【総合型選抜入試】岡山大学 令和6年度小論文過去問題と概要

小論文過去問題

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長
■小論文指導歴27年
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小論文過去問題

R6年度 薬学部 薬学科・創薬科学科 総合型選抜

【問題】

以下の文章を読み、問1および問2に答えなさい。

薬剤Aは、肝臓病の治療薬で、患者Bは、毎日、薬剤Aの錠剤を飲む(経口服用)ことで治療している。1年前にこの薬を飲み始めて、肝機能検査の結果は、しばらくの間、良好であった。しかし、2か月前から肝機能検査の結果が徐々に悪くなり、今月は、薬剤Aを飲み始める前と同じくらいに悪化した。患者Bの”かかりつけ”薬剤師Cは、他の薬剤の影響を疑い、患者Bに、薬剤Aのほかに何か薬を飲んでいないかどうかを尋ねたところ、「薬は飲んでいないが、2か月前から健康に良いとされているサプリメントDを薬剤Aと一緒に(同時に)飲んでいる」とのことであった。そこで、薬剤師Cは、サプリメントDについて調べたところ、サプリメントDそのものは、肝臓の機能に影響を及ぼさないことが分かった。

図:経口服用後の薬剤Aのからだの中での動き

問1 患者Bの肝機能悪化の原因が、サプリメントDにあるとした場合、どのような可能性が考えられるか。4つの可能性を考え、400字程度で述べなさい。

なお、次ページに示す、図.経口服用後の薬剤Aのからだの中での動きを参考にしてもよい。

問2 あなたが問1で答えた4つの可能性のうち3つを選び、それらが実際に肝機能悪化の原因となっているか否か調べるにはどのようなことをすればよいか、600~800字で述べなさい。ただし、手術を要するものは除外すること。

出題意図

R6年度 薬学部 薬学科・創薬科学科 総合型選抜

本学部では、将来、医薬品の開発・研究に従事する人材、および医薬品の適正使用を推進し、様々な疾病を抱えている患者さんの治療に携わる人材の輩出を目指している。これは、SDGsにおける17の目標のうち、「3. すべての人に健康と福祉を」に、直接、結び付くものである。

本小論文問題では、まず、疾病の薬物治療において、最も一般的である、錠剤の経口服用による治療現場を提示した。そして、薬物の治療効果へ影響を及ぼすのは、併用する薬だけでなく、サプリメントにも、その可能性があることを示した。更に、医薬品、サプリメントが、本来、化学物質であることを意識させ、物質同士の相互作用、物質と生体の相互作用の可能性、また、そのことが薬物の薬理効果を変化させる可能性があることを想起させることを意図した。その上で、問1において、薬理効果減弱に結び付く相互作用としてどのようなものが考えられるか考察させ、問2において、その考察結果を検証する方策について、実際の疾病治療の現場を想定した上で、受験生独自の考えを提示することを求めた。
以上を通じて、受験生の思考力・判断力・表現力、更には化学物質である医薬品の捉え方を評価することで、本学部のアドミッション・ポリシーに合致した、将来、医薬品開発を担う研究者として、臨床現場で薬物治療を推進する薬剤師として、活躍できる学生の選抜につながると考えられる。

学部学科、コース

文学部 

「哲学・芸術学」「地理学・社会学・文化人類学・社会文化学」「心理学」「歴史学・考古学」「言語文化学」の5つの教育分野がある。学生はこれらの分野から1つを専攻し、さらに領域に分かれて卒業論文を作成する。
1年次には「人文学の基礎」「人文学入門演習」「人文学の論点」などを通じて、学生が自らの志向、適性に合った専門分野、領域を見出し、能動的な学びを展開できる。これらの科目の内容には、文学部の学生に共通に身につけてほしい、人文科学のエッセンスと方法論の基礎が含まれる。2年次以降は、「人文学概説」で各分野の学問の体系的な知識を身につけ、「人文学講義」で人文学の研究の最先端の成果を学ぶ。
また、卒業論文作成につながる「実践演習」「課題演習」では、調査・実験・文献解読などの実地指導や卒業論文に関する指導を少人数で行い、アクティブ・ラーニングを推進する。アカデミック・アドバイザーの指導のもとに、自分の「学びたいこと」を軸としながら、主専攻プログラムにおいて、1つの分野に集中して履修することも、総合人文学プログラムにおいて、関心のある複数の分野にまたがって履修することも可能である。
ほかに、資格取得のための心理職養成プログラムや学芸員養成プログラム、留学を目指す外国語習得・留学プログラム、専門性の高い研究指導を行う研究力養成プログラムを開設している。

