記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)
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【一般入試・後期】新潟県立看護大学 看護学部の小論文過去問題特集|傾向・対策・予想問題まで完全解説
新潟県立看護大学 看護学部の概要
新潟県立看護大学の看護学部は、新潟県上越市に位置する看護専門の公立大学です。地域医療・保健・福祉の発展に貢献できる看護職者の育成を使命とし、高度な専門知識と豊かな人間性を兼ね備えた看護師・保健師の養成に力を入れています。
カリキュラムは理論と実践の両輪で構成されており、臨床実習を通じて実際の医療現場で即戦力となるスキルを磨く機会が充実しています。また、医療や健康科学に関する最新の知見を積極的に取り入れ、急速に変化する医療環境に対応できる人材育成を目指しています。
教員陣は臨床経験豊富な看護師・研究者で構成されており、少人数指導による丁寧なサポート体制が整っています。地域の医療機関とも強い連携を持ち、地域貢献型の看護教育を実践している点が大きな特徴です。新潟県立看護大学の看護学部は、将来の看護師・保健師・医療従事者に向けた質の高い教育を通じて、地域の医療・保健の向上に貢献しています。
新潟県立看護大学 看護学部 一般入試(後期)の入試傾向と特徴
小論文の出題形式と全体的な傾向
新潟県立看護大学 看護学部の後期一般入試における小論文は、試験時間60分・配点100点(総合得点1000〜1050点中)という形式で実施されています。過去問を分析すると、以下のような明確な傾向が見えてきます。
まず、出題形式は課題文読解型が基本です。300〜350字程度の課題文が与えられ、その内容に関連する複数の設問(問1〜問6または問8程度)に答える構成になっています。設問は大きく分けて「漢字の読み書き」「語彙・語義選択」「本文内容の読解・抜き出し」「自由記述(意見論述)」の4種類に分類されます。
特筆すべき点として、漢字の書き取り問題が毎年必ず出題されており、配点も20〜25点程度と比較的高い割合を占めています。国語力の基礎として漢字学習を怠らないことが重要です。また、語義選択問題や本文からの抜き出し問題も毎年出題されており、精読力と読解力が問われます。
自由記述(意見論述)設問の特徴
自由記述設問は、通常1問あたり120字以上150字以内または200字以上250字以内という字数制限が設けられています。過去問を見ると、「自分の経験あるいは聞いたことを基に考えを述べなさい」「著者の考えに同意するか選んで理由を述べなさい」など、受験生自身の意見・経験を盛り込む形式が多用されています。
出典文献のジャンルは幅広く、自然科学(福岡伸一『生物と無生物のあいだ』)・社会論(五木寛之『人間の覚悟』)・自己啓発(D・カーネギー『人を動かす』)・言語論(野口恵子『かなり気がかりな日本語』)など、看護に直結しない一般教養的なテーマからも出題されています。これは、医療・看護の枠にとらわれない幅広い読書習慣と思考力が求められていることを意味します。
意見論述では、単なる感想ではなく、課題文の内容を踏まえたうえで自分の具体的な経験や観察に基づいた論理的な意見展開が求められます。字数が比較的少ないため、結論→理由→具体例という簡潔で明快な文章構成を心がけることが高得点のカギです。
新潟県立看護大学 看護学部 小論文対策ポイント
①漢字・語彙力の強化は最優先事項
前述のとおり、漢字の書き取り問題は毎年出題され、配点も高く設定されています。2022年後期では「カエリみられて・ケンギ・ジショウ・レンカン・ヒソんで」、2021年後期では「コウセキ・メイシ・コライ・ヘンキョウ・キャッコウ・コウじた」など、日常的に使われる語だけでなく、やや難易度の高い語彙も出題されています。漢字検定2級〜準1級レベルの漢字は確実に習得しておきましょう。また、語義選択問題対応のため、難解な語の意味を文脈から推測する練習も積んでおくことが重要です。
②精読・抜き出し問題の練習を積む
