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記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)
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【推薦入試】公立鳥取環境大学 環境学部 環境学科(小論文過去問題解説)
公立鳥取環境大学 環境学部 環境学科とは?入試傾向と特徴
大学・学部の概要
公立鳥取環境大学は、鳥取県鳥取市に位置する公立大学で、環境問題の解決に貢献できる人材の育成を使命としています。環境学部環境学科では、自然環境・社会環境・情報環境の3つの視点から環境問題を総合的に学ぶことができます。少人数教育ときめ細かい指導が特徴であり、フィールドワークや実習を重視したカリキュラムが組まれています。地球温暖化・生物多様性・循環型社会など、現代社会が直面する環境課題に対して、科学的・政策的・社会的アプローチから学ぶことができる点が大きな魅力です。
入試傾向と特徴(小論文について)
公立鳥取環境大学 環境学部の学校推薦型選抜(Ⅰ型)では、90分の小論文試験が課されます。出題の傾向として、以下のような特徴があります。
- 課題文読解型の出題:国内外の著名な文献・書籍からの抜粋が課題文として出題されます。令和5年度の入試ではビル・ゲイツ著『地球の未来のため僕が決断したこと』が使用されており、英語の原書タイトルが明記される場合もあります。英語力というより、環境問題に関する日本語読解力・論理的思考力が問われます。
- 複数設問形式:1つの課題文に対し、4問前後の設問が出されます。知識を問う問い、文章要約・解釈を問う問い、自分の意見・アイデアを述べる問いと、段階的に難易度が上がる構成になっています。
- 字数制限の多様性:100字・150字・200字・300字と、設問ごとに異なる字数制限が設けられています。短い字数でも的確に要点をまとめる「要約力」と、300字程度で論理的に自分の意見を展開する「論述力」の両方が求められます。
- 環境・エネルギー分野の知識が必須:地球温暖化・海面上昇・再生可能エネルギー・炭素ゼロ社会・気候変動対策といったテーマが頻出です。日頃からこれらのキーワードについて基礎知識を習得しておくことが不可欠です。
- 文中の用語使用の指定:「文中の用語を使用して」といった指示が出ることがあります。課題文の内容を正確に把握したうえで、指定された語句を適切に使いながら答案を作成する読解力・表現力が求められます。
総じて、「課題文を正確に読み取る力」「自分の言葉で論理的に表現する力」「環境問題に関する基礎知識と問題意識」の3つが、合否を分ける重要な能力です。普段から環境関連のニュースや書籍に触れ、問題意識を持っておくことが高得点への近道となります。
令和5年度 学校推薦型選抜(Ⅰ型)小論文 過去問題
出題形式・条件
【令和5年 学校推薦型選抜(Ⅰ型) 90分】
「HOW TO AVOID A CLIMATE DISASTER The Solutions We Have and the Breakthroughs We need(ビル・ゲイツ 地球の未来のため僕が決断したこと 気候大災害は防げる)」和訳本(山田文訳)からの抜粋である。この文章をよく読んで、以下の問いに答えよ。
課題文の概要
都市の急速な成長が地球環境に影響を与えており、特に沿海都市は海面上昇により住民が家を追われる可能性があります。気候変動への対応として、新しい炭素ゼロ技術の発明とそれに対する政府の支援が必要です。
エネルギー市場において、クリーンな電気供給に投資する企業が保証なく利益を上げるため、エネルギーの研究開発に十分な資金が投じられていません。この課題を解決するには、政府の政策と資金が不可欠です。
2030年までに排出を削減するだけでなく、2050年までに実質的なゼロ排出を達成する必要があります。これには、長期的な計画と国際的な協力が欠かせません。また、気候変動への議論を建設的にし、現実的で具体的な計画を立てることが重要です。
最後に、気候変動に対処するためには市場で効果的なソリューションが必要であり、そのためには民間セクター、政府、そして個人の行動が結集して取り組む必要があります。全ての人が事実に基づいた情報を共有し、行動を起こすことで、気候変動に対する大きな目標を達成する可能性があります。
