2024年度青森県立高校入試では、放送問題・漢字の読み書き+知識・漢文+古文・文学的文章・論理的文章・作文の6題構成になっています。
なお、放送問題については省略します。
記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)
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大問2(漢字の読み書き+知識)
〈解答〉
(1)ア、すんか イ、きょうこく ウ、きんこう エ、なが オ、こと
カ、登録 キ、破損 ク、縦断 ケ、筋道 コ、済
(2)4
〈解説〉
(2)部首(選択肢)
「枢」の部首は「木へん」である。
大問3(漢文+古文)
漢文は『説苑』、古文は『枕草子』からの出題です。
〈解答〉
(1)
ア、謂二晏子一曰
イ、1
ウ、常に物事に取り組む
(2)
ア、とびちがいたる
イ、2
〈解説〉
(1)
ア、返り点(記述)
下から二字分以上返るときは、一・二点を使う。
イ、主語把握(選択肢)
及ばないのは「吾」である。発話者は、「梁丘拠晏子に謂ひて曰く」より、「梁丘拠」だとわかる。
ウ、内容読解(10字記述)
空欄には、「人は自分にはなかなか及ぶことができない」理由が入る。
【書き下し文】の「故に及び難きなり」に着目すると、解答の中心は「常に為して置かず、常に行きて休まざる」だとわかる。
(2)
ア、現代かなづかいに(記述)
「飛びちがひたる」を「とびちがいたる」に直す。語頭や助詞以外の「は・ひ・ふ・へ・ほ」は「わ・い・う・え・お」となる。
イ、内容読解(選択肢)
2は、「闇もなほ、蛍の多く飛びちがひたる」に合致する。「また」で並列されている箇所に「をかし」とあるので、「闇もなほ、蛍の多く飛びちがひたる」も「をかし」であると推測できる。
1について、文章では「他の季節」について触れられていないので不適。
3について、「一つ二つなど、ほのかにうち光りて行く」のは「星」ではなく「蛍」である。
4について、「雨など降るもをかし」に合致しないので不適。
大問4(文学的文章)
額賀澪「ラベンダーとソプラノ」からの出題です。
〈解答〉
(1)おっしゃる
(2)いつの間にか身にまとってしまった
(3)何を言えばいいのかわからないのに、朔のもとに走った
(4)3
(5)正反対の気持ちでも、表と裏でつながっているなら両方持っていてよい
〈解説〉
(1)敬語(記述)
「言う」の尊敬語が出題。
(2)心情理解(抜き出し)
朔は「大人っぽい自分になりたくて」「大人っぽい雰囲気」になったんだと思いこんでいたが、実際は「大事なものがいつか消えてしまう未来をずっとずっと見つめていたから」「いつの間にかまとってしまった」のかもしれない、と真子は考えている。
(3)内容読解(30字記述)
「どうにもならない状況」は、朔に「何を言えばいいのかわからな」い状況のことを指す。また、「あせってむだな試みをすること」は、「朔くんのもとに走った」ことを指す。
(4)人物理解(選択肢)
1について、朔は「病弱な」わけではないので不適。
2について、「鍵盤をもう一度布でふいた」あと、歌の練習を何度も続けているわけではないので不適。
4について、真子が朔を呼ぶ直前に「朔くんの背中が、小さくなっていく」とあるので、朔と真子は向き合っていないことがわかる。
(5)内容読解(35字記述)
真子は、「『どうせ消えちゃう声だから大勢の人に聴かせたくないって気持ちと、消える前にみんなに聴いてほしいって気持ち、正反対だけど、裏と表でちゃんとつながってるんだ』」ということに気づいて、「もったいない」という言葉は「残念って気持ちもあるけど、なくなっちゃったものを愛しいなって思う気持ちの方が、大きい」と考えるようになっている。
指定字数が短いので、主語は省略して書く。
大問5(論理的文章)
八木沢敬『ときは、ながれない』からの出題です。
〈解答〉
(1)2
(2)3
(3)うすいプラスチック板の上にまかれた砂が作る模様
(4)時代によってことなる
(5)
A ブラックホールが存在すると仮定する
B 目に見えず可視化できないが存在すると信じる
(6)4
〈解説〉
(1)文法の識別(選択肢)
助動詞「ない」ではないものを選ぶ。2は形容詞「少ない」の一部である。
(2)慣用句(選択肢)
「百聞は一見にしかず」は、「百聞は一見に及ばない」という意味である。
(3)内容読解(抜き出し)
磁場が「見える」例がまとめられている。
(4)内容読解(抜き出し)
例を通して筆者が述べたいことを読み取る。
16世紀以前は天動説が「最良の説明」であったが、16世紀以降は地動説が「最良の説」に変
わったように、筆者は「どの仮説が受けいれるに値するかも、時代によってことなるのは不思議では」ないと述べている。
(5)内容読解(20字記述+25字記述)
A
二つ目の空欄Aの直後にある、「周辺の宇宙空間に起こる直接観測できる現象に最良の説明があたえられる」を参考に文章の該当箇所を探す。
「ブラックホールがそこに存在することを仮定すれば~最良の説明をあたえられるから」とあるので、「ブラックホールがそこに存在することを仮定す」るが答え。
B
空欄の直前に、「知覚だけがものの存在を信じる理由ではないと言える」から、とあることに着目する。
わたしたちは「いかなる意味でも目に見えず可視化できない時間の存在を否定しない」と述べられている。
(6)内容読解(選択肢)
1について、「個人が信じるかどうか」の話はしていないので不適。
2について、「三種類の視覚モードに特定する」と、三種類以外の視覚もあるはずなので、「さらなる反例をまねく可能性をおおきくのこしている」と述べられているが、「顕微鏡で見えれば存在するという立場に反論できる」とは書かれていないので不適。
3について、「ゆで卵について」ではなく、「なぜお腹をこわしたかの説明」について、である。
4について、「『最良の説明への推論』なしには、科学も日常生活もままならない」と述べられているので、これが正解。
大問6(作文)
〈解答例〉
日常会話では意識しないが、たしかに日本語は最後に否定の言葉を添えるだけで意味が反対になる言葉である。さらに、大事な情報になりやすい述部も文の後ろに位置する。
このことは、聞き手にとって、最後まで気が抜けないことを意味するのではないだろうか。聞き手の立場になって考えるのであれば、大事なことを伝達する場合などは、できるだけ短く簡潔に話すのがよいと思われる。
〈解説〉
助詞の「が」と「は」の使い分けによる予測は説明が難しいので、「最後まで聞いてはじめて肯定の文か否定の文かわかる」を踏まえて書くのがよい。