【推薦入試】山口大学 経済学部(小論文過去問題解説)

推薦入試

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

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山口大学 経済学部の小論文対策

[令和5年度 学校推薦型選抜I]

問題1 資料1は、渡辺努『物価とは何か』講談社、2022年の一部である。この資料を読み、以下の3つの問に答えなさい。なお、問題作成のため、本文の一部を修正した箇所がある。


(問1) 下線部(1)について、筆者自身の関心は何から何へと方向が変わっていったのかを、300字以内で説明しなさい。


(問2) 下線部(2)について、筆者はなぜ「予想」では日本の状況を表現し切れないと感じたのか、「 予想」と「ノルム」の違いを明示して、400字以内で説明しなさい。ただし、ここでの日本の状況はデフレ下の状況であったことを指している。


(問3) インフレが進行しつつあった2022年6月、日本銀行総裁が「日本の家計が値上げ を受け入れている間に、賃金の本格上昇にいかにつなげていけるかが当面のポイントだ」と発言し、話題となった。この日本銀行総裁の発言に対するあなたの考えを、本文で使われている物価と賃金の関係を踏まえて300字以内で論じなさい。

問題2 資料2は、デイヴィッド・ライアン『パンデミック監視社会』(松本剛史訳)筑摩書房、2022 年の一部である。 この資料を読み、以下の2つの問に答えなさい。なお、問題作成のため、解答に関係ない注を削除するなど、本文の一部を修正した箇所がある。


(問1) 新型コロナウイルス感染症が広がるなか、「監視の効果」には様々な側面があると考えられる。 著者の考えを参考にして「監視」がもたらす良い側面、悪い側面を300字以内で説明しなさい。


(問2) 新型コロナウイルス感染症が広がるなかであなた自身が経験または見聞きした「監視」と、それらがもつ良い側面と悪い側面を資料内容に即して説明しなさい。
そのうえで、それらに対するあなたの考えを500字以内で論じなさい。

小論文過去問題解説

問題1 このような問題に対処する際には、与えられた資料に注意深く目を通し、文脈と主題に焦点を合わせることが重要です。

(問1)筆者の関心の変化について説明する場合、資料の下線部(1)をよく読み、筆者が最初にどの問題に焦点を当てていたのかを把握します。その後、どのような要因や証拠があったため、筆者の関心がどのように変わったのかを明確に述べます。

(問2)「予想」と「ノルム」の違いについて説明する際は、資料の下線部(2)に言及します。ここで、「予想」とは将来の事象についての予測であり、一方で「ノルム」とは通常の状態や規範を指します。筆者がデフレ下の日本の状況において「予想」では不十分であると感じた理由を具体的に説明し、通常の状態や規範に対する期待が変化したことに触れることが重要です。

(問3)日本銀行総裁の発言に対する考えを述べる際には、資料の本文で言及されている物価と賃金の関係に焦点を当てることが重要です。具体的な数字や事実を使用して、日本銀行総裁の発言が物価と賃金にどのように影響する可能性があるかについて論じます。資料内の情報を元に、日本銀行総裁の発言が日本の経済に及ぼす影響を考察します。

質問の各部分に対する回答は、与えられた資料を詳細に分析し、論理的な説明と具体的な証拠を提供することが鍵となります。質問ごとに指定された文字数制限に気をつけつつ、明確かつ説得力のある回答を心がけましょう。

問題2 このような問題に対処する際、与えられた資料を丁寧に読み、著者の考えや文脈を理解することが重要です。

(問1)「監視」の良い側面と悪い側面について著者の考えを要約するために、資料の中で著者がどのような観点から「監視」を議論しているかを特定します。良い側面としては、例えば感染症の早期発見や感染拡大の予防があげられます。一方、悪い側面としては、プライバシーの侵害や個人の自由への制約が考えられます。これらの要点をまとめて答えに組み込みます。

(問2)自身の経験または見聞きした「監視」の良い側面と悪い側面を資料の内容に即して説明するために、資料内で著者が挙げている例や論点を参考にします。具体的な事例や状況を挙げて、その際に発生した良い側面と悪い側面を説明します。そして、これらの経験に基づいて、自身の考えを提供します。資料内で言及されている事例や著者の意見と、自身の経験を結びつけ、議論を展開します。

