自己分析が苦手な学生必見！志望動機が“書けるようになる”自己分析の方法論ー「何を書けばいいのか分からない」と立ち止まる夜に

志望理由書を書こうとすると、急に手が止まってしまう――これは受験生が最も多く抱える悩みのひとつです。
大学のパンフレットを読み、学部の特色を調べても、「なぜ自分はここに行きたいのか」を言葉にしようとした瞬間、深いところが書けない。
「本当に行きたいのかな？」と自分に疑問まで湧いてしまうこともあります。

しかし、それは決して“自分だけの問題”ではありません。
志望動機がうまく書けない原因の多くは、大学の情報不足ではなく、「自分自身の理解が浅いこと」にあるからです。
自分という軸がはっきりしていないと、大学との接点が見えず、言葉が浮かんでこないのは当然なのです。

このブログでは、
「なぜ自己分析が浅くなるのか」
「どうすれば深い志望動機が書けるようになるのか」
を、受験生でも実践できるワークとともに、分かりやすく解説します。

◆「自己分析が浅い」とはどういう状態か

自己分析が浅いというのは、自分の価値観・興味・経験の“根っこ”が言語化されていない状態を指します。

「経済を学びたい」「医療に興味がある」
――こうした言葉は一見立派に見えますが、

・なぜそう思ったのか？
・どんな経験が背景にあるのか？
・将来どう活かしたいのか？

これらが語れなければ、表面的な言葉にしかなりません。

その結果、

• 志望理由が「なんとなく良さそう」で終わる
• 面接で深掘られた瞬間に詰まる
• 大学の特色と自分の興味を結びつけられない

という状態に陥ります。

◆自己分析が浅くなる3つの原因

① 「自分を語る経験」が少ない
学校では“正解”が求められ、自分の価値観を掘る経験が不足しています。

② 「過去の経験」を軽視している
志望動機の出発点は過去にあります。
しかし、多くの受験生が未来だけを語ろうとして浅くなるのです。

③ 「将来像」があいまい
未来の方向性がぼんやりしていると、「なぜこの大学なのか」という論理がつながりません。

◆「自分を語れない」心理構造

自己分析が苦手な人の多くは、“特別な経験がないと語れない”と思い込んでいます。

でも、必要なのは特別な話ではなく、日常の小さな選択や興味の変化です。

・なぜその科目が好きになったのか
・どんなニュースが気になったのか
・どんな場面でやりがいを感じたか

こうした小さな種こそ、志望動機の芯になります。

さらに、「他人と比べてしまうこと」も自己分析を止める原因です。
志望動機に“立派な正解”はありません。
大切なのは「自分の言葉」であることだけです。

◆志望動機が薄いと合格が遠のく理由

大学は、単に学力だけで学生を選んでいるわけではありません。
「ここで学びたい理由」
「将来どうつながるのか」
という“意志”を重視しています。

表面的な動機はすぐに見抜かれますが、自分の価値観・経験・未来が一本の線でつながった志望理由は、圧倒的な説得力を持ちます。

◆「過去・現在・未来」をつなげれば言葉に深みが出る

志望動機を作るときの黄金ルールがこちら：

【過去】興味のきっかけ（経験・出会い・背景）

【現在】今、その興味をどう学んでいるか

【未来】大学で学んでどう活かしたいか

この3本をつなげるだけで、文章の説得力は一気に高まります。
面接でも深掘りされてもブレなくなるのは、この“一本の軸”ができるからです。

◆自己分析が深まる5つのワーク

頭の中だけでは絶対に整理できません。
紙に書く「見える化」が必須です。

① 過去の「分岐点」を書き出す

• 印象に残った出来事
• 興味が変わった瞬間
• 人からの影響

小さなことほど本音の種になります。

② 「好き」と「得意」を分ける

両者は一致しないことが多い。
なぜ好きなのか、なぜ得意なのかを深掘りすることで方向性が見えます。

③ 気になったニュースを分析する

「なぜ気になったのか」を掘ることで、興味のベクトルが明確になります。

④ 「10年後の自分」を想像する

職業だけでなく、価値観・生活・人との関わりまでイメージすると「この大学が必要な理由」が自然と浮かびます。

⑤ 自分について“人に話してみる”

話してみると曖昧な部分が浮き彫りになり、他者からの質問がヒントになります。

◆志望動機に“深さ”が出る3つのコツ

① 抽象的な言葉は必ず“理由”とセットにする
「興味がある」だけでは弱い → 「なぜ？」と聞かれて答えられるかが鍵。

② 大学の特徴と自分を接続させる
自分の興味と大学の強みを具体的に結びつける。

③ 未来の行動まで書く
「学びたい」で終わらず、「どう活かしたいか」まで語る。

◆書く前に「話す」ことから始める

文章を書くのが苦手な人ほど、最初に声に出して説明してみると道が開けます。

• 言葉の順番
• 抜けている理由
• 曖昧な部分

これらが一気に可視化されるからです。

◆面接官は「整った文章」ではなく「本音」を見ている

形式を整えることより、自分の軸を持って語ることが圧倒的に大事です。

多少ぎこちなくても本音の言葉には力があります。
逆に、綺麗なだけの言葉はすぐに見抜かれます。

◆まとめ

「自己分析が浅くて志望動機が書けない」という悩みは自然な壁です。
しかし、これは乗り越えられる壁でもあります。

• 過去・現在・未来を一本につなぐ
• 自分の価値観を言語化する
• 小さな経験の中に“種”を探す

時間をかけて深掘りすればするほど、あなたの志望動機は誰にも真似できない“本音の言葉”になります。

あなたには必ず語るべき過去があり、描くべき未来があります。
それを自分の言葉でつなげられたとき、その動機は強く、美しく、説得力を持つでしょう。