【推薦入試】お茶の水女子大学 生活科学部 心理学科(小論文過去問題解説)

推薦入試

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

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お茶の水女子大学 生活科学部 心理学科の小論文対策

[令和5年度 学校推薦型選抜]

問題 以下の2つの設問に解答しなさい。各設問の解答にはそれぞれに該当する別々の答案用紙を用いなさい。

問1.私たちは日々の生活の中で、喜び、怒り、恐怖、興味、恥など、様々な感情を経験します。こうした感情という心の仕組みが人間に備わっているのはなぜでしょうか。あなたの考えを述べなさい (500字以上800字以内)。

問2. 心理的支援を行う際には、対象者の心理状態を知ろうとすることが重要です。では、乳幼児の心理状態を知るためにはどのような方法があるでしょうか。あなたが特に有効だと思う方法を2つ挙げ、それぞれの方法の長所と短所について論じなさい (500字以上800字以内)。

小論文過去問題解説

問1. 感情の心理的な仕組みについての考察

  1. 導入: 最初に感情が日常生活で果たす役割や、感情が人間に備わっている理由を思索します。感情は進化的にどのような利点を持っていたのか、社会的なつながりや行動にどのように影響を与えるかに焦点を当てます。
  2. 心理学的視点: 心理学の観点から、感情が人間の行動に及ぼす影響や、異なる感情が異なる状況でどのように発生するかを分析します。感情が個体の適応や生存戦略にどのように関与しているかを理解しようとします。
  3. 進化論や神経科学の視点: 進化論や神経科学の知見を取り入れ、感情の進化的な背景や脳の特定の部位が感情とどのように結びついているかを考えます。感情が生物学的にどのように機能するかに迫ります。
  4. 結論: 考察の結果、感情が人間の心理的な安定性や行動の調整に寄与していると結論づけます。社会的な繋がりや協力行動を助長し、生存に有益な機能を果たしていることを示唆します。

問2. 乳幼児の心理状態の理解方法についての論考

  1. 導入: 乳幼児の心理状態を理解することの意義や難しさについて紹介します。言葉を使えない期間での心理状態の推察が重要であることを強調します。
  2. 観察法: 乳幼児の行動や反応を直接観察することで、言葉を使えない時期における感情や要求を理解する手段になります。視線や表情、身振りなどを注視し、観察者の主観的なバイアスを考慮しながら行います。
  3. 非言語コミュニケーション: 言葉が未発達な段階では、非言語的なコミュニケーションが特に重要です。子供の表情や姿勢から感情や態度を読み取り、それが行動の理解にどう影響するかを考えます。
  4. 限定的な自己報告法: 言葉を話し始める段階においては、限定的な自己報告法も一部有効です。ただし、幼児の言葉の理解が制約されていることや、コミュニケーションの技術が未熟であることを考慮します。
  5. 結論: 複数の方法を組み合わせ、それぞれの方法がもたらす情報の信頼性や有用性について論じた上で、乳幼児の心理状態を理解するための包括的なアプローチが求められると結論づけます。

お茶の水女子大学の所在地・アクセス

所在地アクセス
東京都文京区大塚2-1-1
地下鉄丸ノ内線「茗荷谷」駅から徒歩約7分
有楽町線「護国寺」駅から徒歩約8分

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お茶の水女子大学の入試傾向

お茶の水女子大学の入試は非常に厳しく、高度な思考力や表現力が求められることで知られています。文教育学部人文科学の合格最低点が800点中588点であり、共通テストの得点率も7~9割と高い水準が要求されています。こうした厳しい条件に対応するためには、効果的な対策が不可欠です。

まず、記述式や論述問題に備えるためには、論理的思考力の向上が必須です。日常の問題に対しても積極的に論理的な思考を働かせ、自分の意見や主張を論理的かつ明瞭に表現できるように努めましょう。模擬試験も重要であり、過去の入試問題だけでなく模擬試験を通じて、本番同様の状況で問題に取り組むことが大切です。これにより、試験の雰囲気や時間配分に慣れることができます。

また、論述の練習も欠かせません。テーマに即した明確な立場を持ち、それを的確にかつ説得力をもって述べられるよう、継続的なトレーニングが必要です。過去問の分析も進んで行い、出題の傾向や重要なテーマを洗い出します。知識の幅と深さも拡充し、幅広い分野にわたる知識を備えることが求められます。

