【推薦入試】島根県立大学 看護栄養学部 看護学科 (小論文過去問題解説)

推薦入試

この記事では、島根県立大学看護栄養学部看護学科を推薦入試で受験する生徒に向けて、過去問題や、その解説などを書いています。 通常、県立大学の看護学科の推薦入試では、英語の文章を出題されることが多いのですが、同大学の看護学科は、英語の課題分を指定されてはいないので、非常に対策はしやすいと思います。特に英語が苦手な生徒で、看護学部を希望する受験生は チャンスだと思います

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

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島根県立大学 看護栄養学部 看護学科の小論文対策

[令和5年度 学校推薦型選抜(一般推薦) 90分]

問題 次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。

問1 著者は「ためらうことは力を溜めることでもある」と述べているが、力を溜めるために必要なものは何か20字以内で述べなさい。

問2 課題文を200字以内で要約しなさい。

問3 著者の主張をふまえ、自分をつくる読書力を培うためにどのようなことが必要なのか、あなたの考えを600字以内で述べなさい。

 五十嵐校長
五十嵐校長

問1は 通常の現代文です。問2は課題文を200字で要約すると言う問題ですね。

問3では「 自分を作る読書力」 と言うことを 聞かれています。 自分を作るとは、自分の成長につながると言い換えても良いと思います。 やはり第4段落が勝負になりますね。

課題文の要約です。

自己形成の過程で読書が重要である。ただし、自分をつくる読書は複数の本を読み、異なる意見や主張を吟味することが肝要である。一つの著者に絶対的な信念を抱くのは危険で、多くの本を通じて相対化されるべきである。自己形成にはためらいや異なる意見を収集することが含まれ、一つの本に絶対的に従うのは宗教的であり、客観的な視点が必要だ。ためらいは力を溜めるプロセスであり、反論できない違和感や違いを心に留め、知識として蓄積することが大切だ。読書は摩擦を力に変える訓練であり、異なる意見を受け入れる能力を育む。しかし、現代ではためらいや異質性を排除し、効率重視の風潮が強い。ためらうことや異なる意見を受け入れることは自己形成の重要な一部であり、それを育む最善の方法が読書である。

引用: 齋藤孝著, 読書力,岩波新書, 2020 P103-105

ポイント

【出題意図】

課題文を読み、読書力について、著者の主張を正確に読み取り、要約すること、看護学を学ぼうとする高校生の視点で自分の考えを述べることを通して、判断力、論理的思考力、表現力を把握する。

<島根県立大学の公開内容からの引用>

小論文過去問題解説

問1: 著者は「ためらうことは力を溜めることでもある」と述べているが、力を溜めるために必要なものは自己疑問と異なる意見を受け入れることです。

問2: 著者は、自己形成の過程で読書が重要であり、異なる意見やためらいを受け入れることが力を育む道であると主張しています。多くの本を読み、異なる意見を吟味し、一つの著者に絶対的な信念を持たず、ためらいや違和感を収集し、知識として蓄積することが大切だと述べています。読書は摩擦を力に変える訓練であり、異なる意見を受け入れる能力を育む手段として重要です。

 五十嵐校長
五十嵐校長

問2は、 一見して難しそうですが、オーソドックスな小論文の勉強すればそんなに難しくありません。時間内に終わることを意識してくださいね

問3:自己をつくる読書力を培うためには、以下の点が必要です。

  1. 多様なジャンルの本を読む: 異なる分野やジャンルの本を読むことで、幅広い知識と視点を得ることができます。
  2. 異なる意見を受け入れる: 一つの意見に固執せず、異なる意見や価値観を受け入れる柔軟性を持つことが重要です。
  3. 自己疑問を持つ: 自己疑問を持ち、自身の信念を定期的に見直すことで、成長と変化が可能です。
  4. 違和感を収集する: 本を読む際に違和感や疑問を感じたら、それをノートに記録し、後で考えを整理する習慣を持つことが大切です。
  5. 議論や対話を活発化: 他人との議論や対話を通じて、異なる視点や意見を理解し、自己をより深く洗練させることができます。
  6. ゆっくりと読書する: 読書を急がず、ゆっくりと吟味することで、深い理解と洞察を得ることができます。
  7. 自分の考えを表現する: 読書を通じて得た知識や考えを他人に伝えることで、自己形成をより深めることができます。

