【推薦入試】山形県立保健医療大学 保健医療学部(小論文過去問題解説)

推薦入試

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

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山形県立保健医療大学 保健医療学部の小論文対策(保健医療学部)

[令和5年度 学校推薦型選抜試験]

問題1 次の文章を読み、以下に記述されている①~⑥の各項目の内容を、図もしくは表で示しなさい。

①栄養・食生活 ②身体活動・運動 ③休養 ④飲酒 ⑤喫煙 ⑥歯・口腔の健康

課題文の要約です。

「健康日本21」は2000年に策定され、厚生労働大臣が国民の健康増進を目指す基本的な方針で、正式名称は「21世紀における国民健康づくり運動」です。初めの10年間では様々な施策が実行され、2013年からは「健康日本21(第二次)」が導入され、2016年に中間評価が行われました。達成期間は2022年まででしたが、2018年に1年延長され、現在も積極的な活動が続けられています。具体的な課題として、塩分摂取の削減、身体活動の増加、休養の向上、飲酒と喫煙の削減、歯と口腔の健康向上が挙げられています。これらの課題に対して、目標値や進捗状況が述べられており、一部の項目では進展が見られていますが、一層の努力が必要であることが示唆されています。

問題2 「ランドセル症候群」とは、自分の身体に合わない重さや大きさのランドセルを背負ったまま、長時間通学することによる心身の不調を表す言葉で、筋肉痛や肩こり、腰痛などの身体異常だけではなく、通学自体が憂うつに感じるなど気持ちの面にまで影響を及ぼす状態をいいます。

問 ランドセル症候群を防ぐためにはどのような解決策があると思いますか。理由とともに具体的な解決策について、あなたの考えを600字以内(最大600字)で述べなさい。

問題3 次の文章を読んで、以下の問いに答えなさい。

課題文の要約です。

子宮頸がんは主にHPVウイルス感染により発症し、日本で毎年1万人以上が感染し、2,900人が死亡しています。HPVワクチンはこのウイルス感染を防ぐためのワクチンで、多くの国で公的接種が行われています。日本でも女性に対するHPVワクチン接種が始まりましたが、一部の女性が接種後に不調を訴え、積極的勧奨が一時中止されました。現在も被害に関する訴訟が続いており、日本のHPVワクチン接種率は低い状態です。しかし、HPVワクチンの効果が確認され、積極的な接種勧奨が再開されたものの、一部の関係者は再開に反対しています。

問 世界保健機関(WHO)では2020年8月に「子宮頸がん撲滅のための世界戦略」を採択し、2030年までにすべての国々で、15歳までの女児のワクチン接種率を90%以上にするとの目標を掲げている。我が国でHPVワクチン接種の接種率を高めるにはどうすれば良いか、あなたの考えを800字以内で述べなさい。

小論文過去問題解説

問題1

生活習慣の改善項目目標策定時の実績最終年度の目標中間評価時の実績
栄養・食生活食塩摂取量の減少10.6g8.0g9.9g
身体活動・運動日常歩数増加男性: 7,841歩 女性: 6,883歩男性: 9,000歩 女性: 8,500歩男性: 7,769歩 女性: 6,770歩
休養週労働時間削減週60時間以上の割合 9.3%週60時間以上の割合 5.0%週60時間以上の割合 7.7%
飲酒1日あたり純アルコール摂取量削減男性: 15.3% 女性: 7.5%男性: 13.0% 女性: 6.4%男性: 14.6% 女性: 9.1%
喫煙喫煙率削減19.5%12.0%18.3%
歯・口腔の健康80歳で20歯以上25.0%60.0%51.2%

「健康日本21」の各生活習慣改善項目について、目標、策定時の実績、最終年度の目標、および中間評価時の実績を表で示しました。この表は、健康に関する国民の総合的な方針である「健康日本21」の進捗状況を一目で理解できるようにまとめられています。栄養・食生活、身体活動・運動、休養、飲酒、喫煙、歯・口腔の健康の各項目において、目標の達成に向けた取り組みや進捗状況が示されています。

問題2

ランドセル症候群を防ぐためには、以下の解決策が考えられます。これらの対策は、子供たちの健康を守りつつ、通学の負担を軽減し、心身の不調を軽減するためのものです。

1. 適切なランドセルの選定: ランドセルの選択は非常に重要です。親や保護者は子供の体格に合った軽量かつ適切なサイズのランドセルを選びましょう。軽量の素材や調節可能なストラップが付いたものを選ぶことで、重さや大きさの負担を最小限に抑えられます。

2. ランドセルの荷物を最適化: 毎日の通学時に必要なものだけを詰めるように心掛けましょう。余計な荷物を減らすことで、ランドセルの重さを軽減できます。また、重要な物品は身軽に運搬できるように、軽量でコンパクトなアイテムを選ぶことも考慮しましょう。

3. 正しい背負い方の指導: 子供たちに正しいランドセルの背負い方を教えましょう。肩から腰にかけて均等に重さが分散されるように調整することが重要です。ランドセルのストラップや背中のパッドを適切に調整し、子供たちが正しい姿勢を保つのをサポートしましょう。

4. 適度な運動習慣の促進: 運動を継続的に行うことで筋力を向上させ、姿勢を維持するのに役立ちます。学校や地域の運動クラブへの参加を奨励し、週末にアクティブな活動を楽しむ環境を提供しましょう。

