記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)
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(中期・後期)【長野県看護大学看護学部】小論文・過去問題特集|傾向・対策・予想問題まで徹底解説
長野県看護大学看護学部の概要
教育理念
学生個々人のもつ可能性が最大限に開花することを目指し、自立性、主体性を育むとともに、さまざまな生を営む人間を深く理解し、人々への配慮が自然にできる豊かな人間性と幅広い視野を養う。
これらを基盤として、看護実践に関する総合的な能力を養成し、看護の社会的機能を担い人々の健康福祉の向上に貢献する人材を育成する。さらに、看護の発展に寄与する実践者、教育者および研究者を育成する。
求める学生像
本学は、看護師、保健師、助産師として長野県をはじめ日本各地の医療・保健機関や自治体において、多様な文化を理解し地域社会の人々の健康と幸せを守ることに貢献できる看護実践者の育成を目指しています。
このような多様な可能性をもつ看護実践者の育成を目指す本学では、以下のような人を求めています。
- 自然や人間の様々な現象に興味を持ち、積極的に学ぼうとする人
- 相手の話に耳をよく傾け、自分の考えを適切に表現しようとする人
- 人間の尊厳を重んじ、相手の個性を尊重して協調しようとする人
- 問題に自ら進んで向き合い、柔軟な考え方で解決しようとする人
- 看護専門職として社会に貢献しようとする人
長野県看護大学看護学部の小論文入試傾向と特徴
長野県看護大学看護学部の小論文入試は、中期・後期ともに制限時間90分・700字・100点という形式で統一されています。過去問を分析すると、いくつかの明確な傾向が見えてきます。
まず、出題形式は一貫して「課題文読解型」です。毎年、著名な著者による哲学的・思想的な文章が提示され、「筆者の考えを踏まえたうえで、あなた自身の考えを述べる」という問い方が定番となっています。これは単なる要約や感想ではなく、筆者の論旨を正確に読み取りながら、自分の意見を論理的に展開する高度な記述力が求められることを意味します。
次に、テーマの傾向として「人間の認識・コミュニケーション・学びの本質」に関する抽象度の高い題材が選ばれている点が特徴的です。羽生善治の「直感力」、外山滋比古の「ことばと人間関係」、帚木蓬生の「ネガティブ・ケイパビリティ」、養老孟司の「かけがえのないもの」など、いずれも人間の思考・感覚・身体性・言語といった根源的なテーマに踏み込む文章です。これらは医療・看護の現場にも直結するテーマであり、看護師としての資質や姿勢を問う意図が込められています。
また、配点は100点/650点(中期)または100点/600点(後期)と、総合点に占める比重が決して小さくありません。小論文の出来が合否を左右する可能性は十分にあり、しっかりとした対策が不可欠です。700字という字数は「短すぎず長すぎず」という難しいバランスが求められ、構成力と表現の簡潔さが問われます。筆者の主張の整理・自分の経験や考えとの接続・看護への展開という3段構成を意識した練習が有効です。
長野県看護大学看護学部・小論文対策ポイント
①課題文の読み取り精度を高める
長野県看護大学の小論文では、「筆者の考えを踏まえ」という条件が毎年必ずついています。つまり、課題文をいかに正確に読み取るかが最初の関門です。哲学的・抽象的な文章が多いため、普段から新書や思想系の文章を読む習慣をつけましょう。特に、主張・根拠・具体例という文章の構造を意識しながら読む練習が効果的です。読み取りが甘いと、自分の意見だけが独走してしまい、採点者に「課題文を理解していない」と判断されてしまいます。
②「看護との接続」を必ず意識する
テーマが「直感」「ことば」「学び」などの一般的なテーマであっても、看護学部の小論文である以上、看護・医療・患者ケアとの関連性を意識した論述が高く評価されます。例えば「直感」をテーマにした場合、看護師が現場で患者の異変を感じ取る「直感的判断」と経験・知識の蓄積の関係に言及できると、看護への理解が深い答案と見なされます。テーマをどんな角度から見ても「看護師として必要な資質・姿勢」に着地させる練習を積みましょう。
③700字の構成を徹底的に練習する
