記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)
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(前期)【長野県看護大学看護学部】小論文・過去問題特集|傾向・対策・予想問題まで完全解説
長野県看護大学看護学部の概要
教育理念
学生個々人のもつ可能性が最大限に開花することを目指し、自立性、主体性を育むとともに、さまざまな生を営む人間を深く理解し、人々への配慮が自然にできる豊かな人間性と幅広い視野を養う。
これらを基盤として、看護実践に関する総合的な能力を養成し、看護の社会的機能を担い人々の健康福祉の向上に貢献する人材を育成する。さらに、看護の発展に寄与する実践者、教育者および研究者を育成する。
求める学生像
本学は、看護師、保健師、助産師として長野県をはじめ日本各地の医療・保健機関や自治体において、多様な文化を理解し地域社会の人々の健康と幸せを守ることに貢献できる看護実践者の育成を目指しています。
このような多様な可能性をもつ看護実践者の育成を目指す本学では、以下のような人を求めています。
- 自然や人間の様々な現象に興味を持ち、積極的に学ぼうとする人
- 相手の話に耳をよく傾け、自分の考えを適切に表現しようとする人
- 人間の尊厳を重んじ、相手の個性を尊重して協調しようとする人
- 問題に自ら進んで向き合い、柔軟な考え方で解決しようとする人
- 看護専門職として社会に貢献しようとする人
長野県看護大学看護学部 小論文の入試傾向と特徴
長野県看護大学看護学部の小論文入試は、過去5年間の出題傾向を分析すると、非常に一貫したスタイルが見えてきます。受験生が確実に対策を立てられるよう、以下に詳しくまとめます。
①課題文読解型の出題形式が固定されている
2018年から2022年まで一貫して、課題文(文章)を読んだうえで「筆者の考えを踏まえ、あなたの考えを述べなさい」という形式が採用されています。これは「要約+意見論述」の複合型であり、単純に自分の意見だけを書けばよいわけではありません。筆者の主張を正確に把握し、それを踏まえたうえで自分の立場を明確にする論述力が問われます。
②テーマは「看護・ケア・人間関係・言語」に集中
出題テーマを見ると、「ケア」「コミュニケーション能力」「遊び」「プラスの価値」「言葉探し」と、看護・医療・人間の本質に深く関わるテーマが選ばれています。いずれも単なる医療知識ではなく、人間観・社会観・倫理観を問う内容です。広い読書経験と、日常の出来事を深く考える習慣が問われると言えるでしょう。
③試験時間・字数・配点が安定している
試験時間は90分、字数は700字、配点は100点(総点850点または800点中)という形式が継続しています。700字という字数は「短すぎず長すぎず」のボリュームであり、構成を明確にしたうえで、簡潔かつ説得力のある文章を書く訓練が必要です。90分という時間のなかで、課題文の読解に20〜30分、構想・アウトライン作成に10〜15分、執筆に40分程度を配分するのが理想的です。
④使用される出典書籍の傾向
過去の出典は、荒井裕樹・広井良典・東畑開人・西川勝・内田樹など、福祉・医療・哲学・文化論の分野で活躍する著名な著者の書籍が選ばれています。いずれも一般書・新書レベルで入手可能な書籍です。日頃からこれらの分野の本に慣れ親しんでおくことが、読解スピードと理解力向上に直結します。
長野県看護大学看護学部 小論文 過去問題一覧
前期 看護学部
2022年 90分 700字 100点/850点(文)
[文章](出典)荒井裕樹著『まとまらない言葉を生きる』(柏書房,2021年)
問:「言葉探し」について、筆者の考えを踏まえ、あなたの考えを700字以内で述べなさい。
2021年 90分 700字 100点/850点(文)
[文章](出典)広井良典著『持続可能な医療一超高齢化時代の科学・公共性・死生観』(ちくま新書,2018年)
問:傍線部「プラスの価値を積極的に見つけていこうという考え方」について、筆者の考えを踏まえ、あなたの考えを700字以内で述べなさい。
2020年 90分 700字 100点/800点(文)
[文章](出典)東畑開人著『居るのはつらいよーケアとセラピーについての覚書』(医学書院,2019年)
