【医学部合格体験記(東北大学 医学部 医学科)】苦手科目を克服してAOⅢ期合格へ 祐一さんの実直な受験戦略

大学入試

こんにちは、スカイ予備校の校長、五十嵐です!

「勉強だけがすべてじゃない」。そう話すのは、2025年度AOⅢ期で東北大学医学部医学科に合格した祐一さん。水泳に打ち込みながら、苦手科目に真正面から向き合い、着実に力を伸ばしてきました。そんな彼が歩んできた道のりには、勉強法の工夫、部活との両立、そして家族の支えなど、たくさんの学びが詰まっています。この記事では、彼の小学生時代から大学生活、そして受験生や保護者の方へのメッセージまでをお届けします。

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長
■小論文指導歴27年
これまでに指導した生徒は4000人以上、独自のSKYメソッドを考案で8割取る答案の作り方を指導。

2020年4月から、完全オンラインの大学受験予備校となる。過去3年間で国公立大学合格125名。

高1から入会者は国公立大学合格率93%
高2から入会者は国公立大学合格率86%
高3の4月から入会者は国公立大学合格率73%

スカイ予備校の指導方針は、「大人になっても役に立つ勉強法の習得」です。「自分の人生は自分で切り拓く」教育をします

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恐竜少年から医師の卵へ ― 小中学校時代

小学生の頃は図鑑が大好きで、恐竜や三葉虫に夢中になっていた祐一さん。ファンタジーや推理小説も愛読し、好奇心の塊のような子どもでした。中学では水泳部に所属し、スイミングクラブにも通う日々。勉強は学校中心で、中3から週1回の塾に通い、応用力を養いました。

勉強と水泳を両立 ― 高校時代

秋田高校に進学後も水泳を継続。学校にプールがなかったため、地元のスイミングクラブでの練習を続けていました。平日の練習後は遅くに帰宅するため、勉強は主に土日に集中。英語・国語・日本史が得意で、数学と化学に苦手意識がありましたが、「とにかく問題演習で量をこなす」方針に切り替え、理解を深めていきました。

模試と向き合いながら実力強化

高校3年の春、模試では第一志望の東北大学はC判定。夏休みには予備校の自習室に毎日通い、9時から19時まで勉強を継続。苦手科目には時間をかけ、赤本を繰り返し解くことで、確かな自信へとつなげていきました。

AOⅢ期での挑戦 ― 面接と筆記の対策

AOⅢ期入試では、共通テスト、英語の筆記試験、そして面接が課されます。特に面接では、講義動画の内容をもとにスライドを作成し、3分間のプレゼンと質疑応答が行われます。祐一さんは過去資料の活用、志望動機の整理、基本用語の復習などを重ね、しっかり準備を整えました。筆記対策としては、英語長文に慣れるため『Nature』の記事を読むようにしたそうです。

いまの暮らしとこれからの学び

現在は東北大学医学部で勉強に励む毎日。医学部水泳部と学友会水泳部の両方に所属し、水泳も継続中です。一人暮らしは初めての経験で、家事に戸惑うこともあるものの、自由な生活を楽しんでいます。大学生活は、前半が一般教養、後半から専門科目がスタート。2年次には解剖実習、3年次には研究活動など、充実したカリキュラムが待っています。

受験生と保護者の皆さんへ

「授業を大切にして、焦らず一つずつ知識を積み上げてください」と話す祐一さん。塾や教材に頼るのも良いけれど、学校での学びを基盤にすることの重要性を感じているそうです。また、勉強だけでなく、部活や友人との時間も大切にしてほしいとのこと。医療の世界では人間性や多様な視点も求められるからです。

そして、保護者の方へは、「結果よりも、子どもを信じて見守ってあげてください」と力強いメッセージ。模試の結果に一喜一憂するより、普段の頑張りを認めてあげることが、受験生の大きな支えになると語ってくれました。


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【予想問題】医学科 小論文練習問題(スカイ予備校監修)

テーマ:ゲノム医療と個人情報の倫理——遺伝子情報の利活用と保護

課題文

ゲノム医療とは、個人の遺伝子情報(ゲノム情報)を解析し、その人固有の体質や疾患リスクに基づいて診断・治療・予防を行う医療の総称である。次世代シークエンサーの技術革新により、全ゲノム解析のコストは急速に低下し、今や臨床応用は現実のものとなっている。がんゲノム医療においては、腫瘍の遺伝子変異プロファイルに応じて最適な分子標的薬を選択することが可能となり、従来の画一的な治療から「個別化医療」への転換が加速している。また希少疾患の確定診断や、薬剤応答性・副作用リスクの予測など、その応用範囲は多岐にわたる。

