高知県立大学 社会福祉学部 社会福祉学科【学校推薦型選抜[県内枠]】 推薦入試の出題傾向と合格戦略
高知県立大学社会福祉学部社会福祉学科の学校推薦型選抜[県内枠]を目指すとき、「福祉に関心はあるけれど、小論文で何を書けばよいのか分からない」と悩む人は少なくないでしょう。人を支えたいという気持ちを、社会問題についての論理的な文章に変える作業には、普段の作文とは違う難しさがあります。
特に戸惑いやすいのが、短い字数の中でどこまで説明するかという判断です。知っていることを全部書くと対策が薄くなり、意見を急ぐと根拠が足りなくなります。必要なのは、難しい言葉を増やすことよりも、問いに答えるための論点を選び、順番を整える練習です。
2025年度と2024年度の課題からは、福祉を人々の生活と社会の仕組みの両方から考える重要性が見えてきます。テーマが変わっても、困難の背景を捉え、改善策につなぐ思考の手順には共通する部分があります。
この記事では、二つの年度を具体的に分析しながら、答案の組み立て方、学習の進め方、面接へのつなげ方まで解説します。自分に不足しているのが知識なのか、原因分析なのか、表現なのかを確かめ、今日から取り組む課題を見つけてください。
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- 2025年度の分析:介護人材不足を原因と対策のつながりで考える
- 2024年度の分析:性的マイノリティの困難を社会の側から考える
- 入試の特徴:短いレポートで考える力を伝える
- 二つの年度から見える共通点とテーマごとの違い
- 合格に必要な力:知識を使って因果関係を説明する
- 対策ステップ①:社会課題を四つの項目で整理する
- 対策ステップ②:400字を書く前に論点を選ぶ
- 対策ステップ③:添削と書き直しで弱点を減らす
- 不合格につながりかねない答案のパターン
- 面接との連動:経験から大学で深めたい問いへ進む
- 受験生への助言:高知の身近な暮らしから問いを見つける
- 保護者のサポート:答えを教えるより考えを聞く
- まとめ:合格答案へ向けて今日から始めること
2025年度の分析:介護人材不足を原因と対策のつながりで考える
2025年度は、介護を担う人材の不足について、背景と改善への取り組みを考える課題でした。合計400字程度という条件では、人手が足りないという現状の説明に多くの字数を使うと、肝心の分析と提案が入りません。介護の必要性が増す側の事情と、働く人を確保しにくい側の事情を区別し、自分が重視する原因を選ぶことが出発点になります。特に、働き始める人を増やす取り組みと、働いている人が続けられる環境づくりを分けると、提案の目的が明確になります。また、待遇、仕事の負担、職場での支え合いなどを別々に並べるだけでなく、それらがどう関連して人材不足につながるのかを説明したいところです。スカイ予備校では、この課題を、介護職への好意や期待を述べるだけでなく、支援する側を支える条件まで考える練習として捉えます。利用者の暮らしを支えるために、働く人の継続的な就業をどう実現するかが論述の軸になります。
- 介護の需要が増す背景と、人材の確保・定着を難しくする背景を分ける。
- 採用を増やす施策と、離職を防ぐ施策の目的を区別する。
- 負担の増大と人材流出が相互に影響する可能性を考える。
- 提案の主体を明らかにし、職場の改善と政策的な支援をつなぐ。
- 働く人への対策を、利用者の生活や支援の質まで結び付ける。
出題テーマ:介護を必要とする人と担う人を一緒に捉える
このテーマで最初に整理したいのは、「介護を必要とする人がいること」と「介護の担い手が十分に集まらないこと」は、説明すべき内容が異なるという点です。高齢化に言及するだけでは、なぜ仕事を選ぶ人が増えにくいのか、なぜ続けることが難しいのかまでは説明できません。需要と担い手の両側を見ると、問題の輪郭がはっきりします。
例えば、負担の大きい職場を想定した場合、人員が少ないことで一人当たりの仕事が増え、その負担が退職を招けば、さらに人員が不足するという循環を考えられます。これは答案づくりのための分析例です。循環のどこに働きかけるのかを決めれば、業務の見直し、相談体制、定着支援などの提案を理由とともに説明できます。
設問の構成と採点ポイント:原因と提案を一対一で点検する
