【推薦入試】福岡教育大学 教育学部 初等教育教員養成課程(小論文過去問題解説)

推薦入試

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

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福岡教育大学 教育学部 初等教育教員養成課程の小論文対策

[令和5年度 学校推薦型選抜 Ⅰ・II 60分]

[問] 次の文章を読み、あとの問いに答えなさい。

課題文の要約です。

「教育」とは、他者の学習を意図的に組織化しようとするプロセスである。この定義にはいくつかの要点が含まれている。まず、教育は他者を変えようとする意図を持つ教育者と、その影響を受ける被教育者との関係に基づいている。このプロセスには権力性が内在し、教育者が他者に何かを教えようとすることを示している。教育は意図的に行われるため、自然の出来事からの学習はこれに含まれない。教育は他者の学習を組織化しようとするものであり、教育者は構造や方法を使用して学習を促進しようとする。また、教育は望ましくない副作用や悪影響をもたらす可能性があることも考慮される。

出典:広田照幸 (著) 『学校はなぜ退屈でなぜ大切なのか』ちくまプリマー新書、2022年、pp.18-25 (設問の都合により本文の一部を省略している)

(問1) 下線部①の「重要なポイント」について、200字以内で要約しなさい。なお、本文中の言葉を用いて「第一のポイントは・・・点である。第二のポイントは・・・点である。第三のポイントは・・・点である。」という形で要約すること。
(問2) 将来学校の教員になったとき、あなたは下線部①の「重要なポイント」のうち、どれをもっとも意識して教育を行いたいと考えますか。320字以上400字以内で論じなさい。なお、冒頭にどのポイントをもっとも意識するか明記して書き始めること。

ポイント

(問1) 【解答例】
第一のポイントは、教育には教育しようとする誰かの意図が存在しているという点である。
第二のポイントは、教育は他者を変えようとする権力性を持った営みであり、教育する側が
望ましいと思ったことを被教育者側が望ましいと思うとは限らないという不確実性があると
いう点である。 第三のポイントは、教育は失敗するかもしれないという点である。


(問2) 【出題意図】
教育に対する関心や問題意識、読解力及び倫理的に思考し、自らの考えを適切に表現する
文章構成力等を評価する意図で出題している。

<福岡教育大学の公開内容からの引用>

小論文過去問題解説

(問1)

このテキストの主要なポイントは以下の通りです。まず、「教育」を定義するとき、それは他者の学習を意図的に組織化しようとするプロセスであるとされています。これに関して、いくつかの重要な要素が強調されています。第一に、「意図的に」教育を行うことが強調されており、教育者は学習の特定の目標や意図を持っています。第二に、他者の学習が教育の焦点であり、他者を変えようとする行為として権力性を内包しています。最後に、教育の成功や失敗は、意図に基づいて評価されるが、被教育者がその意図に同意するかどうかは確定的ではなく、不確実性が存在します。

(問2)

私が将来教員として教育を行う際に最も意識したい「重要なポイント」は、「他者の学習」に焦点を当てることです。他者の学習を促すことは、教育者としての責務であり、その過程で他者を変える助けとなるからです。

他者の学習に焦点を当てると、個々の学習スタイルやニーズに注意を向けることが不可欠です。教育者は単に情報や知識を伝達するだけでなく、学習者が自己成長し、問題解決能力を向上させる手助けをする役割を果たすべきです。学生たちが自分自身を理解し、自己指導的な学習者に成長するのを支援することが、教育の真の目的の一つであると考えます。

このアプローチは、教育者としての権力を柔軟に運用し、学習者の個別のニーズや能力に適応することを意味します。教育者と学習者との協力関係を構築し、学習者が自己発見と成長を実現できるようサポートします。そのため、他者の学習を促進し、彼らが自己実現する手助けをすることが、私の教育の理念の中心です。

