「推薦入試は、才能よりも準備で決まる」
この言葉を、これほど体現している受験生は多くありません。
今回紹介するのは、群馬大学医学部保健学科看護学専攻に学校推薦型選抜(共通テストなし)で合格したともさんのストーリーです。
彼女が受験勉強を始めたのは、高校3年生になってからでも、高校2年生の途中でもありません。
高校1年生の4月、入学と同時でした。
なぜ、そこまで早く動いたのか。
そして、3年間で何を積み上げてきたのか。
推薦入試を考えている人にとって、この体験談は「かなり現実的なヒント」になるはずです。


記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)
【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長
■小論文指導歴27年
これまでに指導した生徒は4000人以上、独自のSKYメソッドを考案で8割取る答案の作り方を指導。
2020年4月から、完全オンラインの大学受験予備校となる。過去3年間で国公立大学合格125名。
高1から入会者は国公立大学合格率93%
高2から入会者は国公立大学合格率86%
高3の4月から入会者は国公立大学合格率73%。
スカイ予備校の指導方針は、「大人になっても役に立つ勉強法の習得」です。「自分の人生は自分で切り拓く」教育をします
「高校受験が終わったら、次は大学受験だと思っていました」
ともさんは、中学2年生の頃から「将来は看護師になりたい」という目標を持っていました。
高校受験が終わったタイミングで、「次は大学受験に向けて、早く動き出したい」そう考えていたそうです。
スカイ予備校を見つけたのは、お母さまがインターネットで調べたのがきっかけでした。
「小論文や面接もしっかり対策してくれそう、と思ったみたいです」
そして高校1年生の4月1日。
ともさんの大学受験に向けた3年間の準備が始まりました。

志望校は最初から「群馬大学」
ともさんは、最初から群馬大学を第一志望にしていました。
地元の国立大学であること。
看護を学べる環境が整っていること。
その想いは、入学当初から揺らいでいませんでした。
初回の面談で伝えられたのが、次の言葉です。
「群馬大学の推薦を狙うなら、
1年生からの評定平均がすべてになる」
ここから、3年間を見据えた戦略が本格的にスタートしました。
評定平均を守るために、1年生からやっていたこと
推薦入試において、評定平均は避けて通れません。
ともさんも、1年生の頃から強く意識していました。
「4.0以上、できればもっと上を目指そうと言われていました」
定期テスト対策を最優先にし、「その場しのぎ」ではなく、常に安定した成績を取ることを意識。
最終的な評定平均は 4.2。
推薦入試を戦うための、確かな土台を作り上げました。
演劇部の部長。それでも両立できた理由
ともさんは、演劇部に所属し、最終的には部長も務めています。
決して「勉強だけ」の高校生活ではありませんでした。
それでも両立できた理由は、完全オンラインで、自分のペースを崩さずに進められたこと。
週1回のコーチングでは、
- 学習計画の微調整
- 忙しい時期の優先順位整理
- モチベーションの立て直し
を繰り返していました。
「部活と勉強のバランスを崩さずに続けられたのは大きかったです」
小論文は「書けない」からのスタート
受験学年になると、小論文と面接対策が本格化します。
小論文については、
「最初は、全然書けませんでした」
と、はっきり振り返っています。
それでも、型を学び、何を書けばいいかが分かるようになったことで、徐々に自信へと変わっていきました。
面接対策では、オンライン模擬面接を何度も実施。
「優等生的な答えじゃなく、自分の言葉で話す」
という点を、特に意識したそうです。

合格発表の日、母と一緒に泣いた理由
試験当日、小論文は「練習通り書けた」という手応えがありました。
面接も、想定外の質問はあったものの、落ち着いて対応。
そして合格発表。
「自分の番号を見つけた時、
母と一緒に泣いて喜びました」
3年間積み重ねてきた努力が、一気に報われた瞬間でした。

後輩へのメッセージ
最後に、ともさんからのアドバイスです。
「一番大事なのは、早く始めることだと思います」
1年生から評定を意識できたことが、推薦入試での大きな武器になった。
そしてもう一つ。
「受験は一人だと辛いので、
伴走してくれる先生の存在は本当に大きいです」
推薦入試を考えているなら、今のうちから内申点を意識すること。
そして、情報を集めて、早めに動くこと。
それが、合格への近道だと語ってくれました。
まとめ:推薦合格は「才能」ではなく「設計」
ともさんの合格を振り返ると、
特別な才能があったわけではありません。
- 高1の4月から動いたこと
- 評定を軸に3年間を設計したこと
- 小論文・面接を後回しにしなかったこと
- 不安な時期も、戦略を信じて続けたこと
この積み重ねが、群馬大学推薦合格につながりました。
推薦入試は、運でも一発勝負でもありません。
早く決めて、正しく準備した人が、静かに勝つ入試です。
これから看護系・推薦入試を目指すあなたにとって、このストーリーが一つの指針になれば嬉しいです。