課題文からの抜き出し問題では、「45字以上55字以内」「25字以上30字以内」「15文字以内」「25字以内」など、字数制限が細かく設定されています。本文を正確に読み込み、設問が求める箇所を的確に特定する精読力を鍛えましょう。抜き出し問題は、自由記述と異なり正解・不正解が明確なため、確実に得点できるよう練習を重ねることが合格への近道です。過去の入試問題を使って「設問が何を聞いているか」を正確に把握する訓練を繰り返してください。
③意見論述は「具体的な経験」と「論理展開」を意識する
自由記述設問では、「自分の経験あるいは聞いたことを基に」という指示が多く見られます。これは、抽象論だけでなく具体的なエピソードの提示が採点基準に含まれていることを意味します。看護を志す動機、ボランティア経験、家族・身近な人の看護体験など、自分自身の具体的な経験を事前に整理しておきましょう。また、120〜250字という限られた字数の中で意見をまとめるため、「主張→理由→具体例→結論」の簡潔な構成を繰り返し練習することが不可欠です。
④多様なジャンルの文章を読む習慣をつける
過去問の出典を見ると、自然科学・社会評論・自己啓発・言語論と多岐にわたっています。特定のジャンルに偏らず、新聞の社説・新書・一般教養書など幅広い文章に日常的に触れる習慣をつけましょう。読書量を増やすことで語彙力・読解力・思考力が同時に鍛えられ、初見の課題文にも対応できる柔軟な読解力が身につきます。スカイ予備校では、週1本の課題文読解練習を強く推奨しています。
⑤時間配分の練習を徹底する
試験時間60分で漢字・語義選択・抜き出し・自由記述と複数種類の設問に対応しなければなりません。目安として、漢字・選択問題に10〜15分、抜き出し問題に15〜20分、自由記述に25〜30分を配分するとバランスがとれます。本番前に必ず時間を計った模擬演習を行い、時間内に全問解答できるペース感覚を身につけておきましょう。
新潟県立看護大学 看護学部 小論文過去問題
2022年後期 60分 305字ほか 100点/1000点
【出典】福岡伸一著「生物と無生物のあいだ」(講談社現代新書、2007年)
- 問1 傍線部①から⑤(カエリみられて ケンギ ジショウ レンカン ヒソんで)のカタカナを漢字で書きなさい。(各5点)
- 問2 傍線部A「建設的」およびC「律動」の意味に一番近い説明を、それぞれ①から⑤(選択肢省略)の中から数字で選んで答えなさい。(各5点)
- 問3 傍線部B「ある病原体がその病気の原因であることを立証する」について、筆者は立証に必要な条件を文中に二つ示している。条件の一つは病原体が必ず患者の病巣等から検出されることである。筆者が示しているもう一つの条件について説明しなさい。(15点)
- 問4 傍線部D「野口英世がはまり込んだ陥穽」を示す箇所を本文から45字以上55字以内で抜き出しなさい。(10点)
- 問5 (1)と(2)に入る適切な語を答えなさい。(各3点)
- 問6 傍線部E「接種」と同じ意味で使用されている語を文中から抜き出しなさい。(4点)
- 問7 (a)に入る語を一文字で文中から抜き出しなさい。(5点)
- 問8 傍線部G「焦点を結ぶことのないきわめて微細な何者か」が示す語を文中から抜き出しなさい。(5点)
- 問9 傍線部Fで筆者は、「人間の眼は見えるものにとらわれてしまい、その明るく透明な背景に想像力が届くことはない」と述べている。これについて、自分の経験あるいは聞いたことなどを基に、あなたが考えることを200字以上250字以内で書きなさい。(20点)
2021年後期 60分 330字ほか 100点/1000点
【出典】五木寛之著「人間の覚悟」(新潮新書、2008年)
- 問1 傍線部①から⑥(コウセキ メイシ コライ ヘンキョウ キャッコウ コウじた)のカタカナを漢字で書きなさい。(24点)
- 問2 傍線部Aの「日本人が地上に咲いている花だけに関心をもち、土の中に隠れている根というものを見ようとしなかったことです」について、同様の意味を表す部分を本文より25字以上30字以内で抜き出しなさい。(15点)
- 問3 傍線部B「忸怩たる思い」およびE「ヘゲモニー」の意味に一番近い説明を、①から(選択肢省略)の数字からそれぞれ一つ選びなさい。(10点)
- 問4 (1)および(2)に入る適切な語の組み合わせを①から(選択肢省略)の数字から一つ選びなさい。(5点)
