【一般入試】法政大学 小論文過去問対策 特集

小論文過去問題

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長■小論文指導歴25年これまでに指導した生徒は4000人以上、独自のSKYメソッドを考案で8割取る答案の作り方を指導。スカイ予備校を高崎市内に開校し、2021年4月から、完全オンラインの大学受験予備校となり1年目から、国公立大学に27名の合格者を輩出。スカイ予備校の指導方針は、「大人になっても役に立つ勉強法の習得」です。「自分の人生は自分で切り拓く」教育をします☆知らないと損する「小論文やっていはいけないNG動画」を無料プレゼント中!

【無料】LINE登録で動画プレゼント

【一般入試】法政大学 文学部日本文学科 小論文過去問対策 特集|2018〜2022年 全問解説+2026年度予想問題付き

法政大学の概要

法政大学は日本の私立大学で、1880年に創立されました。法学部をはじめとする多様な学部・学科を有し、幅広い学問領域をカバーし優れた教育と研究を通じて、社会で活躍するリーダーや専門家を育成することを目指しています。特に、法学や政治学の分野での評判が高く、社会科学を中心に総合的な学術研究を行っています。キャンパスは東京都内に位置し、最新の施設や設備を備えています。学生はアクティブラーニングや実践的な教育プログラムを通じて、実際の社会問題に取り組むことができます。法政大学は、歴史と伝統に基づきながらも、時代の変化に対応し続ける大学として知られています。

法政大学 文学部日本文学科(T日程)の入試傾向と特徴

出題形式の特徴

法政大学文学部日本文学科のT日程小論文は、「課題図書型」の出題形式を採用しています。受験生は事前に指定された文学作品を読み込んだうえで試験に臨む必要があります。試験時間は90分、解答字数は合計600字(問一が400字以内・問二が200字以内)、配点は200点満点中100点という構成が2018年から2022年まで一貫して続いています。この安定した出題形式は今後も継続されると考えてよいでしょう。

課題図書の傾向

過去に指定されてきた課題図書を振り返ると、小川未明(2022年)・大江健三郎(2021年)・遠藤周作(2020年)・野上弥生子(2019年)・泉鏡花(2018年)と、日本近現代文学の重要作家の作品が選ばれています。特に明治・大正・昭和にかけての「純文学」の名作が中心であり、文体的・思想的な深みを持つ作品ばかりです。受験生は単に「あらすじを知っている」レベルではなく、作品の文体・構造・主題・象徴・登場人物の心理まで精読していることが求められます。また、問一では研究者や批評家の評論文が引用されることが多く、その論点を理解したうえで自分の意見を述べる力も必要です。

設問の構造と求められる力

問一(400字)は文学的考察を問う「論述問題」で、批評的視点から作品を分析する能力が試されます。問二(200字)は作品の特定場面・特定表現についての読解力を問う「説明問題」です。問一は「なぜそのように言えるか、具体的根拠を示せ」という論証型、問二は「〜はどのような状態か・何を意味するか」という説明型となっており、二問が相互補完的に読解の深さを問う構造になっています。単なる感想や表面的な読み取りではなく、テキストの根拠を引用しながら論理的に述べる力が高く評価されます。

法政大学 文学部日本文学科 小論文 対策ポイント

① 課題図書は「精読」が命

課題図書型小論文において最大の差がつくのは、作品を「どれだけ深く読めているか」です。ストーリーを追うだけでなく、語り手の視点・文体の特徴・反復される言葉・象徴として機能するモチーフ・登場人物の心理変化などに注目して読みましょう。特に法政大学では、批評家の言葉を引用したうえで「作品のどこにその特徴が現れているか」を問う形式が頻出です。本文中の具体的な表現を根拠として挙げられるよう、課題図書には付箋やメモを活用しながら繰り返し読み込んでください。

② 批評文・解説文を読む習慣をつける

問一では研究者の論文や批評の一節が引用されることが多く、その「論点を正確に把握する力」が問われます。普段から文芸批評・文学研究の入門書や解説文を読む習慣をつけておくと、こうした問いに対応しやすくなります。課題図書と関連する批評文をあわせて読んでおくことも有効な対策です。

③ 400字・200字で「論じる」技術を磨く

法政大学の小論文では字数制限が厳しく設定されています。400字で「論じる」場合は、①主張の提示→②根拠(本文の引用・具体例)→③考察・まとめ、という三段構成を意識して簡潔にまとめる練習が必要です。200字の説明問題では、余計な修飾を省き「何が・なぜ・どのように」を端的に述べる文章力が求められます。字数ぴったりに書く訓練を繰り返し行い、密度の高い文章を書けるようにしておきましょう。

