小論文で何を書くかにばかり気を取られて、文字数をどのくらい書いたらいいのかをあいまいにしていませんか?
小論文は書く内容だけでなく問題の指示文をよく読むことも大事ですが、そのことは文字数指定にも言えます。
指定文字数に従えていない場合、大きく減点になる可能性もあります。
この記事では、紛らわしい小論文での「文字数制限」についての解説と、「じゃあ何割くらいの文字数で書いたらいいの?」という疑問にお答えします!
よくありがちな、文字数が足りない時の対策と注意点についても解説していますよ。
記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)
【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長
■小論文指導歴25年
これまでに指導した生徒は4000人以上、独自のSKYメソッドを考案で8割取る答案の作り方を指導。
スカイ予備校を高崎市内に開校し、2021年4月から、完全オンラインの大学受験予備校となり1年目から、国公立大学に27名の合格者を輩出。スカイ予備校の指導方針は、「大人になっても役に立つ勉強法の習得」です。「自分の人生は自分で切り拓く」教育をします
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文字数制限別の目安の文字数は?
「○○字以内」「○○字程度」「○○字~××字程度で」…
文字数制限にも色々あって紛らわしいですよね。
一言でまとめると、「残すマス目は指定文字数の1割以内」が目安になります。
〇〇字以内の場合は9割が理想
小論文の問題文に「○○字以内で書きなさい」と指示があった場合、指定文字数の9割程度書くのが理想です。
また、最低8割程度は書くようにしましょう。
800文字なら640字~720字。
1000文字なら800字~900字。
1200字なら960字~1080字になります。
〇〇字程度の場合はプラスマイナス1割が理想
問題文に「○○字程度」と指示があった場合は指定文字数からプラスマイナス1割くらいの文字数で書くのがいいでしょう。
800文字なら720字~880字。
1000文字なら900字~1100字。
1200字なら1080字~1320字になります。
〇〇字~××字の場合は必ず範囲内に収める
判断が難しいのが「〇〇字~××字で書きなさい」と指示があった場合です。
もちろんその文字数の範囲で収めないといけません。
その上で基本的には上限である××字に近い方の文字数でまとめるようにしましょう。
文字数制限がない場合は原稿用紙ギリギリまで書く
「じゃあ文字数制限がない場合はどうしたらいいの…?」というと、指定の原稿用紙の文字数ギリギリまで書くといいでしょう。
指定がないとはいえ、原稿用紙の文字数の8割以下にはならないようにしておきましょう。
ただしあまりにギリギリ過ぎの文字数にも注意が必要です。
これは私個人の小論文の試験の話なのですが、「1000文字以内」で1000文字ギリギリにまとめてあとは読み直してチェックするだけ…と思ったのですが、そこでピンチに!
緊張して書いていたので文脈がおかしい箇所があり、一部書き直したのですが文字数がオーバー。
迫る時間で慌ててあちこちの文章を削ったり言い回しを変えたりしてなんとか1000文字ぴったりで書き上げてヒヤヒヤしたことがありました。
いざとなったときに1文2文追加できる程度の文字数は残しておいた方がいいですよ。
文字数制限と採点ルールの関係は?
文字数も問題文に書かれている指示である以上、当然指示を守れていなかった場合は減点対象になります。
特に「○○字以内」で指定文字数をオーバーしてしまうと大幅に減点されてしまい、最悪の場合採点対象外になってしまうことも。
また、指定文字数以内でも大幅に少ない場合は減点の可能性があります。
文字数が不足するときの対処法とやってはいけないこととは?
基本的には、小論文で書く内容が決まった段階で「それぞれの段落でどんなことを全体の何割くらいの文字数書くか決めて、あらかじめ目印を付けてから書く」と文字数の多い/少ないに途中で気付けます。
しかし指定文字数が多い場合など、「実際書いてみたら案外文字数が足りなかった…」という場合には次の方法で文字数を稼ぐのがおすすめです。
具体例を盛り込み字数を稼ぐ!
「自分がこの問題の当事者だったらどう思う・行動するだろうか」
「テーマに関して自分が聞いたり体験したりしたこと」
など、自分の過去の体験も振り返りながらテーマに関連した具体例を出して文字数を稼ぐことができます。
文字数も稼げるうえに、あなたの独自性が出るので文字数不足に有効な対策です。
あるいは自分と反対の意見を考えて、「~という考えもありますが…~という根拠で私は○○と考えます」などと入れると説得力も一緒にアップして効果的ですよ。
結論を無理矢理引き伸ばして書くのはNG!
逆に小論文が文字数不足だった時にやってはいけないのが、「最後の方で文字不足に気が付いて慌てて結論部分で引き伸ばす」方法です。
結論は簡潔にしなければいけませんし、結論はまとめなので文章全体のまとまりをなくすような新しい情報は不要です。
先ほど説明した「具体例を盛り込む」などの方法で、本論部分で文字数を稼ぐようにしましょう。
逆に文字数が多くなりすぎる時は、
- 似たような言い回し
- 序論の導入部分が長い
- 本筋と関係のない具体例
などがないかどうか確認して削っていくようにしましょう。
まとめ
小論文の文字数制限の細かい違いと文字数の目安について解説しました。
基本的に文字数が指定されているのであれば、「その文字数程度で意見をまとめるのがふさわしい」と考えられているということです。
そう考えたら「少なくても大丈夫かな?」という考えになる方が危ないですよ。
少ない文字数で自分の意見を「求められているレベルで」伝えるなんて難しいはずです(笑)
ちょっとした空き時間にテーマについて軽く構成を考えるだけでも対策になるので、たくさん準備して本番を迎えてくださいね!