問:筆者の考えを踏まえ、「遊び」について、あなたの考えを700字以内で述べなさい。
2019年 90分 700字 100点/800点(文)
[文章](出典)西川勝著『ためらいの看護 一 臨床日誌から』(岩波書店,2007年)
問:筆者の考えを踏まえ、「ケア」について、あなたの考えを700字以内で述べなさい。
2018年 90分 700字 100点/800点(文)
[文章](出典)内田樹著『街場の共同体論』(潮出版社,2017年)
問:筆者の考えを踏まえ、「コミュニケーション能力」について、あなたの考えを700字以内で述べなさい。
長野県看護大学看護学部 小論文対策のポイント
過去問の傾向を踏まえたうえで、スカイ予備校が実際の指導で重視している小論文対策のポイントをご紹介します。700字・課題文型という形式に特化した内容ですので、しっかり読んで実践してください。
ポイント①:「筆者の考えを踏まえ」を正確に理解する
長野県看護大学の小論文で最も多くの受験生が失点するのが「筆者の考えを踏まえ」という条件を無視してしまうことです。この指示は「課題文の内容と無関係に自分の意見を書いてよい」という意味ではありません。筆者が何を主張しているのかを正確に把握し、それを自分の論述の出発点として位置づけることが求められます。まず課題文を読んだら、「筆者の主張は一言で言うと何か?」をメモする習慣をつけましょう。
ポイント②:700字の構成を固定化する
700字という字数に最適な構成は「3段落構成」です。具体的には、第1段落(約150〜200字)で筆者の主張を簡潔にまとめ、第2段落(約350〜400字)で自分の考えと具体例を展開し、第3段落(約100〜150字)で結論・看護との関連でまとめる、という流れが有効です。この構成を事前に固定しておくことで、試験本番でも迷わず書き始めることができます。
ポイント③:テーマに看護観を結びつける
長野県看護大学の小論文は、テーマが直接「ケア」や「コミュニケーション」といった看護に関わる言葉であっても、そうでない場合(「遊び」「言葉探し」など)であっても、最終的には看護・医療・人間への関わり方に結びつけて論じることが高得点の鍵です。「このテーマが看護の現場でどう活きるか」という視点を常に持っておくことが重要です。
ポイント④:具体例は「自分の経験」を使う
抽象的な論述だけでは説得力に欠けます。ボランティア経験、病院見学、家族の介護経験、部活動での人間関係など、自分自身のリアルな体験を具体例として盛り込むことで、採点官の印象に残る答案になります。医療・福祉系の大学では特に「現場感覚を持っているか」が重視されるため、具体的なエピソードは必ず1つ用意しておきましょう。
ポイント⑤:課題文の語彙・表現をうまく活用する
課題文で使われているキーワードや概念を自分の答案の中に適切に引用・活用することで、「課題文をきちんと読んでいる」という印象を与えることができます。ただし、丸写しはNGです。筆者の言葉を自分なりに言い換えながら論述に組み込む練習をしましょう。日頃から読書の際に「この言葉をどう自分の言葉で説明するか」を意識することが大切です。
2026年度 長野県看護大学看護学部 小論文 予想問題
過去の出題傾向を踏まえ、スカイ予備校が独自に作成した2026年度の予想問題です。実際の試験に近い形式で練習してみてください。
予想問題 課題文
現代の医療現場において、「傾聴」という行為はますます重要視されるようになっている。傾聴とは、単に相手の話を黙って聞くことではない。相手の言葉の背後にある感情や価値観、そして言葉にならない沈黙の意味までを受けとめようとする、能動的な関わりのことである。
患者は、病気や障害によって日常の言語能力が低下したり、感情を言語化することが困難になったりすることがある。そのようなとき、医療者が「言葉」だけに頼っていては、患者の真のニーズを見落とすことになる。患者の表情、しぐさ、呼吸のリズム、沈黙の長さ、これらすべてが「語り」の一部なのである。
真の傾聴を実践するためには、まず医療者自身が「自分は相手のすべてを理解できるわけではない」という謙虚さを持つことが前提となる。この謙虚さこそが、患者との信頼関係を育む土台となる。看護の現場においては、技術や知識と同等に、あるいはそれ以上に、この「聞く力」が問われているのである。
