東京にも自然豊かな地方にもアクセスが良い栃木県宇都宮市にある宇都宮大学は、2つのキャンパスに5つの学部を有する国立大学です。
そんな宇都宮大学については、かっこいい人・かわいい人が多い? 高学歴?それともFラン?といったさまざまな評判が聞かれます。
今回は宇都宮大学にまつわる評判について調べ、各学部の定員や倍率の推移、共通テストの得点率や二次試験対策などの入試情報についても解説していきます。
記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)
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宇都宮大学の評判
地方の国立大学については、正直近隣に住んでいる方でないと、あまりどのような大学なのかというイメージを持ちづらいかと思います。
宇都宮大学も同じで、どのような学生が通っているのか、レベルはどのくらいなのかということがわかりにくく、受験することをためらってしまう人も多いでしょう。
この章では、宇都宮大学ってどんな大学? かっこいい・かわいい人が多い 高学歴なの?それともFランなの?という疑問にお答えしていきます。
宇都宮大学ってどんな大学?
宇都宮大学、通称「宇大」は、栃木県宇都宮市にある国立の総合大学です。学生数は大学院と合わせて約5000人であり、学生同士また教員との距離がほどよく保てる規模感になっています。
宇都宮駅からバスで15〜20分のところに、峰キャンパス(国際学部・共同教育学部・農学部)と陽東キャンパス(地域デザイン科学部・工学部)があり、キャンパス間は自転車で15分程度の距離です。
工学部や農学部における最先端の施設と農場や演習林といった豊かな自然環境を合わせ持つこと、学生が語り合えるソファやパラソル付きのテーブルセットが学内のあちこちに配置されていることなど、充実したキャンパスが魅力です。
緑あふれる広い敷地に趣のある建物を配した、これぞ大学のキャンパスといった雰囲気で、たびたびドラマのロケ地にも選ばれています。
学びの面でも、習熟度別の英語教育による英語のシャワー、少人数教育、海外留学や国際交流のサポート、都市および農村でのフィールドワークなど、宇都宮大学ならではの学修体験が期待できます。
就職率も素晴らしく、令和3年度は全学部100%の就職率でした。
ちなみに宇都宮市は、東洋経済新報社の「住みよさランキング」2022年版で、人口50万人以上の都市部門で昨年に続いて3位にランクインしています。
上野駅から電車で約50分と通学の便もさほど悪くはないですが、一人暮らしもしやすい街であると言えますね。
かっこいい・かわいい人が多い
そんな宇都宮大学にはどのような学生が通っているのでしょうか。かっこいい人・かわいい人は多いのでしょうか!? 在学生による口コミなどを調べてみました。
結論から言うと、かっこいい人・かわいい人はたくさんいるようです。付け加えると、派手な人やチャラい人は少なく、優しくて真面目な人が多い様子。
派手でチャラい人と付き合いたい人には向いていない大学と言えそうですが、良い友達に囲まれてしっかりと勉学に励みたいと言う人にはぴったりの大学だと思います。
高学歴?Fラン?
続いては、宇都宮大学の学力レベルについてです。宇都宮大学はどのようなレベルに位置づけられているのでしょうか。大学受験情報サイトなどで調べてみました。
2023年度入試の宇都宮大学の偏差値は、ベネッセ・駿台では50〜58、河合塾では42〜55、みんなの大学情報では42.5〜55でした。
学部によっては偏差値58、これは受験生全体の上位21.19%に相当します。同様に偏差値55では30.85%に相当します。
下位の学部については、河合塾では偏差値が40台ですが、河合塾の模試を基準とした偏差値では、国立・理系学部の偏差値が低く出る傾向があります。したがって、偏差値が40台であるからと言って、レベルが低いと考えるのは間違いです。
結果をまとめると、宇都宮大学は高学歴とは言えないまでもFランクと呼ばれるようなレベルでもないということになります。
そもそもFラン大学とはどのような大学を指すのでしょうか。
偏差値が35未満の大学、日東駒専より偏差値が低い大学、MARCHより偏差値が低い大学など、その定義はまちまちです。
宇都宮大学は日東駒専やMARCHよりも偏差値が低いのではないかと思うかもしれませんが、国立と私立では受験科目数が異なるため、上記の3つの定義に当てはめて比較することはできないのです。
すべての国公立大学はFラン大学ではないということになります。
人気が集まり難化傾向?
