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東京学芸大学教育学部の概要
東京学芸大学では、学校教育系も教育支援系も「教養科目」、「教育基礎科目」、「専攻科目」という３つの科目群を通して広く深く学んでいきます。
入学した課程によって、４年間で学ぶ科目の割合が異なります。授業科目の詳細については東京学芸大学ウェブサイトの、「授業ガイド」でご覧いただけます。
深い教養を身に付ける「教養科目」
広い視野、深い教養、豊かな人間性を養うための科目です。 教養科目には3つの領域があります。
- 総合学芸領域
現代社会に生き、将来の日本・世界を創造する役割を担う学生のために多様な視点から学修の素材を提供する領域で、「日本国憲法」、「人権教育」、「情報」をはじめ、「心の科学」や「現代の企業」、「メディアリテラシー」、「身近な現象と化学」、「古典文学」、「心の健康とストレス管理」など、様々な科目を学ぶことができます。 - 健康・スポーツ領域
身体に関わる教養と技能を身に付け、大学生活の充実を図る領域で、「スポーツ・フィットネス実習」と「ウェルネス概論」が必修です。 - 語学領域
語学領域では、英語での発表を通し意見交換を行うことを目的とする「英語コミュニケーション」や各種外国語科目（ドイツ語、フランス語、中国語、コリア語、イタリア語、スペイン語）を学ぶことができます。
教育について学ぶ「教育基礎科目」
学校や社会で「教育」に携わるために必要な基礎を学ぶ科目です。人は何をどのように学び成長していくのか、学びをサポートするためにはどのような考え方や技術が必要なのか、教育の制度はどのようになっているのかな ど、様々な角度から「教育」への理解を深めていきます。
学校教育系では、教師とは何か、教職とは何かについて理解し、教師としての心構えを準備する「教職入門」や、 教育心理について学ぶ科目、子どもを取り巻く「こころ」の問題に対応するための知識の獲得やカウンセリングマインドの育成をめざす「教育相談の理論と方法」、大学での教職についての学びの集大成として、4年間を振り返り、教師として働くための最後の準備を行う「教職実践演習」などを学びます。
教育支援系では、「教育」という人間の営みに関わる理念や思想を学ぶとともに、現代教育の諸課題について その歴史的経緯をも含めて構造的に捉えることを企図する「教育基礎論」や、現在の学校教育の現状を踏まえて、 教育心理学の視点から教育の問題をいかに分析し、いかに解決を図っていくかについて考察する「教育と発達の 心理学」など、教育支援を学ぶための土台となることについて学びます。
また、教育実習も教育基礎科目の中に含まれており、教員免許を取得する上でもとても大切な科目となります。
専門分野について学ぶ「専攻科目」
国語や数学などの教科や、特別支援教育、養護教育、カウンセリングなど、各選修・専攻・コースの専門分野について、深い知識、高い技能、そして自ら考え実践する力を身に付けるための科目です。
学校教育系に開設している「授業観察演習」では上級生の教育実習の録画映像を視聴し、グループワーク・ディスカッション等を行います。これにより、教育実習に行く前に実際の様子を知ることができます。
また、教育支援系に開設している「教育支援演習」では、各コースの学生が討論や観察を通して共に学ぶ授業となっており、教育現場をめぐる課題解決に取り組む力を身につけることができます。
A類の学生は小学校の教科を学んだ上で、自身の所属する選修の専門分野について学びます。B・C・D・E類 の学生も自身の所属する専攻・コースにおいて、専門分野について深く学びます。
また、4年間の学びの集大成として「卒業研究」を行います。
学びの裾野を広げる自由選択
自身の選修・専攻・コースの分野を超えて、幅広い知識や技術を身に付けるために、他の選修・専攻・コースで開設している授業を受けることも可能です。
＊（参照）大学の公式HP→ 東京学芸大学教育学部
記事の監修者：五十嵐弓益（いがらし ゆみます）
【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長
■小論文指導歴25年
これまでに指導した生徒は4000人以上、独自のSKYメソッドを考案で８割取る答案の作り方を指導。
スカイ予備校を高崎市内に開校し、２０２１年４月から、完全オンラインの大学受験予備校となり１年目から、国公立大学に２７名の合格者を輩出。スカイ予備校の指導方針は、「大人になっても役に立つ勉強法の習得」です。「自分の人生は自分で切り拓く」教育をします
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前期 教育学部・初等教育(学校教育)
2022年 120分 1000字 300点/1200点（文）
[文章]（出典）大村はま著『新編 教えるということ』(筑摩書房,1996年)
問１ 文章は「教えない教師」と題されたものの一部である。著者は,学校で「教える」ということの重要性を論じているが,著者がそのように考えた理由について,この文章の内容に則して400字以内(句読点等を含む)で説明しなさい。
問２ 著者は,この文章の後に,「『教える」ということは,『読むこと」を教えることですから,最初に文章を読む感動,その感動をもって学習にはいらなければなりません。」と述べている。小学校の場合,「読むこと」を教えること以外に,「感動をもって学習にはいる」ということについて,どのような教育のあり方が想定できるか,具体例を挙げて600字以内(句読点等を含む)で論じなさい。
2021年 120分 1000字 300点/1200点（文）
[文章]（出典）亀山佳明著『子どもと悪の人間学一子どもの再発見のために』(以文社,2001年)
問１ 落者によれば,子どもにおいては「拡大的自己」よりも「溶解的自己」が優位を占めている。著者がそのように考えた理由について,本文に即して400字以内(句読点等を含む)で説明しなさい。