答案では、人材不足の要因を述べる部分と、改善への取り組みを示す部分の両方が必要です。書き出しで問題の深刻さを長く強調すると、後半が施策名の羅列になりがちです。構成段階で原因と対策の組を作り、「この提案は、前半で挙げた何を改善するのか」と確認すると、論点のずれを防げます。
待遇を主な課題に挙げたのに、対策では介護の魅力を広める活動だけを書くと、つながりが弱くなります。仕事への理解を広げることに意義があっても、収入や就業条件への不安にどう応えるかが残るからです。評価につながる答案を考えるうえでは、提案の数より、選んだ施策が原因に届く理由を説明できているかを重視したいところです。
スカイ予備校の分析:説得力が増す答案の組み立て方
スカイ予備校が重視するのは、個人の努力に頼り切らず、職場や社会が整える条件を示すことです。介護職に強い責任感を求めるだけでは、負担の軽減にはつながりません。例えば、相談できる先輩の配置や業務分担の改善を提案するなら、新任者が困り事を抱え込まずに働けることまで説明すると、施策の意味が伝わります。
技術の活用を取り上げる場合も、導入すれば解決するという書き方は避けましょう。記録などの業務を効率化し、利用者と向き合う時間を確保するという目的を明らかにすると、福祉の論述としてまとまります。使い方を学ぶ負担や導入の支えにも目を向けると、実施する現場を想像した提案になります。
この年度を使った練習:同じ原因から異なる対策を比べる
練習では、まず一つの原因に対して二つの対策を考えてみてください。仕事の負担が重いという仮説なら、人員配置の改善と業務の整理では、どのような効果の違いがあるでしょうか。比較を通して、どちらを答案で優先するか、その理由を言葉にします。この段階では字数を気にせず、考えを広げて構いません。
その後、採用した提案だけを残し、原因、具体策、効果の順に短くまとめます。最後に、利用者にとって支援の継続や安心につながるかを確認してください。職場の効率だけで論を閉じず、介護が誰の生活を支える営みなのかに戻ると、論述の目的を見失いにくくなります。
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2024年度の分析:性的マイノリティの困難を社会の側から考える
2024年度は、性的マイノリティをめぐる偏見や差別などの課題について、その背景と解決への取り組みを合計400字程度で考える課題でした。論述の出発点は、当事者が感じる困難を本人の性のあり方に原因づけず、周囲の認識、慣行、制度との関係から捉えることです。多様性を尊重するという賛意だけでは、なぜ困難が生じ、何を変えれば改善するのかが伝わりません。一方で、制度の話だけに終始すると、学校や職場など身近な場面で安心して生活できる条件を見落としやすくなります。意識への働きかけと、権利や相談機会を支える仕組みを関連付けることが、考察を深める鍵です。また、同じ呼称でまとめられる人々にも生活や希望の違いがあります。支援する側が一律に望ましい状態を決めるのではなく、本人の意思と情報の扱いに配慮しながら、排除を減らす方法を考えたい課題です。
- 困難の背景を、周囲の価値観や社会の仕組みとの関係から整理する。
- 理解不足という言葉を、具体的な判断や行動の問題まで掘り下げる。
- 啓発だけでなく、相談しやすさや組織の対応にも目を向ける。
- 本人の意思を尊重し、情報の開示を支援の前提にしない。
- 共生という理念を、日常生活で何が変わるかという説明につなげる。
出題テーマ:多数派を前提にした環境が生む困難
このテーマでは、周囲が当然だと考えている生活像や性別役割が、人によっては行動や相談を難しくする点に注目できます。例えば、学校や職場で特定の生き方だけを前提に会話が進む場面を想定すると、自分の状況を話しづらくなる可能性が見えてきます。背景を具体的な場面に置き換えることで、単なる知識不足という説明から一歩進めます。
ただし、当事者は必ず同じ困難を経験する、必ず周囲に話したいはずだ、と決めつけてはいけません。困り事や希望は、生活環境や人間関係によっても異なります。答案では、特定の人々を固定的な特徴で説明せず、誰もが安心して選択できる環境をどう整えるかに焦点を合わせましょう。
設問の構成と採点ポイント:背景の説明を実際の改善につなぐ
