「あの人は上手くいっていいなあ」と思ったとき、その人がなぜ成功したかについて考えましたか?
他人には「成功した」という結果しか見えないので、「きっと努力したからだ」とか、「運が良かったからだ」とあいまいな答えで終わってしまうと思います。
就職や進学、恋人探しまで(笑)、人生において成功させたい目標は多くあると思います。
経営に限らず目標達成のために役立つ考え方が、今回解説する「学習アプローチ」です。
経営学において経営戦略は大まかに4つに分けられており、このひとつとして「学習アプローチ」という経営戦略があります。
それでは「学習アプローチ」が一体どんなものなのか見ていきましょう。
記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)
【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長
■小論文指導歴25年
これまでに指導した生徒は4000人以上、独自のSKYメソッドを考案で8割取る答案の作り方を指導。
スカイ予備校を高崎市内に開校し、2021年4月から、完全オンラインの大学受験予備校となり1年目から、国公立大学に27名の合格者を輩出。スカイ予備校の指導方針は、「大人になっても役に立つ勉強法の習得」です。「自分の人生は自分で切り拓く」教育をします
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内の過程に着目するアプローチ
経営アプローチとは目標達成(企業であれば利益を上げる)のための要素を、「外的」or「内的」、「要因」or「プロセス」の2つの軸×2つの着眼点に分けたものです。
アプローチの種類は、2つの軸×2つの着眼点の組み合わせによって以下の4つに分けられます。
外的×要因 →ポジショニングアプローチ
内的×要因 →資源アプローチ
外的×プロセス→ゲームアプローチ
内的×プロセス→学習アプローチ
違いが分かるようにまず他の3つについて具体例で説明します。
例えば目標が就職あるいは転職の場合。
「外部(=環境)の要因」によって成功に近付けるアプローチのため、「ライバルからの注目度(競争率)は低いがこれから成長しそうな企業に応募する」「人脈が利用できそうな企業を目指す」といった方法になります。
「内部(=自分)の要因」によって成功に近付けるアプローチのため、「就職や転職に有益な資格を取る」「外見を整えたり話し方を研究して印象を良くする」といった方法が思いつくでしょう。
「外的(=環境)のプロセス」によって成功に近付けるアプローチで、自分と他者との「協調」、または「競争」のスタンスがあり「仲間と企業情報を共有する(協調)」「ライバルが持っていないであろう強みが活きる企業にアピールする(競争)」といった方法が考えられます。
そして今回説明する「学習アプローチ」は、「内的(=自分)×プロセス」面からのアプローチです。
次で詳しく見ていきましょう。
見えざる資産が蓄積されていくプロセスそのものに着目
学習アプローチは、目標達成に必要な自分の能力や経験、人間力といった「見えざる資産(内的な要素)」を「どのように(プロセス)」高めていくかといった、内の過程に着目したアプローチになります。
学習アプローチにおいて、どういったプロセスの選択をするかが見えざる資産を蓄積する速度や成果にも関係してきます。
例えば受験の場合、「一人で勉強する」「友人と協力して勉強する」「塾や予備校などライバルのいる環境で勉強する」といった方法が選択できますし、学習方法にも様々なものがあります。
他の3つのアプローチと比べて少し分かりにくいかもしれませんが、学習アプローチの考え方は不確定要素の多い状況では有効です。
計画にはない結果が生じても失敗とはしない
私たちが何かを行う時は、大抵事前に立てた計画通りに行くことを求め、計画通りに進まなかったら「失敗」と位置づけ、最悪そのまま諦めてしまうことがあるでしょう。
しかし学習アプローチは、「計画にはない結果が生じても失敗とはしない」という考え方です。
環境を変える外的要因と違い、内的要因である学習アプローチは様々な学習を繰り返すことでデータを蓄積し、反省と改善により目標達成を目指すという長期的な戦略になります。
場と実験と要因
学習アプローチにおいて重要な要因は「場」「実験」「要因」の3つです。
見えざる資産を蓄積する最適な方法が見つかるまで、次のようなプロセスを繰り返します。
- 学習の「場」を選択
- 学習の方法を「実践」
- 得られた結果の「要因」を分析し反省し、その後の実践に活かす
そもそも人はひとりひとり能力や弱み・強みも違い、また環境や状況も変化していくため最初の計画通りにいくことは少なく、また選択した戦略がずっと正しくあり続けるとは限りません。
そのため学習アプローチは重要な戦略です。
自分だけでなく、自分の目指す目標を達成した人を「学習アプローチ」を始めとする経営戦略アプローチの観点から分析すると自分にも参考になる、取り入れるべきものが見えてくるかもしれません。
まとめ
本記事では4つの経営アプローチから、「学習アプローチ」を中心に解説しました。
成功の要素のひとつとして「運」は確かにありますが、「当初の計画と違う予想外の出来事から成功につながる」という理論もあり、数多くの実践の結果として運を引き寄せたともいえるでしょう。
「学習アプローチ」は、例えば受験であれば「どのような環境や方法で、合格に必要な学力や面接力を身につけるか」になるでしょう。
自分で試行錯誤して勉強するのも必要ですが、合格のために最適な「場」を選択するというのも戦略の一つです。
推薦合格のスカイ予備校では、「ライバルに差をつける」小論文指導や合格までの戦略をサポートする「GSC学習戦略コーチ」による指導も行っていますのでこちらからお気軽にお問い合わせください。