記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)
【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長
■小論文指導歴25年
これまでに指導した生徒は4000人以上、独自のSKYメソッドを考案で8割取る答案の作り方を指導。
スカイ予備校を高崎市内に開校し、2021年4月から、完全オンラインの大学受験予備校となり1年目から、国公立大学に27名の合格者を輩出。スカイ予備校の指導方針は、「大人になっても役に立つ勉強法の習得」です。「自分の人生は自分で切り拓く」教育をします
☆知らないと損する「小論文やっていはいけないNG動画」を無料プレゼント中!
鳥取大学 医学部 保健学科の小論文対策
[令和5年度 学校推薦型選抜Ⅱ 90分]
問題 次の課題文を読んで後の問いに答えなさい。
課題の要約です。
クリストファー・ヒーリー先生はロサンゼルスの公立高校で幾何学を教えており、1987年以来、「教えない授業」を実施しています。生徒は学年を超えて選択できるため、数学の得意な者から不得意な者、カウンセリングを受ける生徒まで幅広い背景の生徒が受講しています。授業は大学受験志望者と社会に出る予定の生徒が混在しています。
ヒーリー先生の授業は、生徒がトランプのカードを選び、グループに分かれて「探求シート」を通じて独自の教科書を作成するものです。授業にはコンピュータが備えられており、「ジオメトリック・サポーザー」というソフトウェアが利用可能です。しかし、教師はその使用方法を説明せず、生徒が自分で興味をもち、他の生徒に教えることが奨励されています。
探求シートには基本的な幾何学の命題が含まれており、ヒーリー先生から与えられたのは3つだけで、その他の命題は生徒が書き込み、次回の授業で議論されるため、授業は生徒の関心に基づいて進行します。
出典:佐伯眸『「学ぶ」ということの意味』(岩波書店1995) p.22~p.25より抜粋・一部改変。
問 この文章を読み、下線部の「教えない授業」で子どもたちが何を学ぶことができるのか、また、「学ぶということの意味」についてあなたの考えを600字以内で述べなさい。
ポイント
出題の意図
これから医療を学んでいく上で、自己調整学習能力や専門性追求能力の向上が重要となる。自ら課題を見出し主体的、創造的に探究して自己の成長を目指す学習のあり方や学ぶことの意味をどう捉え、社会(大学)生活をどのように学ぼうと考えているのかについて問う。また、自らの柔軟な発想と多面的・論理的な思考によって、自己の考えを表現する力があるかどうかを問う。
<鳥取大学の公開内容からの引用>
小論文過去問題解説
「教えない授業」のアプローチにより、子供たちは多くの重要なスキルと価値観を学ぶことができます。また、この方法から学ぶことの意味について考えます。
- 自己主導的な学習: このアプローチでは生徒たちが自分自身で問題を解決する方法を見つける必要があります。これは自己主導的な学習の重要性を示し、将来の学習においても自立した学習者として成功するスキルを養います。
- 協力とコミュニケーション: 生徒たちはグループで協力し、アイデアを共有し、意見交換します。協力とコミュニケーションは社会において不可欠なスキルであり、チームでの協力によって問題を解決し、アイデアを共有する方法を学びます。
- 好奇心と創造性: 自分たちで学びを探求するプロセスにより、生徒たちは好奇心を刺激され、独自のアイデアを発展させる能力を養います。学びに対する好奇心を持つことは、新しいアイデアや解決策を見つけるための重要な要素です。
- 学び方の重要性: このアプローチは、学び方そのものが何よりも重要であることを示しています。生徒たちは情報を自分たちで探し、解釈し、適用する方法を磨くことで、情報化社会における生涯学習のスキルを身につけます。学び方の能力は、新しい知識を習得するための鍵となります。
「学びということの意味」について考えると、学びは単なる情報の吸収だけでなく、問題解決、成長、変革、創造性、協力などの重要なプロセスを含みます。学びは、個人の自己実現と社会への貢献を促進するための手段です。教育の目的は、単なる情報の伝達だけでなく、生徒たちが自分自身と世界との関係を理解し、問題に立ち向かい、成長し、意味を見出すプロセスを支援することです。
「教えない授業」は、このような学びのアプローチを通じて、生徒たちが自己主導的な学習者として育ち、知識だけでなく、スキル、概念、価値観、および学び方の能力を養う手助けをします。これは、現代の教育が進むべき方向であり、生涯学習の重要性を強調しています。