自己形成の過程は持続的で個人的なものであり、自己疑問や異なる意見を受け入れる意欲、柔軟性、そして議論の能力が鍵となります。これらの要素を組み合わせて、自分をつくる読書力を効果的に培うことができます。

島根県立大学の所在地・アクセス

所在地アクセス
浜田キャンパス
島根県浜田市野原町2433-2
JR山陰本線「浜田」駅から大学線バスで「県立大学」下車すぐ
出雲キャンパス
島根県出雲市西林木町151
一畑電車「川跡」駅下車、徒歩5分
松江キャンパス
島根県松江市浜乃木7-24-2
JR山陰本線「乃木」駅から徒歩約25分

島根県立大学のHPはこちら

島根県立大学の入試傾向

島根県立大学の入試傾向は、以下のような特徴があります。

  1. 入試方法:島根県立大学では、一般入試と推薦入試など、さまざまな入試方法が用意されています。一般入試では、学力試験(国語、数学、英語などの科目)や面接試験が行われることが一般的で、推薦入試は、高校などの推薦を受けた生徒を対象としています。
  2. 選抜倍率:各学部や学科ごとに入試の競争率(選抜倍率)が異なります。選抜倍率は応募者の数や志願者の学力に依存するため、年ごとに変動します。競争が激しい学部や学科では高い選抜倍率が示されることがあります。
  3. 出願要件:出願要件は学部や学科によって異なりますが、高校卒業資格を持つことが一般的な条件でした。また、学力試験の科目や合格基準も学部ごとに異なります。

島根県立大学の募集コース

募集要項はこちら

入試情報はこちら

国際関係学部 国際関係学科(定員数:90人)

英語・韓国・中国・ロシアなどの言語・政治・社会・文化について学び、国際社会に貢献できる人材を育成する。国際関係学科では、グローバルな視点で多文化共生を学ぶ「国際関係コース」と、言葉や文化から世界を知る「国際コミュニケーションコース」を設け、グローカルな人材の育成を目指す。

地域政策学部 地域政策学科(定員数:140人)

地域が抱える課題について、複眼的な視点から解決策を見出し、地域の発展に貢献できる人材の育成を目指す。
地域政策学科では、経済学・経営学の観点から地域を見つめる「地域経済経営コース」、公共的見地から地域課題をとらえる「地域公共コース」、地域づくりの企画・実践力を養う「地域づくりコース」を設置している。

看護栄養学部(定員数:120人)

看護学科(定員数:80人)

看護学科では、「看護を実践する能力」「相手を理解し協働する能力」「地域の特性と健康課題を探究する能力」の3つの能力を柱に、自ら考え行動できる、視野の広い専門職業人を育成する。

健康栄養学科(定員数:40人)

健康栄養学科では、看護師、保健師などの関連職種との連携を重視したカリキュラムを通じて、超高齢社会において必要とされる在宅栄養ケアの専門的な実践能力を身につける。

人間文化学部(定員数:110人)

幅広い知識と柔軟な思考力・判断力を持って、広く社会で役立つ実践力を備えた人材の育成、地域文化を生かしたまちづくりを目指す。

保育教育学科(定員数:40人)

保育教育学科は、乳幼児から小学校までの発達段階を見通した教育ができる高い専門性を持った人材を育成する。

地域文化学科(定員数:70人)

地域文化学科は、幅広い文化的教養と柔軟な思考力、判断力を持って、広く社会で役立つ実践力を備えた人材を育成する。

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