教育学部 

学校教育教員養成課程には、小学校教育、中学校教育、特別支援教育、幼児教育の4専攻を設置。
小学校教育専攻には、多彩な17のプログラムがある(ESD・SDGs教育、創造性・STEAM教育、心理データ支援教育、地域教育、教育学、教育心理学、幼児教育学、特別支援教育学、国語教育、算数教育、社会科教育、理科教育、英語教育、音楽教育、図画工作科教育、体育科教育、家庭科教育)。
中学校教育専攻は、国語教育、社会科教育、数学教育、理科教育、音楽教育、美術教育、保健体育教育、技術・工業教育、家政教育、英語教育、地域教育の11コースがある。
特別支援教育専攻では、知的障害を中心とした特別支援教育の専門家を養成する。専門科目は、特別支援に関する教育学、心理学、生理・病理学の学問領域からなる。
幼児教育専攻では、深い知識と技能を身につけた質の高い幼稚園教員の養成を目指す。
養護教諭養成課程では、豊かな知識と実践的指導力を備えた養護教諭を養成する。養護実習は1年次から段階的に実施し、3年次からは本格的に附属学校・園や協力校で行う。養護教育、地域教育の2コースがある。

法学部 

法学科昼間コースでは、1・2年次で、法政基礎科目群と法政共通科目群に含まれる講義をどの学生も履修し、3年次以降は、公共法政コース、企業法務コース、法律専門職コースの3つの履修コースのいずれかに所属して自分の目的や将来の方向性に沿った専門科目を体系的に学ぶ。また、少人数教育とグローバル教育を重視しており、全ての年次で演習科目を設けているほか、2年次以降に国際関係科目を履修する。さらに、いわゆる「法曹コース」を修了することで、学部3年と法務研究科2年の計5年で在学中に司法試験を受験することができる。
法学科夜間主コースでは、1・2年次で憲法I・現代社会と政治などの共通講義を履修したあと、2~4年次で、民法・刑法・公法・政治学などの専門科目を系統立てて学ぶ。

経済学部 

経済学科昼間コースでは、ユニット・モジュール制を導入し、学生の専門科目の履修をサポートしている。ユニット・モジュール制は、専門科目を小科目群(ユニット)に分類して各科目の特徴を明確にし、専門性を示すモジュール(経済分析、政策、国際比較、組織経営、会計学)に沿って履修していくと、関心のある分野を段階的かつ横断的に学修できる仕組みである。
経済学科夜間主コースでは、総合学修コースと実践力強化コースを開設している。さらに、法学科夜間主コースとの共同による地域人材育成プログラムがあり、両学部の一定数の専門科目を共通専門科目と位置づけた教育プログラムを編成している。どちらのコースも、ある一定の範囲内で、昼間コースの授業、放送大学(有料)や法学部の授業を履修することが可能である。また、希望する教員のもとで卒業論文にチャレンジすることもできる。

理学部 

自然科学の基礎をなす5学問領域において普遍的な法則や基本原理を教授するとともに、独創的な研究の推進や新しい研究分野への挑戦を通して、広く国際社会に貢献できる人材の育成を目指している。複数の学科の専門科目を横断的に履修可能な「学際プログラム」、最前線で活躍する科学者や高度専門技術者の育成を目的とした「フロンティアプログラム」、数理・データサイエンス・AIの知識を、自らの専門分野へ応用・活用することができる人材(AI×専門分野のダブルメジャー人材)の育成を目的とした「理学系 数理・データサイエンスコース」も併設している。
数学科は、代数学、幾何学、解析学の3講座からなる。現代も発展し続ける数学の諸概念や思考法を、講義、演習、セミナーを通して一貫したカリキュラムで学ぶ。
物理学科では、新規超伝導体の開発と機構解明、スピントロニクスなどの理論的解明、宇宙背景放射やニュートリノを用いた宇宙・素粒子物理学、放射光を用いた物性研究など最先端の研究に主体的に携わる。
化学科では、製品開発や環境問題などに主導的役割を果たす化学について学ぶ。無機物質の性質や分析を学ぶ物質化学、有機物質について学ぶ反応化学、物質の構造や反応を原子・分子から学ぶ分子化学の各分野がある。
生物学科では、生物学の基礎学力に加え、遺伝子や分子レベルから細胞や組織、そして固体や集団レベルに至るまで、生命の一般原理と多様性をさまざまな角度から深く学ぶとともに、自ら学び思考する能力を養う。
地球科学科は、岩石学、地震学、地球情報学、地球惑星内部物理学、地球化学、大気科学、惑星科学の7つの教育研究分野からなる。高校で地学を未履修でも問題ないように、基礎から応用まで幅広いカリキュラムを提供しており、地球と惑星の大気から深部までを対象に広く深く学ぶ。

