記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)
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1. はじめに
日本の大学受験において、「日東駒専」と「産近甲龍」という言葉をよく耳にします。これらは、それぞれ関東と関西の中堅私立大学のグループを指す略称です。日東駒専は「日本大学」「東洋大学」「駒澤大学」「専修大学」を、産近甲龍は「京都産業大学」「近畿大学」「甲南大学」「龍谷大学」を指します。
これらの大学群は、偏差値50前後の大学が多く、いわゆる「難関大学」ほどの知名度はありませんが、それぞれに特色があり、多くの学生にとって魅力的な選択肢となっています。本記事では、これらの大学群の特徴と魅力について詳しく見ていきます。
2. 日東駒専
1 日本大学
日本大学は、学生数が全大学中最多を誇る巨大な総合大学です。その規模の大きさから、「チーム日大」と呼ばれる一体感があり、多くの企業に卒業生を輩出しています。
日大の特徴の一つは、キャンパスが全国各地に点在していることです。経済学部や法学部は水道橋に、理工学部はお茶の水に、芸術学部は練馬にあるなど、学部によって異なる環境で学ぶことができます。
しかし、近年は不祥事などのニュースが続いたことで、一時的に入学のハードルが下がっているという見方もあります。ただし、長い歴史と伝統を持つ大学であり、数年単位で見れば信頼を回復する可能性が高いと考えられています。
2 東洋大学
東洋大学は近年、特に人気が上昇している大学です。白山キャンパスを中心に、偏差値が上昇傾向にあります。その理由の一つとして、駅伝での活躍が挙げられます。
東洋大学の特徴的な学部として、観光学部が挙げられます。国際観光学部は人気が高く、観光業界を目指す学生にとって魅力的な選択肢となっています。
また、2024年度から新しい入試制度「学校推薦型選抜基礎学力テスト型」を導入します。この制度は、12月1日に実施され、英語と国語または数学の2科目で受験できます。これにより、早い段階で合格を確保できる可能性が高まり、受験生にとって大きなチャンスとなっています。
3 駒澤大学
駒澤大学の最大の魅力は、そのロケーションです。駒沢公園に隣接し、渋谷や三軒茶屋にも近い好立地にあります。周辺は東京の中でも特におしゃれな住宅街として知られ、学生生活を楽しむには最適な環境といえるでしょう。
駒澤大学は仏教系の大学であり、キャンパス内では僧侶の姿を見かけることもあります。また、大学内の丸亀製麺は特に人気が高く、学生の間で有名なスポットとなっています。
4 専修大学
専修大学の強みは、資格取得のサポートが充実していることです。特に公認会計士の合格者数は全国でもトップクラスを誇り、東京大学や早稲田大学と並ぶほどの実績があります。
また、就職支援にも力を入れており、公務員試験対策講座や就職活動支援など、学生のキャリア形成をバックアップする体制が整っています。入学後の成長度合いという点では、専修大学は非常に魅力的な選択肢といえるでしょう。
2. 産近甲龍
1 京都産業大学
京都産業大学は、京都の山の上に位置しており、アクセスは必ずしも良いとは言えません。多くの学生がバイク通学をしていることが特徴的です。
しかし、大学の中身は充実しており、資格取得支援や就職活動支援が非常に手厚いことで知られています。特に就職活動支援は、エントリーシートの添削や面接対策など、きめ細かなサポートを提供しています。これらの支援により、学生の就職率や内定獲得率の向上に貢献しています。
2 近畿大学
近畿大学は、近年急速に人気が上昇している大学です。「近大」の略称で親しまれ、関西の受験生の間では「関関同立近」というフレーズも生まれるほどです。
近畿大学の魅力は、ユニークな施設や取り組みにあります。キャンパス内にはUSJのようなBGMが流れ、バスケットゴールが設置されているなど、楽しい雰囲気づくりに力を入れています。また、24時間利用可能な図書館やアカデミックシアターなど、学習環境も充実しています。
一方で、人気の上昇に伴い、入試の難易度も上がっています。特に、関関同立を目指す受験生の滑り止め先として選ばれることが多くなり、合格難度が高くなっている点には注意が必要です。
3 甲南大学
甲南大学は、兵庫県神戸市の岡本という高級住宅街に位置しています。関西では「お坊ちゃん、お嬢様が通う大学」というイメージがあり、落ち着いた雰囲気のキャンパスが特徴です。
入試制度においては、独自の公募推薦入試を実施していることで知られています。最近では、より多くの学生に早期合格のチャンスを提供するため、入試改革にも力を入れています。
4 龍谷大学
龍谷大学は、380年以上の歴史を持つ日本最古級の大学の一つです。浄土真宗の教えを今に伝える仏教系の大学として知られ、「仏教界の東大」とも呼ばれています。
キャンパスは京都の中心部に近い便利な場所にあり、赤レンガ造りの美しい建物が特徴的です。仏教系の大学らしく、仏教に関する授業が必修になっているなど、独自の教育方針を持っています。
3. これらの大学群の魅力と選び方
日東駒専と産近甲龍は、それぞれ異なる特徴を持っています。日東駒専は首都圏の中堅私立大学として、幅広い学部と充実した施設を持ち、就職に強いという特徴があります。一方、産近甲龍は関西の中堅私立大学として、独自の文化や伝統を持ちながら、近年は積極的な改革を進めている大学が多いです。
自分に合った大学を選ぶ際は、以下の点を考慮するとよいでしょう:
- 学びたい分野:各大学の強み(例:東洋大学の観光学、専修大学の会計学など)
- ロケーション:都会型か郊外型か、通学のしやすさ
- 大学の雰囲気:活気があるか落ち着いているか
- 就職支援:キャリアサポートの充実度
- 入試制度:自分に合った入試方法があるか
4. まとめ
日東駒専と産近甲龍は、いわゆる難関大学ほどの知名度はないものの、それぞれに魅力的な特徴を持つ大学群です。近年は、特に東洋大学や近畿大学のように急速に人気を伸ばしている大学もあり、今後の展望も楽しみです。
これらの大学群は、必ずしも偏差値だけでは測れない魅力を持っています。充実した学生生活、手厚い就職支援、ユニークな学部・学科など、様々な観点から自分に合った大学を見つけることができるでしょう。受験生の皆さんは、これらの大学群についてもしっかりと研究し、自分の未来を築く場所として最適な選択をしてください。