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東京都立杉並高等学校 推薦入試 作文対策|過去問・解答例つき【スカイ予備校】
推薦入試の概要
東京都立杉並高等学校の推薦入試では、作文が課されます。試験時間は50分、字数は540字以上600字以内という設定です。600字という上限が明確に決まっているため、書きすぎてもいけない、書かなさすぎてもいけない、という絶妙なバランスが求められます。作文は2段落構成が指定されており、1段落目でテーマに関する体験・見聞を具体的に述べ、2段落目で自分の考えや行動方針を述べるという流れが固定されています。この構成を事前に理解しておくことで、本番でも落ち着いて書けるようになります。
杉並高校は杉並区に位置する都立の進学校で、文武両道を重んじる校風が特徴です。推薦入試の作文では、社会的なテーマ(SDGs・多文化共生・コロナ禍の変化など)が出題されており、時事問題への関心と自分なりの意見を持てているかが問われます。単なる知識の羅列ではなく、自分の体験や見聞をもとに論じる力が必要なため、日頃からニュースや社会問題に関心を持つ習慣をつけておくことが重要です。難易度としては、都立高校の推薦作文の中でも「社会テーマ型」に分類され、やや高い思考力と表現力が求められます。
この試験で問われるのは、大きく3つの力です。第一に社会的テーマを自分ごととして捉える力、第二に体験・見聞という具体例を適切に選んで文章に組み込む力、第三に540〜600字という制約の中で論理的かつ読みやすい文章を構成する力です。これらを意識しながら練習を積み重ねることで、合格に近づける作文が書けるようになります。
出題傾向と対策(令和4〜6年度)
令和4〜6年度の3年間の出題を振り返ると、いずれも社会的・グローバルなテーマが取り上げられています。令和4年度は「SDGs」、令和5年度は「多文化共生」、令和6年度は「コロナ禍がもたらした社会の変化」と、いずれも現代社会で議論されているテーマです。単なる身近な体験作文ではなく、社会問題を起点にして自分の考えを展開する「社会テーマ型作文」が杉並高校の大きな特徴といえます。
形式パターンも3年間で一貫しています。必ず「1段落目:テーマに関する体験・見聞などの具体例」「2段落目:自分がどう行動するか・高校生活でどう取り組むか」という2段落構成です。この構成は今後も続く可能性が高く、2段落構成の書き方を徹底的に練習することが最優先の対策となります。1段落目でテーマへの理解と具体例を示し、2段落目で前向きな行動方針を述べる流れを体に染み込ませましょう。
対策として特に有効なのは、①ニュース・新聞を週3回以上読み、気になった社会問題をノートにメモする習慣をつけること、②過去3年分の問題を実際に50分で書いてみること、③書いた作文を先生や塾の講師に添削してもらうことです。また、SDGs・多様性・環境問題・デジタル化・国際協力など、近年注目されているキーワードについて、自分なりの意見と具体例をセットで整理しておくと、本番での応用が効きます。
字数管理も重要なポイントです。540〜600字という範囲は意外と狭く、書きながら常に字数を意識する必要があります。1段落目を約270〜300字、2段落目を約270〜300字と均等に配分するイメージで練習すると、バランスの取れた作文になります。原稿用紙(400字詰め)1枚半強の分量を50分でまとめる練習を繰り返しましょう。
令和6年度(2024年度)
問題
- 試験時間:50分
- 字数:540字以上600字以内
- 【問】新型コロナウイルス感染症拡大の影響は、社会の様々な場面に変化をもたらし、その変化は今後も続いていくと考えられます。コロナ禍がもたらした社会の変化を、自分の体験・見聞などの具体例を挙げて、1段落目で述べなさい。また、その変化に対応するためには、どのような力が必要か、その力を身に付けるために、どのような高校生活を送りたいかを、2段落目で述べなさい。
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解答例
