指定校推薦ってどんな入試?―仕組みから対策法まで、これだけ読めば全部わかる―

大学受験

「指定校推薦って、正直どういう仕組みなの……?」
進路指導の時期が近づくと、こんな疑問を抱く人も多いはずです。評定が必要だという話は聞いたことがあっても、校内選考の基準や、実際の対策方法についてはよくわからない、というケースは珍しくありません。

指定校推薦は、使い方さえ理解すれば、あなたの進路を大きく前進させることのできる制度です。しかし同時に、“高校の代表”としての責任も伴うため、早めの準備と正しい知識が欠かせません。

ここでは、指定校推薦の仕組みから校内選考のポイント、合格するための具体的な対策までを分かりやすくまとめました。これから受験を考えている人も、もう選考に入っている人も、まずはここで全体像をつかんでください。

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長
■小論文指導歴27年
これまでに指導した生徒は4000人以上、独自のSKYメソッドを考案で8割取る答案の作り方を指導。

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高1から入会者は国公立大学合格率93%
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指定校推薦ってどんな入試?

① 指定校推薦とは?

指定校推薦は、公募制の学校推薦型選抜とは異なり、大学が「この高校からは◯名までOK」と枠を設けている高校だけが出願できる入試方式です。
主に私立大学で実施されており、出願=専願(その大学に必ず進学する前提)となります。

大学ごとに枠数が決まっているため、多くの高校では校内選考で出願者が絞られるのが一般的です。
ただし、学校側から推薦されて出願すれば、合格率は非常に高いという特徴があります。

② 指定校推薦の狙い

大学側にとって指定校推薦は、

  • 信頼関係のある高校から
  • 学業面・生活面で優秀な生徒を確保するための制度

です。

そのため、もし指定校推薦で入学した学生の成績が悪かったり、学習意欲の低い生徒ばかりが応募したりすると、翌年以降の枠が減らされる可能性があります。

つまり、指定校推薦を狙うなら、高校での成績(評定平均)は必ず高く維持する必要があるということです。

③ 実施時期と選抜方法

指定校推薦は、一般入試より早い時期(11〜1月頃)に行われます。

一般的な流れは以下の通りです。

  • 6〜7月頃:校内選考の話が出始める
  • 10〜11月:大学へ正式出願
  • 11〜1月:選考(面接・小論文・書類審査など)

選抜方法は大学によってさまざまですが、

  • 志望理由書
  • 面接
  • 小論文
  • 共通テスト(ごく一部)

などがあります。

志望校・学部が決まったら、大学の募集要項やホームページを早めに確認することが必須です。

校内選考を勝ち抜くために

① 高い評定をとる

校内選考では、特に以下が重視されます。

  • 評定平均(〈例〉4.0以上など条件がある場合も)
  • 部活動・委員会などの活動歴
  • 課外活動・資格
  • 出欠状況・提出物

特に評定平均は、学校ごとの出願条件に直接関わるため最重要項目です。
日頃の授業態度や提出物、定期テストを丁寧に取り組むことが、最終的に大きな差になります。

② 学校の先生へ“早めに”相談しておく

指定校推薦を狙っているなら、できるだけ早く担任や進路指導の先生に相談しましょう。

  • なぜその大学に行きたいのか
  • 入学後に何を学びたいのか

を具体的に伝えることで、先生も「この生徒は本気だ」と理解しやすくなります。

面接や校内選考では「普段の姿勢」が見られるため、
早期からのコミュニケーションが有利に働くことは多いです。

入試の対策をきちんとしよう

指定校推薦は合格率が高いからといって、油断は禁物です。

① 対策が必要な理由

指定校推薦の受験者は、 “高校の代表として推薦されている存在” です。

マナー不足や準備不足で本番に臨むと、大学側から

  • 「○○高校は推薦生の質が低い」
  • 「次年度の枠を見直そう」

と思われる可能性があります。

あなたの振る舞いが、高校の後輩たちの枠に影響することもあるのです。
そのため、謙虚に・真剣に準備を進めることが大切です。

② 具体的な対策方法

■ 志望理由書対策

指定校推薦で最も重要な書類が志望理由書です。

書く内容は主に以下の2点。

  • なぜこの大学・学部を選んだのか
  • 入学後に何をしたいか(将来の展望)

注意すべきNG例は、

  • パンフレットの言葉を丸写し
  • 一般論だけで自分の意欲が伝わらない
  • “どの大学にも当てはまる内容”になっている

大学側が知りたいのは、

「なぜ“この大学”だったのか」

というあなたの具体的な理由です。

可能であれば、
先輩の話を聞いたり、大学の教授・カリキュラムを調べたりして、深みのある志望理由にしましょう。

そして必ず、

  • 学校の先生
  • 塾の先生
  • 添削経験のある大人

にチェックしてもらうことをおすすめします。

■ 面接対策

面接は意外と差がつくポイントです。

準備すべきことは、

  1. 基本マナー
  2. 話し方・言葉遣い
  3. “想定質問”の問答集を作る
  4. 志望理由書の内容を深く理解しておく

特に、“志望理由書の深掘り” は必須です。

面接では、志望理由書を読んだ面接官が、

  • 「ここはどう思っているの?」
  • 「なぜこの学部でなければならないの?」

と鋭く聞いてくることがあります。

必ずコピーをとって、何度も読み返してください。

■ 小論文対策

小論文は大学によって形式が大きく違います。

  • 資料読解型
  • 意見論述型
  • 要約+自分の考え
  • 医療系の倫理テーマ など

過去問が少ない場合は、近い形式の他大学の問題で代用しましょう。

ただし、小論文は自己採点が難しいため、可能ならプロの添削を受ける方が合格率は上がります。

まとめ

指定校推薦は、一般入試とは大きく異なる入試方式であり、

  • 校内選考
  • 志望理由書
  • 面接
  • 小論文

など、早めの準備が必要です。

特に、推薦されているという事実は、あなたが高校の代表であるということを忘れないでください。

その責任と誇りを胸に、丁寧に準備を進めていけば、合格は大きく近づいてきます。

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