2024年度 千葉県立高校入試【国語】をポイント解説!(問題と解答のリンク付き)

高校入試

2024年度千葉県立高校入試では、リスニング・漢字の読み・漢字の書き取り・論理的文章・文学的文章・古文・作文の7題構成になっています。

なお、リスニング問題の解説は割愛します。

↓問題と解答はコチラ

【過去問】千葉県 公立高校入試(問題・解答・解説)【2024年度まで】
このページでは、公立高校入試(公立高校学力検査)について、2024(令和6)年度まで4年分の過去問をまとめて掲載しています。  千葉日報オンラインでは志願者数や志望倍率情報などの入試情報を公開中。

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

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大問2(漢字の読み)

〈解説〉

「粘(り)」・「惜別」・「示唆」・「諮(る)」の読みが出題。

大問3(漢字の書き取り)

〈解説〉

「束(ねる)」・「染(まる)」・「往来」・「(一日)千秋」の書き取りが出題。

大問4(論理的文章)

好井裕明『「今、ここ」から考える社会学』からの出題です。

〈解説〉

(1)品詞の識別(選択肢)

「はっきり」とアの「やがて」が副詞である。

イの「美しい」は形容詞。ウの「ような」は助動詞。エの「確実に」は形容動詞。

(2)内容読解(選択肢)

「多様な人種や民族を溶かしてしまう器」と言い換えられ、「語る言葉も生活習慣も文化も異なる人々が同じ街で暮らす」と説明されている。

(3)内容読解(選択肢)

「私という人間は、多様な他者とさまざまなグラデーションがある出会いを繰り返しながら成長し、社会化し、老いていく」と述べられている。

これをさらに詳しく説明しているのが次の段落である。

(4)内容読解(選択肢)

選択肢を読むと、どのような他者との出会いかを読み取ればよいことがわかる。

「母親や父親のような最も親密な他者との出会いから始まり~圧倒的多数の他者の存在など」を正しく言い換えているものを選ぶ。

ア・ウ・エは、どれも本文にない内容が含まれている。

(5)

(a)内容読解(選択肢)

「社会性」を無批判に受け入れることは、既存の社会性を「自己」という器にただ「盛る」だけになってしまう。

しかし筆者は、「『社会性』を守ること以上に、私たちが『自己』をつくりあげ、『自己』を生きるうえで、新しい何かを創造するその力が大切だ」と述べている。

(b)内容読解(35字記述)

「政治や社会に参加する『主体』をつくりあげるうえで、必要な力」の一つが「批判する力」であるので、「社会や日常を『批判する力』を持つ」ことで、「政治や社会に参加する『主体』をつくりあげる」ことができるといえる。

したがって、解答の中心は、「政治や社会に参加する『主体』をつくりあげる」となる。

あとは、「他者」という言葉を用いる必要があるので、文章中の「あらたな形として、他者へと示していける」を参考に解答をまとめればよい。

(6)文章の構成(選択肢)

文章前半では、傍線部Bの問題提起に対し、ミードが主張した「他者の態度を内面化することによる社会化と『I』と『me』のダイナミクスによる自己の形成」という答えを示している。

それから文章後半では、「ミードの自己論で、私がとても興味深く思うのは、『I』という『自己』がもつ側面」だと述べている。

以上より、イが正解。

大問5(文学的文章)

山本一力『銀しゃり』からの出題です。

〈解説〉

(1)理由説明(選択肢)

「なにか、わけでもあるんですかい?」と尋ねた新吉に対し、女は「もう三年も寝たっきりの、おとっつあんがいるんです~おとっつあんが聞いてしまって……」と答えている。

(2)心情理解(選択肢)

あとの「ありがてえが、二百文は多過ぎやす」がヒント。

悩んでいるのは百文差し二本を女から受け取るかどうかなので、イが正解。

(3)内容読解(選択肢)

百文差し二本を柿の対価として受け取ってもらおうという、強い意志が読み取れる。

(4)心情理解(選択肢)

直前で新吉は、「とってもおいしいお鮨だ」と言われていたと聞いたうえに、女に鮨を買い求められている。直後の「駆け戻った」という表現からも、新吉の喜びが読み取れる。

ちなみに、アの前半の「昼時に訪れる客のことを考えて、女への対応を急いでいた」については、文章中の「女の差し迫った顔つきが気になった~押しかけてきそうに思ったからだ」に該当する。

(5)内容読解(選択肢)

傍線部の後ろ、「なにかのときのために、ずっと蓄えてきた差しにちげえねえ……」から考える。

(6)

(a)内容読解(10字記述+抜き出し)

Ⅰ:直後の牧さんの「新吉は自分の仕事にまっすぐに向き合っているんだね」という発言から考える。

Ⅱ:新吉の発言から、女と「まっすぐに向き合」っていることがわかる箇所を探す。

二百文を払おうとする女の気持ちを汲んで、「鮨が二折りで百四十文、柿は六十文」ということにし、「姐さんにほどこしをするわけじゃねえんだ」と言っている箇所が答え。

(b)内容読解(40字記述)

他者とまっすぐに向き合う新吉の姿勢と真逆の内容が答え。

相手が貧しそうだからといって、代金を受け取らずに商品を渡すという「情け」を一方的にかけることは、相手を「見下す」ことになるというのである。

大問6(古文)

『輕口露がはなし』からの出題です。

〈解説〉

(1)現代かなづかい(記述)

「みへたり」を「みえたり」に直す。

(2)内容読解(選択肢)

直後で「前後失念にてこそあらめ」と述べ、「最前の布施は、施主取ちがへたる」と続けている。

(3)内容読解(選択肢)

直前の長老の発言に対して傍線部Bのような態度をとっているのである。「最前の布施は~其方がのをこちへとらん」が答え。

(4)主語把握(選択肢)

直後に注目。「我分をなげ出し、かの二百文つつみを取あげて見」たのは、交換を提案した長老である。

(5)

(a)漢文の返り点(選択肢)

下から一字分上にかえる場合は、「レ点」を用いる。

なお、二字以上かえる場合は、「一二点」を用いる。

(b)内容読解(35字記述)

百文と二百文を交換しようとしたところ、百文を差し出して二本のろうそくを手にすることになってしまったことを指摘すればよい。

大問7(作文)

〈解答のポイント〉

設問文をよく読もう。 「知恵」について書く必要がある。「知識」について字数を割きすぎないようにしよう。

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