しかし、ゲノム情報には他の医療情報とは異なる根本的な特性がある。第一に、不変性である。血圧値や血糖値は時間とともに変化するが、遺伝子配列は生涯にわたって変わらない。第二に、予測性である。ゲノム情報は現在の疾患状態のみならず、将来罹患しうる疾患リスクをも示す。第三に、共有性である。個人のゲノム情報は、血縁者のゲノム情報と高い相関を持つため、本人の同意なく家族の遺伝的情報が推定されうる。これらの特性は、ゲノム情報が一般的な個人情報よりもはるかに「センシティブ」である理由を端的に示している。

こうした特性から生じる倫理的問題は深刻である。まず、保険・雇用における差別の問題がある。もし保険会社や雇用主がゲノム情報にアクセスできるならば、疾患リスクの高い個人が不当な不利益を受ける可能性がある。米国では2008年にGINA(遺伝情報差別禁止法)が制定されたが、生命保険や長期介護保険はその適用外とされており、完全な保護には至っていない。日本においても、現行の個人情報保護法はゲノムデータを「要配慮個人情報」として位置づけているが、民間企業による利活用との境界は依然として曖昧な部分を残している。

次に、インフォームド・コンセントの問題がある。ゲノム解析では、当初の目的以外の疾患リスク(偶発的所見)が検出されることがある。たとえばがんの遺伝子変異を調べる目的で行った検査で、アルツハイマー病の強いリスク因子が判明した場合、医師はその情報を患者に開示すべきか。患者が「知らないでいる権利」を希望していた場合はどうか。知る権利と知らないでいる権利は、ともに患者の自律性に根ざすものであり、どちらを優先するかは一概には決められない。

さらに、家族への情報共有の問題も浮上する。遺伝性乳がん卵巣がん症候群(BRCA1/2変異)のように、発症リスクが血縁者にも及ぶ場合、患者本人のプライバシー保護と家族の予防的介入の利益が衝突する。医師には守秘義務があるが、家族の生命が危険にさらされている場合に沈黙を守り続けることが倫理的に正当化されるかは、議論の余地がある。

一方で、ゲノム情報の利活用が社会全体にもたらす公衆衛生上の恩恵は無視できない。大規模ゲノムコホート研究は、疾患メカニズムの解明や新薬開発に不可欠であり、日本でも東北メディカル・メガバンク機構をはじめとする取り組みが進む。研究への参加は個人の自由意思に基づくべきであるが、参加者が少なければ科学的知見の蓄積は滞り、将来世代の医療水準向上が妨げられるというジレンマも存在する。

ゲノム医療の倫理的課題に向き合うためには、技術の進歩に法制度と社会規範が追いつくことが必要である。医療者には、遺伝情報の特殊性を深く理解した上で、患者・家族・社会との誠実な対話を続けることが求められる。科学的合理性と人間の尊厳、個人の権利と公共の利益——これらの緊張関係を慎重に調停する姿勢こそが、これからのゲノム医療を担う者に不可欠な資質といえるだろう。

設問

【設問1】【設問1】  課題文では、ゲノム情報が「一般的な個人情報よりもはるかにセンシティブである」と述べられている。その根拠として挙げられている三つの特性(不変性・予測性・共有性)のそれぞれが、具体的にどのような倫理的問題を生じさせるかを、課題文の内容をふまえながら説明しなさい。また、これら三つの特性が相互に絡み合うことで問題がさらに複雑化する側面についても論じなさい。(600字程度)

【設問2】【設問2】  課題文では、患者の「知る権利」と「知らないでいる権利」、および個人のプライバシー保護と家族・社会への情報共有の利益という、複数の価値の衝突が示されている。あなたが将来医師としてゲノム医療に携わる場面を想定し、こうした価値の衝突にどのように向き合うべきかについて、あなた自身の考えを述べなさい。その際、単一の価値を絶対視することなく、具体的な状況設定を示しながら論じること。(800字程度)

※本問題はスカイ予備校・五十嵐校長が過去の出題傾向をもとに作成した予想問題です。実際の入試問題とは異なります。

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