背景と対策を扱う以上、「差別はよくない」という価値判断だけで文章を終えることはできません。例えば、固定的な思い込みが排除的な対応につながると考えたなら、どの場で、誰に、何を理解してもらう必要があるかを示します。教育という言葉を置くだけでなく、日常の判断や対応が変わるところまで考えると、提案の狙いが明確になります。
制度面に触れる場合には、出題時点の問題意識を受け止めつつ、権利の保障が生活上どのような安心につながるのかを説明したいところです。法律の名称を多く挙げる必要はありません。身近な組織の対応と社会全体の仕組みを結び付け、個人の善意だけでは解消しにくい課題を捉えることが、答案の厚みにつながります。
スカイ予備校の分析:当事者の意思が見える提案にする
説得力を高めるには、支援を受ける人に新たな負担を求めていないかを確認することが大切です。周囲の理解を深めるために当事者が自分の経験を説明すべきだとすると、話したくない人の意思を置き去りにするおそれがあります。学習や研修は、本人の開示に依存しない方法でも考えられます。
相談体制の整備も、窓口を設けるだけで十分とは限りません。誰に情報が伝わるのか分からなければ、利用をためらうことも考えられるためです。相談先の周知と情報の扱いへの配慮を組み合わせれば、利用する人の立場に立った提案になります。抽象的な善意を、安心して使える仕組みへ具体化することが重要です。
この年度を使った練習:抽象語を生活場面に置き換える
練習では、自分の文章にある「理解」「尊重」「共生」に印を付け、それぞれがどのような行動を指すのか書き足してみましょう。尊重であれば、本人の希望を確認する、勝手に情報を伝えない、選択肢を一律に狭めない、といった具体化が考えられます。言葉の中身が見えると、読み手に主張が伝わりやすくなります。
次に、その行動を学校、職場、地域のどこで実現するかを考えます。すべての場面を400字に盛り込む必要はありません。背景との対応が最も説明しやすい場面を選び、組織としての取り組みまで示してください。考える段階では広げ、書く段階では焦点を絞る練習になります。
入試の特徴:短いレポートで考える力を伝える
2025・2024年度の課題は、長い文章を読んで要約する形式ではなく、提示された社会課題に対して自分の考えをまとめるものでした。両年度ともレポートは400字程度で、配点は50点です。問題文が短いからこそ、背景を補う基礎知識と、何を中心に書くかを自分で判断する力が欠かせません。
400字程度は、思い付いた順に書き進めるとすぐに埋まる分量です。前半で問題の説明を繰り返してしまうと、後半の提案を十分に展開できません。文章量の少なさを簡単さと捉えず、必要な説明を残すための取捨選択が問われると考えましょう。
学習では、福祉に関する話題を知ることと、それを短く論じることを分けて練習すると効果的です。まず内容を理解し、次に設問の要求に合わせて使える形に整理します。知識が増えても書けない場合には、暗記を増やす前に構成メモを見直してみてください。
二つの年度から見える共通点とテーマごとの違い
介護人材不足と性的マイノリティをめぐる課題は、扱う対象も必要な知識も異なります。それでも、生活上の困難を生む背景を探り、改善に向けた取り組みを示すという点では共通しています。過去問から持ち帰りたいのは、特定の話題の完成答案よりも、この考える手順です。
一方で、テーマ固有の視点まで共通化することはできません。介護人材の問題では、働き続けられる条件や支援の継続性が論点になります。性的マイノリティの問題では、本人の意思、周囲の認識、排除を生まない仕組みが重要です。どの課題にも同じ対策を当てはめると、分析が浅くなります。
二つの年度を比較する際は、共通する答案構造と、それぞれに必要な着眼点を別々にノートにまとめましょう。また、二年分から次のテーマを決めつけないことも大切です。異なる題材でも原因と対策を組み立てられるように、練習する話題を広げていきます。
合格に必要な力:知識を使って因果関係を説明する
合格に向けて伸ばしたいのは、用語を知っているだけでなく、その知識で状況を説明する力です。例えば、人材不足と負担の大きさを並べるだけでは、二つがどう関係するのかは読み手に委ねられます。負担が重いことで働き続けにくくなり、人員の確保が難しくなる、という途中の説明を入れる必要があります。
