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「友達が行くから」で大学を選ぶ子どもに、親が絶対に言ってはいけない言葉と言うべき言葉

「友達が行くから」で大学を選ぶ子どもに、親が絶対に言ってはいけない言葉と言うべき言葉 五十嵐校長コラム

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②先生の一言(この記事で一番伝えたいことを自分の言葉で1文)

③修正箇所(直したい箇所があれば。なければ空白でOK)

「お母さん、〇〇ちゃんも△△大学を受けるって言ってたから、私もそこにしようかな」

この一言を聞いた瞬間、あなたの胸の中に何が湧き上がりましたか。

私はこの言葉を、毎年秋になると保護者の方々から何度も何度も聞かされます。そのたびに、私の胸の奥で静かな、しかし確かな炎が燃え上がります。焦りとも怒りとも違う、「ここが分岐点だ」という鋭い直感です。

なぜなら、この瞬間の親の「一言」が、子どもの人生の軌道を大きく左右するからです。大げさに聞こえるかもしれませんが、これは比喩ではありません。私が27年以上の指導現場で目撃してきた、動かしようのない事実です。

「友達と同じ大学」を選ぼうとする子どもの本音

まず、冷静に考えてみてください。

「友達が行くから」という理由で大学を選ぼうとする子どもは、意志が弱いわけでも、将来のことを真剣に考えていないわけでもありません。

不安なだけなのです。

高校3年生の秋。進路という大きな選択を前にして、「正解」が見えない。何を基準に選べばいいかわからない。そんな霧の中で、「友達と同じ場所に行けば安心できる」という気持ちが芽生えるのは、むしろ自然な心理です。責めるべきことは何一つありません。

問題は、その不安に「友達という答え」を当てはめてしまうことにあります。そして、その選択を親が無意識に後押ししてしまうことにあります。

親が絶対に言ってはいけない「3つの言葉」

①「友達と一緒なら安心ね」

気持ちはわかります。わが子が孤独にならないように、楽しいキャンパスライフを送れるように——そう願う親心は美しい。しかし、この言葉は子どもに「友達基準で選んでいい」というお墨付きを与えてしまいます。子どもは無意識のうちに「お母さんも賛成してくれた」と記憶します。そして4年後、「なんであの大学を選んだんだろう」と後悔したとき、その矛先はどこに向かうか。想像してみてください。

②「でも、その大学じゃレベルが低いでしょ」

これも多い。子どもが友達の名前を出した瞬間、偏差値が頭に浮かび、思わず口から出てしまう言葉です。しかしこれは最悪の一手です。子どもは「友達を馬鹿にされた」と感じ、親への反発から余計にその大学へ固執するようになります。反抗期の子どもに正論をぶつけても、心は動きません。

③「あなたの好きにしなさい」

一見、子どもの自主性を尊重しているように見えます。しかしこれは、親としての責任の放棄です。子どもが「好きにしていい」と言われたとき、彼らは本当に自由になるのではなく、「誰も助けてくれない」という孤独を感じます。不安を抱えた17歳・18歳に、完全な自己決定を委ねることは、優しさではありません。

ある高3女子と、その母親の話

少し前のことです。ある高校3年生の女子生徒が、スカイ予備校に入ってきました。第一志望は関東の中堅私立大学。しかし話を聞いていくと、その大学を選んだ理由が「仲良しの友達3人が受けるから」だということがわかりました。

本人に「本当は何を勉強したいの?」と聞いたとき、彼女は少し間を置いてから、「心理学に興味があるんです。でも、その大学に心理学部はないんです」と言ったのです。

私は驚いて、「じゃあなぜその大学を?」と聞き返しました。

彼女の答えはこうでした。「お母さんが、友達と一緒なら安心ねって言ってたので」

私は、その言葉の重さに少し胸が痛くなりました。お母さんに悪意は一切なかったはずです。娘の孤独を心配する、純粋な愛情から出た言葉だったはずです。しかし結果として、娘の「本当にやりたいこと」に蓋をする一言になってしまっていた。

その後、私は彼女の母親とも面談しました。事情を話すと、お母さんは絶句し、そして「もっと早く相談すればよかった」と涙をこらえていました。

この親子は、その後一緒に志望校を見直し、心理学部のある大学へ方向転換しました。結果、見事合格。今では「あのとき変えてよかった」と笑って話してくれます。

しかし、すべての子どもがこのように軌道修正できるわけではありません。多くの場合、最初の「友達基準」のまま受験し、入学後に「なんか違う」と感じながら4年間を過ごします。

では、親は何を言うべきか

スカイ予備校で27年以上、受験生とその保護者を見続けてきた私だからこそ断言できます。この場面で親がすべきことは、「説得」でも「放任」でもありません。「問いかけ」です。

具体的には、こう聞いてみてください。

「その大学で、何を学びたいの?」

たったこれだけです。責めず、否定せず、ただ静かに聞く。この問いかけが、子ども自身に「自分はなぜその大学を選ぼうとしているのか」を考えさせます。友達が理由だと気づいた子どもは、自分で立ち止まります。本当に学びたいことがあってその大学を選んでいる子どもは、堂々と答えを返してきます。どちらに転んでも、この問いは正しく機能します。

「大学選びの軸」を一緒に作る

問いかけの次のステップは、一緒に「大学選びの軸」を言語化することです。

学びたい学問分野は何か。将来どんな仕事に就きたいか、あるいはまだわからないとしたら、何に興味があるか。通学時間や学費といった現実的な条件はどうか。こうした要素を、親子で一緒に整理していく。この作業そのものが、子どもにとっての「自分で選んだ」という感覚を生みます。

親が答えを押しつけるのではなく、子どもが自分で答えにたどり着けるよう、地図を一緒に広げてあげる。それが、この局面での親の正しい役割です。

「友達と同じ大学」が悪いわけではない、ただし——

誤解しないでほしいのですが、友達と同じ大学を選ぶこと自体が間違いだとは言いません。

自分の学びたいことがあり、その大学が最適であり、さらに友達も同じ大学に行くというのであれば、それは最高の選択です。問題は、順番が逆になることです。「友達が行くから」が出発点になったとき、学びの中身は後付けになります。後付けの理由は、困難にぶつかったときに脆い。入学後に「こんなはずじゃなかった」という後悔の温床になります。

大学の4年間は、人生の設計図を描く時間です。その時間を、「友達と一緒にいたかった」という理由だけで決めるには、あまりにも重すぎる。私、五十嵐はそう思っています。

子どもの「不安」を受け止めた上で、前に進む

最後に、もう一度だけ言わせてください。

「友達が行くから」という言葉の裏には、必ず不安があります。その不安を頭ごなしに否定することは、子どもの心を閉じさせます。まず「そうか、〇〇ちゃんと一緒がいいんだね」と受け止める。その上で、「ところで、その大学で何を学びたいと思ってる?」と問いかける。この順番を守るだけで、親子の会話は劇的に変わります。

子どもは、答えを押しつけられたくないのではありません。一緒に考えてくれる大人を求めているだけなのです。

大学選びは、才能の問題ではありません。情報と対話と、正しい問いかけの問題です。そしてその「正しい問いかけ」は、学ぶことができます。

スカイ予備校では、受験生本人だけでなく、保護者の方々への相談も随時受け付けています。「うちの子の志望校選び、このままで大丈夫だろうか」と感じたとき、一人で抱え込まずに、ぜひ一度声をかけてみてください。27年分の経験が、きっとお役に立てます。

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