医学部 

医学科では、優れた医学研究者・医師を輩出するため先進的な教育プログラムを用意している。入学後早期に多職種連携早期体験実習と地域医療体験実習による動機づけを行い、医療人としての自覚をうながすプロフェッショナリズム教育を行う。チュートリアル形式の問題発見・解決型の少人数教育を実施し、基礎病態演習および医学研究インターンシップといった特徴あるプログラムで研究マインドを醸成する。全国共用試験後に学生をStudent Doctorに認定し、医行為を積極推進する診療参加型臨床実習を行い、全人的医療人を育成している。グローバル教育プログラムとして、医学研究インターンシップでの3か月の海外研究室配属(3年次)、海外大学病院での4週間の選択制臨床実習(6年次)を用意している。
保健学科では、ほかの医療職種や福祉と連携して医療に貢献できる、看護師、保健師(選抜者のみ)、診療放射線技師、臨床検査技師を養成する。
①看護学専攻は、基礎看護学、成人看護学、精神看護学、地域・在宅看護学などを専門領域として学び、さらに看護倫理、ヘルスプロモーションなどの知識を身につける。
②放射線技術科学専攻では、医学・理学・工学の基礎から、撮影装置、画像処理装置、治療機器を扱うための基礎理論、実践技術、応用力を身につける。特に3年次からは岡山大学病院と地域病院で臨床実習を行い、総合的実践力を養成する。
③検査技術科学専攻では、チーム医療について学ぶとともに、検体検査や生理検査の基礎となる解剖学や生理学、医用工学などを学ぶ。さらに、臨床化学や血液学、病理学などの各専門講義を学修し、卒業研究では新たな診断法の開発など基礎研究・臨床研究を行う。

歯学部 

総合大学としての特性を生かし、高い人格と知性を備え、多様化する現代社会の要請と、科学の進歩に即応できる歯科医師を養成する。
入学後から早期見学実習により、プロフェッショナルな医療人とは何かを学ぶ。また、チュートリアル形式の課題解決型授業により、自ら学ぶ力を身につけ、演習型授業で自己表現力と社会実装力を磨く。これに続く基礎歯学系授業では、単に口腔内だけでなく、人体解剖実習など、全身を対象に学修するとともに、最大3か月の海外留学プログラムや研究室配属により、グローバルな考え方と研究マインドを身につける。後半の臨床歯学系授業では、むし歯や歯周病などの歯科医師としての基本的技能に加えて、X線診断、歯の矯正、口腔領域のがんの診断・治療・予防、そしてDXを用いた新たな歯科医療を学ぶ。
5年次において、公的化された歯学生共用試験に合格するとStudent Dentistと認定される。その後6年次にかけて1年以上にわたり、大学病院や地域医療機関で臨床実習を行い、教員の指導のもと、実際に患者の治療を行い歯科医師としての基本能力を身につける。

薬学部 

薬学科〈6年制〉では、薬剤師としての専門的な知識と技能を身につける実務実習が多く設定されている。5年次で病院実習と保険薬局実習を行う。実習の前には、薬学部の教員のほか、病院の薬剤師や保険薬局の薬剤師も交え、医師や患者役の教員とのロールプレイや治療方針プランを決定するための少人数のグループ討論を実施する。実務実習を終えたあとは、各分野の研究室で研究を行う。
創薬科学科〈4年制〉では、生命の仕組みや病因を解明し、新しい薬を創り出す研究者を目指す。薬剤師になるための講義や実習がなく、これまで大学院で行っていたような高度な内容を学ぶ。特に生命科学とその研究手法について深く広範に学ぶ。そのため、選択科目が数多く設置される。

