高校合格、おめでとうございます。
でも、本当の勝負はここから始まります。
高校合格、本当におめでとうございます。
ここまで頑張ってきた皆さん、そして支えてこられた保護者の方々、まずはひと区切りですね。心から拍手を送りたいと思います。
中学受験ではなく、高校受験という大きなハードルを乗り越えるまでには、決して簡単ではない努力があったはずです。思うように成績が伸びなかった時期もあったかもしれませんし、不安や焦りを抱えながら机に向かった日もあったと思います。だからこそ、今はぜひこの合格をしっかり喜んでください。
ただ、そのうえであえて少し厳しいことをお伝えします。
高校合格はゴールではありません。むしろ、ここからが本当のスタートです。
特に、将来医学部を目指している人にとってはなおさらです。
高校に入ってからの3年間は、長いようで驚くほどあっという間です。そして医学部受験は、その3年間をどう使うかで結果が大きく変わる世界でもあります。
今この時期をどう過ごすか。
それが、数か月後、1年後、そして3年後に大きな差となって表れてきます。

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)
【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長
■小論文指導歴27年
これまでに指導した生徒は4000人以上、独自のSKYメソッドを考案で8割取る答案の作り方を指導。
2020年4月から、完全オンラインの大学受験予備校となる。過去3年間で国公立大学合格125名。
高1から入会者は国公立大学合格率93%
高2から入会者は国公立大学合格率86%
高3の4月から入会者は国公立大学合格率73%。
スカイ予備校の指導方針は、「大人になっても役に立つ勉強法の習得」です。「自分の人生は自分で切り拓く」教育をします
◆3月の時点で、差はすでについています
高校受験が終わると、多くの人がこう考えます。
「高校に入ってから頑張ればいい」
「入学式が終わって、授業が始まってからで十分」
「今くらいは少し休んでも大丈夫」
もちろん、受験を終えた直後ですから、少し気を抜きたくなる気持ちはよくわかります。実際、それ自体が悪いことだとは思いません。しっかり休むことも必要です。
ただ、医学部を目指すのであれば、この考え方には注意が必要です。
正直に言えば、「高校に入ってから頑張る」では遅いことも多いのです。
なぜなら、できる人はもうこの時期から動き始めているからです。
実際、私自身も高校合格の翌日から勉強を再開しました。
理由はとてもシンプルでした。
**「どうせ医学部を目指すなら、始めるのは早い方が絶対に有利だ」**と思ったからです。
周りが遊んでいる中で、自分だけ机に向かう。
これは、正直かなりしんどいです。
「今やらなくてもいいんじゃないか」と思う瞬間もありますし、「せっかく受験が終わったのに」という気持ちになることもあります。
それでも、ここで生まれる“少しの差”は、あとから見れば驚くほど大きな差になります。
勉強は、短距離走ではなく積み重ねです。
だからこそ、早く始めた人が圧倒的に有利になります。
◆高校受験の延長ではなく、大学受験の準備を始める時期
この3月という時期は、ただ「暇だから少し勉強しておこう」という期間ではありません。
医学部受験を見据えるなら、ここは高校生活の助走期間ではなく、すでに大学受験への準備期間です。
高校に入ると、学習内容は一気に難しくなります。
中学までは感覚的に解けていたものも、高校ではそうはいきません。特に数学と英語は、最初につまずくとその後ずっと引きずりやすい教科です。
そして厄介なのは、学校の授業が始まってから慌てて追いつこうとしても、思った以上に余裕がないことです。入学直後は新しい環境に慣れるだけでもエネルギーを使いますし、部活や友人関係、学校行事など、勉強以外の要素も一気に増えていきます。
だからこそ、まだ比較的時間を確保しやすいこの3月のうちに、**「勉強を前に進める習慣」**をつくっておくことが大切なのです。
◆何を始めるべきか? 私が実際にやっていたこと
では、この時期に何をやるべきなのでしょうか。
難しく考える必要はありません。
当時の私がやっていたことも、非常にシンプルでした。
- 数学:青チャート
- 英語:予習(文法・単語)
本当にこれだけです。
特別なことをしていたわけではありません。
ただし、この「シンプルなことを早く始めた」というのが大きかったと思っています。
特に数学については、青チャートに早い段階から触れ始めたことが大きな意味を持っていました。