700字は、序論・本論・結論の3段構成で書くのが基本です。目安としては、序論(筆者の主張の整理+問題提起):約150字、本論(自分の考えと根拠・具体例):約400字、結論(まとめ・看護への展開):約150字が理想的なバランスです。書きすぎても削る箇所がなくなりますし、短すぎると論証不足になります。時間内に700字の答案を完成させる練習を繰り返し、制限時間の感覚を体に覚え込ませることが合格への近道です。
④出典著者の思想・背景を押さえる
過去問に登場した外山滋比古・羽生善治・帚木蓬生・養老孟司といった著者は、いずれも現代日本を代表する思想家・著述家です。これらの著者の考え方の傾向をあらかじめ把握しておくと、本番で課題文の主旨を素早くつかむことができます。また、類似テーマの出題に備えて「身体と精神」「言語とコミュニケーション」「不確実性への耐性」「直感と論理」といったキーワードで関連書籍や新聞記事を読み込んでおくことを強くおすすめします。
中期 看護学部 過去問題
※2021年より中期で小論文を実施。
2022年 90分 700字 100点/650点(文)
【文章】(出典)羽生善治著「直感力」(PHP文庫,2020年)
【問】「直感」とは何か、筆者の考えを踏まえ、あなたの考えを700字以内で述べなさい。
2021年 90分 700字 100点/650点(文)
【文章】(出典)外山滋比古著『ことばと人間関係 一「ひとこと」の重さを知っておきたい』(チクマ秀版社,1993年)
【問】ことばのもつ力について、筆者の考えを踏まえ、あなたの考えを700字以内で述べなさい。
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後期 看護学部 過去問題
2020年 90分 700字 100点/600点(文)
【文章】(出典)堀畑裕之著『言葉の服 おしゃれと気づきの哲学』(トランスビュー,2019年)
【問】この文で述べられている「出会いと問いかけの気づき」について、自身の経験を踏まえ、あなたの考えを700字以内で述べなさい。
2019年 90分 700字 100点/600点(文)
【文章】(出典)帚木蓬生著『ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力』(朝日新聞出版,2017年)
【問】筆者の考えを踏まえ、「学び」について、あなたの考えを700字以内で述べなさい。
2018年 90分 700字 100点/600点(文)
【文章】(出典)養老孟司著『かけがえのないもの』(新潮社,2009年)
【問】筆者の考えを踏まえ、傍線部の「人工身体と自然身体という二つのいわば緊張関係」について、あなたの考えを述べなさい。
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2026年度 長野県看護大学看護学部 小論文予想問題
過去問の傾向を踏まえ、スカイ予備校が2026年度入試に向けた予想問題を作成しました。本番を想定した練習に活用してください。
予想問題 課題文
人は他者と関わるとき、必ずしも言葉だけで意思を伝えているわけではない。沈黙の中にも、視線の動きにも、わずかな表情の変化にも、言葉以上の意味が込められていることがある。これを「非言語コミュニケーション」と呼ぶが、医療の現場ではこの力が特に重要な意味をもつ。
痛みを訴えられない患者、言葉を失った高齢者、心を閉ざした子ども——そのような人々と向き合うとき、医療者は言語的なやり取りだけに頼ることができない。相手の呼吸の深さ、手の温度、目の輝きといった微細なサインを読み取る感受性こそが、真の意味での「ケア」を可能にする。
しかし現代社会において、私たちはますます「言葉」に依存するようになっている。デジタル化が進む中で、人と人との物理的な接触は減り、感覚を通じた理解の機会は失われつつある。効率性を重視するあまり、「伝わること」よりも「伝えること」が優先される場面も少なくない。
ケアとは本来、相手の存在全体を受け取る行為である。言葉を超えた感受性を育てることこそ、これからの医療者に求められる最も本質的な資質の一つではないだろうか。
(五十嵐弓益 スカイ予備校作成 2025年)
予想問題 設問
