夜遅くまで勉強や作業をしていると、どうしても頼りたくなるのがコーヒーです。
「眠気を飛ばしたい」「もう少し集中したい」――そんな気持ちでカップを手に取った経験がある人は多いでしょう。
一方で、「夜にコーヒーを飲むと眠れなくなる」「翌日の集中力が落ちる気がする」と感じたことはありませんか?
夜間学習とコーヒーは、使い方を間違えると学習効率を上げるどころか下げてしまうこともあります。
この記事では、夜間学習とカフェインの関係を整理しながら、コーヒーと上手に付き合うための考え方をまとめていきます。

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)
【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長
■小論文指導歴27年
これまでに指導した生徒は4000人以上、独自のSKYメソッドを考案で8割取る答案の作り方を指導。
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スカイ予備校の指導方針は、「大人になっても役に立つ勉強法の習得」です。「自分の人生は自分で切り拓く」教育をします
夜間学習とカフェインの関係性
夜遅くまでの勉強や作業は、現代では避けられない場面も多くなっています。
その中で、コーヒーは「集中力を保つための強い味方」として広く利用されています。
ただし、コーヒーの効果は万能ではありません。
夜間学習においては、メリットと同時にリスクも存在することを理解しておく必要があります。
コーヒーが体に与える作用のメカニズム
コーヒーに含まれるカフェインは、体内で「アデノシン」という眠気を引き起こす物質の働きを抑制します。
通常、アデノシンは日中の活動によって徐々に蓄積され、夜になると自然な眠気を生み出します。
カフェインはその受容体をブロックすることで、
- 眠気を感じにくくする
- 一時的に集中力を高める
といった効果をもたらします。
夜更かし勉強におけるコーヒーの注意点
深夜にコーヒーを飲むと、勉強を終えて布団に入っても睡眠の質が大きく低下することがあります。
カフェインの半減期は約5時間。
体内からほぼ消失するまでには、約10時間かかると言われています。
そのため、「寝る直前にコーヒーを飲んだ」「夜に何杯も飲んだ」という状態では、翌日の集中力や記憶の定着に悪影響が出やすくなります。
コーヒー摂取のベストなタイミングと量
一般的には、就寝予定時刻の6時間前までにカフェイン摂取を終えることが推奨されています。
また、1日のカフェイン摂取量は400mg(コーヒー約4杯分)以内が目安です。
過剰に摂取すると、不眠だけでなく、
- 動悸
- 不安感
- 集中力の低下
といった症状につながることもあります。
私自身のコーヒーとの付き合い方
私の場合、コーヒーを飲むのは朝10時〜夕方16時頃までにしています。
それ以降に飲んでしまうと、いつもの就寝時間(0時)に寝られなくなるからです。
もちろん、ベストなタイミングは人それぞれ異なります。
何度か試しながら、自分に合った時間帯を見つけることで、コーヒーを生産性アップの味方にすることができると思います。
睡眠の質を守るための工夫
夜間学習では、コーヒー以外の要素にも注意が必要です。
特に影響が大きいのがブルーライト。
スマートフォンやパソコンの光は体内時計を乱し、眠りを妨げます。
- ナイトモードの使用
- ブルーライトカットフィルターの活用
といった対策を取り入れるだけでも、睡眠の質は変わってきます。
また、週末の寝だめは一時的な回復にはなっても、生体リズムを乱す原因になることがあります。
毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起きることが大切です。
効果的な夜間学習のための総合的な工夫
夜間学習の効率を上げるには、コーヒーだけに頼らないことが重要です。
- 室温を快適に保つ
- 定期的に休憩を入れる
- 軽いストレッチや運動を行う
これらを取り入れることで、自然な覚醒状態を維持できます。
さらに、20分程度の仮眠を上手に活用するのも有効です。
栄養面からのサポートも忘れずに
集中力を維持するためには、
- こまめな水分補給
- ビタミンB群を含む食品の摂取
も役立ちます。
夜更かし時には、消化の良い軽いおやつを選ぶことで、
胃への負担を減らしながらエネルギー補給ができます。
まとめ:コーヒーは「補助役」として使う
夜間学習におけるコーヒーは、あくまで補助的な存在です。
頼りすぎると、かえって学習効率や体調を崩す原因になります。
自分の体調や生活リズムをよく観察し、
コーヒーの効果を上手に活かしながら、
睡眠の質を守る学習習慣を作っていきましょう。
無理をせず、持続可能な方法で学習を続けることが、
長期的な成果につながります。