因果関係を確かめるときは、「なぜそうなるのか」「その結果、誰に何が起こるのか」と問い直しましょう。答えに詰まる部分は、知識が不足しているか、結び付け方に無理がある箇所です。曖昧なところをそのまま強い言い切りで覆わず、調べ直したり、説明できる論点に絞ったりします。
もう一つ必要なのが、事実と自分の見方を区別する力です。身近な一例から社会全体を断定することは避け、どこまでが観察で、どこからが自分の考察かを整理してください。この区別ができると、経験を生かしながらも、根拠以上に主張を大きくしない答案になります。
対策ステップ①:社会課題を四つの項目で整理する
知識を蓄える段階では、一つの話題を「誰が何に困るか」「背景は何か」「生活にどんな影響があるか」「どんな改善策が考えられるか」の四項目に整理しましょう。記事の内容を丸ごと写すより、自分で項目に分けるほうが理解の抜けを発見できます。分からなかった言葉は、短い説明を添えて残します。
ここでは、制度の名称を覚えることだけに時間を使わないようにします。相談窓口なら、何を相談できるのか、利用する際にどのような障壁があり得るかまで考えてみてください。制度の存在と、必要な人が実際に利用できることを分けると、対策を具体化する視点が育ちます。
ノートには疑問も残しましょう。「周知を進めれば利用できるのか」「時間や移動の問題はないか」といった問いは、次に調べる手がかりになります。一つの話題を一度読んで終わらせず、疑問を一つ解消するところまで取り組むと、知識が自分の説明に使える形になります。
対策ステップ②:400字を書く前に論点を選ぶ
書き始める前に、まず設問で答えるべきことを短くメモします。次に、原因の候補と対応する対策を並べ、字数内で理由まで説明できる組を選びましょう。候補を多く出す段階と、答案に採用する段階を分けることで、思い付きだけで書き始める癖を減らせます。
構成は、背景の分析から対策へ進み、その対策の効果を説明する流れが使いやすいでしょう。練習用には、背景に約150字、対策とその理由に約200字、全体をつなぐ説明に約50字と考える方法があります。これは固定の配分ではなく、片方の要求を書き落とさないための目安です。
文字数を減らす際には、理由を先に削らないことが大切です。「非常に深刻な問題である」といった強調や、設問の言い直しを見直しましょう。理由が残っていれば短くても論は通ります。逆に、施策名だけを残すと、読み手には提案を選んだ根拠が分からなくなります。
対策ステップ③:添削と書き直しで弱点を減らす
答案を書いたら、誤字の確認だけで終わらせず、問いへの対応、原因と対策の関係、実施主体、文章の分かりやすさを順に点検します。一度にすべて直そうとすると、表現の修正だけで疲れてしまいます。まず内容の不足や論理のずれを直し、最後に言葉を整える順番がおすすめです。
第三者に読んでもらう場合は、感想だけでなく、説明が飛んでいる箇所を指摘してもらいましょう。読み手が「なぜこの対策なのか」と感じた箇所には、根拠の不足があるかもしれません。自分では分かっているつもりの関係ほど、文章では省略しやすいため、他者の視点が役立ちます。
書き直しでは、指摘された一文を直すだけでなく、構成メモに戻って組み立て直してください。原因の選び方が変われば、対策も変える必要があります。復習ノートに「主語が曖昧」「背景が長すぎる」などの課題を残すと、別のテーマを書くときにも改善点を引き継げます。
不合格につながりかねない答案のパターン
注意したいのは、問題への共感だけで終わる答案です。「困っている人を支えたい」という気持ちは出発点になりますが、それだけでは課題の背景や改善方法を示せません。感情を書いた後に、何が困難を生み、どこに働きかける必要があるのかを必ず加えましょう。
次に、対策を増やしすぎて説明がなくなるパターンがあります。教育、相談、広報、制度整備と並べても、それぞれが誰にどう役立つのかが見えなければ説得力は弱くなります。限られた字数では、説明できない提案を削り、残した対策の働きを具体化するほうが論述を深められます。
また、困難を当事者の努力不足に結び付ける文章にも注意が必要です。支援を利用しない理由を意欲だけで説明すると、情報、時間、人間関係などの条件を見落とします。本人の行動だけを見るのではなく、その行動を選びにくくしている環境がないかを検討してください。