- 問5 傍線部Cで筆者は、「それらをうまく集合して使いこなしている」と述べています。日本に流入する外来文化に対する日本人あるいは日本文化の特徴について、あなたが考えることを120字以上150字以内で書きなさい。(23点)
- 問6 傍線部Dで筆者は、「下山の道をじっくりたどっていく姿勢が大事だという気がして仕方がないのです」と述べています。これについて、あなたが考えることを120字以上150字以内で書きなさい。
2020年後期 60分 340字ほか 100点/1050点
【出典】D・カーネギー著(山口博訳)「人を動かす」(創元社、2016年)
- 問1 傍線部①〜⑤(ムチュウ ホンノウ ショウサイ ギモン クナン)のカタカナを漢字で書きなさい。(25点)
- 問2 傍線部A(空欄)の中に入る語を、次(ア.私 イ.こんにちは ウ.予定 エ.あなた オ.今日)の中から一つ選び、記号で答えなさい。(5点)
- 問3 テイビーが知っていた「友を得る法」とは何か。文中から15文字以内で抜き出しなさい。(10点)
- 問4 傍線部B「それ」が示す内容について、文中から25字以内で抜き出しなさい。(10点)
- 問5 本文を読んで、筆者が示す「友を得る法」について、あなたは著者の考えに同意するか。「同意する・同意しない」のどちらかを選んで丸を付け、その理由となる考えを120字以上、150字以内で述べなさい。(25点)
- 問6 本文は「誠実な関心を寄せる」という小節の一部である。「誠実な関心を寄せる」とはどういうことか。120字以上、150字以内であなたの考えを述べなさい。(25点)
2018年後期 60分 350字ほか 100点/1050点
【出典】野口恵子著「かなり気がかりな日本語」(集英社、2004年)
- 問1 傍線部①〜⑤(タイショウテキ リンキオウヘン ロテイ カンマン イツダツ)のカタカナを漢字で書きなさい。(20点)
- 問2 傍線部A「講義中に聞き取れない部分があったとき、または聞き逃したとき、・・・少人数のクラスを除き、皆無といってよい」と筆者は述べています。その理由を筆者はどのように考えていますか。50字以内で書きなさい。(10点)
- 問3 文脈に即した、傍線部B「たとえば、損害を与えてしまった相手に謝罪する際に・・・では意味が全く異なってくる。」以降の内容について、設問に答えなさい。
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2026年度 新潟県立看護大学 看護学部 小論文予想問題
予想問題の解説
過去問の出題傾向(自然科学・社会論・人間関係論・言語論)を踏まえ、2026年度入試に出題される可能性の高いテーマとして「コミュニケーションと人間理解」を設定しました。看護師に不可欠な対人スキルと、それを支える「傾聴」の本質に迫る課題文です。漢字・語義・抜き出し・意見論述という例年の出題形式に合わせて作成しています。ぜひ時間を計って実際に解いてみてください。
予想問題 課題文
人と人との会話において、私たちはしばしば「聞く」と「聴く」を混同している。「聞く」とは、音として言葉を耳に入れる行為に過ぎない。しかし「聴く」とは、相手の言葉の背後にある感情や文脈、さらには沈黙の意味までをも受け取ろうとする能動的な営みである。
医療の現場において、この区別は特に重要な意味をもつ。患者は必ずしも自分の苦痛や不安を言葉で明確に表現できるとは限らない。言葉の端々に宿る不安、視線の揺らぎ、返答までの間——そうした非言語的なシグナルを読み取る力こそが、真の意味での「傾聴」である。
ところが現代社会では、情報処理の速度が重視されるあまり、相手の話を「効率よく要約して把握する」ことが良いコミュニケーションだと誤解されがちである。しかしそれは、相手の存在そのものに関心を向けるのではなく、相手から必要な情報を引き出すことに終始しているに過ぎない。本当の意味で相手を「聴く」ためには、自分の先入観や判断をいったん脇に置き、相手の世界観に寄り添う姿勢が不可欠である。このような在り方を、心理学者カール・ロジャーズは「無条件の肯定的関心」と呼んだ。それは単なる技術ではなく、人間



