白紙の活動報告書を見て、そんな風に悩んでいる人も多いでしょう。
この記事では、活動報告書の書き方をポイントとともに紹介します。また、書き方を踏まえた例文を題材別にまとめていますよ。
書き方と例文を確認することで、自身の活動報告書を書く時のヒントを見つけられるでしょう。
活動報告書の書き方で悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。
記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)
【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長
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これまでに指導した生徒は4000人以上、独自のSKYメソッドを考案で8割取る答案の作り方を指導。
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活動報告書って何?
活動報告書とは、受験生がこれまでしてきた経験や活動をまとめたものです。総合型選抜や学校型推薦選抜で大学側から提出を求められる事が多く、自己PR書、エントリーシートなどと呼ばれる場合もあります。
大学の指定した書式に受験生自身が記載することがほとんどです。書く内容は、部活、勉強などの指定はなく、自分の経験や活動を振り返り、アピールできるものを考えることになります。
活動報告書の評価のポイント
活動報告書では、全国大会優勝などといった実績は重要ではありません。
活動を通して何を学び身につけたかが重要です。さらに、その身につけたものが志望校の求める学生像に近いと高評価となります。志望大学の求める学生像をまとめたアドミッションポリシーの確認は書き始める前に必ず行いましょう。
活動報告書の書き方
では、活動報告書の書き方を具体的にみていきましょう。
活動報告書を書く際のポイント
まず、大切なのは具体的に書くことです。ただ、「頑張りました」だけではなく、何をどのように行いどうなったのか、など具体的な内容を書きましょう。
そして、その結果、どのように成長できたかについては、志望大学のアドミッションポリシーを意識して書くようにしてください。また、成功した体験だけでなく、失敗談やつらい経験から学んだことも活動報告書に書いてもいいです。
高校生活で自分がどのようなことをしてきたかよく思い返してみましょう。全国大会優勝や生徒会長として活躍など華々しい実績がなくても、自分の成長につながった経験がきっとあるはずですよ。
活動報告書の書き方の流れ
書き方の流れは次のようにしてみましょう。
- 自分のアピールしたい活動は○○で△△したこと
- △△の中で自分の役割
- △△の中で自分は具体的に何をどうしたのか
- 結果として、□□を学んだ
構成を考えてから、指定された書式に合わせて文量を調整していきます。文字数が足りないなと感じたら、具体例を増やしたり、学んだことを追加したりするといいでしょう。
全体を通して具体的に書くように心がけてください。頑張りましたや、大変でしただけにならないように注意してくださいね。
活動報告書の例文
では、実際に題材別に例文を紹介していきます。自分で書いてみるときの参考にしてみてください。
部活を題材にする場合
私は、高校3年間バレーボール部に所属し、県大会優勝を目指して活動してきました。
バレーボール部は約30名程度の部員がいて、過去の最高記録である県大会ベスト4更新のために日々活動をしていました。そのバレーボール部の中で、私は一部員としてチームのレベルアップのため積極的に話し合いや練習に参加してきました。特に2年生後半から3年生にかけては後輩も意見を言いやすいように心がけてきました。
具体的には、ポジションごとのミーティングで一人一人に意見を聞いたり、レベルの高い部員には学年に関係なくプレーの指導をしてもらったりしました。さらに、他の部員にも後輩の意見を聞くよう勧めていきました。
その結果、チーム力の向上につながっていき、最後の大会ではまとまりのあるいいチームに仕上がりました。最後の県大会はベスト8でしたが、周りの意見を聞き、自分やチームの成長につなげられた経験は今後にもぜひ生かしていきたいと考えています。
部活動は活動報告書に書きやすい題材の1つです。他の部員との関わり方などで成長した点をまとめていくと書きやすいでしょう。
ボランティアを題材にする場合
私は、高校2年の夏に○○災害のボランティア活動に参加し、大雨で床上浸水した住宅の片付け作業の手伝いをしました。
高校で希望者を募集し、団体で参加しました。私は、自分の地域でこのような大きな災害が起きることが初めてで、何かできることがあればと思い参加を決意しました。4日間参加した中での主な仕事は、畳の運び出しや泥の掃き出し、泥で汚れた日用品の洗浄などでした。
泥を吸った畳は重く、高齢者の一人暮らしのお宅で、一日計2軒仲間とともに運び出しました。住民の方にとても感謝されたことが今でも忘れられません。
この経験を通して、自然災害の怖さを学び、地球環境保全の重要性を感じました。さらに、環境を守ることが人々の生活を守ることにつながるような街づくりも大切だと学びました。
ボランティア経験がある人も、題材にできます。継続したボランティア活動でなくても大丈夫ですので、自分がその活動を通して学んだことをまとめてみてください。
ビジネスを題材にする場合
私の家業は、農家をしています。収穫時期に手伝いをすることが私の仕事です。
我が家の畑では、主に稲作をしてきましたが、白菜やネギ、トウモロコシやキュウリ、トマトなど季節によって様々な野菜を栽培しています。私の役割は、主に収穫で、休日の朝は家族と収穫作業をします。
小学校の頃から、当たり前のように行ってきましたが、近年生育が年によって大きく異なることを強く感じます。キュウリの身が全く大きくならない年があったり、白菜が大きくなりすぎて、安くて困ると親が話していたりします。
この経験を通して、農業が自然環境と強く結びついていることを学び、環境の変化に強い品種の重要性を感じました。また、品種だけでなく、今までの経験を活かし、災害や環境変化に強い栽培方法を研究していきたいとも考えるようになりました。
起業などのビジネス経験でなくても、家業の手伝いやアルバイトなども題材になります。働くことに関わる経験が志望理由に影響していることも多いでしょう。
他にも、留学や生徒会活動なども題材になるでしょう。さらに、読書や昆虫採集など自身の趣味で極めていることがあればそれも題材になります。
それでも自分には書く内容がない!と思っている人は、「教室で発言が苦手だったが、克服した」など成長した経験をまとめていくこともできますよ。
まとめ
活動報告書は、高校生活で積極的に様々なことに参加をしてきた人の方が書きやすいといえます。複数の題材から、志望学部と関連性の高いものを選ぶと書きやすくなるでしょう。
高校1年生のうちから、ぜひ自分の興味のあることに積極的に挑戦してみてくださいね。たとえ失敗しても、必ずあなたの役に立つでしょう。自分の経験を振り返り、活動報告書を作成してみてください!