工学部 

工学部では、学科を「工学科」の1学科とし、その下に4つの系と1コースを設置している。1学科であるため従来の学科の枠にとらわれない分野横断的な学びを可能としている。また、Society5.0の実現を通してSDGsへ貢献する「Society5.0 for SDGs」の実践的教育を特色とした教育課程を構築している。
機械システム系は、機械工学コースとロボティクス・知能システムコースの2コース。
機械工学コースでは、モノ創りのための基礎的能力を身につけつつ、技術者に不可欠な創造力を育成する。
ロボティクス・知能システムコースでは、機械と人との調和について考え、システムを総合的に設計・運用・制御・管理する能力を基礎から養う。
 環境・社会基盤系は、都市環境創成コースと環境マネジメントコースの2コース。
都市環境創成コースでは、社会基盤の設計と保全、社会の仕組みや制度および都市空間や建築物の計画と設計について学ぶ。
環境マネジメントコースでは、人間活動と環境が調和した都市・地域空間のあり方や、水・地域資源の持続的な管理について体系的に学ぶ。
情報・電気・数理データサイエンス系は、情報工学コース、ネットワーク工学コース、エネルギー・エレクトロニクスコース、数理データサイエンスコースの4コース。
情報工学コースでは、計算機工学および知能ソフトウェアについて学び、高度情報化社会の第一線で活躍できる技術と発想力を身につけていく。
ネットワーク工学コースでは、安全・安心な現代社会の基盤を担う情報通信ネットワーク技術を基礎から学ぶ。
エネルギー・エレクトロニクスコースでは、環境と調和した電気エネルギーの発生・変換・制御技術、および電子工学全般の基礎と応用を学ぶ。
数理データサイエンスコースでは、現象の解明や社会課題の解決に主体的に取り組み、数理科学を基盤とするデータサイエンスの知識・技能を学ぶ。
化学・生命系は、応用化学コース、生命工学コースの2コース。
応用化学コースでは、革新的な新素材・新材料の創成や、画期的な生産プロセスを開発するための知識や技術を学ぶ。
生命工学コースでは、バイオテクノロジーを活用し、医学から農学まで多彩な分野の境界領域での活躍を目指す。
情報工学先進コースでは、大学院進学を前提とした6年間一貫となる教育により、コンピュータ、プログラミング、AIなどの情報工学に関する基礎と応用を体系的に学ぶ。

農学部 

1学科制で、4つの教育コースに区分されている。
農芸化学コースでは、生物が持つ物質生産代謝機能や生体制御機能などを有機化学、分析化学、分子生物学、生化学、ならびに細胞生理学の手法を用いて、化学的な側面から明らかにする。食品、医薬品、環境などの農芸化学領域に関わる産業ならびに研究分野で活躍できる人材を養成する。
応用植物科学コースでは、作物、花、果樹などとして利用され、農業生産の基盤をなす植物について、有用機能の分子生物学的な解析や遺伝的改良、その生産能力を安定かつ最大限に発揮させるための生育調節やフィールド・マネジメント方法、さらに生産物の効率的な流通・貯蔵に必要な技術などに焦点を当てて教育・研究を行う。
応用動物科学コースでは、良質で安全な動物性タンパク資源の生産・利用技術の確立を目的とする。生命現象ならびに家畜生産に関わる諸機能の解明を目指すと同時に、バイオテクノロジーを利用した家畜の効率的生産技術の開発や有用動物資源の創成・利用・保護などについての研究を行う。
環境生態学コースでは、地域レベルから地球レベルまでを対象として、環境保全、生態系の維持、食料と資源の持続的確保、効率的な生物生産システムの開発を目指した研究を行う。

グローバル・ディスカバリー・プログラム 

全学一括募集の国際プログラム。プログラムの人数は各学部の定員に含まれる。
世界各地から集まった留学生・帰国生、日本国内の高校出身者などが、既存の学部や学科の枠にとらわれず、現在の関心や将来の目標に合った幅広い科目履修を通じて専門知識を身につけ、グローバルな課題解決に向けて行動できる人材を育成する。
アカデミック・アドバイザーによる丁寧な履修指導のもとに、主に各学部が提供する科目を履修する「学部・学科横断型マッチング・トラック」、または主に英語による科目を履修する「ディスカバリー専修トラック」(環境化学・物理化学・固体物理学、経済学・経営学・国際開発学・フィランソロピー学、社会学・人類学・政治学)から選択し、自分に適した履修プログラムを組み立てる。

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