まだまだ伸ばせる！直前期だからこそやってほしい英語の勉強法

1. はじめに：諦めるには早すぎる

受験生の皆さんの中には、「もう手遅れかもしれない」と不安を抱えている人も多いのではないでしょうか。しかし、結論から申し上げると、直前期こそ英語の得点を大きく伸ばすチャンスが潜んでいます。この時期だからこそ効果的な学習方法があり、それを実践することで確実に実力を向上させることができるのです。

2. 過去問の新しい活用法：「解く」から「読み込む」へ

多くの受験生が陥りがちな誤解として、「一度解いた過去問はもう使えない」というものがあります。しかし、これは大きな間違いです。過去問の真の価値は、「解く」ことだけではなく、むしろ「読み込む」ことにあります。

同じ長文を4～5回繰り返し読むことで、以下のような重要な気づきが得られます：

第一に、志望大学が求めているレベルや傾向が明確になります。どのような単語や熟語が頻出するのか、どの程度の複雑さの構文が使われているのかを把握することができます。

第二に、初見では気づかなかった文章構造や論理展開が見えてきます。特に、パラグラフ間のつながりや、書き手の主張の組み立て方などが理解できるようになります。

さらに、複数回読むことで、その大学の出題傾向や、どのような箇所に設問が作られやすいのかといった、より高度な洞察も得られます。これは本番での時間配分や解答戦略を立てる上で、極めて重要な情報となります。

ただ、個人的に自分のやるべき優先順位を確立し、それを納得いくまでやった人がこの新しい過去問の活用法を実践するべきだと考えます。なぜなら、あれもこれもやってしまうと結局何事も中途半端になってしまうからです。実際に私も経験したことがあるのですが、基礎が確立していないのに、いろんな勉強法を実践しました。結果的に、自分の勉強法が確立されることはなく、思うように成績が伸びませんでした。

3. 熟語学習の重要性と効果的な学習方法

直前期の学習で見落とされがちなのが熟語の学習です。単語学習に力を入れるあまり、熟語の学習がおろそかになっている受験生は少なくありません。しかし、熟語の知識は長文読解力を大きく左右する要素の一つです。

特に注目すべきは、熟語の「前置詞」の使い方です。同じ動詞でも、後ろに続く前置詞が変わることで、全く異なる意味になることがあります。これは、長文読解において非常に重要なポイントとなります。

熟語学習のコツは、単に意味を暗記するのではなく、その熟語が使われる文脈や、類似表現との違いまで理解することです。例えば、「速読英熟語」や「ターゲット英熟語」などの教材を使う際も、例文をしっかりと読み込み、その熟語がどのような場面で使われるのかを把握することが重要です。

4. 毎日の新規長文との出会いがもたらす効果

過去問の読み込みに加えて、毎日新しい長文に触れることも重要です。これは、「慣れ」と「対応力」を養うために不可欠な練習となります。

新規長文との出会いは、10分から15分程度の短い時間でも十分な効果が期待できます。重要なのは、毎日継続することです。新しい文章に触れることで、未知の表現や構文に対する対応力が養われ、本番での適応力が高まります。

この際、過去問で培った読解のコツを意識的に活用することで、学習効果は更に高まります。例えば、パラグラフの構造を意識しながら読む、キーワードを探しながら読む、といった具合です。

5. おわりに：直前期を味方につける

直前期は、不安と焦りが募る時期です。しかし、この時期だからこそできる効果的な学習方法があります。過去問を深く読み込み、熟語の知識を強化し、日々新しい長文に触れることで、確実に実力を伸ばすことができます。

重要なのは、「まだ伸びる」という確信を持つことです。直前期の学習は、それまでの努力を結実させ、さらに高みへと押し上げる絶好の機会となります。焦りや不安を感じるのは当然ですが、それを原動力に変えて、計画的かつ効率的な学習を進めていってください。

本番で最高の実力を発揮できるよう、この直前期を有効に活用しましょう。必ず、その努力は実を結ぶはずです。