しかし、現代の医療環境は多忙であり、一人の患者にじっくりと向き合う時間が十分に確保できないという現実もある。そのような制約のある環境の中でも、わずかな関わりのなかに誠実さと注意深さを持って臨むことが、看護師に求められる専門性の一つと言えるだろう。
予想問題 設問
問1:筆者の考えを踏まえ、「傾聴」について、あなたの考えを700字以内で述べなさい。
問2:看護師にとって「聞く力」はなぜ重要だと思いますか。あなた自身の経験や考えを踏まえながら、700字以内で述べなさい。
予想問題 解答例(問1)
筆者は、「傾聴」とは単なる沈黙や受動的な聞き行為ではなく、相手の言葉・表情・沈黙のすべてを能動的に受けとめようとする関わりであると述べている。そして、真の傾聴の前提として、医療者自身が「相手のすべてを理解できるわけではない」という謙虚さを持つことの重要性を指摘している。私は、この筆者の主張に深く共感するとともに、傾聴が看護実践の根幹を成すものであると考える。
私がこのように考える理由は、看護の対象となる人間が、常に言葉によってその状態を表現できるわけではないからである。以前、私は地域の福祉施設でボランティア活動を経験した。そこで出会った高齢の利用者の方は、認知症の進行によって言語でのコミュニケーションが難しい状態にあった。しかし、私がその方の隣に座り、ゆっくりと手を握り、表情の変化をじっと見つめていると、その方がかすかに微笑んだ瞬間があった。そのとき私は、言葉を超えたところに確かなコミュニケーションが存在することを実感した。筆者の言う「言葉にならない沈黙の意味を受けとめる」という傾聴の本質を、まさに体感した瞬間であった。
もちろん、現代の医療現場が多忙であり、一人の患者に十分な時間を確保できないという現実は否定できない。しかし、筆者も述べているように、わずかな関わりの中にこそ誠実さと注意深さを持ちこむことが看護師の専門性である。限られた時間のなかでも、患者の変化を見逃さない観察眼と、相手を尊重する姿勢を持ち続けることが、質の高い看護の実現につながると私は考える。傾聴とは、時間の長さではなく、関わりの深さによって育まれるものなのである。
長野県看護大学看護学部 志望理由書・面接対策
志望理由書のポイント
- 学校の特徴への言及:長野県看護大学看護学部が提供する特別なプログラム、教育方法、カリキュラムの特長などに触れ、なぜそれがあなたのキャリア目標と合致するのかを説明しましょう。学校のウェブサイトやパンフレットから情報を収集し、それを反映させることが大切です。
- 自身のキャリア目標:なぜ看護学部に進学し、将来の看護師としてどのような役割を果たしたいのかを明確に説明しましょう。看護学部の教育があなたの目標達成にどのように役立つかについても触れましょう。
- 個人的な経験:過去の経験やエピソードを通じて、看護学に対する情熱や関心を示しましょう。例えば、看護実習やボランティア活動、病院での経験などが該当します。
- 個性と価値観:自身の性格や価値観についても触れ、なぜ看護師に向いているのか、どのような価値を提供できるのかを示しましょう。看護はエンパシー、忍耐、コミュニケーション能力が求められる職業であるため、これらの特質を強調することが重要です。
面接対策のポイント
- エチケットと自己紹介:面接では、礼儀正しく振る舞い、自己紹介を明確かつ自信を持って行いましょう。自己紹介の際に、学歴や関連経験についても簡潔に触れると良いです。
- 質問の予習:一般的な面接質問に対する答えを事前に用意し、具体的な例やエピソードを交えて説明できるようにしておきましょう。例えば、「なぜ看護師になりたいのか?」や「あなたの強みと弱みは何ですか?」など。
- 学校への質問:面接官に対しても質問を用意しておきましょう。これはあなたの真剣さや興味を示す手段でもあります。学校に関する情報を深化するための質問や、学校での学生生活についての質問が適しています。
- フィードバックの受け入れ:面接官からのフィードバックや質問に対して、冷静に対応し、必要であれば具体的な例を示して説明しましょう。自己評価と向上心を示す機会と捉えてください。
スカイ予備校からのアドバイス
長野県看護大学の小論文は、毎年「課題
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