定期テストの理科では点数が取れていても、中3になって模試を受けるとなかなか思うような点数が取れない人も多いです。
この記事では、高校受験の理科の勉強法を、生物・地学・物理・化学の分野別、中3での時期別で紹介していきます。
この記事を読むことで、理科の各分野をどのように勉強していけば高得点が狙えるか分かるでしょう。
高校受験で理科を得点源にしたい人はぜひ最後まで読んでみて下さい。
記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)
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理科は得点源になりやすい教科!
まず、理科は得点源になりやすい教科であることを覚えておいてください。高校受験において理科と社会は、英語、国語、数学に比べて暗記で解ける割合が大きいため、中3からでも点数を伸ばしやすいです。
しかし、理科に苦手意識がある人もいるでしょう。それでも、理科の中の生物、地学、物理、化学、全てが苦手というわけではないかもしれません。理科とひとくくりにせず、各分野で内容に合った対策をしていきましょう。
理科は単元ごとに対策が違う!
先ほども述べましたが、理科は「生物・地学・物理・化学」の4分野から成ります。各学年で、4つの分野から1単元ずつ学んでいるでしょう。苦手と感じる人が多いのは物理の「電流」や「圧力」などかもしれません。
ここでは各分野ごとに対策を紹介していきましょう。
生物・地学は暗記分野
生物・地学に分類される単元は、暗記で得点アップがしやすい暗記分野といえます。例えば、動物の分類を覚える、鉱物の種類を覚えるなどが、そのまま問題に出る場合が多いです。
理科の点数で、まず平均点を狙う人は生物・地学を中心に暗記に力を入れるといいでしょう。基本問題の暗記を徹底することで結果がすぐに出やすいですよ。
物理化学は理解分野
物理・化学は問題を読んだ後、計算などが必要になってきやすい分野で、しっかりと内容を理解していることが求められる理解分野といえます。語句の暗記だけではなかなか点数に結びつかないです。
物理・化学の分野の点数を上げるには、問題の出題パターンをマスターするくらい繰り返し解くことが重要です。問題に慣れることで、解法が頭に浮かびやすくなっていきます。
2021年度に新しく追加された分野は要注意
2021年度、中学の指導要領改訂が行われ、中学校で習う理科の内容が変更されました。2020年度以前と用語が変わったり、追加で出題されるようになった内容もあります。変更された部分は新しく出題されやすい上に、過去問では出題されていません。
勉強法としては、教科書や学校の定期テストを復習することです。何度も復習して、新しく追加された分野にも対応しておきましょう。
変更された用語や追加内容を紹介しておきます。勉強の参考にしてくださいね。
【変更された用語一例】
変更前(2020年度以前) | 変更後(2021年度以降) |
優性 | 顕性 |
劣性 | 潜性 |
優性の法則 | 顕性の法則 |
化合 | 化合は使わない |
イオン式 | 化学式 |
【新しく追加された内容】
ダニエル電池・イオン化傾向・SDGs・自然災害
効率的に成績が上がる勉強スケジュール
次に、高校受験勉強が本格化する中学3年生の理想の勉強スケジュールを解説します。夏休み前、夏休み、秋以降という時期で区切って取り組むべき内容をみていきましょう。
中3夏休み前に中1、2の復習
まず、中3の夏休み前に、中1,2の復習を始めることが理想です。この時期にとりかかることで、夏休みまでに苦手分野を知ることができます。そうすると、夏休みにじっくりと苦手な単元を強化できるでしょう。
中1、2の復習を始めても定期テスト前はテスト勉強を優先してください。
なぜなら、中3の夏休み前は、学校の定期テストの結果が内申点という形で、合否に影響を与えるからです。加えて、中3で習う理科の内容も当然高校受験のテスト範囲ですから、しっかりと勉強しておくことは受験勉強ともいえるでしょう。
中3夏休みは理解分野の物理・化学に挑戦
中3の夏休みは貴重な苦手を伸ばす時期です。特に理解分野の物理・化学は繰り返し問題に取り組むことがおすすめなので、時間のある夏休みに挑戦してみて下さい。
夏休み明けまでに中1中2の全分野の復習が終わっていると、夏休み明けの模試の結果がきっと変わってきますよ。
秋以降は応用問題でアウトプット
秋以降も暗記の復習や基本問題の見直しはしつつ、過去問や予想問題などの応用問題で、理科の知識を使う「アウトプット」の学習を意識してください。
また、これからの理科は、ただ暗記した内容を書くだけでなく、思考力を求められています。身近な問題を理科の内容とつなげて考えるなど、常に理科の知識をどう使うかを意識していきましょう。
まとめ
理科は、比較的暗記分野が多く得点源にしやすい教科です。基本的な勉強方法は、暗記をしっかりと行い、理解の必要な分野は繰り返す解くことでパターンを知るという勉強方法で進めていきましょう。
しかし、2021年度の指導要領改訂により、これからは今まで以上に思考力を求められるようになります。この変化に対応するには、暗記した内容を、過去問でのアウトプットだけでなく、日常生活の様々な場面でも使ってみて下さい。
まずは基本の暗記から始めて、ぜひ理科を得点源にしてください!