最後に、自己採点とフィードバックを徹底することも重要です。模範解答や解説を参考にして、自分の解答を客観的に評価し、課題を特定して改善していくことが、着実なスキル向上に繋がります。

お茶の水女子大学の入試に合格するためには、焦らず計画的なスケジュールで効果的な対策を進め、高度な思考力や表現力を身につけていくことが肝要です。自信をもって試験に臨み、合格を勝ち取るための努力を惜しまないことが重要です。

お茶の水女子大学の募集コース

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文教育学部(定員数:185人)

文教育学部 文学と教育の複合学部で、入学は学科単位、2年次に主プログラムを選択(芸術・表現行動学科は除く)。
人文科学科(定員数:50人)

人文科学科では、知の総合学の視点から人間活動の本質を多角的に追究するための教育と研究を行う。

哲学・倫理学・美術史プログラム

哲学・倫理学・美術史プログラムは、3領域からなり、哲学では多角的な思考力を養い、倫理学では人間のあり方を研究して現実の諸問題への対処を検討し、美術史では美術など視覚表象に実証的にアプローチする力を磨く。

比較歴史学プログラム

比較歴史学プログラムでは、史資料に基づき、歴史の実像を探る。美術・文化人類学・政治学・経済学・文学など関連分野とも連携しながら学ぶ。

地理環境学プログラム

地理環境学プログラムは、地理学の知識と方法(野外調査、地図、GISなど)を学び、地域に展開する人文・社会現象への理解力を高める。

言語文化学科(定員数:73人)

言語文化学科では、人間の言語活動とそれに基づく文化現象を総合的に把握することを目指す。

日本語・日本文学プログラム

日本語・日本文学プログラムでは、上代から現代にわたる日本文学・日本語を研究する実証的手法を学ぶ。

中国語圏言語文化プログラム

中国語圏言語文化プログラムでは、現代語学、現代文化・文学、古典文献・語学、古典文学の4分野について学ぶ。

英語圏言語文化プログラム

英語圏言語文化プログラムでは、英語学、英語圏の文学・文化を研究する方法論を学ぶ。卒業論文も英語で執筆する。

仏語圏言語文化プログラム

仏語圏言語文化プログラムでは、文学・芸術・文化から、その背景の社会問題まで、仏語圏の諸問題を学ぶ。

人間社会科学科(定員数:37人)

仏語圏言語文化プログラムでは、文学・芸術・文化から、その背景の社会問題まで、仏語圏の諸問題を学ぶ。

教育科学プログラム

教育科学プログラムは、教育に関する基礎的な科目群と実践的な科目群の学習を通じ、教育問題や人間発達上の課題に取り組む力を育成する。

社会学プログラム

社会学プログラムは、家族・マスメディア・コミュニケーション・高齢社会などに関わる社会問題について分析し、実践的な問題解決能力を養う。

子ども学プログラム

子ども学プログラムでは、「子ども」という境界領域から人間・社会・文化をとらえなおし、附属園などにおける子どもと関わる実践を生かして乳幼児~児童の育ち・教育について学ぶ。

芸術・表現行動学科(定員数:25人)

芸術・表現行動学科では、現代の多様化する芸術および身体の表現行動を実践的・実証的にとらえていく。

舞踊教育学専修プログラム

舞踊教育学専修プログラムは、舞踊およびスポーツのスペシャリストとしての基礎を修得し、かつ理論的・科学的知見を持つ人材を育成する。

音楽表現専修プログラム

音楽表現専修プログラムは、鍵盤楽器や声楽などの演奏実践に優れ、音楽表現文化への理解と認識を持つ人材を育成する。

理学部(定員数:120人)

湾岸生物教育研究所、ラジオアイソトープ実験センターなどの施設を活用した研究活動が行われている。
各学科の主プログラムを履修した後は、所属学科開講の強化プログラムを履修し、深い専門性を身につける。一方、所属以外の学科の副プログラムや、学部を横断する学際プログラムを履修することで、複合的な学識を修業することもできる。

数学科(定員数:20人)

数学科では、徹底した少数精鋭主義の専門教育が行われる。1年次の微分積分学・線形代数学にはじまり、2年次からは位相空間論・群論など抽象的理論・概論的講義が導入される。

物理学科(定員数:20人)