【問1】筆者が述べる「言葉を超えた感受性」とはどのようなものか、本文の内容を踏まえて150字以内で説明しなさい。
【問2】筆者の考えを踏まえ、看護師として「ケア」を実践するうえで大切にしたいことについて、あなた自身の経験や考えを交えながら700字以内で述べなさい。
予想問題 解答例(問2)
筆者は、真のケアとは言語的なやり取りに限定されるものではなく、相手の存在全体を受け取る行為であると述べている。私もこの考えに深く共感する。言葉にならない苦しみや不安を抱えた人に寄り添うためには、感受性を研ぎ澄ませ、相手の発するあらゆるサインに気づく力が欠かせないからだ。
私が看護師を志したきっかけは、祖父が入院した際の体験にある。祖父は病状が進行するにつれ、言葉を発することが難しくなっていった。そのとき、担当の看護師は毎日祖父のそばで手を握り、目を見て話しかけていた。祖父は言葉こそ発せなかったが、その看護師が来るたびに表情がわずかに和らぐのを私は確かに見ていた。あの光景は、言葉を超えたコミュニケーションの力を私に教えてくれた。
看護の現場では、患者が「大丈夫です」と言いながらも目に不安を浮かべている場面に出くわすことがある。そのとき、言葉だけを受け取るのか、それとも表情・声のトーン・身体の緊張といった全体から意味を読み取るのかによって、ケアの質は大きく変わる。筆者の言う「感受性」とは、こうした観察力と共感力の複合であると私は理解する。
現代はデジタル化の進展により、直接的な感覚を通じた交流が減少している。だからこそ看護師は意識的に「感じる力」を磨き続けなければならない。私は長野県看護大学での学びを通じて、科学的な知識と技術だけでなく、人の痛みや喜びを全身で受け取れる看護師として成長したいと考えている。相手の存在全体に向き合う姿勢を忘れず、ケアの本質を体現できる実践者を目指したい。
長野県看護大学看護学部への志望理由書・面接対策
志望理由書のポイント
- 学校の特徴への言及:長野県看護大学看護学部が提供する特別なプログラム、教育方法、カリキュラムの特長などに触れ、なぜそれがあなたのキャリア目標と合致するのかを説明しましょう。学校のウェブサイトやパンフレットから情報を収集し、それを反映させることが大切です。
- 自身のキャリア目標:なぜ看護学部に進学し、将来の看護師としてどのような役割を果たしたいのかを明確に説明しましょう。看護学部の教育があなたの目標達成にどのように役立つかについても触れましょう。
- 個人的な経験:過去の経験やエピソードを通じて、看護学に対する情熱や関心を示しましょう。例えば、看護実習やボランティア活動、病院での経験などが該当します。
- 個性と価値観:自身の性格や価値観についても触れ、なぜ看護師に向いているのか、どのような価値を提供できるのかを示しましょう。看護はエンパシー、忍耐、コミュニケーション能力が求められる職業であるため、これらの特質を強調することが重要です。
面接対策のポイント
- エチケットと自己紹介:面接では、礼儀正しく振る舞い、自己紹介を明確かつ自信を持って行いましょう。自己紹介の際に、学歴や関連経験についても簡潔に触れると良いです。
- 質問の予習:一般的な面接質問に対する答えを事前に用意し、具体的な例やエピソードを交えて説明できるようにしておきましょう。例えば、「なぜ看護師になりたいのか?」や「あなたの強みと弱みは何ですか?」など。
- 学校への質問:面接官に対しても質問を用意しておきましょう。これはあなたの真剣さや興味を示す手段でもあります。学校に関する情報を深化するための質問や、学校での学生生活についての質問が適しています。
- フィードバックの受け入れ:面接官からのフィードバックや質問に対して、冷静に対応し、必要であれば具体的な例を示して説明しましょう。自己評価と向上心を示す機会と捉えてください。
志望理由書と面接は、あなたの学生生活と将来のキャリアに大きな影響を与える重要なステップです。自身の目標と価値観をしっかり伝え、学校との適合性をアピールするよう心がけましょう。
スカイ予備校からのアドバイス
長野県看護大学の小論文は、毎年「人間の本質」に迫るテーマが出題されます。受験生がやりがちなミスは、課題
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