21日付、電子版)からの引用(一部改変)である。この文章を読んで、以下の設問に答えなさい。

※本文省略

設問

問1 この文章で述べられている舞鶴湾の「丹後とり貝」の養殖におけるIoTを活用した実証実験について、実験で検証される海中環境と育成状況の相関の分析に必要なデータを示し、それらがどのような方法で得られるか、180字以内でまとめなさい。

問2 この実証実験により期待されていることはどのようなことか。本文中の用語を用いて100字以内で書きなさい。

問題2 以下の表は情報通信端末の世帯保有率の推移を示したものである。この表に関する以下の設問に答えなさい。

出典:「令和5年版情報通信白書」(総務省)より作成

設問
情報通信端末の世帯保有率がどのように推移しているか、固定電話とタブレット型端末それぞれの経年変化を折れ線グラフで示しなさい。ただし、固定電話を実線(一)、タブレット型端末を点線(…)で示し、たて軸とよこ軸それぞれの軸ラベルと対応する目盛りの値を記載し、グラフのタイトルをつけること。また、それらの変化の理由について、あなたの考えを200字以内で説明しなさい。

R6年度 情報学部 一般選抜(後期)

問題1 次の文章は、『日経産業新聞』(2023年6月11日付、電子版)からの引用(一部抜粋)である。この文章を読んで、以下の設問に答えなさい。

※本文省略

[出典]:建機の遠隔操作、5Gで臨場感 コマツが23年度中に量産化 日経産業新聞2023年6月2日

問1 この文章では通信遅延を抑える技術には「まだ課題がある」と述べられている。では、なぜ遠隔操作技術の適用において通信遅延を抑える必要があるのか、通信遅延が大きい場合の問題点を提示しつつ、200字以内で説明しなさい。

問2 この文章では建設現場への遠隔操作技術の適用について述べられている。遠隔操作技術の他分野への適用例とそれによって解決可能な問題について、あなたの考えを150字以内で書きなさい。

問題2 次の文章は、『日本経済新聞』(2023年4月4日朝刊)からの引用(一部抜粋)この文章を読んで、以下の設問に答えなさい。

※本文省略

設問

この文章で述べられている訓練の結果を踏まえて、「ある避難所に150人が避難し、その避難所における名簿の作成は10分以内で行う必要がある」と仮定したとき、アプリの普及率は何%以上であるとよいか求めなさい。さらに、現状がその普及率に達していないとき、必要な水準まで高めるには、どのような施策やサービスがあるとよいか。この文章に示されたアプリの機能に基づき、あなたの考えを240字以内で書きなさい。なお、必要に応じて、図や表にまとめ、欄外に示しても良い。

出題意図・採点、評価のポイント

R6年度 地域経営学部 一般選抜(前期・後期)

出題の意図

現代社会の課題をテーマにし、アドミッション・ポリシーに則して、教養と基礎学力に加え、資料や文章を読む力やその理解を表す力などの基本的なコミュニケーション能力を問うことにありました。現代社会の課題は広範で、一つの教科・科目には収まらなく、複数の教科・科目が重なり合って多かれ少なかれ関係していると言えます。

採点、評価のポイント

問題1は英文を読む力と日本語の文章を書く力の両方を問う問題でした。英文の要約は一つのセンテンスあるいはパラグラフを直訳することではありません。また、英文に書かれていないことや自分が考えていることを書くものでもありません。要約は、英文が何を主張しているのかを把握し、その主張を中心にして英文全体の内容が含まれるように書かなければいけません。そして、もっとも大切なこととして、要約は日本語の文章として完結していなければいけません。解答用紙に書いた要約文を必ず読み直してください。

解答には字数の上限が課されていますから、書く内容を適切に取捨選択しなければいけません。たとえば、事例は主張を補強するために用いられます。限られた字数で書かなければいけない要約ですから、事例ではなく、筆者の主張を書くことが評価のポイントになります。

文章を「要約する」とはどういうことなのかを考えながら学習してください。英文に限らず、新聞の社説などを読んで要約するという学習は文章を書く力だけでなく、読む力も養成します。

問題2は図表が何を示しているのかを簡潔に説明できる力と、図表から何が読み取れるのかを論理的に記述できる力を問う問題でした。何かを伝えようとするとき、図表を用いることがあります。図表が有力な手段になるからです。しかし、図表は見ればわかる、ということではなく、図表をどのように見るのかについて、簡潔な文章に表すことが求められます。

