共通テストの英語リスニングは、得点源にもなれば大きな落とし穴にもなりうる科目です。リスニングだからといって、ただ「英語を聞く力」だけを鍛えていては高得点は望めません。必要なのは、音声情報を即時に処理し、設問と結びつけ、冷静に正答を選ぶための戦略とトレーニングです。この記事では、共通テストで英語リスニング9割突破を目指す受験生のために、基礎力の育成から本番の対策まで、実践的な方法を徹底解説していきます。

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)
【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長
■小論文指導歴27年
これまでに指導した生徒は4000人以上、独自のSKYメソッドを考案で8割取る答案の作り方を指導。
2020年4月から、完全オンラインの大学受験予備校となる。過去3年間で国公立大学合格85名。
高1から入会者は国公立大学合格率93%
高2から入会者は国公立大学合格率86%
高3の4月から入会者は国公立大学合格率73%。
スカイ予備校の指導方針は、「大人になっても役に立つ勉強法の習得」です。「自分の人生は自分で切り拓く」教育をします
第1章:共通テスト英語リスニングの全体像と戦略設計
共通テストのリスニングは、約30分の試験時間に30問・100点満点という構成で行われます。前半は2回放送、後半は1回放送で、難易度は後半になるほど上昇。問われるのは単なる「聞き取り」ではなく、音声情報の整理・読解との照合・選択肢の判別力を駆使した、複合的な情報処理能力です。
9割を目指すための3本柱は以下の通り:
- 【1】音声処理力
- 【2】読解・照合力
- 【3】集中・判断力
この3つをバランスよく鍛えれば、着実に安定した得点力がつきます。
第2章:音声処理力を鍛えるトレーニング法
高得点を狙うには、耳慣らしを超えた「意味処理力」の育成が不可欠です。以下のトレーニングで基礎力を高めましょう。
- ディクテーション:1語1語を正確に聞き取る訓練
- シャドーイング:「聞きながら話す」ことで音と構造を体に覚え込ませる
- 精聴×多聴:じっくり聞く時間7割、幅広く聞く時間3割が理想
- 教材選び:共通テストに近い形式を意識(NHKラジオ英会話、過去問、スタサプなど)
- ながらリスニング:通学中・食事中に耳を英語に慣らす工夫も有効
数ヶ月の継続で、「英語の音が意味として入ってくる」感覚が養われます。
第3章:設問形式ごとの戦略と本番対応
本番のリスニングでは、情報の予測・取捨選択・瞬時の判断が求められます。以下のようなテクニックを組み合わせて臨みましょう。
- 設問先読み:限られた時間で設問・選択肢を把握し、聞くべき情報を絞る
- 形式別対策:
・図表照合型→数値・位置関係に注目
・会話理解型→人物関係と話題を予測
・意図把握型→言い換えや皮肉に敏感になる - 消去法の活用:音声と合わない選択肢を排除して正答に近づく
- 1回放送問題の対策:「1回で理解する」練習をシャドーイングと併用
- 復習の徹底:「なぜ間違えたか」を分析してパターン別に弱点を補強
「選ぶ技術」まで含めて鍛えることで、リスニングは確実に得点源になります。
まとめ:聞いて選ぶ力は、誰でも伸ばせる
共通テスト英語リスニングは、単なる英語力ではなく、「情報を聞き取って使いこなす力」が求められます。音声トレーニングを積み、設問対応力を磨き、自分のミスパターンを理解して修正すれば、9割到達は夢ではありません。
大切なのは、完璧主義ではなく安定した実力。毎日の積み重ねがあなたの耳と頭を進化させてくれます。本番で冷静に判断し、高得点を勝ち取るために、今日から行動を始めましょう!