コロナ禍は、私たちの生活に大きな変化をもたらしました。最も実感したのは、学校生活のオンライン化です。私が中学1年のとき、突然の一斉休校でオンライン授業が始まりました。最初は戸惑いましたが、やがてタブレットで学習し、ビデオ会議で友人と話すことが当たり前になりました。また、家族が在宅勤務になり、父がリビングで会議をする姿を目にするようになりました。こうした変化は「デジタル化の加速」として社会全体に広がり、今も行政手続きのオンライン化や、医療現場でのオンライン診療として続いています。一方で、デジタルを使いこなせない高齢者が取り残されるという問題も見聞きしており、社会の変化には光と影の両面があると感じています。
このような変化に対応するために必要な力は、「変化を柔軟に受け入れ、主体的に学び続ける力」だと私は考えます。デジタル化が進む社会では、今まで通りのやり方にこだわらず、新しいツールや考え方を積極的に取り入れる姿勢が不可欠です。また、デジタルの恩恵を受けられない人々への配慮も大切であり、多様な立場を想像できる共感力も求められます。高校生活では、ICTを活用した探究学習に積極的に取り組みながら、クラスメートや地域の人々と対話する機会を大切にしたいと思います。変化の激しい時代を生き抜く力を、杉並高校での3年間で着実に身に付けていきます。
勝てるポイント・アドバイス
- 1段落目の具体例は「自分の体験」と「社会全体の変化」の両方を盛り込むと説得力が増します。体験だけで終わらず、社会への広がりまで書きましょう。
- 「変化に対応するために必要な力」を問われたときは、抽象的な言葉(「適応力」「コミュニケーション力」など)を使うだけでなく、必ずその言葉の意味を自分の言葉で説明することが大切です。
- 2段落目の「どのような高校生活を送りたいか」は、杉並高校の校風・特色と結びつけて書けると高評価につながります。事前に学校のホームページや募集要項で学校の特色を調べておきましょう。
- 「コロナ禍」をただ否定的に捉えるだけでなく、「気づき」や「新たな可能性」として前向きに論じると、読み手に好印象を与えます。
令和5年度(2023年度)
問題
- 試験時間:50分
- 字数:540字以上600字以内
- 【問】これからの社会では、一つの国や社会に複数の民族・人種・文化・考え方が共存することを積極的に認め、共に支え合っていく「多文化共生」という理念が、より重要になってきます。あなたの考える「多文化共生」について、自分の体験や見聞などの具体例を挙げて、1段落目で述べなさい。また、「多文化共生社会」を実現するため、自分にどのようなことができるかを、2段落目で述べなさい。
解答例
私が「多文化共生」を身近に感じたのは、中学校の部活動がきっかけです。私のクラスには、フィリピン出身の家族を持つ同級生がいました。彼女は日本語が流暢である一方、給食のメニューや行事の説明文を読むのに苦労することがありました。私はそのとき、日本語が読めることを当たり前と思っていた自分に気づきました。多文化共生とは、単に「外国の文化を知ること」ではなく、異なるバックグラウンドを持つ人が同じ場所で対等に生活できる環境を整えることだと私は考えます。現在、東京都内でも外国にルーツを持つ人々が増加しており、言語・宗教・習慣の違いを尊重しながら地域社会が一体となる仕組みづくりが急務です。違いを「壁」ではなく「豊かさ」として捉える視点が、多文化共生の出発点だと思います。
多文化共生社会を実現するために、私にできることは大きく二つあります。一つは、英語をはじめとする語学力を磨き、異なる文化や価値観を持つ人々と直接コミュニケーションを取れるようにすることです。言葉の壁をなくすことは、相互理解の第一歩です。もう一つは、自分の周囲にいる外国にルーツを持つ人々に対して、困ったことがないか積極的に声をかけ、小さなサポートを続けることです。高校生活では、異文化交流を扱う行事や探究活動に積極的に参加し、多様な視点を学ぶ経験を積み重ねたいと思います。
勝てるポイント・アドバイス
- 「多文化共生」という言葉をただ説明するだけでなく、自分の体験に落とし込んで語ることが高得点のカギです。「自分ごと」として語れているかどうかが採点に影響します。