問２ 小学校で行われる教育を想定した場合,「拡大的自己」と「溶解的自己」はどのような形で現れると考えられるか。自分自身で具体例を挙げて600字以内(句読点等を含む)で論じなさい。
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2020年 120分 1000字 300点/1200点（文）
[文章]（出典）平野朝久著「子ども観」(平野朝久編著『続 はじめに子どもありき 一基本原理と実践一』学芸図書,2013年)
問１ 教師たちが傍線部①「学校の先生方から.自分の学級の子ともたちは能動的ではない⋯教えなければ学ばないと言われることがある。」の発言をする理由として筆者が考えていることを、この文章の内容に即して400字以内(句読点等を含む)でまとめなさい。
問２ 著者の能動的学習者についての考え方をふまえながら,あなたがこれまでの人生の中で,あのときは能動的学習者であったと感じる場面と,その際に周りの人々からとんな支えがあったのかについて,600字以内(句読点等を含む)で論じなさい。
2019年 120分 1000字 300点/1200点（文）
[文章] A=（出典）山田ズーニー著『おとなの進路教室。』(河出書房新社,2012年) B=（出典）村上龍著「一三歳のハローワーク」(幻冬舎,2003年)
問１ これらの文章は,どちらも仕事に関する著者の考え方を表明したものである。両者の考え方を比較し,文章に即して400字以内(句読点等を含む)で説明せよ。
問２ もし、小学校高学年対象の講演会に,これらの文章の著者のどちらかをお招きすることができるとしたら,あなたならどちらがより適任だと考えるか,理由とともに600字以内(句読点等を含む)で述べよ。
2018年 120分 1000字 300点/1200点（文）
[文章]（出典）竹内洋著『学校と社会の現代史』(左右社,2011年)
問１ この文章は,教育における知の伝達について論じたものである。この文章の内容に即して「説明教育」における知の伝達の特徴を400字以内(句読点等を含む)で要約しなさい。
問２ この文章の後に,筆者は「沈黙の教育作用を,体験学習や自己教育に結びつけることによって,学校と教育に生命力を吹き込むことができるのではなかろうか」と提案している。この提案を実現するためには,何をどう変えることが重要か。あなたの考えを600字以内(句読点等を含む)で論じなさい。
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東京学芸大学教育学部・初等教育(学校教育)への志望理由書や面接対策として理解を深めておくと良い事柄など
東京学芸大学教育学部・初等教育（学校教育）への志望理由書や面接対策についてのアドバイスを以下にまとめました。
志望理由書のポイント:
- 学校教育への関心と理解:
- なぜ学校教育に興味を持ち、初等教育（学校教育）を志望するのかを明確に述べましょう。学校での教育が社会や個人の成長に与える影響について考え、自分の志望の背景を示します。
- 初等教育の重要性:
- 初等教育がなぜ重要であるか、子どもたちにとってどのような役割を果たすべきだと考えているかを具体的に説明します。初等教育がもたらす影響について深く理解していることを示します。
- 教育理念や価値観:
- 自分の教育に対する理念や価値観を述べ、それがなぜ学校教育に適しているかを示します。自分が子どもたちにどのような教育を提供したいかを具体的に表現します。
- 学びたい教育の領域:
- 初等教育において学びたい具体的な領域や科目について述べます。自分の得意な科目や専門性を生かしつつ、子どもたちに有益な知識やスキルを提供したいという意欲を示します。
- 過去の教育経験の活かし方:
- 過去の教育関連の経験や実績が、なぜ学校教育で成功する手助けになるかを示します。実際の授業や指導の中で得た教訓や成果を挙げ、それが初等教育での活動にどのように関連しているかを具体的に示します。
- 大学とのマッチング:
- 東京学芸大学教育学部が提供するプログラムやカリキュラムが、なぜ自分の教育の目標に合致しているかを理解し、その大学で学ぶことでどれだけ成長できるかを示します。
面接対策のポイント:
- 学校教育に関する基本知識:
- 初等教育における基本的な教育理念やアプローチについての知識を身につけておきます。最新の学校教育に関する動向や研究にも注意を払いましょう。
- 自分の教育スタイルの説明:
- 自分の教育スタイルや指導法について明確に説明します。具体的な事例や実際の授業での経験を挙げ、なぜそれが効果的であると考えているかを示します。
- 子どもたちへのアプローチ:
- 子どもたちとの関わり方やサポートの仕方について述べます。学校教育での役割を理解し、子どもたちの成長と発達にどのように寄与したいかを具体的に示します。
- 課題への対処力:
- 学校教育においてはさまざまな課題が生じる可能性があります。それに対処するための柔軟性や問題解決能力を強調し、自分の経験から得た教訓を交えて語ります。
- 将来の展望:
- 学校教育での経験を通じて得たものや、将来の展望について語ります。自分がどのように成長し、学校教育のフィールドでどのような貢献を果たしたいかを示します。
以上のアドバイスを参考に、志望理由書や面接で自分の思いや考えを具体的かつ明確に伝えるようにしてください。
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まとめ
過去問題における傾向を把握しながらも、それらの問題と関係性の深い事柄についても調べるのが良いでしょう。また、出題の題材として、一見、全く違う分野の問題だと思えるような題材が取り上げられることにも気づいたのではないでしょうか？ 他分野のことがらに関しても見聞を広げるのはもちろん意義がありますが、それよりも、共通のテーマや意味合いを見つけることに意識を注ぎましょう。「抽象度を上げて、応用する」という感覚です。志望の学部や学科が扱う分野に関わりの深いテーマはもちろん、時事情報なども関連させて考えを深めるとより良いでしょう。