回答において、明確で論理的な説明と具体的な例を使用することが大切です。また、文字数制限に気をつけつつ、自身の考えを簡潔に述べるよう努力しましょう。

山口大学の所在地・アクセス

所在地アクセス
吉田キャンパス
山口県山口市吉田1677-1
JR山口線「湯田温泉」駅下車、徒歩25分
常盤キャンパス
山口県宇部市常盤台2-16-1
JR宇部線「宇部新川」駅下車、市営バスで12分 
「工学部前」下車、徒歩3分
小串キャンパス
山口県宇部市南小串1-1-1
JR宇部線「宇部新川」駅下車、徒歩10分

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山口大学の入試傾向

山口大学の入試傾向は、以下のような特徴があります。

  1. 一般的な傾向:
    • 山口大学の入試は、一般的にやや易から標準レベルの問題が中心に出題されます。難問が多いわけではありませんが、基本的な知識と問題解決能力が求められます。
    • 共通テストのスコアは大きな影響を持つため、共通テスト対策が重要です。共通テストの過去問や模擬試験を活用しましょう。
  2. 英語の対策:
    • 英語の入試は大問3題で構成され、読解や対話文が主に出題されます。語彙力の強化が大切です。
    • 長文読解には定期的な英語の本や新聞を読み、英語の理解力を高めましょう。過去問も解いて慣れることが大切です。
  3. 数学の対策:
    • 数学は学部によって試験範囲が異なりますが、微積分や数列、ベクトル、三角関数が出題されることが多いです。
    • 基本事項の理解と計算力の向上を目指し、過去問や模試を解いて実力をつけましょう。
  4. 国語の対策:
    • 現代文や古典文学の問題が出題されます。漢字の書き取りや文学作品の理解が求められます。
    • 過去問や文学作品の読解を通じて、文章理解力を養いましょう。
  5. 理科の対策:
    • 物理、化学、生物、地学などの科目が出題されることがあります。科目ごとに対策を行いましょう。
    • 基本的な知識と問題解決能力を高め、過去問演習を通じて対策を進めます。

山口大学の募集コース

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人文学部 人文学科(定員数:185人)

人間力と社会人基礎力を有する人材を養成する。
 3年次からは、次の5コースに所属する。哲学コースでは、西洋哲学、東洋思想史、美学・美術史および宗教学を専門として、先人の営為から人間の本質を探求する。歴史学コースでは、日本史、東洋史、西洋史および考古学を専門として、人間の歴史的営みを学ぶ。社会学コースでは、現代社会学、社会心理学、民俗学・文化人類学を専門として、現代社会や地域社会の特質を分析する。日本・中国言語文学コースでは、日本語学、日本文学、中国語学および中国文学を専門として、日本・中国の言語と文学表現の特質や歴史を考察する。欧米言語文学コースでは、英語学、英文学、ヨーロッパ語学・比較言語学、ヨーロッパ文学・比較文学、言語学を専門として、欧米言語と文学を通して文化の多様性と普遍性に迫る。

教育学部(定員数:180人)

学校教育教員養成課程(定員数:180人)

小学校教育コース(小学校総合、教育学、心理学、国際理解教育の4選修)、幼児教育コース、特別支援教育コース、情報教育コース、教科教育コース(国語教育、社会科教育、数学教育、理科教育、音楽教育、美術教育、保健体育、技術教育、家政教育、英語教育の10選修)の5コースからなる。複雑化・多様化している学校現場の諸課題に対応し得る、より高度な専門性と人間性・社会性を備えた実践的指導力を持つ教員を養成する。1年次から山口県内の学校現場での体験を取り入れ、教育実習だけでなく、「ちゃぶ台プログラム」などを通して、県内の学校現場で子どもたちと向き合う体験を数多く積むことができるようにしている。