鳥取大学の所在地・アクセス
所在地 | アクセス |
鳥取キャンパス 鳥取県鳥取市湖山町南4-101 | JR山陰本線「鳥取大学前」駅下車、徒歩3分 |
米子キャンパス 鳥取県米子市西町86 | JR山陰本線「米子」駅下車、徒歩約15分 |
【鳥取大学】のHPはこちら
鳥取大学の入試傾向
鳥取大学の入試傾向は、以下のような特徴があります。
一般的な入試傾向:
- 鳥取大学は学部によって入試の方式が異なり、学部ごとに専門的な科目が出題されることがあります。入試の詳細な情報は鳥取大学の公式ウェブサイトや入試要項を確認することが必要です。
- 入試の時間や試験日程は年度ごとに変わることがあるため、公式情報を確認し、スケジュールを把握しましょう。
- 鳥取大学の小論文入試は、学部や学科によって異なるテーマや問題設定が用意されることが一般的です。入試の公式情報や過去の問題を確認しましょう。小論文は、一般的に特定のテーマに関する意見や主張を論じるもので、論理的思考と表現力が評価されます。
一般的な入試科目:
- 一般的に、鳥取大学の入試は次のような科目が出題されます。
- 共通テスト: 学問領域に関する共通科目(国語、英語、数学、理科、社会など)が含まれることがあります。
- 専門科目: 各学部や学科に応じて、その学部や学科の特性に合致する専門科目が出題されます。たとえば、理系学部では物理、化学、生物などが出題されることがあります。
出題形式:
- 出題形式は学部や学科によって異なり、共通テストと専門科目においても選択肢形式の問題や記述問題が出題されることがあります。出題形式に慣れることが大切です。
鳥取大学の募集コース
募集要項はこちら
入試情報はこちら
地域学部(定員数:170人)
地域学科(定員数:170人)
地域の公共的課題の探究に関わる自然・社会・文化に関する幅広い知識を修得し、または実践的アプローチを通じて地域に生起するさまざまな諸問題を的確にとらえる深い探究心と、その解決のための論理的思考力、批判的判断力、創造的表現力や他者とのコミュニケーション力などを身につける。地域社会の再生・発展に高い倫理観と責任感を持って貢献できる人材を育成する。次の3コースにおいて専門性を深め、方法論を修得する。
地域創造コース(定員数:60人)
地域創造コースでは、地域の現在および将来の課題に対し、積極的かつ主体的に取り組み、人びとの生活や産業など地域社会を支え、地域創造に資するキーパーソンとなり得る人材を育成する。学修を明確化するため、コミュニティマネジメント、ソーシャルビジネス、政策科学の3プログラムを置く。
人間形成コース(定員数:55人)
人間形成コースでは、人間形成に関わる諸理論と実践を学び、学校教育を含む生涯にわたる人間形成(生涯発達)の立場から、地域と教育の関係を再構築し、地域の人づくりを支えるキーパーソンを育成する。小学校・幼稚園・特別支援学校教諭免許と保育士資格の取得が可能。学修を明確化するため、発達福祉、学習デザイン、地域と教育の3プログラムを置く。
国際地域文化コース(定員数:55人)
国際地域文化コースでは、さまざまな文化の関係性と、それが生活において持つ意味を理解して、日本を含む世界のさまざまな地域で、異質なものを相互に認め合いながら、「一人ひとりの生活と生の充実」「つながりの創出」を実現するために必要な知識や技法、言語能力や現地感覚・現場感覚を身につけた人材を育成する。学修を明確化するため、日本の歴史と文化、グローバルな文化と地域、創造性とコミュニティの3プログラムを置く。
医学部(定員数:240人)
医学科(定員数:80人)
医学科は、高い倫理観と豊かな人間性を備え、地域特性に合わせた医療の実践や最先端の医学を創造できる医師の養成を教育目標としている。
解剖学、生理学、病理学、感染制御学、社会医学、医学教育学、ゲノム再生医学、病態解析医学、統合内科医学、器官制御外科学、感覚運動医学、脳神経医科学、地域医療学、臨床感染症学の14講座がある。
生命科学科(定員数:40人)
生命科学科では、医学的な基礎知識を持ったバイオサイエンティストの養成を目指す。一般的な基礎医学を学んだ上で、生命の仕組みを、遺伝子の発現とその制御、生体分子間・細胞間の相互作用といった観点から理解する。さらに、より高次な生体機能としての免疫機能と神経機能を基本に置いて、生命の仕組みの解析に役立つバイオテクノロジーの習得と、医学的な考え方を学ぶ。分子細胞生物学、染色体医工学、機能形態学の3講座がある。
保健学科(定員数:120人)
看護学専攻(定員数:80人)