最後に、知っているテーマへ無理に話を戻す癖も修正しましょう。準備した知識が豊富でも、設問が求める背景や対策から外れれば生かせません。完成後に各文の役割を確認し、問いへの回答に貢献していない部分を整理する習慣が必要です。
面接との連動:経験から大学で深めたい問いへ進む
小論文で社会課題を考える練習は、面接で自分の関心を説明する準備にもつながります。経験、そこから生まれた疑問、調べて分かったこと、さらに学びたいことの順に整理すると、志望理由の背景を話しやすくなります。体験談に社会的な視点を加えることがポイントです。
例えば、地域活動で誰かの困り事に気付いた経験があるなら、その場の支援だけでは解決できなかったことを考えてみましょう。経験がない部分を作り足す必要はありません。授業や読書を通して生まれた疑問も、自分が何を考え、どこまで調べたかを具体的に説明できれば、学びたい理由になります。
口頭練習では、自分の提案への反問も用意してください。「その方法を使えない人にはどうするか」「誰が負担するか」と問われたとき、条件を補えるかを確かめます。これは特定の質問を予想するためではなく、自分の考えの限界を知り、相手の問いに応じて説明する練習です。
受験生への助言:高知の身近な暮らしから問いを見つける
県内枠を目指す人にとって、身近な地域の暮らしは考察の出発点になります。例えば、移動手段、相談先への行きやすさ、人とつながれる場所などに目を向けると、福祉が施設や制度の中だけにあるものではないと分かります。自分が実際に気付いた疑問から学びを広げましょう。
ただし、高知という地域名を答案に入れるだけで考察が深まるわけではありません。大切なのは、その地域で誰がどの条件によって困り、提案がどう役立つかを説明することです。自分の住む地域での経験を、県全体の状況として決めつけないようにも注意してください。
勉強が進まない日は、完成答案を目標にせず、原因と対策を一組だけ作る練習でも構いません。短い練習で見つけた疑問を翌日に調べ、週末に文章にまとめるなど、作業を分けると継続しやすくなります。関心を保ちながら、考える作業を日々の習慣にしていきましょう。
保護者のサポート:答えを教えるより考えを聞く
保護者が支援するときには、社会問題について正解を教える役を引き受ける必要はありません。「誰が困るのか」「その提案で何が変わるのか」と尋ね、本人が説明する時間を作るだけでも練習になります。話が止まったところは、責める材料ではなく、次に調べる課題として扱いましょう。
意見が違う場合も、すぐに訂正するより、そう考えた理由を聞くことが大切です。家庭での対話が結論の押し付けになると、本人は自分の疑問を出しにくくなります。根拠の確認は必要ですが、考え方を親の意見に合わせることと、筋道を整えることは分けて支援してください。
学習環境の面では、添削を受ける機会や、集中して書ける時間の確保が役立ちます。字の美しさや文章の長さだけで評価せず、前回より原因と対策がつながったなど、改善した点を具体的に伝えましょう。本人が成長を把握できる関わりが、書き直しを続ける支えになります。
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まとめ:合格答案へ向けて今日から始めること
高知県立大学社会福祉学部社会福祉学科の学校推薦型選抜[県内枠]に向けては、福祉への思いを、社会課題を説明する言葉に育てていくことが大切です。2025年度と2024年度の分析から学べるのは、背景を整理し、その背景に働きかける対策を示すという基本の強さです。
約400字の答案では、幅広い知識を持つことと、書く内容を絞ることの両方が必要になります。取り上げた原因に対策が対応しているか、誰が取り組むのか、その結果として誰の生活がどう変わるのか。この三点を確かめるだけでも、文章の弱い部分を見つけやすくなります。
まずは関心のある社会課題について、背景と対策を一組だけ書き出してみましょう。次に、その対策が役立つ理由を一文で加え、構成を整えてから400字程度にまとめます。書いた後には第三者に読んでもらい、説明が伝わらなかった箇所を自分の言葉で直してください。
一度で完成度の高い答案を書く必要はありません。調べる、考える、書く、見直すという過程を繰り返すことで、面接でも自分の考えを説明しやすくなります。身近な疑問を出発点に、他者の生活を丁寧に理解しようとする姿勢を、日々の学習につなげていきましょう。