物理学科では、はじめの3年間で物理学の基本事項である力学・電磁気学・量子力学・熱力学・統計力学などについて学ぶ。4年次からは各研究室に所属し、第一線の研究に参加しながら、特定のテーマについて卒業研究を行う。研究分野は、素粒子物理・宇宙物理・物性物理・化学物理・ソフトマター物理・統計物理・数理物理などがある。

化学科(定員数:20人)

化学科では、物理化学・無機化学・有機化学・生物化学・分析化学の5分野を基幹としている。1~3年次に化学全般にわたる理論や知識を講義と実験によって学び、4年次は研究室に分かれ卒業研究を行う。研究分野は基礎化学からコンピュータ・ナノ材料・創薬化学・バイオまで多岐にわたる。

生物学科(定員数:24人)

生物学科では、はじめの3年間は野外実習や臨海実習を交えて、生物に対する知識を学ぶ。4年次の卒業研究では各研究室に所属し第一線の研究に参加。研究分野には動物生理学・植物生理学・植物系統学・発生生物学・遺伝学・細胞生物学・生命情報学などがある。

情報科学科(定員数:36人)

情報科学科では、より基礎科学的な立場から情報の教育・研究を行う。単なる情報技術者を養成するだけでなく、自然科学の素養を身につけた情報研究者・教育者の育成も目指す。特色ある授業科目として人工知能・コンピュータグラフィックスなどがある。

生活科学部(定員数:101人)

「生活する人間」を基軸に、「生活に関する応用科学としての実践知」を探究する。自然科学的分野を食物栄養学科で、社会科学・人文科学分野を人間生活学科および心理学科で、学際的に学ぶ。

食物栄養学科(定員数:36人)

食物栄養学科では、豊かな食生活や健康な社会の実現に向け、食物と栄養に関する科学的視点と実践力を身につけた社会のリーダーとなる専門家を育成する。卒業後は栄養士資格とともに、管理栄養士国家試験受験資格が得られ、栄養教諭免許も取得できる。

人間生活学科(定員数:39人)

人間生活学科では、生活の質に着目、人間生活の諸条件を研究し、多方面で活躍できる実践的専門家を養成する。
学科の教育研究部門は2系列からなる。生活者とジェンダーの視点を重視しつつ家族・子ども・高齢者・消費者の問題を社会科学の視点と方法で解明する生活社会科学、服飾・工芸・デザイン・民俗を対象に生活感情や美意識を比較文化学的に解明する生活文化学で、主・強化・副プログラムを自らの関心に即して主体的かつ複合的に選択できる。中学・高校家庭科教員免許が取得可能。

心理学科(定員数:26人)

心理学科では、人間の心理的プロセスを科学的に解明し、エビデンスに基づいて、社会的問題や課題の解決を目指す学問領域であり、人間生活のさまざまな場面で横断的に、さまざまな領域と学際的に関わる学問である。教育プログラムは、基礎・実証系心理学領域および臨床・実践系心理学領域の科目を融合した形で構成されており、Scientist-Practitioner(科学者-実践家)の養成を目的とする。公認心理師試験受験資格を得ることができる。

共創工学部(定員数:46人)2024年4月設置予定

2024年新設申請中の学部。
幅広い自然科学・人文学・社会科学的教養と、工学とデータサイエンスの専門性を協働させることで、新たな価値を創出し社会でその成果を実践することを学ぶ。これまで工学領域ではさまざまな技術が開発され、その成果として私たちの生活は豊かに便利になってきた。しかし、その一方で環境負荷の増大や格差の拡大など、さまざまな社会上、倫理上の課題も浮上し、現在は多様な人びとを包摂し、環境に優しい新発想の技術が社会で強く求められるようになっている。

人間環境工学科(定員数:26人)

人間環境工学科は社会課題の解決に向けて、主に社会科学知と工学・テクノロジを協働させることで社会イノベーションを推進する力の育成を目標とする。イノベーション推進には、技術開発に留まらず、ロジックモデルを用いることでプロセス全体を見通せることが求められ、この点が従来の工学とは異なる新しさとなる。

文化情報工学科(定員数:20人)

文化情報工学科は、人間の文化に関する知(人文知)をデータサイエンスや工学と協働し、文化のイノベーションを推進する力の育成を目標とする。文化情報工学は、人文知に工学を協働させることにより生み出される、人間の文化を尊重する新しいタイプの工学である。情報・工学技術を用いて、文学、言語、芸術、思想、歴史、地理などに関する多種多様な情報をデジタル化(収集・生成・可視化)し、分析を行い、新たな作品や価値を創出する。

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