④ 日本近現代文学の背景知識を積む

課題図書を深く読むためには、作家の生涯・時代背景・文学史的位置づけに関する基礎知識が助けになります。泉鏡花・野上弥生子・遠藤周作・大江健三郎・小川未明といった作家について、それぞれの文学的特徴や代表作を把握しておくと、問いの意図を読み取りやすくなります。文学史の参考書を一冊通読しておくことをおすすめします。

⑤ 「なぜそう言えるか」を常に意識する

小論文で最も多い失点パターンは「感想で終わっている」「根拠のない断定をしている」ことです。法政大学の採点基準では、論拠の明確さと論理的な展開が重視されると考えられます。常に「なぜそう言えるか」「作品のどの部分からそう読み取れるか」を自問しながら答案を構成する習慣をつけましょう。スカイ予備校のSKYメソッドでは、この「根拠→主張」の流れを徹底的に訓練します。

法政大学 文学部日本文学科(T日程)過去問

2022年 90分 600字 100点/200点

課題図書として『小川未明童話集』

問一「赤いろうそくと人魚」は「人魚塚伝説」や「因果応報の説話」や「捨て子の物語」などの「むかしばなし」や「おとぎばなし」が踏まえられている。その前提にたって木村小夜氏は「未明童話はそうした〈型〉を利用しつつ, ……〈型〉を逸脱したところに物語の眼目が発見されることになる。(「小川未明「赤い蝋燭と人魚」とその周辺」「福井県立大学論集」2007・7)」と論じている。それは具体的には「赤いろうそくと人魚」のどんなところにどのように現れていると考えられるか。400字以内で述べなさい。(句読点を含む)

問二「なくなった人形」に「おみよはその晩,不思議な夢を見たのであります。」とある。夢はおみよの心にどのような変化をもたらしたか。200字以内で述べなさい。(句読点を含む)

2021年 90分 600字 100点/200点

課題図書として『死者の奢り・飼育』

問一大江健三郎は「死者の奢り・飼育」におさめられている短編小説を執筆するに当たって,「閉じられた状態にある人間を書くということと……感覚的な手法を強調するということなど」(「徒弟修行中の作家」『厳業な網渡り』1965年)という「基本方針があったと述べている。傍線部「すでに造りあげられた言葉や慣用句をできるだけもちいないで書く」「一人称で,かつ感覚的な手法を強調する」のような表現の手法が具体的に現れている部分を「飼育」から複数指摘し,400字以内で論じなさい。(句読点を含む)

問二「不意の啞」で外国兵と同行した通訳が村人たちから敵意を持たれる理由を200字以内で述べなさい。(句読点を含む)

2020年 90分 600字 100点/200点

課題図書として『海と毒薬』

問一「海と毒薬」で戸田が良心の呵責について考える場面を作中から複数指摘し,戸田の心理について400字以内で論じなさい。(句読点を含む)

問二「海と毒薬」のタイトルが何を象徴しているのか200字以内で述べなさい。(句読点を含む)

2019年 90分 600字 100点/200点

課題図書として野上弥生子著『大石良雄・笛』

問一平野譲は「大石良雄」を論じて「財貨と性格という二視点から,新しい人間解剖を成就した」と言っているが,「大石良雄」における人物造型について,平野譲の意見を参考にし,具体例をあげて400字以内で論じなさい(句読点を含む)。

問二「笛」において西洋笛(フリュート)が主人公つねの身辺から姿を消した時期はどのような時期であったのか。具体的に200字以内で答えなさい(句読点を含む)。

2018年 90分 600字 100点/200点

課題図書として泉鏡花著『高野聖・眉かくしの霊』

問一「高野聖」のなかで,旅僧が「孤家(ひとつや)」の「婦人(おんな)」に一夜の宿を求めた際,「婦人」は「私は癖として都の話を聞くのが病でございます…きっと念を入れて置きますよ。」と旅僧に忠告するが,なぜそう言ったのか。作品全体を踏まえて,400字以内で論じなさい(句読点を含む)。

問二「眉かくしの霊」に「芸妓(げいしゃ)の化(ばけ)ものが,山賊にかわったのである。」とある。これは何を表現しているのか。具体的に200字以内で論じなさい(句読点を含む)。

