記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)
【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長
■小論文指導歴25年
これまでに指導した生徒は4000人以上、独自のSKYメソッドを考案で8割取る答案の作り方を指導。
スカイ予備校を高崎市内に開校し、2021年4月から、完全オンラインの大学受験予備校となり1年目から、国公立大学に27名の合格者を輩出。スカイ予備校の指導方針は、「大人になっても役に立つ勉強法の習得」です。「自分の人生は自分で切り拓く」教育をします
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1. はじめに
受験勉強や学業において、最も大きな課題の一つが「勉強を継続すること」です。多くの学生が、勉強を続けることの難しさに悩んでいます。本記事では、医学部と司法試験の両方に挑戦し成功を収めた経験者の視点から、効果的な勉強法と継続のコツについて解説します。
2. 勉強の習慣化
1 ハードルを下げる
勉強を継続する上で最も重要なのは、習慣化です。しかし、いきなり「1日10時間勉強する」といった高い目標を設定すると、続けるのが難しくなります。そこで、まずはハードルを下げることが大切です。
例えば、「図書館に行く」という簡単な目標から始めましょう。図書館に行くという行動自体は、家を出る瞬間だけ頑張ればよいのです。そして、図書館に着いてしまえば、自然と勉強せざるを得ない環境に身を置くことができます。
このように、最初の一歩を踏み出すことに集中し、その後の行動を環境に委ねることで、無理なく勉強の習慣を形成することができます。
2 環境づくりの重要性
勉強を継続するためには、自分自身を信じすぎないことも重要です。例えば、スマートフォンの誘惑に負けないよう、家を出る際にはスマートフォンを置いていくといった工夫が効果的です。
「意志が強ければスマートフォンを持っていても大丈夫」と考えるのではなく、そもそも誘惑に触れない環境を作ることで、より確実に集中力を維持できます。このような環境づくりは、その日の気分やコンディションに左右されず、再現性の高い勉強習慣を確立するのに役立ちます。
3. 長期的な視点
1 日々の成果にこだわりすぎない
受験勉強は長期戦です。1日できなかったからといって、それが直接合否に影響するわけではありません。むしろ、できなかった日を振り返り、なぜ予定通り進まなかったのか、どうすればより効率的に勉強できるかを考える機会として捉えましょう。
このような改善の視点を持つことで、1年という長期的なスパンでの成長につながります。日々の結果にこだわりすぎず、全体の進捗を見据えることが大切です。
2 締め切り効果の活用
人間は締め切りが近づくと集中力が高まる傾向があります。この「締め切り効果」を意図的に活用することで、効率的に勉強を進めることができます。
例えば、定期的に行われる模試をペースメーカーとして利用し、「次の模試までにこの範囲を終わらせる」といった具体的な目標を設定します。これにより、大きな目標を小さな締め切りに分割し、継続的なモチベーション維持につなげることができます。
また、夏休みの宿題のように長期の課題に対しては、あえて締め切り直前まで手をつけないという戦略も効果的な場合があります。これにより、締め切り効果を最大限に活用し、集中して課題に取り組むことができます。
4. モチベーションの維持
1 目標設定の重要性
勉強を継続するためには、明確な目標を持つことが重要です。例えば、「司法試験に合格する」という大きな目標があれば、日々の勉強にも必然性が生まれます。特に、時間的な制約や他の活動との両立が必要な場合、目標の重要性はより高まります。
目標があることで、「勉強しなければならない」という義務感ではなく、「勉強したい」という積極的な姿勢が生まれます。これにより、勉強時間が苦痛ではなく、むしろ充実した時間となり得るのです。
2 メタ認知の活用
自分自身の勉強する姿を客観的に見つめ直すメタ認知も、モチベーション維持に役立ちます。
「努力している自分」を肯定的に捉え、その姿に誇りを持つことで、勉強そのものが楽しくなる可能性があります。
自己愛や自尊心を適度に保つことで、苦しい勉強期間も乗り越えやすくなります。ただし、この感覚は押し付けられるものではなく、自然と湧き上がってくるものであることを認識しておくことが大切です。
5. 誘惑への対処
スマートフォンやSNSなど、現代の学生を取り巻く誘惑は多岐にわたります。これらの誘惑に対しては、単純に「意志の力で耐える」というアプローチではなく、環境を整えることで対処するのが効果的です。
例えば、勉強中はスマートフォンを別の部屋に置く、SNSアプリを一時的に削除する、集中タイマーを使用するなどの工夫が考えられます。自分に合った方法を見つけ、実践することが重要です。
6. おわりに:夏からの挑戦を成功させるために
効果的な勉強法と継続のコツは、以下の点に集約されます:
- 勉強の習慣化:ハードルを下げ、環境づくりを重視する
- 長期的な視点:日々の成果にこだわりすぎず、締め切り効果を活用する
- モチベーションの維持:明確な目標を設定し、メタ認知を活用する
- 誘惑への対処:環境を整えることで、誘惑に負けない仕組みを作る
これらのポイントを意識し、自分に合った方法を見つけることで、効果的かつ継続的な勉強が可能になります。受験勉強は長期戦ですが、適切な方法と心構えがあれば、必ず目標を達成することができるでしょう。
最後に、勉強法に王道はありません。量をこなし、質を高めていくことが、最終的には合格への近道となります。この記事で紹介した方法を参考に、自分なりの勉強スタイルを確立し、目標達成に向けて頑張ってください。