小学校教育コース小学校総合選修

小学校教育コース教育学選修

小学校教育コース心理学選修

小学校教育コース国際理解教育選修

幼児教育コース

特別支援教育コース

情報教育コース

教科教育コース国語教育選修

教科教育コース社会科教育選修

教科教育コース数学教育選修

教科教育コース理科教育選修

教科教育コース音楽教育選修

教科教育コース美術教育選修

教科教育コース保健体育選修

教科教育コース技術教育選修

教科教育コース家政教育選修

教科教育コース英語教育選修

経済学部(定員数:345人)

経済学科(定員数:130人)

経済学科では、経済に関する理論、歴史、制度、思想を総合的に学び、それらをグローバル展開できる国際感覚を持ちながら、経済上の諸問題を実践的に解決する能力を身につけた人材の育成を目指す。公共管理コースでは、経済理論の素養を土台にしつつ豊かな国際センスを養うため、理論、現状分析、政策などを総合的に学習する。

経営学科(定員数:165人)

経営学科では、企業経営に関する理論と実践を体系的に学び、ダイナミックに変化する企業環境に柔軟に対応できる能力を身につけた人材を育成する。なお、経営学科内には、より専門性の高い職業会計人コースと企業法務コースも設けられている。

観光政策学科(定員数:50人)

観光政策学科では、観光活動を科学的に分析する手法を学び、観光資源の開発、有効利用など観光政策に関する諸問題を行政機関との協力の下、実践的に解決できる力を修得する。観光経済分析コースと観光コミュニケーションコースの2コースがある。

理学部(定員数:220人)

化学科(定員数:40人)

化学科では、物質の性質と反応を原子・分子レベルで追求するため、有機化学、無機化学、分析化学、物理化学について基礎から応用まで幅広い学習・研究を行う。これらの知識・技能の習得を通し、化学の専門家として国内外で活躍できる人材を育成する。

生物学科(定員数:40人)

生物学科では、微細藻類やゾウリムシからカブトムシ、チョウ、カエル、魚、マウス、シロイヌナズナなど、さまざまな生物を材料として、「細胞・遺伝子・発生・生理・行動・生態・進化」など多様な生命現象を探究する教育と研究を行っている。

数理科学科(定員数:50人)

数理科学科では、代数学・幾何学・解析学などの純粋数学および情報・応用系領域の科目を学ぶ。修得した専門知識だけでなく、学習過程で身につく確かな論理的思考能力をもとに、柔軟な発想をもってさまざまな未知の分野に積極的に関わることのできる人材の育成を目指す。

物理・情報科学科(定員数:60人)

物理・情報科学科では、物理学・情報科学の基礎知識を体系的に学ぶことで、自然現象を定量的に解析できる数量的スキルを身につける。2年次後期からは物理学、情報科学の各コースに分かれて専門知識を修得する。4年次には、物性物理、高分子物理、宇宙物理、素粒子物理、電波天文、通信、バイオメカニクス、データサイエンスなどに関する最先端の研究に取り組む。

地球圏システム科学科(定員数:30人)

地球圏システム科学科では、グローバル・スタンダードに準拠したレベルで地質の専門知識や調査技術が学べる「地域環境科学コース」と、学生の幅広い志向とニーズとに応えた科学的な思考方法と応用力を身につけられる「環境物質科学コース」がある。

医学部(定員数:210人)

医学科(定員数:90人)

医学科では、臓器・系統別に編成したコース・ユニット制に基づくカリキュラムを実施。1年次は幅広い教養を身につけるとともに、医学の基礎的な能力を養う。2~4年次は臨床実習前医学教育を主体に、少人数でのグループ学習や自己開発コース・修学論文テュートリアルにおいて、各人の理解を深める。4年次1月~6年次7月までは病院(学外を含む)で診療参加型実習である臨床実習を行い、診療チームの一員として課題に取り組む。

保健学科(定員数:120人)

保健学科は、看護学専攻と検査技術科学専攻を置き、医療の変化や国際化に対応でき、医療チームの一員として活躍できるとともに、地域医療の向上に貢献できる人材を養成している。

看護学専攻(定員数:80人)

検査技術科学専攻(定員数:40人)

工学部(定員数:530人)

機械工学科(定員数:90人)