図表を見てわかることは結果です。それが「説明しなさい」で問われていることです。説明が求められている解答では、推測(と思う)や考察(と考える)の記述は適切ではありません。また、グラフの説明として、縦軸や横軸が何で、何がどんな色で、どのように描かれているかなどは、必要になるときがありますが、ここでの解答には必要ありません。必要のない記述に文字数を使わないようにしましょう。

結果には原因があります。原因は図表から推測することになります。そこでは、複数の教科・科目から得ている知識を駆使し、論理を展開することが求められます。推測される原因は一つではありませんから、正解もまた一つではありません。

評価のポイントは、問題が何を求めているのか、結果の説明なのか、原因の推測なのか、問題文を注意深く読んで、題意に則して簡潔に解答できているかどうかです。

R6年度 情報学部 一般選抜(前期・後期)

出題意図

情報学部の小論文試験は、アドミッションポリシーで示されている「幅広い教養と基礎学力を身に付けていること」および「情報技術のあり方について自ら思考し表現共有する力を有すること」の評価を主たる⽬的とした設問から構成されています。社会で利活用されている情報技術に関する⽂章やデータを題材とし、その内容の理解力と理解に基づいた思考力を問い、設問に沿って思考した内容を論理的にかつ過不足なく記述できる表現力が問われています。

採点、評価のポイント

問題1では、題材の内容の理解力が主に問われ、理解したことを過不足なく述べることが期待されています。題材文を読解し、そこで提示された取り組みや技術と社会との関係などを的確に把握するための理解力を問う設問から構成されていました。設問で問われたことを把握し、前提となる題材に基づいて問いについて思考し、その内容を文章として表現することが必要です。また、問いの内容に対応する箇所を適切に抽出できる理解力と論点を明確にして思考する力が重要になります。そして、問われていることがらについて、自身の思考の内容を簡潔に記述できているかが評価のポイントです。

問題2では、題材として示された記事やデータで示されている内容を理解し、その理解に基づいて問いを考察し、考察した内容を適切に述べることが期待されています。一部の選抜区分では、表を読みとったうえで解答する必要がありました。その問題においても、題材が示す状況を理解でき、問いの内容について適切に考察ができる力が必要でした。

本設問においては、唯一の明らかな正解はありません。題材に含まれない内容や、題材において否定されている事実に立脚することは適切とは言えません。また、設問に指定されていることがらから逸脱した例示、議論あるいは、論理的でない表現も適切ではありません。つまり、問いに示されている考察の前提となる仮定や事実を把握すること、そこから自分自身で考えて結論を導くことが必要となり、なぜそのように考察したのかを、題材に立脚しつつ述べることが必要です。

一部の選抜区分の問題では、技術がどのように適用されているかを読み取ることや数的なデータの把握が必要でした。つまり、題材が示す状況を的確に把握した上で、問いの内容についてどう考えたのかを表現する力が評価される設問でした。すなわち、問題2においては、問われたことに関して考察していることおよびその記述の明快さと論理展開の適切さが評価のポイントです。

学部学科、コース

地域経営学部

〈公共〉〈企業〉〈観光〉の3つの分野を中心に地域社会で活躍する力をつける「地域経営学科」

地域経営学科は、地域社会の再生、企業活動の活性化を目指して、実践的能力を活用できる人材を育成します。そのため、多様な地域の事業体に関する基本的な知識を学び、これを活用できる応用力・実践力を身につけます。特に「公共経営」、「企業経営」、「交流観光」の3つの分野に関して、経営概念を主軸において専門的で高度な知識の習得と、「地域協働型教育研究」による実践的な地域現場での課題を理解します。

医療福祉を通して地域に貢献できる人材を育てる「医療福祉経営学科」

医療福祉経営学科では、日本病院会等の認定資格である「診療情報管理士」の資格取得を目指しつつ、法学・経済学・心理学などの幅広い教養、財務・人事・労務など組織経営・地域経営の基本、および課題解決のためのデータ収集・加工・分析の技術を身につけ、将来は、医療機関・福祉施設の経営に参画できる人材、医療福祉を通して地域に貢献できる人材を育成します。

情報学部

情報活用の事例から原理に近づき専門性を高める帰納的な学習帰納的な学習とは、具体的な事例から出発し、そこから段階的に原理に近づいていくことで専門性を高めていく方法のことです。具体的な体験事例から原理に帰納していくことで、いろいろな場面に適用できるスキルと知識・知見を体系的に身につけます。1・2年次では事例学習で「何ができるか」を、2・3年次では方式学習で「どうすればできるか」を、3・4年次では根拠学習で「なぜできるか」を段階的に学んでいきます。

所在地・アクセス

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