5. 休憩とリラックスの重視: 子供たちに通学中や宿題の合間に休憩をとる習慣を教えましょう。長時間の座学やランドセルの負担に対抗するために、短い休憩時間でリフレッシュすることが大切です。

6. 学校と保護者の連携: 学校と保護者は、ランドセル症候群の予防に協力し合うことが必要です。学校がランドセルの重さを適切に管理し、宿題や教材の負担を最小限に抑える取り組みを行い、保護者も子供たちの健康に留意することが重要です。

7. 心の健康へのサポート: ランドセル症候群が心身の不調に影響を及ぼすこともあるため、子供たちの心の健康にも焦点を当てましょう。子供たちがストレスを感じたり、憂鬱になったりした場合には、保護者や学校が適切なサポートを提供し、ストレスの軽減策を見つけるお手伝いをしましょう。

ランドセル症候群の予防には、適切なランドセルの選択、適正な荷物の管理、正しい背負い方、運動習慣、休憩時間の確保、学校と保護者の協力、心の健康へのサポートが不可欠です。これらの対策を実行することで、子供たちの通学が健康的で楽しいものになるでしょう。

問題3 

我が国でHPVワクチン接種の接種率を高めるためには、以下の方策が考えられます。

1. 教育と啓発: まず最も重要なのは、国民に対するHPVワクチンの正確な情報提供と啓発活動です。一般の人々にワクチンの安全性と効果について十分な情報を提供し、誤解や不安を解消するための情報キャンペーンを実施しましょう。医師や保健師が患者に対して信頼性のある情報を提供することも不可欠です。

2. 学校を中心とした接種プログラム: 学校を中心とした接種プログラムを推進し、対象年齢の女子学生に容易にワクチン接種の機会を提供しましょう。学校での接種はアクセスが容易で、保護者にも負担をかけません。

3. 健康保険の適用: HPVワクチンの接種費用を健康保険の適用対象にすることで、接種を希望する人々に負担を軽減させることができます。経済的な負担が少ないことは、接種率を向上させる一因となります。

4. 医療従事者への教育: 医師や看護師などの医療従事者に対して、HPVワクチンの重要性と安全性についての教育を行い、彼らが患者に対して適切な情報とアドバイスを提供できるようにしましょう。

5. ワクチン接種の利便性: HPVワクチン接種の利便性を向上させるため、接種場所や時間を柔軟に設定し、予約のしやすさを向上させましょう。また、ワクチン接種の後、不調が生じた場合に迅速な対応とサポートを提供することも大切です。

6.国際的な取り組みと連携: WHOの目標に合致するため、国際的な組織や他国と連携し、成功事例やベストプラクティスを共有しましょう。他国の取り組みから学び、我が国の接種率向上に役立てましょう。

7. HPVワクチンの重要性の再強調: HPVワクチン接種の重要性を継続的に再強調し、子宮頸がん撲滅のための戦略が成功することで、ワクチン接種の重要性が再評価されることを期待しましょう。

これらの対策を実行し、HPVワクチン接種の普及率を高めることで、子宮頸がんおよび他のがんの発症率を減少させ、WHOの目標を達成する一助となるでしょう。

山形県立保健医療大学の所在地・アクセス

所在地アクセス
山形県山形市上柳260JR奥羽本線「南出羽」駅下車、徒歩約10分

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山形県立保健医療大学の入試傾向

山形県立保健医療大学の入試傾向は学科によって異なりますが、一般的には以下のような傾向があります。

  1. 共通テスト: 多くの日本の大学と同様に、山形県立保健医療大学も共通テストのスコアを参考に入学試験を行っています。共通テストの得点が重要な要素となることが一般的です。
  2. 個別学力検査: この大学の学部に入学するためには、共通テストの他に個別学力検査も受験する必要があります。この検査では、教科書の基本事項や面接による評価が行われます。
  3. 倍率: 一般的に前期日程のみの募集で、倍率は2倍前後と高いことがあるようです。つまり、競争が激しいため、高い共通テストスコアと個別学力検査の準備が求められます。
  4. 面接: 面接では、志望動機や将来のキャリアについて質問されることが一般的です。面接の練習や準備が大切です。
  5. 総合問題: 個別学力検査の一部として、総合問題が出題されることがあります。これは、幅広い基礎知識をテストするための問題です。

山形県立保健医療大学の募集コース

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保健医療学部(定員数:103人)

看護学科(定員数:63人)

理学療法学科(定員数:20人)

作業療法学科(定員数:20人)

看護学科では、「人間尊重」を基本理念として、高度化・多様化する社会における看護の役割と責務を認識し、人びとのクオリティ・オブ・ライフ(生活の質)を重視して、専門的な対応ができる人材を育成する。高齢化や少子化の進展に伴う医療、保健、福祉ニーズの多様化、在宅療養者の増加などを視野に入れ、医療施設のほか地域医療や福祉関連領域などで活躍できる看護師、保健師を養成する。
理学療法学科では、身体に障がいのある人に対し、運動やマッサージなどを通して基本的運動能力の回復を手助けする理学療法を適切に行える人材を育成する。医療をはじめ保健・福祉、スポーツの領域でも広く活躍できる能力を身につける。
作業療法学科では、障がいのある人たちの自立や社会復帰を援助するために必要な訓練や指導を行える知識と技術、豊かな人間性、科学的で論理的な判断力を養う。扱う領域は身体障がい分野をはじめ、老年期障がい、精神障がい、発達障がい分野に及ぶ。

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