富山県富山市に本部を置く富山大学。
1873年にまで起源を遡ることができる歴史ある大学です。
医学部も地域そして日本の医療を実践と研究の両方から力強く牽引する
名門の組織です。
富山大学のキャンパスは学部によって分かれており、
医学部は杉谷市の杉谷キャンパスにあります。
そんな富山大学医学部では編入学試験を実施しています。
この記事では、富山大学医学部への編入学を検討している方へ有用な情報を概説しました。
記事の監修者：五十嵐弓益（いがらし ゆみます）
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富山大学医学部の基本的情報まとめ
医学部も地域そして日本の医療を実践と研究の両方から力強く牽引する
名門の組織です。
特徴
富山大学医学部は1975（昭和50）年に富山医科薬科大学医学部として開学し、
2005（平成17）年に富山大学医学部となりました。
2025（令和7）年には開学50周年を迎える歴史ある医学部です。
医学科と看護学科を持ち、国際基準に準拠したレベルの医療人を育成しています。
特に、富山大学医学部のある杉谷キャンパスには薬学部や附属病院、
和漢医薬学総合研究所を擁しており、
医薬、そして東西の医学を総合的に勉強・研究できる環境が整っています。
東洋医学を総合的に勉強研究できる大学は世界的に見ても貴重です。
偏差値・倍率
国立大学である富山大学の医学部は決して簡単に入学できる大学ではありません。
参考として、一般入試における
「大学入学共通テストで必要な得点率」と「偏差値」は
概ね以下の通りです。
●医学部医学科
・大学入学共通テスト得点率：約78％
・偏差値：約62.5
●医学部看護学科
・大学入学共通テスト得点率：約58％
・偏差値：約45.0
尚、一般入試においては、医学部医学科は後期日程の試験を実施していません。
（2023（令和5）年9月時点の情報）
富山大学医学部は医学科・看護学科ともに
全国から優秀な受験生が集まる学部です。
富山大学医学部編入試験の概要
まずは、富山大学医学部（医学科・看護学科）の編入について概説します。
そもそも医学部学士編入試験とは
医学部学士編入試験は、大学の学部を卒業した者（学士号保有者）を
医学部に編入学させるための制度です。
学士は「学士（医学）」に限定されておらず
制度上はどの学士でも受験することができます。
（例）
・文学部などを卒業して取得できる「学士（文学）」
・農学部などを卒業して取得できる「学士（農学）」
2023（令和5）年9月時点で、全国27の国公立大学で実施されています。
医学部学士編入試験で医学部に入学した場合、
学部1年生ではなく学部2年生または学部3年生からのスタートになります。
募集定員・日程
富山大学医学部においては、2023（令和5）年度の学士編入学試験で
下記の募集定員を設けています。
・医学科：5名
・看護学科：10名
一般入試（2023（令和5）年度）の定員が
・医学科（一般入試）：105名
・看護学科（一般入試）：80名
であることと比較して、狭き門であることが分かります。
試験科目
富山大学医学部医学科・看護学科の学士編入学試験においては、
下記の選抜がなされます。
●医学部医学科
・第一次選抜
筆記試験（課題作文、総合試験）
・第二次選抜（第一次選抜の合格者のみ対象）
口頭発表、面接
●医学部看護学科
・小論文（看護学に関する内容を含む）
・外国語（英語）
・面接
・成績証明書の成績
医学科においては口頭発表が課されるのが特徴と言えるでしょう。
出題される課題は公式には明らかにされていませんが、
受験生の口コミによると
・自分がこれまでやってきたこと
・それを踏まえて医学にどう貢献できるのか
・なぜ富山大学医学部医学科を選んだのか
といった内容を口頭で説明するようです。
座学だけでなく、自分の考えを明確に魅力的にアピールする技術が必要です。
看護学科の小論文に、看護学に関する内容が含まれることにも注意が必要でしょう。
看護学に関する初学者向けの書籍で基本的な知識を身につけておいたり、
新聞やニュースで看護学のトレンドや課題についてアンテナを貼っておく必要があります。
学士編入学試験を受験するということは他大学の学部（多くは医学部以外）を
卒業されているということですから、その知見を織り交ぜて
あなたならではの問題意識をアピールできるとよいでしょう。
富山大学医学部編入試験に必要な勉強とは
次に、富山大学医学部（医学科・看護学科）の編入学試験に必要な勉強とその対策を
概説します。
過去問から対策と傾向を分析する
一般入試と変わらずに、過去問を分析することは基本です。
富山大学医学部（医学科・看護学科）の過去問は一般には公開されておらず、
自ら富山大学に請求する必要があります。
請求や郵送に日数がかかることも予想されますので
少しでも富山大学医学部への編入試験を受験する可能性のある方は
早めに請求しておきましょう。
数年分の過去問から傾向を把握した上で
初学者向けの医学・看護学の書籍や、
新聞やニュースなどでその分野のトレンドや課題点について把握しておくのがオススメです。
英語力と小論文対策は必須
編入学試験を受験する際に基礎となるのは英語力と小論文の力です。
どちらも一朝一夕で身につけられるものではなく計画的な準備が必要です。
もしあなたが現在ほかの学部に在学中で
卒業後に富山大学医学部への編入学試験受験を考えているのであったとしたら、
現在の学部の勉強と並行して英語と小論文の対策を進めましょう。
現在何か職業についている場合も、どうにか時間を工面して継続的に
英語と小論文の対策を進めることが重要です。
また、医学・看護学においては編入学後も英語を使う機会が多くあります。
編入学後のためにも英語の力はつけておきましょう。
予備校によっては社会人を対象としたクラスや
医学部編入を専門にしたクラスを開設しているところもあります。
まとめ
富山大学医学部（医学科・看護学科）の編入学試験について概説しました。
この編入学試験は狭き門ではありますが、
他の学部を卒業したり色々な職業を経験されたりしている人の
多彩な能力や知見を医学・看護学に用いることができるのも
編入学試験のメリットであります。
編入学試験の前も、入学した後もハードルの多い険しい道となることが見込まれますが、
編入学試験はあなたの能力や知見、熱意を医学・看護学に活かすことのできる道です。
モチベーションを保つことも心がけ、編入学試験への準備に臨んでください。
尚、この記事は2023（令和5）年9月時点の情報を元に作成されています。
選抜方式や日程などについては変更される可能性があります。
受験を検討する際は、ご自身で必ず公式サイトや資料で情報を確認してください。