設問
問1.文中(A)にあるように、地球温暖化が進行すると海面が上昇するという。海面上昇の原因に関してあなたの知り得ること、考えられることを100字以内で記せ。
問2.次の①、②に答えよ。
①文中(B)の記述「エネルギー市場も同じように動いてくれたらいいのだが」とは、どうして同じようになれないか、文中の用語を使用して200字以内にまとめて説明せよ。
②また、どのようにしたら同じようになれると著者は考えているか、100字以内に要約せよ。
問3.文中(C)では、「2030年までに削減」と「2050年までにゼロの達成」は重要な違いがあると著者は述べている。この理由および著者が重視すべきとみている点を150字以内で説明せよ。
問4.文中(D)に関連し、気候変動対策となる将来のエネルギー市場のソリューションについて、どのようなエネルギー市場がふさわしいか、あなたの支持できる考え(アイデア)を、一例を示しその利点と課題を明示して300字以内にまとめて記せ。
出題意図の解説
各設問の出題意図
問1の出題意図:本出題は受験生の地球温暖化に関する一般的な知識を問うための出題です。
問2の出題意図:本出題は著者の言おうとしていることを正確に把握できているかを問う問題です。短時間で題意を見抜く力は大学生活で様々な文章に出会った時に必要な能力です。文中の用語を適切に使用できているかも重要であり、受験生独自の視点を聞いている訳ではありません。
問3の出題意図:本出題は、問2に通じる著者の意図をきちんと理解できているかを問う問題です。問2との違いは、一見同一な論点と思われるものを異なったものとして解釈すべきという、著者特有の論理的な説明を自分の言葉で求めているところです。日本語力の他、論理的な解釈ができるかを問うています。
問4の出題意図:本問は、受験生が日頃地球温暖化対策としてエネルギー分野にどのように関心があり、どのような問題意識を持っているか、また、その課題までも深く考察しているかを見る設問です。環境分野は広範にありますが、特に地球温暖化対策は喫緊の課題であるので日頃ニュース等で知る機会は多いです。個人の言葉で論理的に述べられているかが重要です。
<公立鳥取環境大学の公開内容からの引用>
小論文 過去問題 解説・解答例
問1 解説・解答例
【解説】
100字という短い字数のなかで、海面上昇の原因を正確に、かつ簡潔にまとめることが求められます。海面上昇の主なメカニズムは「①氷河・氷床の融解」と「②海水の熱膨張」の2点です。この2点を盛り込みながら、地球温暖化との因果関係を示す構成にしましょう。
【解答例】
地球温暖化が進む主な原因は、化石燃料の燃焼により大気中の温室効果ガスが増加することです。これにより南極・北極の氷河や氷床が融解して海水量が増加し、さらに水温上昇による海水の熱膨張が加わることで、海面上昇が引き起こされます。
問2 解説・解答例
【問2① 解説】
「文中の用語を使用して」という指示に注意が必要です。課題文中のキーワード(クリーンエネルギー、炭素価格、研究開発投資など)を適切に使いながら、エネルギー市場が他産業と異なる理由を説明しましょう。ポイントは「市場がクリーンな電気と汚れた電気を区別しない」という構造的問題にあります。
【解答例①】
エネルギー市場では、クリーンな電気と汚れた電気が同じ価格で取引されるため、クリーンエネルギーへの投資が経済的に不利になりやすい。また、エネルギー業界は他の産業と比較して研究開発への投資が著しく少なく、炭素ゼロ技術の革新が進みにくい構造にある。その結果、市場の自然な働きだけではクリーンエネルギーの普及が促進されない状況が続いている。
【問2② 解説】
著者の提案するソリューションを100字以内にまとめます。「政府の介入」「炭素価格設定」「政策的支援」がキーワードになります。
【解答例②】
政府が炭素価格設定などの政策を導入し、クリーンエネルギーへの研究開発投資を支援することで、市場においてクリーンエネルギーが競争力を持ち、普及が促進されると著者は考えている。
問3 解説・解答例
【解説】
「2030年までに削減」と「2050年までにゼロ達成」を表面上は似ているが本質的に異なるものとして捉え、著者が重視する点を論理的に説明します。前者は一時的・部分的な対応であるのに対し、後者は社会・経済・技術の根本的な変革を必要とする点が核心です。
【解答例】