宇都宮大学はレベル的には中堅の大学であるということがおわかりいただけたかと思います。それでは、難易度にもかかわる定員と倍率はどのようになっているのでしょうか。学部ごとに見てみましょう。
各学部定員
令和4年度の学科別の定員は次の通りとなっています。
- 地域デザイン科学部
- コミュニティデザイン学科 50
- 建築都市デザイン学科 50
- 社会基盤デザイン学科 40
- 国際学部
- 国際学科 90
- 共同教育学部
- 学校教育教員課程 170
- 工学部
- 基盤工学科 315
- 農学部
- 生物資源科学科 63
- 応用生命科学科 32
- 農業環境工学科 32
- 農業経済学科 36
- 森林科学科 32
倍率の推移
続いて、過去3年間の各学部の倍率を見てみましょう。
2022年度の国際教養学部以外はすべて、一般選抜よりも総合型選抜もしくは学校推薦型選抜の倍率の方が高いという結果でした。
なお、学校推薦型選抜の出願に必要な評定は、各学部ともB、A、@など高いものとなっています。
また、地域デザイン学部の総合型選抜、共同教育学部の一般選抜と学校推薦型選抜は、3年連続で倍率が上昇しており、入りにくくなっているという結果でした。
合格するには
最後に、共通テストの得点率と二次試験対策について見ていきましょう。
共通テスト得点率
各学部の共通テスト得点率は以下の通りとなっています。
共通テストは2022年度に大幅に難化しました。
センター試験時代と比較して、知識があるのは前提として、思考力・理解力・応用力を問う試験へと変化したことが難化の要因と考えられています。
2023年度はこれ以上難化することはないと見込まれていますが、共通テストの特徴である多くのイラストやグラフから素早く的確に情報を処理する学力を身につけて臨む必要があります。
二次試験対策
二次試験の試験科目は、学部・学科によって、個別学力試験が課されたり小論文のみまたは面接のみであったりと異なります。
英語
一般選抜の英語は、年度によりますが大問4題が出題され、記述式です。
出題内容は、長文読解問題(読解、和訳、内容一致)、英作文問題(会話、自由英作文)などとなっています。
長文読解問題は大問2題が出題されるため、速読力が必要になります。難易度は基本レベルですが、和訳などの記述問題が多くなっています。書き間違いに気をつけましょう。
英作文問題では、会話文を絡めた英作文や自由英作文が出題されます。会話文の基本事項、基本的な動詞・形容詞・副詞などを押さえ、適切な構文を組み立てる練習が必要です。幅広い範囲が問われるため、過去問をこなして自由英作文の出題形式に慣れておきましょう。
数学
記述式で、学部・学科によって出題範囲が異なります。
それぞれの指定範囲ですべての内容から出題されるため、よく復習しておきましょう。いずれもレベルは基本的です。時間配分に気をつけて、素早く正確に問題を解く練習をしてください。
数学Ⅰ・Ⅱ・A・Bは基礎問題ですので高得点を狙いましょう。工学部や農学部では大問2題が数学Ⅲからの出題で基礎問題となっています。記述問題となるため、途中でミスをしないよう普段から練習しておきましょう。工学部と農学部では数学Ⅲで点数が取れないと、合格は厳しくなります。
国語
年度によりますが、記述式の大問3題が出題されます。現代文が2題、古文が1題という内訳です。
現代文は、記述・論述問題が中心です。標準レベルの評論や小説が出題されます。漢字、語句の意味、修辞法の知識などが問われます。
古文では、古文単語や古典文法といった基礎知識が問われます。物語の内容を読み取れるようにしておきましょう。こちらも標準レベルの問題です。
物理
出題範囲は物理基礎・物理となり、全分野から出題されます。典型的な問題が多いため、教科書に載っている基本事項と公式を押さえて過去問をこなしておけば対応できます。
化学
出題範囲は化学基礎・化学で、記述式です。理論化学からの出題が多く、有機化学、無機化学が続きます。基礎知識や基礎的な用語を押さえ、教科書レベルの内容を正確に理解した上で、出題形式に慣れるように練習を重ねましょう。
生物
出題範囲は生物基礎・生物で、記述問題の割合が高いです。基礎的な語句を押さえ、教科書に載っている生物の現象については記述できるようにしておきましょう。採点基準の核となる要素を盛り込むことが点数を積み上げるためのポイントです。
その他の科目
共同教育学部では、専攻により実技試験や面接、小論文が課されます。
実技試験では、詳細が発表されたら指定曲や選択技能などをよく確認し、準備をしておきましょう。
面接では、受験する学部の学問への関心と意欲、思考力、協調性などが見られます。志望理由や大学で何を学びたいかを明確にしておく必要があります。学校や塾で面接の練習をしておきましょう。
小論文では、志望学部に関する基本的な知識やテーマを押さえておく必要があります。学校や塾で添削してもらい、何度も書く練習をしておきましょう。
まとめ
今回の記事では宇都宮大学について解説してきました。
ネットから得られる評判や偏差値などの数値的なことも大学を表す一面かもしれませんが、その大学が自分にとって良い大学と言えそうかどうかは、自分で直接確かめてみないとわからないものです。
パンフレットを読み込んだり、オープンキャンパスを訪れたりすることによって得た感覚を大事にして、志望校選びをしてくださいね。