福岡教育大学の所在地・アクセス

所在地アクセス
福岡県宗像市赤間文教町1-1JR鹿児島本線「教育大前」駅下車、徒歩約10分

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福岡教育大学の入試傾向

福岡教育大学の入試傾向は、以下のような特徴があります。

  1. 学部・学科ごとの差異: 福岡教育大学には教育学部、文学部、理学部、社会学部、教育学研究科、教育学専攻研究科などが存在し、それぞれの学部・学科によって入試内容や難易度が異なります。志望する学部・学科に合わせた対策が必要です。
  2. 学力試験と面接: 一般的な学部では共通テストや大学独自の試験が実施されます。また、一部の学部や学科では面接も行われることがあります。面接ではコミュニケーション能力や志望動機が評価されます。
  3. 共通テストの重要性: 共通テストのスコアは入試において重要な要素の一つです。一般的に高得点を取ることが合格への道を開きます。共通テストの科目や範囲は学部・学科によって異なります。
  4. 志望動機の重要性: 面接やエッセイ試験が行われる場合、志望動機や将来の教育に対する意欲が評価されます。自己PRを準備し、明確に伝えることが求められます。
  5. 学科専門試験: 理学部や特定の学科では、学科専門の試験が行われることがあります。学科に応じた専門知識が必要です。
  6. 推薦入試の存在: 推薦入試の場合、高校の成績や推薦状の内容が重要視されます。

最新の入試情報を確認し、志望する学部・学科に合わせた対策を計画しましょう。また、学力試験だけでなく、面接や志望動機の表現にも注意を払い、総合的な入試対策を行うことが合格への鍵となります。

福岡教育大学の募集コース

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教育学部(定員数:615人)

教員免許の取得が義務づけられている学校教育3課程を設置している。
学校教育に関する課程では、現代の学校が抱える諸問題に対処できる教員、子どものあらゆる障がいに対処できる教員を養成する。教育実習は1年次から始まる。2023年からカリキュラム改革を行い、3課程の中に複数のプログラムを設置した。

初等教育教員養成課程(定員数:385人)

初等教育教員養成課程では、幼児教育、小学校教育専攻、人文・社会教育、理数教育、芸術・実技教育の各プログラムで募集する。全てのプログラムで「小学校教育」を学ぶ一方で、小学校教育を理解した幼稚園教員、小学校教育のスペシャリスト、小学校高学年の教科担任制に対応できる教員、義務教育学校でも教科指導できる小学校教員など、目指す教員像に応じて学生自身が4年間の学びをデザインできる。そのため、必要な単位を修得することにより小学校教諭一種免許状や中学校教諭免許状(一種または二種)など、複数の教員免許状が取得可能となる。

幼児教育選修

中等教育教員養成課程(定員数:170人)

中等教育教員養成課程では、中等教育プログラムを設置し、特に中学校教員の養成を重視する。担当教科、道徳科、総合的な学習の時間および特別活動での指導、学級経営、生徒指導を行うために必要な資質・能力を身につけ、中学校および高等学校教諭免許状を取得する。1~4年次にかけて、中学校・高等学校教員として必要な力を修得できるような教育課程を編成・実施するほか、学校支援ボランティア活動の機会の充実などを行っている。

国語専攻

社会科専攻

数学専攻

理科専攻

英語専攻

音楽専攻

美術専攻

保健体育専攻

家庭専攻

技術専攻

書道専攻

特別支援教育教員養成課程(定員数:60人)

特別支援教育教員養成課程では、入学者選抜段階から特別支援教育初等教育、特別支援教育中等教育の各プログラムで募集する。入学後は、児童・生徒の障がいに応じた教育活動に必要な能力を修得することを目標としている。
1~4年次にかけて、特別支援教育の動向や、特別支援学校小学部や中学部・高等部の教員としての職責、業務の理解、指導力の修得に必要となる授業科目を全般的に履修できるような教育課程を編成・実施するほか、学校支援ボランティア活動の機会の充実などを行う。

初等教育部

中等教育部

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