「高校受験で志望校に落ちた」
受験期には考えたくなかった状態ですが、受験である以上不合格になる可能性ももちろんあります。
頑張ってきた子どもが高校受験に落ちたというのは、子ども本人だけでなくサポートし続けてきた親にとっても大変なショックです。しかしこの経験から学びを得て再チャレンジにつなげていきたいですね。
この記事では、子どもが高校受験に落ちた場合に、親と子それぞれにできることについて解説します。
記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)
【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長
■小論文指導歴25年
これまでに指導した生徒は4000人以上、独自のSKYメソッドを考案で8割取る答案の作り方を指導。
スカイ予備校を高崎市内に開校し、2021年4月から、完全オンラインの大学受験予備校となり1年目から、国公立大学に27名の合格者を輩出。スカイ予備校の指導方針は、「大人になっても役に立つ勉強法の習得」です。「自分の人生は自分で切り拓く」教育をします
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子どもが第1志望高校に落ちたときの気持ちの切り替え方
第一志望の高校に落ちた時、親であれば「もっとサポートできたのではないか」「挑戦でなく志望校を変えるように説得したらよかったのか」といった考え、子供であれば「もっと勉強しておけばよかった」「行きたかった高校なのにどうしよう」というような考えで頭がいっぱいになってしまうのではないでしょうか。
そんな状態から次に向かって親子でどう気持ちを切り替えていくか考えていきましょう。
親は子供より落ち込まない
子供が高校受験に落ちたとき、親は先のことまで色々考えてしまい子供よりも落ち込んでしまうことがあるかも知れません。しかし、親が落ち込んでしまうと、子供が親の態度を見て余計に落ち込んでしまい、悪循環になってしまいます。
親は自分の感情をコントロールし、早めに冷静になるように心がけましょう。子供にとって親が気持ちを切り替えられたことが、落ち着きを取り戻す手助けになります。
親は頑張った過程を認めて褒める
子供が高校受験に落ちたとしても、頑張った過程を認め褒めることが大切です。もちろん最初は「褒められたって高校に落ちた事実は変わらないし」と素直に受け入れられないかもしれません。
しかし後になって子供が過去の「努力できた自分」を認められることで、再チャレンジへの意欲につながります。親は子供が頑張ったことを褒め、次に向けてサポートしてあげましょう。
子どもは次するべきことを考える
長い受験勉強の期間、色々なことを我慢して頑張ってきたのに高校受験に落ちた場合、しばらくショックを受けるでしょうが高校は待ってはくれません。ショックは残っていたとしても、ひとまず次に何をすべきかを考えましょう。
もしまだ受験が残っている場合、自分の弱点を分析し、次の試験までの間にできる改善策を考えましょう。また、親は子供をサポートして一緒に次に取り組むべきことを考えましょう。
親子で将来の目標に合わせて進学先を決める
子供が高校受験に落ちた場合、進路選択を見直す機会となります。その志望校は、「何のために」「どこが良くて受験を決めた」のですか?
今から取れる選択肢で、その目的に近付ける高校はないでしょうか。目の前の進路だけでなく、親子で将来の目標まで見据えた進学先を決めることが大切です。子供自身が「他の道でも希望した方向に進める」と感じられる道を見つけることができれば、再チャレンジへのモチベーションが高まります。
不合格を引きずらないために大切なこと
次の受験に備えるにも、選択した高校に進学するにしても、不合格という事実を引きずってプラスになることは何もありません。「引きずる」のではなく、「経験として活用」できるようにしていきましょう。
次に、不合格を引きずらないためにできることについて見ていきましょう。
親子でこれからについてよく話し合う
子供が高校受験に落ちた場合、親子でこれからの進路についてよく話し合うことが大切です。子供が今後どのような方向に進みたいのか、親はどのようにサポートできるのか、話し合うことで再チャレンジへの道筋を作ることができます。
高校の勉強に積極的に取り組む
高校受験に落ちた後も、勉強に対して消極的になってはいけません。高校受験での失敗から自信を失いがちですが、「別ルートで希望の将来を目指す」というつもりで高校の勉強に取り組みましょう。その際には、以下の点に気を付けて大学受験では一番行きたい大学に進学できるように早めに目標を定めましょう。
1.自分の弱点を分析する
高校受験に落ちた原因を正確に把握する必要があります。足りなかった部分はどこか、どこを改善したら次は問題を解決できそうかといった自己分析をしてみましょう。そうすることで次の受験への対策が立てやすくなります。
2.勉強計画を立てる
受験に落ちた原因が、勉強の不足や勉強方法の問題である場合は、勉強計画を立てて取り組みましょう。設定した目標から日々の勉強の量や内容を決めて、計画通りに勉強する力を大学受験までの間に身に付けることが大切です。
その後次第で不合格は無駄にならない
高校受験に落ちたことはその後の人生に大きな影響を与えると思われがちですが、不合格になったからといって全てが無駄になるわけではありません。これはなぐさめではなく、志望校以外に進んだ方がその後の進路(大学進学や就職)が良くなったケースは身近にも意外と多いです。
たまたま高校受験のタイミングだっただけで、ずっと失敗をしないで済む人生はまずありません。不合格になった経験が次へのモチベーションに変わる場合もありますし、進路選択の見直しをきっかけに別の自分に合った進路を見つける可能性もあります。
まとめ
高校受験に落ちた場合でも、親子で協力し再チャレンジに向けて取り組むことが大切です。以前別の問題ですが、人生の選択肢が合っているか悩んだときに「進んだ道を正解にするようにしよう」と言われてはっとしました。落ち込みをいつまでも引きずることなく、「別ルートで希望の将来にたどり着いてやるぞ」くらいの前向きな気持ちを忘れず、目標を立てて進んでいきましょう。
また、子どもが高校受験に落ちてしまったとき、親は子供を深追いして責めて落胆させるようなことを絶対せず、冷静になって子供の悩みや不安をしっかり受け止め、共感することが大切です。高校受験に落ちたことを「後悔の思い出」ではなく「貴重な経験」として将来に活かしていくことを目指していきましょう。
最後になりますが、それでも受験に失敗するというのは何度もしたくありませんよね。大学受験は万全の態勢で迎えられるように、早い時期から塾に通うことも検討してみてはどうでしょうか。塾で受験のプロに相談できる安心や、勉強計画に沿って勉強できるというメリットもあります。親子で将来はもちろん塾選びについても考えてみるのもいいのではないでしょうか。