機械工学科は、機械エネルギー工学、設計生産工学などの機械工学本来の基礎分野に加え、メカトロニクス、情報工学およびシステム工学、医学部との連携から生まれた応用医工学など、先端的研究分野をも取り込んだ教育・研究を行う。生体・ロボット、航空宇宙の2つの教育コースを設け、ロボットやロケット、グライダーなどを題材にしたモノづくり教育により、機械工学の習熟ができる工夫がなされている。

社会建設工学科(定員数:80人)

社会建設工学科では、社会の持続的発展のために、豊かな生活を支える社会基盤の整備、安心・安全な生活を送るための防災システムの構築、自然と調和した社会を実現する環境保全技術の確立などの分野に貢献できる技術者を養成する。

応用化学科(定員数:90人)

応用化学科では、クリーンエネルギー、バイオテクノロジー、先端材料、有用な分子の合成、医療を支える基盤技術など、医療からエネルギーまで、暮らしの隅々に化学を応用する教育・研究に取り組んでいる。

電気電子工学科(定員数:80人)

電気電子工学科では、3本柱であるエレクトロニクス、情報通信・計測制御、電気エネルギーの専門科目群をバランスよく配置し、電気系のみならず機械、建設、化学、ICTなどの幅広い分野で活躍できる人材を育成する。実験・実習を通じた実践的教育を重視し、科学技術の進歩と変化に柔軟に対応できる基礎力を身につけることができる。

知能情報工学科(定員数:80人)

知能情報工学科では、ハード・ソフト両面にわたる計算機技術を扱う情報基礎分野、パターン認識など知能処理技術を扱う情報知能分野、さまざまなシステムにおける応用技術を扱う情報応用分野に関する幅広い専門知識を身につけて、次世代のICTを開拓する人材育成を行う。

感性デザイン工学科(定員数:55人)

感性デザイン工学科では、人の感性の多面性や多様性を理解し、安全・耐久性に優れ、かつ機能・快適性と美しさを兼ね備えた建築を創造するための技術を持った人材を育成する。建築やデザインに関する幅広い知識を修得し、人の行為が社会や自然環境に及ぼす影響を理解しつつ、社会の要求に応えられるエキスパートの育成を目指す。

循環環境工学科(定員数:55人)

循環環境工学科では、地球環境持続のための要素技術開発および各種要素技術を組み合わせるシステム技術開発や環境問題に関する知識を持ち、世界的な視野のなかで環境との共生という立場で持続可能な社会の構築に貢献できる科学技術者の育成を目指す。

農学部(定員数:100人)

生物資源環境科学科(定員数:50人)

生物資源環境科学科では、これからも人類が持続的に楽しく豊かに生活できる環境を作り出すために、植物や動物を利用した生産経済活動に関する学術分野を中心に、それらを取り巻く環境に関する学術分野も学び、農業と環境、経済活動、地域社会の相互関係を理解し貢献できる人材の育成を目指す。

生物機能科学科(定員数:50人)

生物機能科学科では、微生物、植物、昆虫/動物などが持つ驚くほど多彩な機能を遺伝子、タンパク質、化合物の発見を通じて解明し、それを利用するための教育研究を行う。化学、生物化学に加え、生物情報学の十分な知識を獲得し、実験を重視した教育によって、食、健康、環境に関する課題解決と技術開発に貢献できる人材の育成を目指す。

共同獣医学部 共同獣医学科(定員数:30人)

2024年獣医学科から名称変更予定の共同獣医学科では、基礎獣医学、病態・予防獣医学、臨床獣医学を学び、社会に貢献できる獣医師の養成を目指す。生体機能学講座、病態制御学講座、臨床獣医学講座の3講座がある。

国際総合科学部 国際総合科学科(定員数:100人)

文理の枠を超えた幅広い知識を有し、1年間の海外留学で、国際感覚や異文化理解力、高いコミュニケーション能力を身につけ、デザイン思考による課題解決能力を企業や自治体と連携したプロジェクト型課題解決研究により、実践的な力として鍛える。これらのカリキュラムを通じて、国際舞台や地域社会の現場で直面する困難な問題を解決し、新しい価値、新しい社会を創造するグローバルな人材を養成する。

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