青チャートと聞くと、「難しい」「分厚い」「やり切れる気がしない」と感じる人も多いと思います。実際、その印象は間違っていません。最初に開いたとき、問題のレベルや量に圧倒される人も少なくないでしょう。
私自身も、最初からスラスラ解けたわけではありません。
むしろ、最初は全然解けませんでした。
考えても分からない、解答を見てもすぐには理解できない、そんなことの連続でした。
でも、ここで大切なのは最初から完璧に解けるようになることではありません。
この時期に必要なのは、**「高校数学に触れ始めること」**です。
◆青チャートは“攻略する教材”ではなく、“慣れる教材”として始めていい
この時期の青チャートの使い方で、よく誤解されることがあります。
それは、「最初から全部理解しなければいけない」「完璧に解けるようにしなければ意味がない」という思い込みです。
でも、そんな必要はありません。
最初の目的は、たとえば次のようなことで十分です。
- 問題の雰囲気を知る
- 高校数学でよく出てくる考え方や型に触れる
- 解法の流れを少しずつ覚える
- わからなくても止まりすぎず、前に進む感覚を身につける
これだけでも大きな前進です。
大事なのは、**「難しい内容に対して、拒否反応を起こさない状態をつくること」**です。
高校数学は、最初の段階で距離を置いてしまうと苦手意識が固定化しやすい教科です。逆に、早い段階で少しずつでも触れておくと、「難しいけれど見たことはある」「全く知らない世界ではない」という感覚が育ちます。
この差は、授業が始まってから本当に大きいです。
最初から理解できていなくてもかまいません。
まずは、数学という教科の空気に慣れること。
それだけでも、後々の伸び方が変わってきます。
◆英語も同じ。3月に“先に触れておく”ことが強い
英語についても同じことが言えます。
高校英語は、中学英語の延長ではあるものの、要求されるレベルは一段も二段も上がります。単語量は増え、文法は細かくなり、長文の難度も一気に上がっていきます。
だからこそ、この時期にやるべきことは明確です。
単語と文法に先に触れておくこと。
たとえば、
- 英単語帳を毎日少しずつ進める
- 高校英文法の基本事項をざっくり見ておく
- 文型や時制、準動詞などの頻出単元に触れる
こうした基礎的な準備だけでも、入学後の理解度はかなり変わります。
英語は積み重ねの教科です。
そして医学部受験では、英語は避けて通れません。
数学と同じく、早く始めた人が強い。
特に単語は、短期間で一気に完成させるより、毎日少しずつ積み上げた人の方が最終的に安定します。
◆医学部受験は、思っている以上に“長期戦”です
医学部受験の特徴は、何といっても長期戦であることです。
しかも、ただ長いだけではありません。各科目で高い完成度が求められます。中途半端な理解では通用しにくく、どの科目もある程度のレベルまで仕上げなければなりません。
そして怖いのは、
「あとで取り返そう」と思っても、意外と取り返せないことが多い
という点です。
高校に入ると、毎日は本当にあっという間です。
- 部活動
- 新しい友達との時間
- 学校行事
- 定期テスト
- 模試
- 課題
こうしたものに追われる中で、「今日から本気を出そう」と思っても、思うように時間が取れないことは少なくありません。
最初に余裕があるうちに積み上げていた人は、その後も比較的安定して前に進めます。
一方で、最初に動けなかった人は、高校生活が忙しくなるほど「やらなきゃいけないのに追いつかない」という苦しい状況に入りやすくなります。
だからこそ、3月のうちに
「勉強するのが当たり前」
という状態をつくっておくことが大事なのです。
◆“勉強体力”は早く作った人が勝つ
この時期に身につけたいのは、知識そのものだけではありません。
それ以上に大切なのが、勉強体力です。
勉強体力というのは、長時間机に向かう集中力のことだけではありません。
- 毎日継続する力
- 面倒でも手をつける力
- わからなくても投げ出さない力
- 気分に左右されず続ける力
こうしたものすべてを含みます。
医学部を目指すうえで、この勉強体力は不可欠です。
なぜなら、本番で結果を出す人の多くは、特別な瞬発力を持った人ではなく、地道な積み上げを続けられる人だからです。
3月の時点で毎日30分でも1時間でも勉強する習慣がある人は、高校に入ってからも自然と勉強に入れます。
逆に、この時期を完全にオフにしてしまうと、勉強習慣をゼロから作り直す必要があり、それは思っている以上に大変です。
◆高1の最初でつく差は、その後ずっと残ります
「まだ高1だから大丈夫」
この言葉を信じてしまう人は少なくありません。
