高3の夏休みは、受験生にとって「天王山」とも言われる重要な時期です。特に医学部志望者にとっては、ここでの過ごし方が合否を大きく左右します。
私は横浜市立大学医学部に通う者ですが、実は現役時代にこの夏の過ごし方でつまずき、一浪を経験しました。その経験から得た教訓をもとに、受験生の皆さんが後悔なく夏を乗り切り、合格への最短ルートを歩んでほしいと強く願っています。
本ガイドでは、夏にすべきこと・すべきでないこと、理想的な1日のスケジュール、科目ごとの勉強配分、そしてメンタル管理のコツまで、実践的なアドバイスを惜しみなくお伝えします。どうか最後までお読みいただき、自分の夏戦略に役立ててください。

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)
【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長
■小論文指導歴27年
これまでに指導した生徒は4000人以上、独自のSKYメソッドを考案で8割取る答案の作り方を指導。
2020年4月から、完全オンラインの大学受験予備校となる。過去3年間で国公立大学合格85名。
高1から入会者は国公立大学合格率93%
高2から入会者は国公立大学合格率86%
高3の4月から入会者は国公立大学合格率73%。
スカイ予備校の指導方針は、「大人になっても役に立つ勉強法の習得」です。「自分の人生は自分で切り拓く」教育をします
第1章:夏にやるべきこと、やらなくてよいこと
高3の夏は「秋以降の伸びのための土台づくり」が最重要です。
やるべきことは大きく分けて3つ。
- 基礎事項の完全定着(英単語、数学の公式、理科の暗記事項など)
- 応用問題への橋渡し(標準〜少し難しめの問題集で応用力を養う)
- 苦手科目の克服(逃げていた分野に正面から取り組む)
一方、やらなくてよいことも明確です。
- 難関大学の過去問(二次試験)を早期に解くこと
- 情報収集に時間を使いすぎること
- ただ時間数にこだわること
夏は限られた時間を絞って確実に使うことが、合格への第一歩です。
第2章:理想的な1日のスケジュール例
時間の使い方次第で成果は大きく変わります。
【平日】
6:30 起床、軽い運動・朝食
7:30 英単語・長文音読
8:30 数学(基礎→応用)
10:30 英語文法+長文読解
12:00 昼食・仮眠20分
13:00 理科(物理・化学)
15:00 共通テスト対策演習
17:00 散歩・ストレッチ
18:00 苦手分野復習
20:00 夕食
21:00 復習・軽い演習
22:30 入浴
23:00 就寝
【模試翌日】は復習重視でミス分析と演習を丁寧に。
【休日】は午前中のみ学習し午後はリフレッシュに充てるなどメリハリが大切です。
第3章:科目ごとの勉強配分と優先順位
全科目を同じ時間配分にするのは非効率。重点を絞りましょう。
- 英語:毎日長文演習と単語復習、文法の基礎固め
- 数学:基礎問題反復+応用問題演習、誤答ノート活用
- 理科:物理・化学は問題集を繰り返し、生物は資料と問題集で理解を深める
- 国語:現代文は1日1題、古文・漢文は単語・文法中心に毎日積み上げる
- 地歴公民:流れを理解し、暗記は後回しでOK
1日の学習時間10時間を想定した目安は、英語2.5h、数学3h、理科2h、国語1h、地歴公民1h、復習0.5h。苦手科目には多めに時間を割きましょう。
第4章:メンタル管理とモチベーションの保ち方
受験は長期戦。心の持ち方が成功の鍵です。
- 完璧主義を捨てる:完璧にやろうとすると動けなくなるので、60点を目標にまずは手を動かす
- 小さな達成感を積む:ToDoリストや目標設定で日々の進捗を見える化しやる気維持
- 落ち込んだときの復活ルーティンを用意する(散歩、単語帳だけ読むなど)
- 環境を利用する:図書館や自習室、SNS断ちも有効
- 月1回は自己分析タイムで振り返りと軌道修正
継続は力なり。無理せず、自分のペースを大切にしましょう。
まとめ
高3夏は、医学部合格の土台を作る最大のチャンスです。ここで差をつけられれば、秋以降の伸びが大きく変わります。大切なのは自分に合った勉強法とメンタル管理。この記事を参考に、後悔しない夏を過ごし、合格を勝ち取ってください。さあ、最高の夏をスタートさせましょう!