高校受験の社会勉強法!覚えることとよく出る問題をおさえよう!

大学受験

 高校受験における社会科は、公民、歴史、地理の3つに大分されます。社会科目勉強のコツは、ズバリ楽しく勉強することです!

 勉強に語呂合わせ、ダジャレ、漫画や地図…はたまたテレビ番組など、色々な武器を取り入れれば社会科目は楽しく勉強することができます。

 この記事では、イメージのつきにくい情報を具体的に覚えるコツや、歴史の「大まかな流れ」と「重要なスポット」を抑える方法、年号を覚えるコツなどについてまとめました。

 一緒に楽しく勉強して、社会科目を得点源にしましょう。

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長
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これまでに指導した生徒は4000人以上、独自のSKYメソッドを考案で8割取る答案の作り方を指導。
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高校受験の社会の出題傾向

歴史・地理・公民の3分野

 高校受験における社会科は、公民、歴史、そして地理の3つに大分されます。
 これら3つの科目は出題範囲が広く取り扱う内容も様々です。よって「どこから手を付けたら良いのか分からない」という自体に陥ってしまいがちです。

 大切なのは自分の志望校の出題傾向を掴んで出やすい問題を把握すること、まんべんなく勉強して「ノーマークだった」という範囲を作らないことです。勉強しているうちに自分が得意な分野や、「この分野は面白い!」と思える部分もでてくるでしょう。そこはしっかりと抑え、試験のときに得点源にしましょう。
 
 社会科目には勉強をする上で嬉しい点もあります。それは、3科目の内容が被っていたり、つながっていたりすることがあるという点です。

「歴史の勉強が地理の試験を解くのに役立った」
「地理で勉強したのと似た問題が公民ででた」
「公民を勉強したら歴史の理解が深まった」など、
勉強すればするほど、他の科目の実力がついていくのを実感できるはずです。

暗記だけでは解けない問題も増加

 社会科(歴史、地理、公民)の問題というと、年号や特産品、人の名前をひたすら暗記するだけと思う方もいるかもしれません。
 確かに、現代文や理科系の科目に比べ覚えることが多いこと、そして暗記で得点することができる問題が多いのは事実でしょう。

 しかし、逆に言うと「暗記しただけでは他の受験生と差をつけることができない」ということです。

 暗記だけに頼らない勉強をして、他の受験生より一歩も二歩もリードしましょう。

各分野別勉強法

歴史

 歴史の勉強では、大まかな流れをを掴むことと、重要なスポットを抑えることの2つの視点を持つことが重要です。 

 大まかな流れを掴む手段の一つとして「行ったり来たり勉強法」を試してみましょう。
 これは、歴史を正順(行ったり)に勉強した後、逆順(来たり)に勉強する方法です。

 例として、栃木県で1880年ころから十数年に渡って発生した足尾銅山鉱毒事件を例に考えてみます。

 まずは正順(行ったり)バージョンです。
 日本は日清戦争(1894年)に勝利し、下関条約(1895年)で清から莫大な賠償金を得ました。この金をもとに、北九州に八幡製鐵所をつくりました。八幡製鐵所は1901年に操業を初め、鉄鋼の生産が本格的に始まりました。これをきっかけに、日本中で重工業が発展しました。重工業が発展すると公害も問題になりました。その一つが、栃木県で1990年前後に起きた足尾銅山鉱毒事件です。

 次に、逆順(来たり)バージョンです。
 栃木県では1900年前後に足尾銅山鉱毒事件が問題になりました。この頃日本では公害が発生していました。その原因は、その頃の日本中で発展していた重工業です。そのきっかとなったのが、1901年に操業した八幡製鐵所です。八幡製鐵所は沢山のお金をかけて作られました。そのお金がどこからでてきたのかというと、下関条約で清から得た賠償金です。日本は1894年の日清戦争に勝利したのです。

 このように、正順で「AがBになった。その結果Cになった」と理解した後、「Cが起きたのはBがあったから。そもそもBがあったのは、Aが起きたから」と逆順で復習することで、知識がより強固なものになるはずです。

 次に、スポットを抑える方法について考えてみましょう。スポットを抑えるには、年号を語呂合わせ覚えるのがおすすめです。
 例えば、沖縄が日本に変換された1972年には、「びっくり懐かし沖縄返還」(びっ(1)くり(9)な(7)つ(2)かし)や、「行くぞ!夏の沖縄へ」(い(1)く(9)ぞ!な(7)つ(2))といった覚え方があります。

 第一次オイルショックの1973年、第二次オイルショックの1979年は、「行く波高く、ひどく泣く」と2つセットで覚えることができます。((い(1)く(9)な(7)み(3)高く(値段が))(ひど(1)く(9)な(7)く(9)))

 語呂合わせの良いところはダジャレを考えたり覚えるように面白く勉強ができるところです。勉強しているうちに、自分だけのオリジナルの語呂合わせを思いつくかもしれません。