【2026年度】法政大学 文学部日本文学科 小論文 予想問題

スカイ予備校・五十嵐弓益校長が過去の出題傾向を分析し、2026年度入試に向けた予想問題を作成しました。課題図書として取り上げられる可能性の高い日本近現代文学の作品をもとに、実戦練習にお役立てください。

【予想課題文】

 私はずっと、言葉というものを信じてきた。言葉は人と人をつなぎ、感情を伝え、記憶を未来へと運ぶ橋だと思っていた。しかし、あの夜のことを経てから、私はその確信が揺らぎはじめているのを感じている。
 言葉は、時に沈黙よりも残酷になる。言葉によって傷ついた記憶は、言葉によって癒されることなく、かえってその傷口を広げることがある。語ることが、かえって失われたものの輪郭を鮮明にし、喪失感を深めることがあるのだ。
 だからといって、沈黙を選べばよいのかといえば、そうではない。沈黙もまた一つの言語であり、人は沈黙によって語り、沈黙によって傷つける。言葉と沈黙のあいだで、人は絶えず揺れ動いている。
 文学とはおそらく、その揺れ動きを書きとめる営みである。語りえないものを語ろうとする試み、言葉の限界に自覚的でありながらも言葉を選び続ける行為——それが文学を他の表現形式と区別するものではないか。作家は完全な表現の不可能性を知りながら、それでもなお書く。その逆説の中にこそ、文学の本質があると私は考えている。
 ある作品が私たちの心を打つのは、それが「正確に伝えている」からではなく、「伝えようとする意志の痕跡」を宿しているからではないだろうか。読者はその痕跡に触れることで、自分自身の語りえないものと向き合うことができる。文学は、言葉の失敗を通じて、かえって深い共鳴をもたらすのである。

【予想設問】

問一 筆者は「文学とはおそらく、その揺れ動きを書きとめる営みである」と述べている。この主張を踏まえ、あなたがこれまでに読んだ日本近現代文学の作品(課題図書を含む)から具体的な例を一つ以上挙げ、「語りえないものを語ろうとする試み」がその作品のどのような表現に現れているかを400字以内で論じなさい。(句読点を含む)

問二 筆者は「言葉と沈黙のあいだで、人は絶えず揺れ動いている」と述べているが、文学作品において「沈黙」が果たす役割とはどのようなものか。200字以内で述べなさい。(句読点を含む)

【予想問題 解答例】

問一 解答例(400字以内)

 筆者の言う「語りえないものを語ろうとする試み」は、遠藤周作『海と毒薬』における戸田の心理描写に顕著に現れている。この作品で戸田は、捕虜の生体解剖という極限状態において良心の呵責を感じるが、その感情は明確な言葉では語られない。「何かが壊れていく感覚」「空虚な静けさ」といった曖昧な感覚的表現が積み重なることで、罪悪感そのものではなく、罪悪感すら持てなくなっていく人間の変質が描かれる。遠藤はこの「道徳的感覚の喪失」という本来語りにくいものを、直接的な告白ではなく、戸田の行動と断片的な内省の積み重ねによって表現している。読者は完結した告白を受け取るのではなく、その「語ろうとする痕跡」を追うことで、戦時下の人間の倫理的崩壊という主題に深く関与させられる。このように文学は、言葉の不完全さを逆手にとることで、直接的言語では届かない領域を照らし出す。(398字)

問二 解答例(200字以内)

 文学作品において「沈黙」は、語られない感情や隠された真実を示す積極的な表現手段として機能する。登場人物が言葉を発しない場面は、しばしばその人物の最も深い内面——羞恥・恐怖・愛情・絶望——を読者に伝える。沈黙は読者に余白を与え、想像によって意味を補完させることで、言葉以上の共鳴を生む。また、語り手の沈黙は作品のテーマそのものを象徴することもあり、文学における「沈黙」は不在ではなく、意味に満ちた存在である。(198字)

スカイ予備校からのアドバイス


📚 関連記事

📝 【2026年最新版】小論文対策完全ガイド|オンラインのスカイ予備校

小論文の書き方から頻出テーマ・大学別対策まで、合格に必要なすべての知識を網羅した完全ガイドです。


✏️ 推薦入試が主流の時代|オンラインのスカイ予備校

推薦入試の仕組みと最新動向を解説。一般入試との違いや、合格への戦略を詳しく紹介します。

スカイメソッド小論文対策の動画プレゼント!
無料LINE登録で動画を受け取る