ですが、実際には高1の最初についた差は、その後もかなり長く残ることが多いです。
なぜなら、高校の学習は前の単元の理解を前提に進んでいくからです。
数学も英語も、土台が不安定なまま進むと、その上に新しい内容が積み上がりません。すると、定期テストで苦戦し、模試でも思うような結果が出ず、自信を失ってしまうことがあります。
一方で、スタートダッシュに成功した人は、
- 授業が理解しやすい
- 定期テストで結果が出やすい
- 成功体験が積み上がる
- そのまま勉強を継続しやすい
という良い流れに乗れます。
これが、高1の初期に差をつけることの大きさです。
決して大げさではありません。
最終的な合否にまでつながる、非常に重要なポイントです。
◆医学部合格に必要なのは、才能よりも「始める時期」
医学部というと、どうしても
「頭のいい人しか行けない」
「特別な才能がある人の世界」
そんなイメージを持つ人も多いと思います。
もちろん、簡単な道ではありません。
高い学力は必要ですし、努力量も相当なものになります。
ただ、実際に合格していく人たちを見ていると、必ずしも「最初から何でもできる天才」ばかりではありません。
むしろ多いのは、早い段階からコツコツ積み上げてきた人です。
つまり、医学部受験で本当に大きいのは、才能そのものよりも「いつ始めたか」なのです。
逆に言えば、スタートが遅れた人は、それだけで不利になります。
もちろん途中から追い上げることも不可能ではありません。ですが、その場合はすでに積み上げている人たちを追いかけ続けることになります。これは精神的にも体力的にもかなり厳しいです。
だからこそ、始めるなら早い方がいい。
これは精神論ではなく、受験の現実です。
◆今この瞬間に動けるかどうかが、未来を分ける
ここまで読んでくれた皆さんに、ぜひ一度考えてほしいことがあります。
今、少しでも
「このままじゃいけないかもしれない」
「そろそろ始めた方がいいかもしれない」
そう思いましたか?
もし少しでもそう感じたなら、それは大きなチャンスです。
なぜなら、気づいた“今”が、一番早いタイミングだからです。
3月は、まだ本気で走り出している人がそこまで多くない時期です。
だからこそ、このタイミングで一歩踏み出せる人は強い。
みんなが本格的に動き出す前に、自分だけ先に土台を作ることができます。
やることは、決して難しいことではありません。
- 青チャートを1日数問ずつ進める
- 英単語を毎日少しずつ覚える
- 文法に触れる
- 毎日机に向かう時間を決める
本当に、まずはこれで十分です。
大切なのは、完璧を目指すことではありません。
最初から高い完成度を求めすぎると、かえって続きません。
それよりも、「始めること」「続けること」を優先してください。
◆完璧主義より、継続できる仕組みを
受験勉強を始めるとき、多くの人が失敗しやすいのが「最初から頑張りすぎること」です。
たとえば、1日10時間の計画を立てて、2日で崩れてしまう。
あるいは、参考書を何冊もそろえて満足してしまう。
でも、本当に必要なのはそういうことではありません。
必要なのは、毎日無理なく続けられる形を作ることです。
たとえば、
- 数学は毎日30分でも触れる
- 単語は1日20個ずつでも続ける
- 文法は見開き2ページでも進める
このくらいで十分です。
小さく始めて、止めないこと。
これが最も強い勉強法です。
特に医学部を目指す場合、途中で失速しないことが何より重要です。
短期間だけ頑張るのではなく、長い期間、安定して努力できる人が最後に勝ちます。
◆最後に――高校合格のその先へ
高校合格は、人生の中で間違いなく大きな節目です。
でも、それはあくまで一つの通過点です。
ここで満足して立ち止まるのか。
それとも、ここから次の目標に向かって動き出すのか。
その選択によって、未来は大きく変わります。
特に医学部を目指すなら、なおさらです。
正直に言って、この時期に本気で頑張れる人は多くありません。
だからこそ、ここで頑張れる人が強いのです。
未来の自分から「あのとき始めておいてよかった」と思われるか。
それとも、「あの3月にもっと動いておけばよかった」と後悔するか。
その分かれ道が、まさに今この瞬間にあります。
高校受験を乗り越えた皆さんには、次のステージで活躍する力があります。
あとは、その力をいつから本気で使い始めるかです。
本気で医学部を目指すなら、今すぐでなくても構いません。
でも、“今日から少しずつ始める”ことは、ぜひ意識してみてください。
その一歩が、3年後の大きな結果につながっていきます。
応援しています。
そして本気で目指すなら、ぜひ今この3月を大切にしてください。