看護学専攻では、豊かな人間性と幅広い教養を身につけながら、医療のなかでの看護の独自性と協調性を学び、実践的な専門知識と技能を習得する。
基礎看護学、成人・老人看護学、母性・小児家族看護学、地域・精神看護学の4講座がある。
検査技術科学専攻(定員数:40人)
検査技術科学専攻では、現代医学を支える医療チームの一員にふさわしい人格と教養を身につけながら、論理的・開発的な能力を習得する。主に臨床検査技術学を学ぶ。生体制御学、病態検査学の2講座がある。
工学部(定員数:450人)
「未来の工学、わかる工学、役立つ工学」という3つの工学(広学)に関わるコンセプトをもとに、工学部の主要な研究分野を担う教員の教育組織を生かして、工学の基礎から周辺専門分野の幅広い知識と工学的スキルを体系的に教育できる4学科を設置している。
各学科には、社会ニーズに柔軟に対応できる高度専門教育用の17種類の教育プログラムを設定し、進学希望者に対してより広い選択肢を提供する。
また、工学部附属5センターと連携した実践的工学教育を通じて、工学的諸問題に対して広学的技術を駆使して解決できる人材養成の教育を推進する。
機械物理系学科(定員数:115人)
機械物理系学科では、ものづくりを支える機械工学と、ものの原理・仕組みを考究する物理工学を学ぶ。いずれも製造業の基盤をなす重要な分野である。機械工学や物理工学を修得し、ロボティクス、航空宇宙工学、医工学など最先端技術のハード・ソフトの両方の分野にも応用できる能力を有する人材を育成する。
電気情報系学科(定員数:125人)
電気情報系学科では、多様化する高度情報社会を支えるハードウェア技術である電気電子工学と、ソフトウェア技術である情報工学の両方の幅広い知識と技術を身につける。基礎からしっかり学べる系統的なカリキュラムにより、ハードとソフトの両面に精通し、情報社会の豊かな発展に寄与できる人材を育成する。
化学バイオ系学科(定員数:100人)
化学バイオ系学科では、化学工業、薬品製造、食品製造、臨床検査などにおいて重要な分野である化学とバイオテクノロジーに関わる生命科学を学ぶ。化学ならびに生命科学を基盤とする幅広い知識とプログラム別の専門知識を修得し、化学・医薬品・食品・エネルギーなどの産業と環境問題の解決、医工連携を通じて健康増進や医療に貢献する材料や製品の創製に応用できる能力を有する人材を育成する。
社会システム土木系学科(定員数:110人)
社会システム土木系学科では、生活や社会経済の営みに関わる社会システム工学と、社会基盤や防災に関わる土木工学を学ぶ。いずれも安全安心な社会構築において重要な分野である。国土と地域社会の計画・建設・管理に必要なハード・ソフトの幅広い知識と応用力を有し、自然と調和した持続可能な社会の構築に貢献できる人材を育成する。
農学部(定員数:255人)
生命環境農学科(定員数:220人)
生命環境農学科では、地域規模から地球規模までの広範な課題に対応できる学際的かつ総合的な視野を有し、乾燥地などにおける環境問題の解決、農林業を通じて培われた地域資源の保全管理、有用生物資源の発掘と利活用による食料生産の推進、生命現象の解明とその応用を通じて人類の生存や生活改善に貢献する人材の育成を目指す。1年次に共通科目で基礎を学び、2年次より以下の4コースに分属して専門性を高める。
・国際乾燥地農学コースでは、乾燥地を中心とした海外諸地域の環境問題や農業問題の本質を理解し、それらの地域における環境保全や農業農村開発に貢献できる人材を育成する。
・里地里山環境管理学コースでは、人びとの営みが地域の資源・環境に及ぼす影響を自然科学と社会科学の広い視野から理解し、里地里山の持続可能な保全・利用に貢献できる人材を育成する。
・植物菌類生産科学コースでは、新たに開発する生物資源とニホンナシやキノコなど、鳥取県の特産である既存の生物資源を生産し、高度に活用できる人材を育成する。
・農芸化学コースでは、生物資源の有効利用ならびに食品の栄養評価・機能性について体系的な知識と技術を有する人材を育成する。
共同獣医学科(定員数:35人)
共同獣医学科では、人と動物との共生を目指し、「動物と社会のつながり」「動物と人の健康・福祉」をキーワードに、動物の健康だけでなく、あらゆる命の専門家の育成を目指す。
6年間教育課程を通じ、日本だけでなく国際社会をリードする者に不可欠な教養教育を基盤に、総合的・実践的かつ高度な獣医学教育を鳥取大と岐阜大の教員が展開する。
鳥取大で授業を実施する科目、学生が一方の大学に移動・集合して受講する科目、遠隔教育システムや移動により岐阜大教員が授業を実施する科目を履修する。卒業時は両大学学長連名の学位記が授与される。