 また、歴史の勉強には、学習まんがや歴史を題材にしたドラマや映画、ドキュメント番組の視聴も有効です。

五十嵐塾長
五十嵐塾長

歴史を題材にしたテレビや漫画なら、楽しみながらの息抜きと勉強が一気にできて一石二鳥です。受験勉強をきっかけに歴史の面白さに目覚める人もいるかもしれませんね。

地理

 地理の勉強では、常に具体的なイメージを持てるように心がけましょう。

 行ったことのない土地についての情報を覚えるのは困難ですよね。でも、一度でも旅行に行ったことのある土地や、自分が住んでいる土地についての情報は興味深く覚えられたり、そもそも何も見なくても説明できたりするはずです。
 理想的には、日本中・世界中に旅行するのが一番…かもしれませんが、現実的にそれは難しいでしょう。

 そこで、地理の情報を具体的なイメージとするために、勉強のときに常に日本地図・世界地図を参照しましょう。テレビやパソコンの横に大きな日本地図・世界地図を貼ってみるのもおすすめです。ニュースやバラエティ番組で色々な土地や国の名前が出てきたら地図を参考にどこにあるのか調べることで、情報が生きたものになるはずです。

 また、お家の人を始め周りの人に「○○に旅行したことある?」「XXの名物は食べたことある?」と色々なお話を聞いてみましょう。そこできいたエピソードそのものが試験にでることはなくても、ただ漫然と教科書を読むよりずっと楽しい勉強になるはずです。

五十嵐塾長
五十嵐塾長

自分が住んでいる土地や旅行したことのある土地が試験にでたらラッキーです!落ち着いて取り組んで、確実に得点源にしましょう。「いつか行ってみたい土地」を決めて勉強するのも面白いですね。

公民

 公民の勉強は、教科書やテストだけでなく、ニュースや新聞とセットに行いましょう。そして、それぞれの情報を理由やエピソードと共に覚えることが有効です。

 公民の勉強内容は法律や経済に関わるもので、出てくる内容が堅い文章だったり、中学生〜高校生には具体的なイメージをつかみにくいものです。
 そうすると勉強内容がまるで意味を持たない呪文のように思えてしまうこともあると思います。そうならないように、その内容に興味が持てるように工夫してみましょう。

 例えば、参議院の任期は6年ですが、解散の制度はなく、3年毎に定数の半分を改選します。対して衆議院選は解散によるものと、4年の任期満了によるものがあります。
 このように「解散のあるなし」「何年ごとに選挙があるのか」など、数字だけを並べても覚えにくいですし、勉強していて面白みがありませんよね。

 そんなときには「なぜそのような決まりになっているのか」をエピソードとともに覚えることがおすすめです。

 例として、上にあげた、参議院の任期が6年間で、解散がないという点について考えてみましょう。

 大人になった未来のあなたが、自分の住んでいる街の「街をよくする委員会」に選ばれたとします。街を良くするには色々な人に意見を聞いたり、お金を用意したり、沢山のことを勉強したりしなくてはいけません。

 ところが、その委員会がいつ解散するか分からない状態で本腰をいれて委員会の活動に参加できるでしょうか。「いつ解散するんだろう」と不安になったり、「どうせ解散するかもしれないからあまり大きな事業はしないでおこう」と、取り組みが消極的になってしまうかもしれません。途中で解散することがない上、6年間という長い期間を使えるという安心感があったほうがものごとに真剣に取り組めるはずです。

 参議院にもこの考え方を当てはめることができます。
 参議院は「良識の府」とも呼ばれます。「良識」とは「良い知識をもっている」「沢山のことを知っている」「適切な考えをしている」というような意味があります。国の問題について「良識」をもって、長い時間をかけて取り組むのが参議院の役割なのです。

 また、「良い知識を持つ」「沢山のことを知る」ためには、ある程度年齢を重ねなければなりません。ですから、参議院の被選挙権は30歳で、衆議院の被選挙権は25歳よりも遅いのです。

 こうして考えると参議院の任期が長いこと、解散がないということがしっかりと覚えられるのではないでしょうか。

五十嵐塾長
五十嵐塾長

新聞は自宅で購読できる他、コンビニや駅の売店で購入したり、地域や学校の図書館でも読むことができますよ。

勉強のポイント

過去問でよく出る問題をおさえる

 受験勉強にターゲットを絞って考えると、必然的に出やすい問題は限られてきます。自分の志望校だけでなく、レベルの似た学校を中心に様々な学校の過去問を見てみましょう。複数の学校表現を変えて同じことが問われているような問題は超頻出の重要な問題と言えるでしょう。すかさずチェックし、自分のものにすれば得点源にできること間違いありません!

問題集は繰り返し解く

 当然のことですが、問題を初めからスラスラ解ける人はいません。
 間違えた問題は得点源として、チェックして再チャレンジしましょう。気をつけるべきは、「答えを覚えただけで理解していない」ということにならないようにすることです。誰しも答案を見た後はその答えを短期に覚えているものです。

 知識が自分のものになっているか確認するために、時間を数日おいたり、他の教科の勉強を挟んだり、順番をバラバラにして再チャレンジしたりして、きちんと覚えているか確認しましょう。

まとめ

 社会科目は、普段のニュースや新聞、名産品や旅行など、普段の生活に関連付けられると一気に楽しくなります。

 勉強するほどニュースや新聞、旅行が楽しくなります。そして、ニュースや新聞・旅行を楽しむほど勉強が得意になるはずです!

 色々な勉強法に様々武器を取り入れ、社会科目を得点源にしましょう。

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