「2030年までの削減」は現行技術の延長上で達成できる暫定的な目標にすぎないが、「2050年までのゼロ達成」はエネルギーシステム全体の根本的な変革を要求する。著者は、短期的な削減目標に満足するのではなく、実質ゼロという長期的・本質的な変革の実現こそを重視すべきと主張している。
問4 解説・解答例
【解説】
300字以内で「自分のアイデア」「その利点」「その課題」の3点を明示することが求められます。再生可能エネルギーの具体例(太陽光・風力・水素など)を1つ挙げ、その利点と克服すべき課題を論理的に示しましょう。採点者は受験生が日頃から環境問題に関心を持ち、自分の意見を持っているかを評価しています。
【解答例】
将来のエネルギー市場のソリューションとして、私は「水素エネルギーの本格普及」を提案したい。水素は燃焼時にCO₂を排出せず、製造過程で再生可能エネルギーを活用すれば完全な炭素ゼロを実現できる。また、電気として蓄えにくい余剰再生可能エネルギーを水素に変換して貯蔵・輸送できるため、エネルギーの安定供給にも貢献できる点が最大の利点である。一方で、現時点では水素の製造・輸送・貯蔵にかかるコストが高く、既存のインフラ整備にも多大な投資が必要という課題がある。これを克服するためには、政府による研究開発への補助金や規制緩和、そして国際的な技術協力が不可欠である。官民が連携し、長期的視点に立った政策を推進することが求められる。
公立鳥取環境大学 環境学部 小論文対策ポイント
①課題文読解力を鍛える
公立鳥取環境大学の小論文では、長文の課題文が与えられ、その内容を正確に読み取ることが大前提となります。著者の主張・論理の流れ・キーワードを素早く把握する訓練が必要です。具体的には、段落ごとに「この段落で著者が言いたいことは何か」を一言でまとめる練習が効果的です。また、課題文が洋書の翻訳文である場合、原書特有の論理構造(問題提起→分析→解決策の提示)に慣れておくことも重要です。
②字数に応じた「要約力」と「論述力」を使い分ける
100字・150字・200字・300字と、設問ごとに異なる字数制限があります。100字〜200字の問いでは「要約・説明型」の答案が求められ、余分な意見は不要です。一方、300字程度の問いでは「自分のアイデア+根拠+課題」という論述型の構成が必要です。字数に合わせて情報の取捨選択をする練習を積みましょう。字数いっぱいに書くことも重要で、指定字数の9割以上を目標にしてください。
③環境・エネルギー問題の基礎知識を蓄積する
地球温暖化・海面上昇・再生可能エネルギー・カーボンニュートラル・炭素税・水素エネルギー・パリ協定・SDGsなど、環境学部受験生として当然知っておくべきキーワードと概念を整理しておきましょう。NHKニュースや環境省のウェブサイト、または環境問題に関する新書を1〜2冊読んでおくだけで、問4のような意見論述問題で大きなアドバンテージが得られます。知識だけでなく「自分はどう考えるか」という問題意識を持つことが、高得点答案の条件です。
④「文中の用語を使用して」という指示への対応
問2①のように「文中の用語を使用して」という指定がある場合は、課題文から該当するキーワードを正確に抜き出し、それを自分の文章の中に自然に組み込む必要があります。ただし、単なる「コピペ」では評価されません。課題文の言葉を使いながら、自分の理解を示す文章に仕立て直すことが重要です。この練習として、読んだ文章のキーワードを使って要約文を書くトレーニングが有効です。
2026年度 予想問題と解答例
予想問題
以下の文章をよく読んで、後の問いに答えよ。
現代社会において、生物多様性の喪失は気候変動と並ぶ最も深刻な地球規模の環境問題のひとつとして認識されている。世界経済フォーラムが発表した「グローバルリスク報告書」によれば、生物多様性の喪失と生態系の崩壊は、今後10年間における最大のリスクのひとつに位置づけられている。
生物多様性とは、地球上に存在するあらゆる生命の多様さを意味し、遺伝子・種・生態系という三つのレベルで考えることができる。現在、地球では第六の大量絶滅が進行しているとも言われており、その主な原因として、森林破壊・農地化・都市化による生息地の消失、化学物質による環境汚染、外来種の侵入、そして気候変動の影響が挙げられている。
一方で、生物多様性は人間社会にとっても不可欠な「自然の恵み(生態系サービス)」を提供している。食料・医薬品・繊維などの