- 1段落目で「多文化共生とは何か」という自分なりの定義を示しておくと、2段落目の行動提案が論理的につながりやすくなります。定義→具体例→行動提案という流れを意識しましょう。
- 2段落目の「自分にできること」は、漠然とした理想論(「差別をなくす」など)にとどまらず、具体的かつ現実的な行動(「語学を学ぶ」「声をかける」など)を書くことが大切です。
- 外国にルーツを持つ人々だけでなく、障害の有無・性別・世代間の違いなど、多様性の概念を広く捉えて書くと、より深みのある作文になります。
令和4年度(2022年度)
問題
- 試験時間:50分
- 字数:540字以上600字以内
- 【問】持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けて日本政府は様々なことに取り組んでいます。SDGsの17のゴールのうち、あなたが最も大切だと思うものとその理由について一段落目で述べなさい。また、それに対してどのように取り組んでいくか、あるいは取り組んできたことを具体的に考え、二段落目で述べなさい。
解答例
私がSDGsの17のゴールの中で最も大切だと思うのは、目標4「質の高い教育をみんなに」です。教育は、他のすべてのゴールを達成するための土台となるものだと考えるからです。貧困をなくすためにも、気候変動に対応するためにも、それを理解し行動できる「人」を育てることが根本にあります。私は中学校の授業で、世界には学校に通えない子どもが数千万人いることを知り、強い衝撃を受けました。一方で、日本でも経済的な理由で進学を諦める若者がいること、地域によって教育の質に格差があることも見聞きしました。誰もが生まれた場所や家庭の事情に関係なく、学ぶ機会を持てる社会こそが、持続可能な未来の基盤になると私は確信しています。
この目標に対して、私はまず自分自身の学びを大切にすることから始めたいと思います。学べる環境にいることへの感謝を忘れず、授業や読書を通じて知識と思考力を磨き続けます。また、具体的な行動として、中学校の生徒会活動で取り組んだ「書き損じはがき回収キャンペーン」を高校でも継続したいと考えています。集まったはがきをユネスコの識字教育支援に活用することで、遠く離れた地域の子どもたちの学びに貢献できます。高校生という立場でも、できることは必ずあると信じ、仲間と力を合わせて行動し続けます。
勝てるポイント・アドバイス
- SDGsの17ゴールの中からどれを選んでも構いませんが、「なぜそのゴールを選んだか」という理由が具体的であるほど説得力が増します。「好きだから」「大切だと思うから」だけでなく、自分の体験や見聞と結びつけた理由を述べましょう。
- 2段落目では「取り組んでいくか」と「取り組んできたこと」の両方が選択肢として示されています。過去の具体的な取り組みがある場合はそれを書くと説得力が高まります。ただし、架空の体験を書くことは絶対に避けてください。
- SDGsの各ゴールについて、事前に簡単な内容と関連する社会問題を整理しておくと、本番でどのゴールが出題されても対応できます。特に目標1(貧困)・目標4(教育)・目標13(気候変動)・目標17(パートナーシップ)は汎用性が高くおすすめです。
- 「日本政府の取り組み」にも触れるよう問題文に書かれていますが、詳しく書く必要はありません。軽く触れる程度で、自分の考えや行動にウエイトを置きましょう。
まとめ:杉並高校の推薦作文で合格をつかむために
東京都立杉並高校の推薦入試作文は、3年間を通じて「社会テーマ×2段落構成×体験・見聞の具体例」という一貫したパターンで出題されています。このパターンを理解した上で、日頃から社会問題への関心を持ち、自分の体験と結びつけて考える練習を続けることが最も効果的な対策です。
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※本記事の過去問データは、東京都教育委員会ホームページの情報を基に作成しています。
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